以下、敬称略ですすめます。
永尾柚乃(ながお ゆの・8歳)は、子役ながら、その独特な存在感と高い演技力で、多くの視聴者の心を掴んいます。
彼女は1歳半から芸能界デビュー、数々の作品で印象的な役を演じ続け、幼いながらも女優としての力を養ってきたのです。
そして、2023年1月ドラマ『ブラッシュアップライフ』(主演・安藤サクラ)の幼稚園児役で、一躍注目を浴びることになりました。
その後も、2024年1月公開映画『ゴールデンカムイ』や、2024年6月放映のドラマ『ブラックジャック』のピノコ役など、いずれも高い評価の演技を続けています。
この記事では、今挙げた永尾柚乃の3つの代表作『ブラッシュアップライフ』『ゴールデンカムイ』『ブラックジャック』と通して、彼女の子役を超えた演技力の秘密に迫ります。
彼女の魅力に迫るこの旅、ぜひ最後までお楽しみください。
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なお、永尾柚乃については、こちらの記事も書いています。本記事とは違う切り口で、バラエティでの彼女にフォーカスした紹介もしています。ご参照ください。
永尾柚乃のプロフィール、デビューから注目されるまで
まずは、永尾柚乃の簡単プロフィールから。
永尾柚乃(ながお ゆの)の芸能界デビューは、1歳半。2018年ドラマ『コールドケース2 〜真実の扉〜(第8話)』に出演。さすがに1歳半での演技は無理ですね。
このドラマ出演は、母親の「小さい頃の思い出になれば」という思いから実現したもの。つまり、母と娘の思い出づくり。それが…
母親の話では…
「楽しそうだな」という案件をちょこちょこやらせてもらっていたんですが、3歳ごろから本人が楽しくなって「真剣にやりたい」と言い出したんです。そのころから本格的に活動をはじめました。
引用元:CHANTO
びっくりですね。
おそらく、3歳のころ、すでに永尾柚乃には女優としてのプロ魂が芽生え始めたのかもしれません。彼女はその後、約6年間にわたり多くのドラマや映画、CMに出演し続けます。母親の意思ではなく、自分自身の意思として…。
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ところで、子役というと「どこかで演技レッスンを受けて」というのが普通のようです。しかし、永尾柚乃の場合は、きちん演技を教わることはなかったのです。
母親が言います。
実はレッスンには行ってなくて…。以前、何度か事務所主催のレッスンに行ったことはあるんですが、継続的に通っているわけではなくて。いい作品やスタッフさんに出会えたので、現場で育ててくださっているんだと思います。
引用元:CHANTO
これも「おそらく」とは添えますが、永尾柚乃は自分の意思で意識的に「実践から学んでいる」のです。彼女は未就学児(当時)ですからね。これってかなり凄いこと、驚くべきこと。
そして、2023年、小学1年になった永尾柚乃は、安藤サクラ主演ドラマ『ブラッシュアップ』に出演しました。永尾柚乃は、そのドラマの演技が注目され、視聴者からだけでなく、業界人からの評価も高まり、いっそう注目される存在になりました。
ドラマ『ブラッシュアップライフ』で永尾柚乃が演じた役は、かなり難しい役どころ。それについての詳しいことは、次項で説明しますね。
永尾柚乃とドラマ『ブラッシュアップライフ』
繰り返しになりますが、永尾柚乃(ながお ゆの)は、2023年に放送されたドラマ『ブラッシュアップライフ』で注目を集めた子役です。
この作品では、主人公の幼少期を演じ、永尾柚乃の演技力が高く評価されています。
以下、永尾柚乃の役柄や演技の特徴、そして『ブラッシュアップライフ』の内容について詳しく紹介します。
『ブラッシュアップライフ』の概要
- 放送:2023年1月期放送、日テレ系列ドラマ、全10話
- 演出:水野格、狩山俊輔、松田健斗
- 脚本:バカリズム
- 出演:
- 安藤サクラ(主演)、永尾柚乃(主人公の保育園時代)、夏帆、木南晴夏、水川あさみ ほか
- 評価:
- Filmarks 4.5点(5点満点)
- 映画.com 4.5点(5点満点)
- 備考:
- ドラマは「Netflix」や「Hulu」で視聴可能です。
『ブラッシュアップライフ』は、33歳の地方公務員である主人公・近藤麻美(演:安藤サクラ)が「近藤麻美の人生」を何度も繰り返しながら繰り広げられるドラマ。これ補足説明が必要ですね。
ドラマのあらすじは?
主人公・近藤麻美は33歳のとき、突然の交通事故で絶命。死亡後、自身の人生、つまり「近藤麻美の人生」を何度もやり直すという奇想天外なタイムリープコメディドラマ。脚本は、バカリズム。
突然の絶命でこの世の存在ではなくなった麻美ですが、死後の世界の案内人(バカリズム)から「自分の人生やり直し」を示唆されます。「人生をリセットし、徳を積めば人間に生まれ変われるチャンスがある」と告げられ、再び「近藤麻美の人生を歩む」ことを選択。
生まれ変わった麻美は、誕生の瞬間から「前世の33歳としての意識・記憶・経験」があります。そのメリットを活かし、「やりなおし現世」では、前世での反省を踏まえ、同級生との関係、恋愛、仕事など、前世とは少しずつ異なる選択を重ねながら、「自分と周囲の人生」を少しずつ変えていきます。そうやって、麻美は「2周目の近藤麻美の人生」「3周目の近藤麻美の人生」…と繰り返します。
ユーモアと人間ドラマを絶妙に織り交ぜた、バカリズム脚本ならではの独創的な物語が魅力の作品。安藤サクラの繊細かつコミカルな演技と、永尾柚乃をはじめとする個性的な脇役陣が、この奇妙で温かな人生再挑戦ストーリーを彩っています。
永尾柚乃の役どころと演技力
このドラマ『ブラッシュアップライフ』において、永尾柚乃は主人公・近藤麻美の保育園時代を演じる重要な役柄を担っています。特徴的なのは、身体は文字通りの保育園児でありながら、心の中には33歳の大人の記憶と意識を持つという、非常に挑戦的な役どころなのです。
永尾は、これを演じるにあたり、「33歳の心をバーンって心に入れている」と説明しています。大人の視点から幼児期の行動を演じることに挑戦しました。大人びたセリフや複雑な感情表現は、通常の子役では考えられない高度な演技力を要求されます。しかし、永尾は「全然難しくないです!楽しいです!」と笑顔で語り、驚くべき適応力と演技力を見せたのです。
特に、保育士の不倫を阻止するシーンや、大人の視点から状況を理解し行動する場面では、永尾の繊細な表情演技が高く評価された。安藤サクラからも「気負いを見せずに日常のお芝居をする」と絶賛。自然な演技で視聴者を魅了しました。さらに、「グッドポーズ」という麻美の特徴的な仕草も、永尾の現場での自然な動きから生まれるなど、役作りに大きく貢献しています。
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永尾柚乃は、このドラマ関連のインタビューのなかで、驚くことを発言しています。
監督になることが目標で、自宅にはマイ監督椅子とカチンコがある。椅子には「永尾組」と書き込み、脚本を執筆。手を月にかざすと亡くなった人が浮かび「また会いたいなぁ…」と思いをはせるファンタジックな作品や、大好きなドラマ「科捜研の女」に着想を得た「科捜研の柚乃」を創作しているという。
心に刻むのは、過去にお世話になった監督からの言葉だ。監督志望だと伝えると「監督になりたいと思ったら、その時からもう監督なんだよ」という金言を贈られ、台本に「自分は監督」と書いて飾っている。
演じることも「死ぬまでやりたいです」と7歳にして生涯現役宣言。「1歳半からやっているので、20歳くらいでも『こんなにやってきたんだなぁ』って絶対に感動しますけど、100歳になったら90年もやってるでしょ?お仕事が好きだから、私は病気になってもやり続けます!」。強い覚悟で突き進む大器の今後が楽しみだ。
引用元:デイリーニュース
このインタビュー記事を読むと、とても小学生の言葉・発想とは思えません。もしかして、6歳(当時)の永尾柚乃って、実は、「永尾柚乃の2周目・3周目の人生」なのでは?と疑ってしまいます(笑)。
永尾柚乃と映画『ゴールデンカムイ』
永尾柚乃(ながお ゆの)は、2024年1月19日に公開された実写映画『ゴールデンカムイ』で、アイヌの少女・オソマ役を演じました。錚々たる俳優たちのなかでも、永尾の演技は埋没することなく、光を放ち、しっかり注目される存在となっています。。
『ゴールデンカムイ』の概要
- 公開:2024年1月19日
- 監督:久保茂昭
- 脚本:黒岩勉
- 原作:野田サトルの漫画『ゴールデンカムイ』
- 脚本:バカリ
- 出演:
- 山﨑賢人、山田杏奈、眞栄田郷敦、矢本悠馬、舘ひろし、玉木宏 ほか
- 評価:
- Filmarks 3.9点(5点満点)
- 映画.com 4.0点(5点満点)
- 備考:
- 映画は「Netflix」で視聴可能です。
『ゴールデンカムイ』は、明治時代の北海道を舞台に、金塊を巡る冒険を描いた物語。
主人公の杉元佐一(演・山崎賢人)が、アイヌの少女アシㇼパ(演・山田杏奈)と共に金塊の秘密を解き明かすために旅をする様子が描かれています。永尾が演じるオソマは、アシㇼパの従妹であり、物語の中で重要な役割を果たします。
もう少し詳しく説明しますね。
映画のあらすじは?
映画『ゴールデンカムイ』は、日露戦争後の北海道を舞台にした物語。元陸軍兵・杉元佐一(山﨑賢人)が、アイヌの少女アシリパ(山田杏奈)と共に、24人の囚人の身体に刺青された謎の暗号を解き明かし、莫大な埋蔵金を追う壮大な冒険譚。原作は、野田サトルの人気漫画で、累計2,700万部を突破した話題作を、久保茂昭監督が実写映画化しました。
日露戦争で「不死身の杉元」と呼ばれた主人公が、「のっぺら坊」と呼ばれる男が隠した金塊の謎に挑みます。24人の脱獄囚の刺青が唯一の手がかりとなっていて、杉元とアシリパは命がけの争奪戦に身を投じます。歴史的な背景を丁寧に描写しながら、壮大な冒険と人間ドラマを融合させた、スケールの大きな物語が魅力となっています。玉木宏、舘ひろし、眞栄田郷敦ら豪華キャストが、個性的な役柄で作品に深みを与えています。
永尾柚乃のオソマ役はどんな役?
『ゴールデンカムイ』において、永尾柚乃は、アシㇼパ (演・山田杏奈)の従妹であるオソマ役を演じています。オソマは、アイヌの伝統的な命名習慣に基づき、「うんこ」を意味する名前を持つ少女で、身体が弱かった幼少期に病魔を寄せ付けないよう、あえて汚い名前を付けられた少女。
この演技の難しさは、アイヌ文化の繊細な表現と、伝統楽器ムックリを演じる場面にあります。永尾は、アイヌ民族の衣装を着け、口琴(ムックリ)を演奏するシーンで、歴史的背景と文化的な深みを持つキャラクターを表現しなければならないのです。
特に、杉元(山崎賢人)とアシㇼパ (山田杏奈)が訪れたチセ(家)で、オソマが杉元を歓迎するシーンは、7歳の永尾にとって高度な演技力が求められました。彼女自身、「現場では山﨑さんとあやとりをしたり、山田さんと好きな食べ物の話をしたりして楽しかった」と語り、撮影の難しさと同時に喜びも表現していました。
オソマの役柄は、原作ファンからも注目される健気な少女像であり、永尾の繊細な演技力が試される重要な役どころとなっています。
永尾柚乃とドラマ『ブラック・ジャック』
『ブラック・ジャック』の概要
【令和版】高橋一生主演『ブラック・ジャック』今夜放送、24年ぶりにテレビドラマ化https://t.co/3jYZghtpY1
— ライブドアニュース (@livedoornews) June 30, 2024
原作から厳選した有名エピソードを凝縮。高橋をはじめ、永尾柚乃、石橋静河、井之脇海、松本まりか、奥田瑛二、橋爪功らが個性豊かなキャラクターを熱演する。きょう21時から放送。 pic.twitter.com/JF7H2dNksK
- 放送:2024年6月30日放送、テレビ朝日ドラマ、全1話
- 監督:城定秀夫
- 脚本:森下佳子
- 出演:
- 高橋一生、永尾柚乃、井之脇海、松本まりか ほか
- 主題歌:竹原ピストル「一夜」
- 評価:
- Filmarks 3.5点(5点満点)
- 備考:
- ドラマは「Prime Video」で視聴可能ですが、追加350円の料金(本記事公開日現在)です。
このドラマは、原作は、手塚治虫の名作医療漫画『ブラック・ジャック』。これが24年ぶりに、高橋一生主演でドラマ化され、永尾柚乃はブラック・ジャックの助手ピノコ役を演じました。
もう少し詳しく説明しますね。
ドラマのあらすじは?
手塚治虫の伝説的医療漫画『ブラック・ジャック』が、24年ぶりに高橋一生主演でドラマ化されました。法外な治療費と引き換えに、どんな手術も成功させる無免許の天才外科医ブラック・ジャックの物語が、コロナ禍を経た現代の医療の在り方に一石を投じます。
高橋一生は、冷酷に見えながらも患者の状況に密かに心を痛める多面的な主人公を演じ、城定秀夫監督、森下佳子脚本による現代的アレンジで、原作の魂と新たなメッセージ性を融合させたのです。
永尾柚乃演じるピノコは、ブラック・ジャックの助手として、自らの見目形に複雑な思いを抱きながら、患者の心に寄り添う重要な役柄。
このブラック・ジャックとピノコが「法務大臣の重度の事故を起こした息子の救命、獅子面病に苦しむ女性の治療、研修医の友人の謎」など、複数の医療展開と絡み合い、生命と倫理の境界線を鋭く描き出していきます。
筆者 taoは、個人的にはドラマラストの竹原ピストルの主題歌シーンが大好きです。
柘植伊佐夫の衣装デザインなど、豪華スタッフ陣が手塚作品の本質を現代に蘇らせる意欲作です。
永尾柚乃のピノコ役は?
ドラマ『ブラック・ジャック』において、永尾柚乃は主人公ブラック・ジャックの最高の助手ピノコを演じています。
ピノコは、かつて双子の姉の体内に脳や手足、内臓がバラバラに収まった状態で18年間生き続けていたキャラクターで、ブラック・ジャックによって摘出され、人間の女の子の体を得た存在。
演技の難しさは、見た目は幼児でありながら、中身は18歳の乙女という複雑な設定にあります。見て目と中身が違うという点では、ドラマ『ブラッシュアップライフ』の「中身33歳の保育園児j役」に似ていますね。
このピノコを演じるにあたり、永尾は「実は18歳なので、18歳の心を入れて『ピノコだったらこうするだろうな。こういう言い方だろうな』と思いながら演じていました」と語り、大人の感情と幼児の外見を巧みに表現することに挑戦しました。
ピノコは、ブラック・ジャック先生への深い愛情と献身、時には嫉妬深さも見せる複雑な性格を持っています。永尾は「ピノコはブラック・ジャック先生が大好きで、先生のためにいつも、どんなことでも一生懸命なところが好きです」と、キャラクターの本質を理解し、繊細な感情表現を心がけました。
さらに、「できる限りピノコらしさをなくさないように、気持ちを込めて演じさせていただきました」と語るように、原作の魂を失わない演技を追求。高橋一生との撮影では、妖怪の本を共有するなど、作品への深い愛情と理解を示たのです。
永尾柚乃の未来
永尾柚乃は、ドラマ『ブラッシュアップライフ』に出演していたとき、わずか6歳でありながら「今、脚本を書いている。将来は監督になりたい」とインタビューで話したことも大きな注目を集めました。この発言は彼女の演技だけでなく、その年齢からは想像もつかないほどのクリエイティブな視点と意欲を感じさせ、将来の可能性を大いに期待させるものでした。
多くの子役が演技を通じて表現することを楽しむ一方で、永尾はすでに自分の物語を紡ぎ、映像という形で世の中に伝えたいという強い意思を持っています。
これは、彼女の並外れた好奇心と、物語を深く理解する力から来るものでしょう。
ところで、永尾柚乃が監督を目指すというのは、ただの夢物語ではありません。彼女の演技においても、一つひとつのシーンに対して非常に細かい感情のニュアンスを見事に表現する姿は、彼女がすでに物語の全体像を見渡し、キャラクターの役割を深く理解していることを証明しています。演者としての経験は、将来彼女が映像作品を創り上げる上で大きな財産となるでしょう。
多くの監督が俳優としてのキャリアを持つ背景もあり、永尾も同様にその経験を最大限に活かして、独自の視点で物語を描くことが期待されます。
また、彼女の持つ柔軟な感受性は、子供の視点からだけでなく、あらゆる年齢や立場のキャラクターに共感し、その気持ちを表現することを可能にします。このような感受性は、彼女が監督になった際にも役立つことでしょう。
観客の心に訴えかけるキャラクターを描き、ストーリーを通じて人々に強い印象を与える作品を生み出すことができるはずです。永尾が目指す監督という夢は、子役から演技の世界を超えて新たな次元へと彼女を導くステップであり、その才能は日本のエンターテインメント業界に新たな風を吹き込むことでしょう。
今後も彼女の活動には目が離せません。永尾柚乃が持つ情熱と創造力は、これからも彼女を一歩ずつ夢に近づけ、彼女が監督として自らのビジョンを持つ作品を手がける日が来ることを多くのファンが待ち望んでいます。幼いながらも確固たる信念を持つ彼女の未来は、必ずや輝かしいものになるでしょう。これからも彼女の成長と挑戦を応援していきたいですね。
まとめ
1
歳半で子役デビューを果たし、小学3年生となった今でも抜群の存在感を発揮している永尾柚乃(ながおゆの)。
その名を聞くと「ピノコ役」として知られる彼女ですが、実は他にも魅力あふれる作品に数多く出演し、その演技力で視聴者を引き込んでいます。
本記事では、彼女の代表作を3つに絞り、演じたキャラクターやその役柄を通じて表現した魅力を詳しくご紹介しました。
子役時代のキュートさから脱却し、感情の細かな表現までを見事に演じ分ける永尾柚乃の成長した姿を、皆さんもきっと驚きとともに楽しんでいただけることでしょう。
彼女が演じるキャラクターに込めた熱い思いや、多彩な役柄への挑戦、その全てを掘り下げていきます。
彼女の今後の活躍にますます期待が高まること間違いなしです!
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