ドラマ『ハヤブサ消防団』・一ノ瀬ワタルの役柄〜1話を見て

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池井戸潤氏原作のドラマ化『ハヤブサ消防団』。

そのドラマの前宣伝で、原作では考えられないキャスティングに目が留まる。


それは、一ノ瀬ワタルさん演じる【山原浩喜:やまはらひろき】だ。

一ノ瀬ワタルさんといえば、Netflixドラマ『サンクチュアリ -聖域-』で初主演をゲット、世界的に注目されることとなった俳優さんです。

このキャスティングを知って、筆者 TOPIOは、原作を読み直し、合わせて、オーディブル(アマゾンの「聴く読書」)で作品を再度聴いて、一ノ瀬ワタルさん演じる役柄について、記事を書きました。

一ノ瀬ワタルさんの紹介文については、その記事をご覧ください。

こちらの記事です → 一ノ瀬ワタルの役柄

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ところで・・・

本記事では、2023年7月13日(木)に放映された第1話を見て、一ノ瀬ワタルさんの役柄、ドラマと原作の違いなどを、もう一度、考察してみました。

なお、今後のドラマ展開に関わるネタバレは、ほんのちょっぴりしか書きませんのでご安心ください。

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目次

第1話に見る、原作とドラマの主だった違い

小説原作のドラマ化作品においては、たいてい違いがあります。それは媒体の違いを補完するための特徴を際立たせるためだったりします。つまり、効果的演出・・・です。

以下、第1話を見て、原作とドラマの主だった違いを、アトランダムに列挙してみますね。

  • 主人公が父の残した実家を再訪する際、原作では、近隣の老婆に聴いて家にたどり着いた。一方、ドラマでは、波川なる人物に家まで案内してもらう。
  • 主人公は、居酒屋「サンカク」に呼ばれ、消防団の勧誘を受ける。原作では、流れでその場で入団を承諾するも、ドラマでは、一旦断る。後日、放火事件で消防団の仕事ぶりを見て、いろいろ考えた上で、入団承諾という流れを取る。
  • 映像クリエーター・立木彩(ドラマでは「映像ディレクター」となっている)との出会い。原作では、主人公の消防団入団祝の居酒屋ですれ違った女性それが立木だった。一方、ドラマでは、父の残した家を久しぶりに見に来たなかで見かけた女性が立木だった。
  • 最近、ハヤブサ地区では放火と言われている火事が2件起きていた。原作では、主人公の消防団での初仕事が、この3件目と言われる放火の消防だった。燃えたのは、野中の江島さん宅。一方、ドラマでは、主人公が実家を探しているとき、それを案内してくれた波川の自宅が燃えたという設定。しかも、そのとき、主人公は、まだ消防団に入る前で、たまたま、成り行きでその場に居合わせ、消防団の活躍を目の当たりにしたのだった。
  • 原作で、最初、放火を疑われたハヤブサ地区生まれのワル・山原だが、原作では山原浩信(ひろのぶ)。一方、ドラマでは山原浩喜(ひろき)。


そのほか、細かい違いは、たくさんあるが、その違いを見つけるのも、原作ドラマ化作品のひとつの楽しみかもしれない。

原作における山原(浩信)の役柄

一ノ瀬ワタルさんがドラマで演じることになる山原は、主人公が移り住んだ山間の田舎町、八百万町(やおろずまち)ハヤブサ地区で生まれ育った男。

そして、町ではヤクザとの絡みも噂されているワルとして有名な男。

主人公の小説家は、山原と直接絡むことは、原作ではありません。

ハヤブサ地区で3回目と言われる放火事件があった際、その近隣で山原は主人公以外の者に目撃されているので、放火犯ではと疑われる・・・。

ちなみに、山原はその後、水死体として発見されるが、生前、主人公との絡みは一切ない。

原作において、山原は他の登場人物との絡みも、ほぼない。

なので逆に、最後のほうまで謎をひっぱる要因となる怪しい人物となっている。


しかし、謎のひっぱり方としては、弱いと感じるのは私だけだろうか・・・。

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ドラマにおける山原浩喜(演:一ノ瀬ワタル)の役柄

ドラマにおける山原は、ハヤブサ地区で生まれ育ったワルであることは原作と同じだが、すでにドラマ登場時には更生している。どうやら、寺の住職・江西の助力によるものらしい。

そして、主人公と山原の出会いは、3件目の放火現場に向かう際、山から降りてきた山原を見かけたこと。それは他の者も見ており、それが「山原が放火犯では?」と疑う根拠となった。

ミステリー作家の主人公は、この疑念を解消すべく、直接、山原宅に向かい、山原と会話を交わす。それがきっかけで、ある日、山原が主人公を訪ねてくる。

なんと、手作りの野菜を手土産に・・・。


さらに、主人公がエンジンをかけるのを苦戦していた芝刈り機だが、こともなげにエンジンをかけてくれる。

帰り際には、一瞬、山原がやさしい笑みを浮かべた。それは、山原がまさに更生したのだろうということを暗示させるシーンでもあった。


実は、この「一瞬の笑み」なるシーンを撮影すでために、一ノ瀬ワタルさんがキャスティングされたのではないか・・・と推測。

あのいかついワル顔が生み出す笑みのパワー、う〜ん、一ノ瀬ワタルさんならではだ(笑)。

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ところで、その後、山原が行方不明なり、地元警察とともに、消防団も捜索活動を行い、主人公たちが山原の水死体を発見するくだりは、原作と同じだ。

そこで第1話は終わりとなるので、その後のドラマにおける山原の在り方は不明。


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原作とドラマで山原の扱いを変えた理由、それは、ドラマに「あとひく謎の要素」を印象的に加えたかったからではないだろうか。

つまり、一ノ瀬ワタルさんという強烈なキャラクターが演じることで、見る者の記憶に強く残す必要があった。

ということは、今後の山原の登場も考えられるということではないだろうか。

ドラマ『ハヤブサ消防団』、今後の展開への期待

原作を本で2回通読、オーディオブックで2回聴いた経験からすると、後半からの謎解きにかけて、ちょっとぐちゃぐちゃした感じを受ける展開。

これを、ドラマでどのようにすっきりとわかりやすく展開させるのか・・・これが一つの大きな興味だ。


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それから、こらは多少のネタバレになってしまうかもしれないが、水死体で発見された山原浩喜。

実は、この「山原」なる姓が原作では、大きな意味を持って展開される。その一連のことをドラマでは、どう展開するのか・・・。


この「山原」という観点では、今後、事件に巻き込まれるハヤブサ消防団の一員で、「山原林業」を営む山原賢作(演:生瀬勝久)がキーマンになる。

キーマンとしては、立木彩(演:川口春奈)も同様だ。これ以上書くと、ネタバレするのでヤメヤメね(笑)。

まとめ

池井戸潤原作のドラマ『ハヤブサ消防団』第1話、楽しく見ました。

原作を本で2回、「聴く読書」で2回、計4回楽しんだこともあり、原作との違い探しなどで、他のドラマ以上に楽しめた感じがしています。

そんなこんなで、本記事では、原作とドラマの違いに注目してみました。

また、原作では、他の登場人物との絡みがほぼない、山原なるワルに、一ノ瀬ワタルさんをキャスティングしたことの意味も、第1話でなんか理解できたような気がしています。

第2話以降の展開、そして、一ノ瀬ワタルさん演じる山原浩喜が、今後、どのように登場するのか、しないのか、そのあたりも楽しみです!

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