2026年1月場所(初場所)の番付が発表されました!
2025年の大相撲は、豊昇龍と大の里の横綱昇進や、安青錦の初優勝を含む快進撃など、まさに大相撲の新時代が幕を開けた1年でした。
2026年初場所は、その勢力図がさらに塗り替えられるのか、それとも横綱が威厳を示すのか。ファンならずとも目が離せない「戦国大相撲」の幕開けです!
まずは、確定した幕内番付から確認していきましょう。
2026年初場所・幕内番付(確定版)の確認
12月22日に発表された2026年1月場所の番付は次の通りです。

今回の番付で一番の注目は大関・安青錦。年6場所制以降、史上最速(所要14場所)のスピード出世でついに新大関の座を射止めました。
また、高安が27場所ぶりに関脇へ復帰し、再度の大関昇進を目指しています。高安のベテランの意地は初場所の見どころです。
さらに、幕尻(西前頭16枚目)には、ついにあの男、朝乃山が3度目の入幕を果たし、不気味な存在感を放っています。元大関ですから、序盤・中盤に掛けて白星を重ね、初場所で優勝争いに絡んでくるかもしれません。
徹底解説!初場所を熱狂させる「3大トピック」
筆者 TOPIOが考える、初場所の勝負の行方を左右するトピックは以下の3点です。
① 新大関・安青錦:前代未聞の「連続優勝&即・横綱(?)」の現実味
安青錦は入幕以来、4場所連続で11勝を挙げ、続く九州場所は12勝で初優勝も遂げました。
「三役三場所で33勝以上」という大関昇進の一般的な基準には、該当しない安青錦ですが、理事会では満場一致での新大関昇進となりました。
彼の強みは、低い姿勢で相手の胸に頭を付ける「必勝の型」の抜群の安定感です。
もし今場所、新大関で全勝優勝を飾るようなことがあれば連続優勝ということも考慮して、「即・横綱」の議論が起きても不思議ではありません。
まあ、仮に全勝を逃しても、準優勝以上の成績を残せば、3月場所での「横綱昇進」に王手がかかります。ウクライナが生んだ怪童が、どこまで記録を塗り替えるのか注目です。
② 横綱・大の里:怪我を乗り越え「6度目の賜杯」で王座奪還へ
2025年3月場所・5月場所と連続優勝をして横綱昇進を勝ち取った大の里。9月場所では横綱としての優勝も飾り、まさに、2025年の大相撲は大の里が席巻しました。
11月場所も順調に優勝争いするも、怪我で終盤戦失速。千秋楽の横綱・豊昇龍戦は不戦敗となりました。
その後、怪我の治療に専念するとのことでしたが、最近の報道では、怪我の回復も順調で、初場所は出場するとのこと。
怪我が回復して活躍するとすれば、大相撲ファンは11月場所で逃した6度目の幕内最高優勝を望むでしょう。
天敵の横綱・豊昇龍、勢いのある新大関・安青錦と、大の里の天敵は大きいですが、それを迎えて撃破し、6度目の幕内最高優勝を期待しています!
さらに言えば、大横綱の勲章とも言うべき「全勝優勝」を目指してほしいところです。
③ 横綱・豊昇龍:悲願の「横綱としての初優勝」をつかめるか
横綱・豊昇龍は実力こそ抜きん出ていますが、横綱昇進後は序盤の取りこぼしに泣かされてきました。
先場所、大の里の休場によって12勝となり、同星の関脇・安青錦との優勝決定戦となりました。
結果は、みなさんがご存じの通り。初場所は横綱になってから6場場所目。つまり1年。初場所に優勝できないと、「優勝できない横綱」のレッテルを貼られてしまうかもしれません。
要するに、横綱・豊昇龍は、初場所を迎えるにあたって、何が何でも横綱としての優勝を実現することを強く意識して望むでしょう。
それが力みとなって相撲を萎縮させるのか、それが優勝を勝ち取るエネルギーに転化できるのか。
いずれにしても、横綱・豊昇龍は、初場所の注目力士の一人であることは間違いありません。ポイントは、きっと序盤戦ですね。
【番外】幕尻の刺客・朝乃山の「下剋上」
番付表の最下段に名前があるからといって、誰も彼を侮ることはできません。 元大関・朝乃山です。
幾多の苦難を乗り越えて、また幕内に戻ってきました。
地力は三役クラスでありながら、序盤戦・中盤戦の対戦相手は平幕の下位。
序盤から星を稼ぎ、勢いに乗れば、終盤戦で役力士たちを次々となぎ倒す「逆転優勝」のシナリオも十分にあり得ます。
2020年7月場所、怪我と戦いながら14場所ぶりに幕内(幕尻)に復帰した照ノ富士が、いきなり優勝(二度目)を果たしたことを、みなさんは覚えているでしょう。
その後、照ノ富士は大活躍を続け、横綱まで昇進しました。
それのデジャブを朝乃山は見せてくれるかもしれません。
渾身の幕内最高優勝予想!
11月に公開した幕内番付予想を書いた記事に、初場所の幕内優勝予想をしました。今回は、いろいろな情報を更新して、筆者 TOPIOの独断による、再度、予想をしました。
で、予想の前に、初場所の活躍に期待が集まる関脇以上の6関取の直近1年間の戦績と、朝乃山の直近2場所の戦績を載せますね。なお、番付は2026年初場所のものです。
- 横綱・豊昇龍
- 55勝20敗15休、優勝1回(初場所)
- 勝率 .733
- 途中休場2回(3月・7月場所)
- 横綱・大の里
- 71勝19敗、優勝3回(3月・5月・9月場所)
- 勝率 .789
- 年間最多勝
- 6場所すべて勝ち越し
- 大関・琴 櫻
- 46勝43敗1休、優勝なし
- 勝率 .517
- 途中休場1回(9月場所)
- 大関・安青錦
- 68勝22敗、優勝1回(11月場所)
- 勝率 .756
- 6場所すべて勝ち越し
- 関脇・霧 島
- 55勝35敗
- 勝率 .611
- 6場所中5場所勝ち越し
- 関脇・高 安
- 51勝39勝
- 勝率 .567
- 6場所中4場所勝ち越し
- 前頭16・朝乃山(過去2場所)
- 24勝6敗
- 勝率 .800
以上を踏まえて、初場所の幕内優勝予想を次の通りとしました。
- 本命(◎):横綱・大の里
- 圧倒的な安定感(直近6場所勝率 .789、年間最多勝、年間3回優勝)
- 先場所の雪辱に燃える精神力。
- 怪我が完治していれば、全勝優勝の最右翼です。
- 対抗(○):大関・安青錦
- 勢いは一番(十両昇進以降6場所連続2桁白星)。
- 11勝の壁を突き破り、初優勝。
- 大関の地位でさらに相撲が進化する可能性があります。
- 大穴(▲):前頭16枚目・朝乃山
- 番付の妙。
- ここ2場所の勝率は .800で前述7関取のなかでは一番高い。
- 上位陣が潰し合う中、下から無傷で上がってくる恐怖の存在です。
おまけ – 伊勢ヶ濱部屋のこと
元宮城野部屋を併合し、巨大部屋となっている伊勢ヶ濱部屋。師匠は元横綱・旭富士(現宮城野親方)から元横綱・照ノ富士(現伊勢ヶ濱親方)に継承。
それに伴い、先場所(11月場所)で、初土俵の大物新人が四股名を旭富士と改名し、大相撲ファンを驚かせました。
それと伴に、先場所には草野も改め、義ノ富士となり、今回の番付発表時には、伯桜鵬も改め、伯乃富士となりました。
これ、何か深いところで動きがあると考えるのは、筆者 TOPIOだけでしょうか。次の次を考えた世代交代です。
その頃には、宮城野部屋も再興されるのかもしれません。継ぐのは伯乃富士?
ところで、今回、改名したのは伯乃富士だけではありません。これは驚きです。
- 前 頭・伯桜鵬 ➡ 伯乃富士(はくのふじ)
- 幕 下・聖白鵬 ➡ 寿之富士(としのふじ)
- 幕 下・天照鵬 ➡ 三重ノ富士(みえのふじ)
- 幕 下・松井 ➡ 嵐富士(あらしふじ)
- 幕 下・野田 ➡ 藤壮大(ふじそうだい)
- 幕 下・向田 ➡ 淡の海(あわのうみ)
- 三段目・泉翔鵬→泉富士(いずみふじ)
- 三段目・川副→花の富士(はなのふじ)
- 三段目・美→美富士(ちゅらふじ)
- 三段目・大ノ蔵→蔵ノ富士(くらのふじ)
- 三段目・日煌→大綱(おおつな)
- 序二段・良ノ富士→翠河富士(すいがふじ)
- 序の口・福岡→福福丸(ふくふくまる)
さて、改名事件とは別に、もう一つ、伊勢ヶ濱部屋に関しては注目すべきといいますか、問題(?)があります。
それは同部屋の幕内力士の数です。同部屋の力士を幕内に持つ部屋は複数ありますが、そのなかでも伊勢ヶ濱部屋が圧倒的に多い。

尊富士も十両の上位にいて、早晩、幕内の伊勢ヶ濱部屋関取は6人となるでしょう。こうなると同部屋対決がないルールだけに、いろいろ問題も起きてくるかも・・・です。
それは、大相撲をつまらなくする要因ともなり得るからです。
いずれにしても、初場所は序の口十九枚目の旭富士を含め、伊勢ヶ濱部屋に大注目です!!!
まとめ
2026年の幕開けとなる初場所は、まさに「歴史が動く15日間」になる予感がします。
若手の台頭、ベテランの復活、そして横綱たちの意地。
伊勢ヶ濱部屋の改名ラッシュ(伯乃富士、義ノ富士)など、話題に事欠かない今場所、誰が最後に賜杯を抱くのか。
皆さんもぜひ、確定番付を片手に熱い声援を送りましょう!


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