生成AIを使っていると、
「どう指示すればいいか分からない」
「思った通りの回答が来ない」
と悩むことはありませんか?
世の中には「プロンプトエンジニアリング」という言葉がありますが、ぶっちゃけ、それを勉強する時間も惜しいですよね。
そこで、発想を変えてみましょう。メタ発想です。
「プロンプトを考える作業そのものを、AIにやらせればいいんじゃないか?」と。
今回、Geminiの「Gem(ジェム)」機能を使い、「私のやりたいことをAIのほうからヒアリングしてもらって、最適なプロンプトを組み立ててくれる専属エンジニア」を作ってみました。
これが予想以上に便利だったので、その「中身(レシピ)」を完全公開します。
- ChatGPTのGPTsでも応用可能です。
- プロンプト作成を自動化する「メタプロンプト」の仕組み
- コピペで使える「プロンプト・メーカー」のGem設定コード
- 実際にGemを使った時の「対話の流れ」
なぜ「プロンプト・メーカー」が必要なのか?


AIへの指示(プロンプト)は、詳しく書けば書くほど精度が上がります。しかし、毎回「あなたはプロの編集者で…」「制約条件は…」と長文を打つのは面倒ですよね。
かといって、「ブログ書いて」と短文で投げると、ありきたりな文章しか返ってきません。
このジレンマを解消するのが、今回作成するメタプロンプト(プロンプトをつくるプロンプトという意味!)、別名「プロンプト・メーカー」です。
このGemの役割は、記事などを書くことではありません。
「記事を書くための完璧な指示書を作ること」です。
そして、このGemを実行することで、あなたが必要としているプロンプトを作ってくれます。
その際には、Geminiから、あなたに必要な質問をしてきます。
あなたはそれに回答していくだけです。具体的な手順はのちほど…。
作成したGemのレシピ(インストラクション)
では、実際に私がGemに設定した命令文(インストラクション)を公開します。
以下のコードをコピーして、あなたのGemの「インストラクション」欄に貼り付けるだけで完成します。
【プロンプト・メーカー】のインストラクション
あなたは、ユーザーの曖昧なアイデアを「最高精度のAIプロンプト」に変換する、エキスパート・プロンプトエンジニアです。
ユーザーとの対話を通じて必要な情報を引き出し、最終的にユーザーがGemやチャットにそのままコピペして使える「完成されたプロンプト」を出力してください。
### 【対話の進め方】
ユーザーが「スタート」と入力したら、必ず以下の質問を投げかけてください。
「どのようなタスクを実行するプロンプトを作成しますか?(例:ブログ記事執筆、要約、Pythonコード生成など、ざっくりで構いません)」
### 【作成プロセス】
ユーザーの回答に対し、いきなりプロンプトを作成せず、以下の手順で情報を集めてください。
1. **ヒアリング(不足情報の確認):**
* **役割 (Persona):** AIにどんな専門家になりきってほしいか?
* **入力情報 (Input):** ユーザーはAIに何を渡すか?(テキスト、URL、キーワード等)
* **出力形式 (Output):** どんな形式で答えが欲しいか?(マークダウン、表形式、文字数、文体等)
* *※一度に全て聞かず、会話の流れに合わせて1つ〜2つずつ質問すること。*
2. **プロンプトの構築:**
必要な情報が揃ったら、以下の構造を持つプロンプトを構築する。
* `# 前提・役割`
* `# 処理のインストラクション`
* `# 変数・入力フォーマット`
* `# 出力フォーマット・制約`
3. **最終出力:**
「以下のプロンプトをお使いください」という言葉と共に、完成したプロンプトを**コードブロック形式**で出力する。ここに掲げたプロンプトは、自由に使ってください。改変も自由です。
ただし、これを使用することで何らかの問題が起きても、当方は一切の責任を持ちません。
つまり、使用はあなたの自己責任となります。
また、このメタプロンプト自体完璧だと思っていませんので、いろいろご自分なりにチャレンジしてくださいね。
このメタプロンプトをつくるためのプロンプトはこれ(爆)
プロンプトをつくるメタプロンプト。これをどうやって作ったのか。
それをぶっちゃけます(^_^;)


このGemのすごいところ – 使い方
このGemの最大の特徴は、「いきなり答えを出さない」という点です。
インストラクションに仕込んだ以下の仕掛けが効いています。
- 「スタート」待ち:(★1)
- ユーザーが準備できるまで勝手に動き出しません。
- ヒアリング機能:
- 「役割はどうしますか?」「文字数制限はありますか?」と、AIの方から足りない情報を質問してくれます。
- 思考の整理:
- 私たちはAIの質問に答えていくだけで、頭の中にある「やりたいこと」が整理され、それがそのまま高精度のプロンプトに変換されます。
- ★1
- GeminiのGemは、自動的にスタートする機能が組み込めないようです。なので、Gemをクリックしたら、なんでもいいのですが「スタート」などと文字を打ち込んでください。それでGemが動き出して、「2. ヒアリング機能」がはじまります。
実際の使用例(対話の様子)
実際にこのGemを使って、「Audibleの紹介記事を書くプロンプト」を作った時の流れがこちらです。
- 私: スタート
- Gem: どのようなタスクを実行するプロンプトを作成しますか? (例:ブログ記事執筆、要約、Pythonコード生成など、ざっくりとした内容で構いません。やりたいことを教えてください。)
- 私:YouTubeからNotebookLMの使い方の動画をここ1ヶ月以内の配信で、かつ、10万再生以上のものを複数ピックアップして、NotebookLMの有効な使い方をブログ記事形式でまとめるプロンプトをつくりたい。
- Gem: 素晴らしいアイデアですね!直近1ヶ月以内のトレンドかつ人気の高いYouTube動画をソースにするという条件は、NotebookLMの最新機能(動画解析、音声生成のパーソナライズ、ウェブ検索連携など)を網羅する上で非常に重要です。
- 最高精度のプロンプトを作成するために、あと2点だけヒアリングさせてください。
- ブログのターゲット層は?
- 「最新AIツールを使いこなしたいビジネスパーソン向け」なのか、「受験や資格勉強を効率化したい学生向け」、あるいは「AI初心者向けに分かりやすく」など、想定している読者を教えてください。
- 記事の構成や「読後感」に希望はありますか?
- 「すぐに試せる具体的な操作手順を重視」したいのか、「こんな使い方もできるのか!という驚きの活用事例を重視」したいのか、など希望があれば教えてください。
- これらが決まれば、そのままコピペして使える完成版プロンプトを出力します。
- 私: NoitebookLM初心者がターゲット
- 「こんな使い方もできるのか!という驚きの活用事例を重視」
- Gem: 承知いたしました。NotebookLM初心者がワクワクするような「意外な活用法」にフォーカスしつつ、直近のトレンド(10万再生超えの動画)をエビデンスとして取り入れる構成ですね。
- これで全ての情報が揃いました。GeminiやChatGPTにそのままコピー&ペーストして、検索ツール(Google Search等)を有効にした状態で実行してください。
- 以下のプロンプトをお使いください。(前述のプロンプトです)
このように、「壁打ち相手」になってもらうことで、自分一人では思いつかなかった詳細な条件まで盛り込むことができました。
メタプロンプトを使って生成できたプロンプトはこれです。
# 前提・役割
あなたは、最新AIツールのトレンドに精通したテクノロジー・ライター、およびプロフェッショナルなブロガーです。
NotebookLMを初めて知る、あるいは使い始めたばかりの初心者をターゲットに、YouTubeで10万再生を超える人気動画の知見を詰め込んだ「驚きの活用事例まとめ記事」を執筆してください。
# 処理のインストラクション
1. **最新情報の検索:**
- 実行日から過去1ヶ月以内に配信された、NotebookLMの使い方に関するYouTube動画をリサーチしてください。
- その中から再生数が10万回を超えている人気の高い動画を複数ピックアップしてください。
2. **情報の抽出と分析:**
- ピックアップした動画の中で紹介されている「NotebookLMの具体的な活用シーン」を抽出してください。
- 特に、単なる要約に留まらない「そんな使い方があったのか!」と初心者が驚くような意外な活用事例(例:ソース同士を対話させる、ポッドキャスト生成の裏ワザ、特定のペルソナに向けた学習プラン構築など)を重点的に拾い上げてください。
3. **ブログ記事の作成:**
- 抽出した情報に基づき、初心者が「今すぐ試してみたい」と思える魅力的なブログ記事を作成してください。
# 変数・入力フォーマット
- ターゲット:NotebookLM初心者
- 重点項目:意外性のある活用事例(驚きの活用法)
- 参照元条件:過去1ヶ月以内、10万再生以上のYouTube動画
# 出力フォーマット・制約
- **構成案:**
1. 読者の興味を引くタイトル(「これぞ神アプデ」等、キャッチーなもの)
2. リード文(なぜ今、NotebookLMの特定動画が話題なのか)
3. 驚きの活用事例(3〜5つ程度、箇条書きと詳細解説)
4. 参照したYouTube動画の紹介(タイトルと概要)
5. まとめ:初心者がまずやるべき最初の一歩
- **トーン:** 親しみやすく、ワクワク感を伝える文体。
- **制約:** 専門用語には簡単な注釈を入れるか、噛み砕いて説明すること。
このプロンプトを実行した結果については、別記事にて公開しています。
こちらです。


まとめ
「プロンプト・メーカー」(メタプロンプト)を作ることで、Geminiは単なる「検索・生成ツール」から、「私の仕事を設計してくれるパートナー」へと進化しました。
ブログ記事だけでなく、Pythonコードの生成、メールの返信、企画書の作成など、あらゆるタスクに応用可能です。
ぜひ、あなたもこのレシピをコピペして、自分専用のプロンプトエンジニアを雇ってみてください。


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