2024年10月の衆議院選挙で国政進出を果たし、日本の政治に新たな選択肢を示すと期待された日本保守党が、今、大きな揺らぎを見せています。この衆院選において比例東海ブロックで当選した竹上裕子(たけがみ ゆうこ)議員が党に離党届を提出したことが明らかになりました。
報道では、竹上議員が離党するに至った経緯は明らかにされていません。背景には、共同代表である百田尚樹氏らの党運営に対する根深い不満があると言われています。さらに、同じく共同代表を務める河村たかし衆議院議員もこの動きに同調し、離党するのではないかとの観測も広がっています。
なお、竹上議員は9/24に離党会見をしました。こちらの記事をどうぞ。

明らかになった党内対立?
竹上議員の離党届提出は、単なる一議員の離反ではありません。これは、水面下で進行していた党内の深刻な対立が、ついに表面化したことを意味します。
各社の報道を総合すると、竹上議員は河村たかし共同代表を強く支持しており、百田尚樹代表や有本香事務総長が進める党運営のあり方に疑問を抱いていたとされています。
この対立構造は、今年6月にもその一端が露呈していました。河村代表が動画を通じて、百田代表からペットボトルを投げつけられるなどの「脅迫・強要があった」と告発したことは、多くの支持者に衝撃を与えました。
「日本の国益と伝統文化を守る」という高い理想を掲げて船出したはずの党が、なぜこのような内紛に至ってしまったのか。支持者としては、深い憂慮を抱かざるを得ません。
河村共同代表の去就と新党結成の噂?
焦点は、河村共同代表の今後の動向です。竹上議員と足並みをそろえて離党するとの見方が強まっています。名古屋市長として抜群の知名度と実績を誇る河村氏が党を去ることになれば、そのダメージは計り知れません。
一部では、河村氏と竹上氏が、日本維新の会を離党した議員や、その他の政治勢力と連携し、新党を結成するのではないか、という噂も囁かれています。しかし、この情報は現時点では憶測の域を出ておらず、冷静な見極めが必要です。
我々が注視すべきは、彼らが離党という選択肢を取るに至った根本的な原因であり、それが日本保守党の理念とどう関わるのか、という点です。
日本保守党の原点に立ち返れ – 今こそ結束が求められる
ところで、この事態は、かねてから予見されていたのではないでしょうか。
日本保守党の共同代表として、名古屋市長(当時)・河村たかし氏が紹介されたとき、多くの日本保守党支持者は「いやな予感」を持った方も多いのではないでしょうか。
それは、河村たかし氏の所属政党変遷が頭をよぎるからです。
これは、河村たかし氏のWikipediaから、所属政党変遷部分を写メした画像です。

「所属政党の変遷が多いからだめ」ということではありません。「所属政党の変遷が多い方なんだな」という認識です。
この事実を知っている支持者は、「いずれ・・・」と思ったのではないでしょうか。少なくとも、筆者 taoは、いずれ党を割る存在になると考えていました。しかし、河村たかし氏を共同代表とした、百田代表、有本事務総長の判断には深い意図があり、それは成功したと評価されるべきでしょう。それは…
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日本保守党は、既存政党への失望と、日本の未来への危機感から生まれました。そして、川村共同代表の減税日本と関係性を持ったことで、減税による経済活性化が強調されるようになりました。併せて、毅然とした外交・安全保障、そして何よりも「日本を豊かに、強く。」というスローガンは、多くの国民の共感を呼びました。
また、国会議員経験豊富な河村たかし氏の知見が、いまの日本保守党の興隆に大きく寄与したと思っています。7月の参議院議員選挙で2人の議員を実現し、合計で5人の態勢となり、「2%基準」だけでなく「人数基準」でも国政政党になったことを嬉しく思っていました。
しかし、今回の内紛は、これらの経緯すべてを揺らぎかねない事態です。党の顔である共同代表同士が対立し、貴重な国会議席が失われようとしている現状は、党の理念実現を遠ざけるものでしかありません。
今、日本保守党に求められているのは、外部への批判や攻撃ではなく、内部の足元を見つめ直し、一枚岩の結束を取り戻すことです。百田、河村両代表には、支持者の期待を裏切ることのないよう、大局的な見地に立った判断を強く求めます。
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繰り返しますが、政治の世界で「離合集散」は昔から繰り返されてきたことです。そして、それぞれの立場・考えがあり、「どちらにも正義がある」ということです。
また、離合集散については、じっくり観察して評価すべきですが、それは、離合集散が誰のための何を実現するために行われたのかということです。
百田代表からのアナウンスなど
竹上議員の離党の報が流れてから、百田代表や有本事務総長がネットで考えを述べています。
ここでは、ニュースから、百田代表の考えをピックアップして紹介します。
日本保守党の百田尚樹代表(69)が20日、自身のYouTubeチャンネルで、同党の竹上裕子衆院議員(65)=比例東海=が19日付で離党届を出したことについて言及した。
引用元:Yahoo!ニュース / 保守党・百田代表、河村たかし氏の“反党行為”も指摘 竹上裕子氏の突然の離党届に憮然「礼儀は」
百田氏は「法律的には、全然問題ありません。彼女は非難されることは何もありません。けど、人としての礼儀はどうなっているの?ということです」と指摘。最後には「ひと言だけ言いたい。あなた65歳です。ええ歳です。前期高齢者です。元教師です。学校の先生です。これ以上は言いません。人としての礼儀というのは、それなりに学んできたんじゃないんでしょうか」と、竹上氏の行動に苦言を呈した。
竹上氏の離党届を“寝耳に水”とした百田氏は「竹上さんが、我々の党にどんな不満を持っていたか知りません。今まで言われたことないですからね。改善してほしい、私はこんな不満を持っているということを思うならね、一緒に戦ってきた仲間ですから。当然そういうこと言うのが当たり前」と首をかしげた。
「離党したいんだったら『長い間お世話になりました』とか、普通にあいさつする。これを一切欠いてですね、きのう(19日)突然離党届が(党に)配達証明で送られてきた。私たちにはひと言あいさつないのに、地元の自分の知っている記者にベラベラしゃべっているみたいなんですよ。それ、私らに最初に言わなあかんのちゃいますの…と思うんですが」といぶかった。
離党届を受理していないとした百田氏は「竹上さんがどうしても辞めるんだと言った場合、離党届は受理しません。その代わり、辞職勧告をします。『議員を辞めてください。あなたの議席は、日本保守党が取った議席です。辞めるんやったら、議員も辞めてください』」と、比例東海ブロックで当選した竹上氏への対応を示唆。議員辞職に応じない場合は「ただちに除籍処分といたします」との見方を示した。
私たち支持者として、認識すべきことは次の2点です。
- 竹上議員が離党届けを出したことは、法律的には、全然問題ありません。彼女は非難されることは何もありません。
- 党としては離党届を受理せず、「辞職勧告」をし、それに応じない場合は「除籍処分」とする方針。
なお、今回の件に関連して、日本保守党と減税日本との友党関係は解消の方向で動いているようです。
地域政党「減税日本」は21日、選挙などで協力する「特別友党関係」の解消を日本保守党から提案されたことを受け、名古屋市内で緊急の議員総会を開いた。出席した議員が2時間以上にわたって対応を協議したが結論は出ず、次回以降の会議に持ち越された。
引用元:中日新聞
島田洋一衆議院議員と百田尚樹参議院議員からの情報
まず、2025年9月21日に公開された島田洋一衆議院議員の動画です。
次に、百田尚樹参議院議員(日本保守党代表)が21日にあげた動画です。
支持者として我々がすべきこと
この困難な状況に際し、我々支持者にできることは何でしょうか。
- 冷静な情報収集を:
- SNS上の断片的な情報や、憶測に基づいた言説に惑わされることなく、党からの公式な発表や、信頼できる情報源を元に事実を把握することが重要です。
- 建設的な意見の発信:
- 党の分裂を煽るような言動は厳に慎むべきです。党の結束を願い、現状を憂う建設的な意見を、然るべきルートを通じて党に届けることが、真の支持者の役割ではないでしょうか。
- SNS等で離党希望議員を直接非難することは何の益ももたらさないどころか、マイナスに影響することもある。例のいろいろとさわいでいる方々についても同じ。
- 原点を信じ、見守る:
- 日本保守党が掲げた理念は、決して間違っていなかったはずです。この危機を乗り越え、党が自浄作用を発揮し、より強固な組織として再生することを信じ、今は冷静に見守る姿勢も必要です。
まとめ:試練の時を乗り越えて
日本保守党は今、結党以来、最も厳しい試練の時を迎えています。しかし、いかなる組織も、成長の過程で内部の軋轢や対立は避けられないものです。
この試練を乗り越え、再び「日本を豊かに、強く。」という国民との約束を果たすために結束できるのか。それとも、内紛によって自壊の道を辿るのか。党の真価が問われています。
島田洋一議員の動画を見る限り、今回の件がどうなるかはまだわからない・・・という状況なのかもしれません。
我々支持者もまた、この事態から目をそらすことなく、日本の未来を真に思うからこそ、時には厳しく、そして常には温かい視線で党の再生を見守り、支え続けていくべきではないでしょうか。
更新メモ:2025年10月02日 1548 904
更新メモ:2025年09月25日 998 594
更新メモ:2025年09月23日 376 206
更新メモ:2025年09月22日 170 80
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