- この記事は、情報提供のみを目的としています。医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。介護の相談は、地域包括支援センターに相談しましょう。
仕事では責任あるポジションを任され、休む間もなく親の介護に向き合う毎日。
「もう限界かもしれない」「仕事を辞めるしかないのだろうか」と、一人で抱え込んでいませんか?
ワーキングケアラーとしてワンオペ介護を続けることは、精神的にも肉体的にも非常に過酷です。
しかし、介護離職という選択をする前に、まだ打てる手立ては必ずあります。
この記事では、孤独に戦うあなたの負担を劇的に減らし、仕事と介護の両立を叶えるための実践的な対策をまとめました。
- 仕事とワンオペ介護の両立における限界と、その状態を打破する具体的な対策
- ワーキングケアラーが直面する精神的・肉体的負担の現状と心の整理
- 負担を減らす公的サービスの活用法や、介護休業制度の具体的な申請手順
本文に入る前に、こちらの記事をお読みいただければと思います。


筆者 taoのケース
本文に入る前に、筆者 taoのケースを少しばかり書きます。
都内のアパートで一人暮らしをしていた高齢の母。
私は、他県から通いのような形で通算10数年、介護をしました。
だんだんと出来ないことが、多くなっていきます。
- 一人での買い物や、通院ができなくなった
- 一人での料理づくりができなくなった
- 一人での入浴ができなくなった
- また、入退院も多くなった
この「出来ないことが多くなってくる」に伴い、通いの介護は、1ヶ月に数回から、1週間に数回、一日おき、ほぼ毎日…と増えてきます。
施設に入る直前は24時間の介護の連続でした。
こんなこともありました。
夕方電話が繋がらず、心配で急遽、都内アパートへ行ってみたら、意識不明で救急車を呼び、即入院ということも数回あり。
そんなこともあるので、月額数万円の定期券は必須でした。
こうなるとワーキングケアラーでのワンオペ介護は、完全に行き詰まりました。
実は、金銭的にもキツかった…。
で、結局、母の居住地域にある「地域包括支援センター」に出向いて、ケアマネージャーに相談し、まず要介護申請をしました。
そして、介護施設入所を検討し、比較的早く、私の自宅から車で10分くらいのところに入所できました。
施設の費用は、母の年金では全く足りず、引き続き金銭的にはキツい状態でしたが、それでも、24時間安心な環境にしてあげることができ、私も心理的にはとても楽になりました。
介護施設には1年居ました。その後、体調を崩し、その介護施設グループの病院で2年入院。
今から5年前、96歳で他界しました。
思い返すと、「長男の自分がきちんと介護しなくては」という妙なこだわりがありました。
結局、15年くらいの介護期間があったのですが、今思えば、もう少し早く介護施設に入居させてあげれば、母も私も楽だったのかもしれないと思っています。
音声解説つくりました!
ワーキングケアラーやワンオペ介護について、NotebookLMで音声解説を作りました。
いま、ワーキングケアラーとしてワンオペ介護などに悩んでいるあなたに、ぜひ聴いていただきたいです。
ワーキングケアラーとは?ワンオペ介護が限界を迎える理由
さて、ここからは、筆者 taoの経験を踏まえた上での一般論。いろいろしっかり調べました。
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企業で働きながら家族を介護するワーキングケアラー。
なぜ今、彼らが一人で介護を担うワンオペ介護に陥り、限界を迎えてしまうのか。
その深刻な背景と現状を紐解きます。
責任世代を直撃する仕事と介護の両立問題
ワーキングケアラーとは、企業などで働きながら、家族や身近な人の介護や世話をしている人のことです。
経済産業省などの公的な文脈では「ビジネスケアラー」とも呼ばれており、その数は2022年時点で約365万人に上ります。
これは介護者全体の約6割を占める数字であり、2030年には約318万人から438万人に達すると予測されています。
決して一部の特別な人たちの問題ではなく、働くすべての人にとって明日は我が身の課題です。
特に深刻なのは、ワーキングケアラーの中心層が働き盛りの50代から60代前半に集中している点。
この年代は、職場で管理職などの責任あるポジションに就いていることが多く、長年の経験と知識を持つ企業の中核人材です。
部下の育成や重要なプロジェクトの推進など、仕事でのプレッシャーがピークに達する時期と、親の介護が始まる時期が重なってしまいます。
仕事の責任と介護の負担が同時にのしかかることで、ワーキングケアラーは精神的・肉体的に追い詰められていきます。
本来であれば、職場に相談して柔軟な働き方を模索すべきですが、「仕事への影響を懸念して誰にも相談できない」という人が約4割も存在するのが現実です。
その結果、一人で悩みを抱え込み、ある日突然、介護離職という道を選んでしまうリスクが高まっています。
企業にとっても貴重な人材を失うことは大きな痛手であり、社会全体でこの両立問題に取り組む必要性が叫ばれています。
遠距離・独身…一人ですべてを抱え込んでしまう背景
ワーキングケアラーが限界を感じる大きな要因の一つが、介護を一人ですべて抱え込んでしまう「ワンオペ介護」の常態化です。
ワンオペ介護とは、家族などの介護を一人で担っている状態を指します。少子高齢化や核家族化が進む現代において、このワンオペ介護は急増しています。
その背景には、さまざまな現代特有の事情があります。
例えば、一人っ子や独身の場合、親の介護の負担はどうしても一人の子どもに集中してしまいます。
きょうだいがいる場合であっても、「実家から遠く離れて暮らしている」「仕事が忙しくて手伝えない」といった理由から、結局は親の近くに住む一人、あるいは同居している一人がすべての介護を担うケースが少なくありません。
特に、遠距離でのワンオペ介護は深刻です。
平日は遠方の職場で働き、週末になると実家に帰り、親の身の回りの世話や病院への付き添いを行う。
このような生活を続けると、休日はまったく休息の時間にならず、疲労だけが蓄積していきます。
また、独身で同居しているワーキングケアラーの場合、帰宅後も休む間もなく夜間のトイレ介助や食事の用意などに追われ、睡眠時間を削って介護にあたることになります。
このように、周囲に協力者がいない環境や、家族間のコミュニケーション不足から生じる孤立が、ワンオペ介護をさらに過酷なものにしています。
協力して介護を分担できる人がいないため、すべての負担が一人のワーキングケアラーに集中し、あっという間に心身の限界を迎えてしまうのです。
限界サインを見逃さないで!
ワーキングケアラーの前に立ちはだかる壁
ワンオペ介護を続けるワーキングケアラーは、常に心身の不調と隣り合わせです。
手遅れになる前に気づいてほしい、肉体的・精神的な限界のサインと深刻なリスクを解説します。
睡眠不足と慢性的な疲労による肉体的限界
ワンオペ介護の最も直接的なリスクは、睡眠不足と慢性的な疲労による肉体的な限界です。
仕事から帰宅した後も、食事の準備、入浴の介助、おむつの交換、そして深夜に何度も起こされるトイレ介助など、介護には終わりがありません。
特に、要介護者が認知症を患っており、夜間も眠らずに活動するような場合、介護者はまとまった睡眠をとることが不可能になります。
睡眠時間が削られる日々が続くと、当然のことながら疲労は蓄積し続けます。
週末に休もうと思っても、たまった家事や平日にできなかった介護の用事に追われ、「休んでも疲れがまったく取れない」という状態に陥ります。これが、肉体的な限界の最初のサインです。
さらに、ワンオペ介護では、ベッドから車椅子への移乗や入浴介助など、体力を要する身体介助もすべて一人で行わなければなりません。
複数の介護者がいれば分担できる作業も、一人で無理な姿勢で行うことが多いため、腰痛や肩こり、関節の痛みといった深刻な身体的苦痛を引き起こすケースが多発しています。
このような肉体的な限界を超えて無理を続けると、仕事中に集中力が途切れてミスを連発したり、めまいや立ちくらみを起こしたりと、労働者としてのパフォーマンス低下にも直結します。
自身の健康を害してしまえば、介護そのものが継続できなくなり、結果として要介護者の生活まで脅かすことになってしまうのです。
終わりの見えないプレッシャーと孤独感による精神的限界
肉体的な疲労以上にワーキングケアラーを苦しめるのが、精神的な限界です。
介護は「いつ始まるのかわからず、いつ終わるのかも見えない」という特性を持っています。
この先の見えない長期戦に、一人で立ち向かわなければならないプレッシャーは計り知れません。
ワンオペ介護の環境下では、外出して友人にあって息抜きをする時間や、自分の趣味を楽しむプライベートな時間は極端に奪われます。
仕事と介護の往復だけの生活になることで、社会的な孤立が深まり、誰にも相談できないという孤独感が日増しに強まっていきます。
精神的な限界のサインとして表れやすいのが、感情のコントロールができなくなることです。
ちょっとしたことで強いイライラを感じたり、要介護者に対してつい声を荒らげてしまったりする場合は要注意です。
これは、あなたが冷たい人間だからではなく、過酷なワンオペ介護によって心がSOSを出している証拠です。
慢性的なストレスを放置すると、「介護うつ」を発症するリスクが高まります。
食欲不振、不眠、何事にも無気力になるといった症状が現れ、最悪の場合は、要介護者への虐待やネグレクトに発展してしまう恐れすらあります。
仕事との両立が苦しい、誰にも頼れないという孤独感は、ワーキングケアラーの精神を徐々に、しかし確実に削っていきます。自分自身の心の異変に早く気づき、外部に助けを求めることが急務です。
ワーキングケアラー必見!
ワンオペ介護の限界を突破する公的サービス
限界を感じる前に、必ず公的な支援制度を活用してください。
一人で抱え込むワンオペ介護から脱却し、プロの力を借りて負担を劇的に減らすための具体的なサービスを紹介します。
すべての起点となる「ケアマネージャーへの相談と要介護認定」
ワンオペ介護の限界を突破するための第一歩は、専門家に助けを求めることです。
その起点となるのが、お住まいの自治体にある「地域包括支援センター」への相談です。
地域包括支援センターは、高齢者の生活全般の悩みを無料で相談できる公的な窓口であり、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどの専門スタッフが常駐しています。
「最近、親の物忘れがひどくなった」「仕事との両立が厳しくなってきた」と感じたら、まずはここに連絡を入れてください。
そこでアドバイスを受けながら、市町村の窓口で「要介護認定(要支援認定)」の申請を行います。
この認定を受けることで、初めて介護保険を使ったさまざまな公的サービスを利用できるようになります。
認定が下りると、次に重要なパートナーとなる「ケアマネージャー」が決定します。
ケアマネージャーは、介護の専門家として、あなたの希望や要介護者の状態に合わせた「ケアプラン(介護サービス計画)」を作成してくれます。
この際、ワーキングケアラーとして「仕事を続けたい」「この時間はどうしても介護ができない」という状況を正直に伝え、無理のないサービス活用計画を一緒に練り上げることが成功の鍵です。
訪問介護やデイサービスを賢く組み合わせるコツ
要介護認定を受けたら、いよいよ具体的な介護サービスを利用してワンオペ介護の負担を減らしていきます。
ワーキングケアラーにとって特に役立つのが、「訪問介護」と「通所介護(デイサービス)」の活用です。
訪問介護(ホームヘルパー)は、プロの介護スタッフが自宅を訪問し、入浴、排泄、食事などの身体介助や、掃除、洗濯などの生活援助を行ってくれるサービスです。
例えば、自分が仕事に行っている日中の時間帯にヘルパーさんに来てもらい、お昼ご飯の用意やトイレの介助をお願いすることで、仕事中の不安を大幅に軽減できます。
一方、通所介護(デイサービス)は、要介護者が日中に専用の施設へ通い、食事や入浴、リハビリテーション、レクリエーションなどのサービスを受けるものです。
親がデイサービスに行っている間は、完全に介護から離れることができるため、ワーキングケアラーにとって貴重なリフレッシュの時間となります。
これらを賢く組み合わせることが、仕事と介護の両立には不可欠です。平日は週に3回デイサービスを利用し、残りの2日はお昼に訪問介護に入ってもらう。
こうしたスケジュールをケアマネージャーに組んでもらうことで、「自分がすべてやらなければ」というワンオペ状態から、「プロのチームで介護を分担する」体制へとシフトすることができます。
いざという時に心強いレスパイトケア(ショートステイ)の活用
日々の介護サービスに加えて、ワーキングケアラーが絶対に知っておくべきなのが「ショートステイ(短期入所生活介護)」の活用です。
これは、要介護者が数日から1週間程度、施設に宿泊して介護を受けることができるサービスです。
ショートステイは、出張や残業が続く繁忙期など、どうしても仕事で家を空けなければならない時に非常に役立ちます。
また、それだけでなく、介護者自身の「レスパイト(休息)」のためにも積極的に利用すべきです。
毎日のワンオペ介護で心身が限界に達しそうな時、ショートステイを利用して数日間ゆっくりと羽を伸ばすことで、介護うつや倒れてしまうリスクを未然に防ぐことができます。
施設への入所に抵抗感を示す親御さんもいるかもしれませんが、「私の仕事の都合でどうしても数日だけお願いしたい」と説明することで納得してもらえるケースもあります。
いざという時にスムーズに利用できるよう、ケアマネージャーにあらかじめ相談し、体験利用をしておくなど、ショートステイ先の候補を見つけておくことをおすすめします。
これがあるだけで、ワーキングケアラーの精神的な余裕は劇的に変わります。
介護離職を防ぐ「介護休業・介護休暇制度」の正しい使い方
仕事を辞める必要はありません。
国や企業が定める両立支援制度を正しく理解し活用することで、キャリアを維持しながら介護体制を整えられます。制度の基礎知識と申請手順を解説します。
制度の対象者と、取得できる期間・給付金の基礎知識
ワーキングケアラーが仕事と介護を両立し、介護離職を防ぐために最も重要な武器となるのが「介護休業」と「介護休暇」という公的な制度です。
これらの制度は育児・介護休業法で定められており、働きながら介護を行う上で強力なセーフティネットとなります。
介護休業は、要介護状態にある対象家族1人につき、通算して93日の範囲内で最大3回まで分割して取得できるまとまったお休みです。
重要なポイントは、この休業は「自分が介護に専念するための休み」ではなく、「仕事と介護を両立するための体制を構築するための休み」であるという点です。
ケアマネージャーとの面談、施設の見学、要介護認定の申請など、平日の日中に動かなければならない用事を済ませるために活用します。
また、一定の条件を満たせば、雇用保険から「介護休業給付金」が支給されます。
休業開始時の賃金の67%が支給されるため、休んでいる間の経済的な不安を大きく軽減してくれます。
一方、介護休暇は、対象家族1人につき年に5日まで(2人以上の場合は年10日まで)取得できるお休みです。病院への付き添いや、急な体調不良での呼び出しなど、突発的な事態に柔軟に対応するための制度として重宝します。
職場へのスムーズな相談と申請手続きのステップ
これらの素晴らしい制度も、職場に申請して利用できなければ意味がありません。
スムーズに制度を活用するためには、職場への早めの相談と適切なステップを踏むことが重要です。
まず、介護が必要になるかもしれない、あるいは要介護状態になったと分かった時点で、できるだけ早く直属の上司や人事部門に状況を報告しましょう。
介護を隠して無理に仕事を続けると、急な欠勤や遅刻が増え、かえって職場に迷惑をかけ、自分自身の首を絞めることになります。
相談する際は、「介護のために仕事を辞めたい」のではなく、「仕事を続けるために制度を利用し、介護体制を整えたい」という前向きな意思をしっかりと伝えることが大切です。
申請のステップとしては、まず自社の就業規則やイントラネットを確認し、介護休業・休暇の具体的な申請ルールを把握します。
介護休業は、原則として休業開始予定日の2週間前までに、書面または会社の指定するシステム等で申請する必要があります。
その際、要介護者の状況を説明できるように準備しておきましょう。
また、介護休業給付金の手続きについても、人事担当者とよくすり合わせを行い、必要な書類の準備を忘れないように進めてください。
職場を味方につけることが、ワンオペ介護の限界を突破する最大の近道です。
すべてを一人で背負わない!
外部サービスで自分の人生も守る
介護保険の枠内だけで解決しようとしていませんか?
民間の便利サービスをフル活用し、あなた自身の生活と健康を守るための、より柔軟なアプローチと心構えをお伝えします。
民間の生活支援サービスや家事代行による日常の負担軽減
介護保険を利用した公的サービスは非常に心強いですが、それだけですべての課題が解決するわけではありません。
介護保険のサービスには制限が存在し、カバーしきれない部分が出てきます。
そこで、ワンオペ介護の限界を感じているワーキングケアラーには、介護保険外の民間サービスを積極的に併用することを強くお勧めします。
例えば、食事の準備が負担であれば、民間の配食サービスを利用しましょう。
栄養バランスの取れた食事が届くことで、買い出しや調理の時間を大幅に削減できます。
また、家事代行サービスを利用して、週末に溜まった掃除や洗濯、部屋の片付けを外注するのも非常に有効です。
さらに、仕事中で親の様子が心配な場合は、民間の見守りサービスや、センサーを使った安否確認システムを導入することで、安心して仕事に集中できる環境を作ることができます。
これらの民間サービスは自己負担となりますが、「自分の時間と体力を買うための必要経費」と割り切ることが大切です。
外部の力を総動員して、日常の負担を徹底的にアウトソーシングしていきましょう。
介護は長期戦。あなた自身の心と体の健康を最優先にする働き方
最後に、ワーキングケアラーのあなたに一番伝えたいことは、「あなた自身の心と体の健康を最優先にする」という絶対的なルールです。
ワンオペ介護に陥る人ほど、責任感が強く「親のために自分が頑張らなければ」と自己犠牲を強いてしまいがちです。
しかし、介護は数ヶ月で終わるものではなく、何年も続く長期戦です。
あなたが限界を迎えて倒れてしまえば、結局は要介護者である家族も共倒れになってしまいます。
だからこそ、時には「手を抜くこと」「プロに丸投げすること」に罪悪感を持たないでください。
休日にショートステイを利用して、自分の趣味に没頭したり、ただただ泥のように眠ったりすることは、決して悪いことではありません。
また、働き方についても、企業の短時間勤務制度や時差出勤、テレワークなどの制度をフル活用し、無理のないペースを維持してください。
介護のためにキャリアを諦めるのではなく、いまは「細く長く働き続ける時期」だと割り切ることも必要です。
自分を大切にすることが、結果的に質の高い介護を長く続けるための最大の秘訣です。あなたの人生の主役は、親でも介護でもなく、あなた自身であることを忘れないでください。
ワーキングケアラーの悩みを解消するためのFAQ
ワーキングケアラーが抱えやすい典型的な疑問や悩みについて、Q&A形式でまとめました。
- Q1:介護が始まりそうですが、まず誰に相談すればいいですか?
- A1:お住まいの地域にある「地域包括支援センター」にご相談ください。介護に関する総合窓口であり、専門家が無料でアドバイスしてくれます。
- Q2:会社に介護のことを知られたくありません。隠したまま両立できますか?
- A2:隠したままの両立はおすすめしません。急な休みなどで職場に迷惑がかかり、自分も苦しくなります。早めに上司や人事に相談し、味方につけましょう。
- Q3:介護休業を取ると、お給料が出ず生活が苦しくなりませんか?
- A3:一定の要件を満たすと、雇用保険から「介護休業給付金」として、休業開始時の賃金の67%が支給される制度があります。
- Q4:親がデイサービスに行きたがりません。どうすればいいですか?
- A4:無理強いせず、ケアマネージャーに相談しましょう。「お風呂だけ」「食事だけ」など短時間の利用から始めたり、施設を変えたりすることで受け入れてくれるケースもあります。
- Q5:遠距離介護で、交通費や移動の負担が限界です。対策はありますか?
- A5:現地のケアマネージャーと密に連携し、訪問介護や見守りサービスを多用して帰省の頻度を減らしましょう。介護休業を使って、現地での支援体制を固めることも有効です。
- Q6:自分一人(ワンオペ)で介護と仕事をこなすのは、やはり無理なのでしょうか?
- A6:すべてを自分一人で抱え込むのは限界が来ます。自分で行うのは「マネジメント」に留め、実際の介護作業は公的・民間サービスをフル活用する「チーム介護」へ移行してください。
- Q7:兄弟が介護をまったく手伝ってくれません。どう説得すべきですか?
- A7:感情的に責めるのではなく、現在の介護にかかっている時間や費用を客観的なデータにして共有し、具体的な作業や金銭面での分担を冷静に提案してみましょう。
- Q8:介護で睡眠不足が続き、仕事中にミスが増えています。
- A8:危険なサインです。すぐにショートステイなどを利用し、ご自身の睡眠時間を確保してください。必要に応じて会社の短時間勤務制度の利用も検討しましょう。
- Q9:ケアマネージャーと合わない気がします。変更してもいいですか?
- A9:はい、変更可能です。相性は非常に重要ですので、不満があれば遠慮なく地域包括支援センターや、契約している居宅介護支援事業所に相談して変更を申し出てください。
- Q10:民間サービス(家事代行など)はお金がかかりすぎませんか?
- A10:費用はかかりますが、自分が倒れて仕事を失うリスクと比較してください。「自分の健康とキャリアを維持するための必要経費」として、無理のない範囲で投資と考えましょう。
- Q11:介護離職をして、介護に専念した方が楽になるのではと悩んでいます。
- A11:介護離職は経済的基盤を失い、社会から孤立するリスクが高いため推奨されません。まずは休業制度を使って立ち止まり、プロに相談して両立できる体制を作り直すことを優先してください。
まとめ
ワーキングケアラーとして仕事とワンオペ介護の両立に悩むことは、決してあなたの力不足ではありません。
責任感の強い人ほど「私がやらなきゃ」と抱え込み、限界を超えてしまいがちです。
しかし、介護は先の見えない長期戦。最も大切なのは、あなた自身の心身の健康と、これまで築いてきたキャリアを守ることです。
公的サービスや職場の支援制度をフル活用し、プロの力を借りた「チーム介護」の体制を作り上げましょう。
決して一人で背負い込まず、まずはケアマネージャーや会社へ状況を伝えることから始めてみてください。
限界を突破し、あなたの人生も大切にできるバランスを見つけていきましょう。
- ワンオペ介護の限界は個人の責任ではなく、環境や社会構造の課題である
- 限界を迎える前に、要介護認定やケアマネージャーへの相談を急ぐこと
- 介護休業・休暇制度を正しく理解し、職場を味方につけてキャリアを守る
- 公的サービスや民間サービスを組み合わせ、「チームで介護する」体制を作る


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