『ミッション:インポッシブル』シリーズを観たいけど、「どの順番で観ればいいの?」「あらすじをざっくり知りたい」などと迷っていませんか?
このシリーズは1996年にスタートして以来、アクション映画の金字塔として世界中で愛されており、観る順番や作品のつながりを把握しておくだけで、何倍も楽しめる作品です。
この記事では、シリーズ全8作(※2025年時点)の公開順と時系列順の違い、各作品のネタバレなしのあらすじ、キャラクターの関係性や初心者向けおすすめの観方までを徹底解説。さらに、主演トム・クルーズの進化と、彼が体現するリアルスタントの魅力も掘り下げてご紹介します。
この記事を読めば、これからシリーズを観始めたい方も、最新作に備えておさらいしたい方も、どこから手をつけるべきかがクリアになり、映画体験がより深く濃密なものになるはずです。
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ミッション:インポッシブルについては、次の記事もどうぞ。


『ミッション:インポッシブル』とは?
まず、最新作の予告動画をどうぞ。
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さて、それでは本題スタート。
『ミッション:インポッシブル』シリーズは、スパイアクションの枠を超えて、トム・クルーズの“本気のスタント”が作品の中核となることで有名です。単なる映画スターではなく、「スタントをすべて自分でこなす俳優」としてのトム・クルーズの信念とプロ根性が、このシリーズを他のアクション映画と一線を画す存在にしています。
物語の中心人物である「イーサン・ハント(演:トム・クルーズ)」は、国際的な諜報組織「IMF」に所属するトップエージェント。毎回、「不可能」とされる任務に挑みつつ、国家や世界規模の危機を阻止するのが基本構造です。シリーズを重ねるごとに、ドラマ性、仲間との信頼、敵との因縁、そして世界情勢に対する鋭い視点が加わり、ただの“ド派手な映画”ではなく、“戦う理由がある映画”へと進化してきました。
公開順で見る!全8作品のタイトルと公開年
以下に、シリーズ全作品の公開年と原題、邦題、主要な特徴をまとめた一覧表をご紹介します。
番号 | タイトル(邦題) | 原題 | 公開年 | 備考 |
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第1作 | ミッション:インポッシブル | Mission: Impossible | 1996年 | 原点となるスパイサスペンス。CIA陰謀劇が主軸 |
第2作 | ミッション:インポッシブル2 | Mission: Impossible II | 2000年 | スタイリッシュなアクション重視。南アでの任務 |
第3作 | ミッション:インポッシブル3 | Mission: Impossible III | 2006年 | 初の私生活描写。婚約者の存在が描かれる |
第4作 | ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル | Mission: Impossible – Ghost Protocol | 2011年 | チームプレイ色が強まり、シリーズの新時代開始 |
第5作 | ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション | Mission: Impossible – Rogue Nation | 2015年 | シンジケート編が始動。スパイvsスパイの頭脳戦 |
第6作 | ミッション:インポッシブル/フォールアウト | Mission: Impossible – Fallout | 2018年 | シリーズ初の直接続編。過去との因縁がテーマ |
第7作 | ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE | Mission: Impossible – Dead Reckoning Part One | 2023年 | AI兵器の脅威に焦点。最新の情報戦が描かれる |
第8作 | ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング | Mission: Impossible – Dead Reckoning Part Two | 2025年予定 | 最終章とされる。エンティティ編の完結 |
💡 ポイント:基本的に公開順=時系列順です。初見の方は公開順に観るのがベスト。シリーズごとに技術やテーマの進化があり、順に観ることで作品の“変化”を楽しめます。
各作品のあらすじ(ネタバレなし)
以下に、各作品の概要と見どころ、シリーズ全体における位置づけも含めて詳しく解説していきます。
第1作:ミッション:インポッシブル(1996年)
極秘諜報機関IMF(Impossible Mission Force)のエージェント、イーサン・ハントは、プラハでの作戦中にチームメンバーを全員失い、唯一の生存者となる。しかし、任務失敗の責任を問われ、イーサン自身がIMF内部の裏切り者として疑われることに。身に覚えのないスパイ容疑をかけられた彼は、組織を追われながらも、自らの潔白を証明するため、そして真の裏切り者を暴くために、命を懸けた“ミッション”を遂行する。
物語はサスペンス色が強く、シリーズの中でも異質な“心理戦”の要素が濃い。とくに、天井からワイヤーで宙吊りになりながら極秘データを盗み出すシーンは、緊張感とビジュアルのインパクトで映画史に残る名場面。スパイ映画らしいトリックと裏切り、情報戦が展開され、後のシリーズにはない“静かな緊張感”が楽しめる。
🔸 本作は、イーサン・ハントというキャラクターの誕生と、シリーズの基本構造を築いた重要作。90年代スパイ映画の金字塔。
第2作:ミッション:インポッシブル2(2000年)
今度のミッションは、人工的に作られた致死性の高いバイオ兵器“キメラ”と、その治療薬“ベレロフォン”を巡る争奪戦。イーサンは、元IMFエージェントのショーン・アンブローズがキメラを兵器として売買しようとしていることを知り、阻止するために奔走する。任務には、犯罪歴のある美しい女泥棒・ナイアを協力者として迎え入れるが、彼女は敵側とも因縁のある人物だった。
本作の大きな特徴は、ジョン・ウー監督によるスタイリッシュで派手な演出。スローモーションを多用したガンアクション、バイクチェイス、爆発シーンなど、視覚的にインパクトのあるシーンが続く。イーサンとナイアのロマンスが物語の主軸にあり、ラブストーリー要素も濃厚。
🔸 スパイ映画というより、“アクションロマンス”として異色の仕上がり。好き嫌いが分かれるが、2000年代初頭のアクション映画の潮流を色濃く反映した作品。
第3作:ミッション:インポッシブル3(2006年)
イーサン・ハントはIMFの現場を離れ、教官として後進の育成にあたっていた。私生活では婚約者ジュリアとの新生活を築こうとしていたが、ある日、教え子であるエージェント・リンジーが拉致され、現場復帰を余儀なくされる。敵は、冷酷な武器商人オーウェン・デイヴィアン。彼は“ラビットフット”と呼ばれる謎の兵器を巡る国際的な取引の中心にいた。
シリーズ初となる「イーサンの私生活と任務の衝突」がテーマ。婚約者の存在が描かれ、彼の人間性や内面がより深く掘り下げられている。また、敵キャラであるデイヴィアン(演:フィリップ・シーモア・ホフマン)の冷徹さが際立ち、スリリングな展開が続く。
🔸 本作からJJエイブラムスが監督を担当し、物語性と感情の深みが加わる。シリーズの“原点回帰”と“再出発”の中間点に位置する作品。
第4作:ミッション:インポッシブル / ゴースト・プロトコル(2011年)
ロシア・モスクワのクレムリン宮殿が爆破され、その容疑がIMFにかけられる。アメリカ政府は国際問題への発展を恐れ、IMFを「ゴースト・プロトコル(存在の否定)」として完全に切り離す決定を下す。公的支援を失ったイーサン・ハント率いる少数チームは、独自に爆破の真相を追いながら、世界核戦争の引き金となるテロを阻止するために動き出す。
本作からチームプレイの要素が強まり、IMFメンバーの個性がより明確になる。ITスペシャリストのベンジー(サイモン・ペッグ)が本格参加し、ユーモアとテクノロジーのバランスが絶妙。スナイパーのジェーン、分析官ブラント(ジェレミー・レナー)といった新メンバーも登場し、イーサン以外の活躍にも注目が集まる。
最大の見どころは、ドバイの超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」のガラス壁面を素手で登るシーン。トム・クルーズ本人による命がけのスタントは、まさに現代映画界の伝説。本作をきっかけにシリーズ人気が世界的に再燃した。
🔸 全体のトーンがリブート的に刷新された作品。サスペンス×ハイテク×肉体アクションが完璧に融合している。
第5作:ミッション:インポッシブル / ローグ・ネイション(2015年)
IMFは政府により解体され、CIAに吸収されることが決定。そんな中、イーサン・ハントは**国際的な秘密テロ組織「シンジケート」**の存在を暴くため、単独で調査活動を続けていた。誰も信じてくれない“存在しない敵”と戦う彼は、MI6から追われる女スパイ、イルサ・ファウストと出会う。
イルサは敵か味方か分からない謎多き存在であり、物語の緊張感を一層高めるキャラクター。イーサンとの信頼と疑念の駆け引きが秀逸で、シリーズ中最も“スパイ映画らしい”知略戦が楽しめる。
最大の見どころは、潜水タンクでの3分間無酸素ミッション、カサブランカでのバイクチェイス、そしてウィーン国立歌劇場での暗殺阻止といった息を呑むアクションの数々。アクションの幅とドラマの深みが両立したシリーズのターニングポイント。
🔸 本作から「現代スパイ映画としての完成形」に突入。緻密な構成、演出の格調、スタントの質で高評価を得た1作。
第6作:ミッション:インポッシブル / フォールアウト(2018年)
前作『ローグ・ネイション』の続編。イーサンは、あるミッションでプルトニウムを取り逃がし、それが**新興テロ組織“アポストル”**の手に渡る。核テロの脅威が現実になる中、CIAはイーサンに対して“監視役”として敏腕エージェント・ウォーカー(ヘンリー・カヴィル)を送り込む。IMFの仲間たちとともに、イーサンは二重スパイ、裏切り、時間との戦いに挑む。
シリーズで初めて、前作から完全にストーリーが直結。敵との因縁、人間関係、選択の代償が深く描かれ、単なるスパイアクションではなく、イーサン・ハントという人間の哲学が問われる内容になっている。
ヘリコプターを自ら操縦するトム・クルーズ、ビルから飛び降りるシーンで実際に骨折しながらも撮影を続けたという逸話など、すべてが「本気」の極み。スタント、物語、演出、演技すべてが高水準で揃い、シリーズ最高傑作との評価も多い。
🔸 脚本・演出ともに成熟の域に達し、“映画館で観るべき映画”として完成された1本。
第7作:ミッション:インポッシブル / デッドレコニング PART ONE(2023年)
舞台は情報戦が支配する現代。イーサン・ハントとIMFの仲間たちは、**全世界の軍事・情報システムにアクセス可能なAI兵器“ザ・エンティティ”**の暴走を阻止する任務を受ける。その中で、イーサンはかつての因縁の男・ガブリエルと再会。彼はイーサンの過去と密接に関わる存在であり、敵として再び姿を現した。
AIという「制御不能な知性」をテーマに据えた本作は、“人間の判断と自由意志”がどこまで機械に取って代わられるかという哲学的な問題にまで踏み込んでいる。ストーリーの緊迫感と思想的深みが絶妙に調和し、シリーズの中でも異彩を放つ。
アクション面では、バチカンでのカーチェイス、列車上での格闘、砂漠のステルス作戦など、スケールとバリエーションが極めて豊富。イーサンを取り巻く女性たち(イルサ、グレース)の描き方にも変化が見られ、“絆”と“選択”というテーマが全編を貫いている。
🔸 2部作の前編にして、シリーズ全体を総括し始める作品。複数の未解決要素が残されており、次作『ファイナル・レコニング』に物語の決着が委ねられている。
第8作:ミッション:インポッシブル / ファイナル・レコニング(2025年)
2023年の『PART ONE』の直接の続編であり、シリーズの最終章とされる作品。
AI“ザ・エンティティ”の支配をめぐる争いは、いよいよクライマックスへ。イーサン・ハントと彼の仲間たちは、これまでのすべての決断と行動に責任を取るかのように、最後の“不可能なミッション”に挑む。
ストーリーの詳細は明かされていないが、前作に登場した因縁の敵ガブリエルとの決着、国家レベルの裏切り、そしてイーサンの過去に関わる最後の真実が描かれると予想されている。長年にわたってシリーズを支えたキャラクターたちの運命にも注目が集まる。
トム・クルーズは本作でもすべてのスタントを自らこなす予定で、**「映画というメディアの限界に挑戦する」**と語っている。バイクで崖からダイブ→空中でパラシュート、という“狂気の実写アクション”が予告編でも話題に。
🔸 この作品が公開されれば、1996年から始まったシリーズは**約30年の歴史を締めくくる“最終章”**となる。
時系列で見るならどうなる?
『ミッション:インポッシブル』シリーズは、基本的に公開順=時系列順になっており、特別な順番変更は必要ありません。ただし、物語の奥行きを理解するには、以下の点を押さえておくとより深く楽しめます。
- 第3作から第6作までは、イーサンの個人的な関係(婚約者、仲間)を軸に物語が進行する。
- 第5作〜第7作は、シンジケート~エンティティへと繋がる「近未来型の敵との戦い」を描いており、連続視聴が特に効果的。
- もし時間がない場合でも、第4作以降を連続で観れば、現在のシリーズの魅力を十分に味わうことが可能。
📌 結論:公開順で観るのが最適。 ただし、第3作までを後回しにし、第4作以降を先に観る“逆順視聴”も理解しやすくおすすめです。
ところで・・・
『ミッション:インポッシブル』シリーズは、配信サービス U-NEXTやHuluならば、ほぼほぼ前作、サブスク料金内で視聴できます。
ここで、ほぼほぼと書いたのは、第7作のみ追加料金がかかるからです。U-NEXTの場合は税込110円、Huluの場合は税込220円です。
ちなみに、Netflixの場合は、『ミッション:インポッシブル』シリーズの配信は第7作のみで、追加料金は無しです。
以上、配信情報は、本記事公開日現在調査です。配信情報は、各サービスで随時変更があり得るので、サブスク契約などをする場合は、事前に調べてからにしてください。
初心者におすすめの観方・順番
「観たいけど時間がない」「まずは面白い作品から観たい」という方のために、以下の2つの視聴パターンを提案します。
🔰 Aプラン:現代的アクション重視コース
- 第4作『ゴースト・プロトコル』
- 第5作『ローグ・ネイション』
- 第6作『フォールアウト』
→ 現代的なテンポと映像クオリティ、そしてトム・クルーズの超絶スタントを体感したい方におすすめ。
シリーズの最新路線をサクッと味わえる構成です。
🧠 Bプラン:物語重視・理解深堀りコース
- 第1作 → 第2作 → 第3作
- 第5作 → 第6作 → 第7作
(※第4作は独立性が高いので、あとで観てもOK)
→ イーサン・ハントという人物の変遷、仲間との絆、国家と個人の葛藤を軸に楽しみたい方へ。
より深く感情移入しながら、シリーズの進化を理解できます。
トム・クルーズの進化とシリーズの魅力
1996年、34歳だったトム・クルーズが初めてイーサン・ハントを演じてから、実に30年近くにわたり、年齢に逆らいながらも現場の第一線で活躍し続けています。
- 第1作:アナログ時代のスパイらしさ(冷戦的緊張感)
- 第4作:ドバイの超高層ビルでの手登り(スタント技術の進化)
- 第6作:ヘリ操縦、骨折ジャンプ
- 第7作:AIを敵にした現代的テーマと精神的成長
シリーズ全体を通じて描かれるのは、**“信頼できるチーム”の存在と、“一人の人間としての葛藤”**です。
トム・クルーズのこだわりは、「観客を騙さない」という一点。
CGに頼らず、すべてを“本物で撮る”ことへの執念が、MIシリーズのアイデンティティを支えています。
まとめ:不可能は、可能になる。
『ミッション:インポッシブル』シリーズは、アクション映画でありながら、
「人はなぜ信じ、なぜ戦うのか」というテーマを真正面から描いてきた作品群です。
- どこから観ても楽しめるが、観る順番で感動が大きく変わるシリーズ
- スパイ映画でありながら、人間ドラマでもあり、哲学的な問いを含む
- “スタントの限界”と“映画の可能性”を同時に示した、現代アクションの最高峰
観るたびに「まだ終わってほしくない」と感じるこのシリーズ。
ぜひ、あなたの目で“最後のミッション”を見届けてください。
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