「退屈な老後なんて、真っ平ごめん!」
そんな声が聞こえてきそうな、知的でチャーミングなシニアたちが活躍する、とびきり面白いミステリー映画がNetflixに登場しました。その名も『木曜殺人クラブ』。
全世界で記録的なベストセラーとなった小説を原作に、映画ファンなら誰もが知るレジェンド級のキャストとスタッフが集結した、2025年最注目の作品です。
この記事を読めば、『木曜殺人クラブ』のあらすじから豪華キャスト、そして何がそんなに魅力的なのか、そのすべてが分かります。鑑賞前の予習に、ぜひお付き合いください。
映画『木曜殺人クラブ』とは? ‐ 作品概要
まずは、本作の基本情報をチェックしましょう。これを見るだけでも、期待せずにはいられなくなるはずです。
作品概要
- タイトル:木曜殺人クラブ
- 英Title;The Tursday Murder Club
- 監 督:クリスコロンバス
- 『ホーム・アローン』、『ハリー・ポッターと賢者の石』の監督!
- 原 作:リチャード・オスマンの同名小説シリーズの1作目
- 「木曜殺人クラブ」は、世界的ベストセラー!
- 出 演:主要人物4人
- ヘレン・ミレン
- 有名な出演作品:『クイーン』アカデミー主演女優賞受賞
- ピアース・ブロスナン
- 有名な出演作品:『007』シリーズ
- ベン・キングスレー
- 有名な出演作品:『ガンジー』アカデミー主演男優賞受賞
- セリア・イムリー
- 有名な出演作品:『ブリジット・ジョーンズの日記』
- ヘレン・ミレン
- 上映時間:118分
- 評 価:Filmarks 3.6点(5点満点)
- 配 信:Netflix
- 2025年8月28日、世界同時配信
原作のリチャード・オスマン著『木曜殺人クラブ』は、2020年にイギリスで発刊されたミステリー小説です。現在、4冊のシリーズとなっています。
また、この4冊のうち、3冊が日本語版で出版されています。
- 第1作『木曜殺人クラブ』
- 第2作『木曜殺人クラブ 二度死んだ男』
- 第3作『木曜殺人クラブ 逸れた銃弾』
ちなみに、本記事で紹介するNetflixオリジナル映画『木曜殺人クラブ』は、シリーズ第1作目を原作としています。
主な登場人物紹介 – 個性派ぞろいのシニア探偵団!
この物語を動かすのは、高級老人ホーム「クーパーズ・チェイス」に暮らす、一癖も二癖もある「木曜殺人クラブ」の4人です。そして、この4人以外に、映画の重要人物を列記しますね!
映画のなかでは、名前がボンボン出てくるので、誰が誰だかわからないと「ちんぷんかんぷん」になってしまいます。そんなとき、このリストを活用してね!
【木曜殺人クラブメンバー】

- エリザベス・ベスト / ヘレン・ミレン
- 元諜報員(MI6)という謎めいた過去を持つ、クラブの創設者にして絶対的リーダー。その鋭い洞察力と、どこからともなく取り出す秘密の人脈を駆使して、捜査を巧みにリードします。常に冷静沈着で、上品な微笑みの裏に何を隠しているのか、誰も読むことができません。

- ロン・リッチー / ピアース・ブロスナン
- 元労働組合の熱血闘士。首筋のタトゥーがトレードマーク。口が悪く短気で、すぐに行動に移したがるトラブルメーカーだけど、その実、仲間を思う気持ちは人一倍熱い情に厚い男です。権力や不正が大嫌いで、巨大な敵にも臆することなく立ち向かっていきます。

- イブラヒム・アリフ / ベン・キングズレー
- 元精神科医。物静かで思慮深い紳士。感情で突っ走りがちなメンバーを論理的に諭し、人間の深層心理を冷静に見抜くことで、捜査に不可欠な分析をもたらします。彼の落ち着いた一言が、しばしば行き詰まった状況を打開する鍵となります。

- ジョイス・メドウクロフト / セリア・イムリー
- 元看護師。一見するとおしゃべり好きの平凡な女性。しかし、その人当たりの良さで相手の懐にすっと入り込み、核心的な情報を引き出すのが得意技。彼女の書く日記には、誰もが気にも留めなかった些細な、しかし事件解決の重要なヒントが記されていることも。
- ペニー・グレイ / スーザン・カークビー
- 元ロンドン警視庁の女性警部。木曜殺人クラブ立ち上げメンバー。クーパーズ・チェイス内の末期療養棟で夫に見守られているが意識不明状態。
【木曜殺人クラブメンバーの家族】
- スティーブン・ベスト / ジョナサン・プライス
- エリザベスの三番目の夫。エリザベスと共にクーパーズ・チェイスに入居。認知症で記憶がまだら状態。
- ジェイソン・リッチー / トム・エリス
- ロンの息子で元ボクサーだった有名人で、現在はTVタレント。
- ジョアンナ・メドークロフト / イングリッド・オリヴァー
- ジョイスの娘。ヘッジファンドの経営者。
- ジョン・グレイ / ポール・フリーマン
- ペニーの夫でペニーとともにクーパーズ・チェイスに入居。元獣医。妻ペニーの介護を献身的に勤めている。
【警察関係者】
- ドナ・デ・フレイタス / ナオミ・アッキー
- フェアヘイブン警察署の女性巡査。木曜殺人クラブメンバーと交流を持ち、殺人事件解決で活躍。
- クリス・ハドソン / ダニエル・メイズ
- フェアヘイブン警察所の主任警部。ドナと組んで殺人事件に取り組む。
【その他の関係者】
- トニー・カラン / ジェフ・ベル
- クーパーズ・チェイスのオーナー。地元の大物建設業者。ある日、自宅で撲殺される。
- イアン・ベンサム / デイヴィッド・テナント
- クーパーズ・チェイスの共同オーナー。施設を取り壊して高級マンション建設を強行しようとしている。
- ボグダン・ヤンコフスキー / ヘンリー・ロイド=ヒューズ
- ポーランドからの出稼ぎ労働者。イアンからクーパーズ・チェイス改装工事の現場監督を押し付けられる。
- ボビー・タナー / リチャード・E・グラント
- 大物犯罪者。ロンドン警視庁の追跡を長年にわたって掻い潜り続けている。
あらすじ紹介 – 舞台は老人ホーム、事件は本物!
緑豊かな高級老人ホーム「クーパーズ・チェイス」。ここでは毎週木曜日、エリザベス(ヘレン・ミレン)、ロン(ピアース・ブロスナン)、イブラヒム(ベン・キングズレー)、ジョイス(セリア・イムリー)の4人が集まり、過去の未解決殺人事件の資料を広げていて解決の糸口を探していたのです。彼らの活動、その名も「木曜殺人クラブ」。警察も匙を投げた難事件を、長年の経験と知恵を頼りに推理するのが、彼らの退屈しのぎであり、最高の楽しみでした。
そんな平穏な日々に、突如として本物の事件が舞い込みます。クーパーズ・チェイスのオーナー、トニー(ジェフ・ベル)が撲殺されたのです。
実はこの殺人事件は「木曜殺人クラブ」のメンバーにとって他人事の事件ではなくなっていたのです。トニーの死亡に伴い、クーパーズ・チェイスの共同オーナーであるイアン(デイヴィッド・テナント)が施設を壊して新たな開発計画を強行しようとしていたからです。
警察が型通りの捜査を進める中、4人は「これは自分たちの専門分野だ」とばかりに、独自の調査を開始します。元スパイのスキル、労働運動で培った交渉術、精神分析、そして日常に潜む違和感を見抜く主婦の目。それぞれの武器を手に、彼らは地元の若手警察官を巧みに手玉に取りながら、事件の真相へと迫っていく。
しかし、彼らの”趣味”の捜査は、やがて危険な領域へと足を踏み入れてしまいます。一つの死体が、また新たな死を呼び、老人ホームの穏やかな日常の裏に隠されていた長年の秘密と嘘が、次々と暴かれていきます。
犯人は、彼らのすぐそばにいるのか? それとも、まったく別の場所に? 捜査線上に浮かび上がる意外な容疑者たち。そして、ついに殺人鬼の魔の手は、クラブのメンバー自身にも忍び寄り始めるのです…。
英国の至宝、レジェンド級俳優の競演
本作の魅力を語る上で欠かせないのが、英国が誇るレジェンド俳優たちの豪華すぎる競演です。
エリザベスを演じるヘレン・ミレンは、映画『クィーン』でアカデミー主演女優賞に輝いた大女優。彼女が演じる知的でチャーミングな元スパイは、まさにハマり役と言えるでしょう。
一方、元007のピアース・ブロスナンが、ジェームズ・ボンドとは真逆の、熱血漢で少しお調子者のロンを演じるというギャップもたまりません。
さらに、映画『ガンジー』でアカデミー主演男優賞に輝き、世界を感動させたベン・キングズレーが静かなる知性派イブラヒムを、『ブリジット・ジョーンズの日記』でおなじみの名優セリア・イムリーが物語の鍵を握るジョイスを演じます。
彼らがスクリーン上で交わすウィットに富んだ会話と、絶妙なコンビネーションを観るだけでも、この映画の価値は十二分にあります。
『木曜殺人クラブ』3つの見どころ!
これからこの作品をご覧になるみなさんに、見どころをちょっとだけ(^o^)
1. ユーモアとスリルが絶妙な「コージー・ミステリー」
本作は、血なまぐさいだけのサスペンスではありません。英国流の皮肉とユーモアが全編に散りばめられ、クスッと笑えるのに、謎解きは本格的。心地よい緊張感の中で楽しめる「コージー・ミステリー」の最高傑作です。
ところでいきなり「コージー・ミステリー」という聞き慣れないであろう言葉を使ってしまいました(>_<)
コージーミステリーとは、「cozy(居心地の良い)」という意味を含んでいます。つまり、日常的で親しみやすい雰囲気の中、素人探偵が謎解きをする推理小説のジャンル。
暴力的な描写が少なく、人間模様や生活感あふれる舞台で物語が展開され、お茶やお菓子、料理などが重要な要素となることもあります。アガサ・クリスティーの『ミス・マープル』シリーズなどが代表例で、ミステリー初心者や難解な作品の箸休めとしても楽しめます!
2. 名優たちの「演技のアンサンブル」
物語の面白さはもちろんですが、最大の魅力はやはりベテラン俳優たちが織りなす「演技のアンサンブル」です。
彼らがただ会話しているだけで、そこには極上のエンターテイメントが生まれます。
3. 人生の豊かさを描く、心温まる人間ドラマ
事件の犯人を追うだけでなく、友情、老い、そして最後まで人生を謳歌することの素晴らしさを描いた、深みのある人間ドラマでもあります。
ミステリーファンだけでなく、心温まる物語を観たい人にも強くおすすめします。
続編はどうなる?
記事冒頭のほうの「作品概要」でも書きましたが、この映画『木曜殺人クラブ』は、ベストセラー小説が原作です。現在、シリーズ4冊が発刊され、累計200万部となっています。
そして、映画『木曜殺人クラブ』は、このシリーズ第1作目を現悪としています。
つまり、続編が作られる可能性は「有る」わけです。あとは、8月に世界同時配信された映画『木曜殺人クラブ』がどれだけ衆目を集め、人気を得るか・・・ですね。
原作2冊目も面白そうな内容なので、個人的には続編を期待して待ちたいと思います!
がまとめ
『木曜殺人クラブ』は、ハラハラドキドキの極上ミステリーでありながら、シニア世代の友情と人生讃歌を描いた、心温まるヒューマンドラマでもあります。
監督は『ホーム・アローン』のクリス・コロンバス、そして英国最高の俳優陣が集結した本作。面白くないはずがありません。
ミステリー好きも、そうでない人も。ぜひNetflixで、このチャーミングな老探偵団の活躍をその目で見届けてください。
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