九州場所(11月場所)、序盤戦5日間が終わって、今後の幕内展開予想をします。
今場所は、何かものすごい戦いになりそうな予感、中盤戦が楽しみです。
幕内、序盤戦の戦い
五連勝は二人、大の里と藤ノ川
大の里と藤ノ川は、上位と下位でそれぞれ圧倒的な強さを出しています。
盤石過ぎる大の里?
横綱・大の里は、序盤五日間、すべて盤石、危なげの無い横綱らしい取組でした。
間違いなく、今場所も終盤まで優勝争いをするでしょう。
序盤戦は、そうはいっても難敵そろいでした。
- 初 日(○):小 結・高 安
- 初日では分かりませんでしたが、今場所の高安は序盤戦で四勝一敗。初優勝を狙うくらい強いのです。その高安を難なく寄り切り。大の里の地力はホンモノです。
- 二日目(○):前頭1・伯桜鵬
- 大の里としては格下とは言え、7月場所・9月場所と連敗している相手。このところ昇り調子の伯桜鵬でしたが、結果は、番付通り、寄り倒しで圧勝。
- 三日目(○):前頭1・若隆景
- このところ若隆景には五連勝をしています。そういう相手こそ要注意。若隆景には「このときこそ」というような地力があるからです。しかし、大の里は立ち合いから圧倒。全く若隆景に相撲をさせずに、押し出し。
- 四日目(○):前頭2・霧 島
- 霧島には八連勝で負け無しの大の里。三日目の若隆景以上に注意が必要です。大の里は立ち合いぶつかって、そして、引きました。これはタイミングであり、よく言われる「大の里の悪い引き技」ではありません。相手をよく見ての叩き込みでした。
- 五日目(○):前頭2・若元春
- 連日番付通りの対戦で、大の里は目下三連勝の相手です。これも若隆景同様に立ち会いから相撲をさせず、寄り倒しで圧勝。
序盤五日間を振り返って、大の里は盤石な戦いを見せてくれました。
筆者 TOPIOは大の里の全勝優勝を期待していますが、こうなると、「誰が大の里に土をつけるか」というところも気がかりになります。
中盤戦五日間での対戦相手予想は次の通りです。
- 六日目:前頭3・平戸海(確定)
- 過去、大の里の五勝三敗
- 七日目:前頭3・宇 良
- 過去、大の里の五連勝
- 中 日:小 結・隆の勝
- 過去、大の里の四勝二敗
- 九日目:関 脇・安青錦
- 過去、大の里の二連勝
- 十日目:関 脇・王 鵬
- 過去、大の里の五勝二敗
このなかでは、久しぶりに三役復帰したものの初日から五連敗の隆の勝あたりが侮れないとみています。
ただし、序盤五日間を見る限り、「大の里中日で勝ち越し」「大の里初日から十連勝」となる確率は高いでしょう。
いまの段階でズバリといいます。今場所、大の里に初黒星を付ける可能性の高い関取は・・・
横綱・豊昇龍です。
先場所のデジャヴ、千秋楽の横綱決戦を期待しています!
低い攻めの体勢が崩れない藤ノ川
入幕二場所目の先場所六勝九敗と負け越し、前頭12まで番付を下げた藤ノ川。
体軀の大きな関取が多い中、177cm・120kgと小兵の部類に入る藤ノ川ですが、十両を突破し、初入幕で十勝を挙げた実力はホンモノです。
- 初 日(○):前頭11・狼 雅
- 体格差のある狼雅に対して、立ち合い鋭く低くあたって、その力を逸らさず弱めず、寄り倒し。圧勝。
- 二日目(○):前頭13・豪ノ山
- 体重差 40kgある豪ノ山を立ち合いで右に変わって力を逸らすも、豪ノ山に攻められる。しかし、慌てず、土俵際で再度の変わり身、突き落としで逆転。落ち着いています。
- 三日目(○):前頭10・大栄翔
- 一回り大きな元関脇・大栄翔に対し、立ち合いから堂々と突っ張り合い。勝利の要因は、途切れることのないスピードか。押し出しで三連勝。
- 四日目(○):前頭11・獅 司
- 二回りくらいの体格差がある獅司に対し、立ち合いで素早く右下手を入れて、掬い投げの体勢のまま土俵際まで追い込んで、寄り切り。上手い。
- 五日目(○):前頭10・琴勝峰
- 連日の二回りくらい体格差がある琴勝峰に対し、立ち合いから勢いよく低く当たって、そのままの勢いで突き出し。強すぎる。
藤ノ川の中盤五日間の対戦相手は、あえて予想しません。
前頭下位、中位との対戦になるはずなので、このままの勢いならば、連勝もまだまだ続くかもしれません。
あるいは、中日勝ち越しなどを成し遂げてしまうと、九日目、十日目などは三役戦が組まれるかもしれません。
それに勝つようだと、7月場所の琴勝峰のようなことが起こるかも…です。
追走の四勝一敗は、9人
序盤五日間が終わって、四勝一敗は次の7人の関取です。
- 横 綱・豊昇龍
- 関 脇・安青錦
- 小 結・高 安
- 前頭5・義ノ富士(伊勢ヶ濱部屋)
- 前頭6・熱海富士(伊勢ヶ濱部屋)
- 前頭14・竜 電
- 前頭14・時疾風
- 前頭15・錦富士(伊勢ヶ濱部屋)
- 前頭17・朝紅龍
このなかで、圧倒的に安定しているのは、初日に金星を与えてしまったものの、その後盤石な横綱・豊昇龍です。
おそらく、先場所のリベンジをしようとする強い思いがあるでしょう。それを成し遂げるかもしれないというくらいな気迫もあります。
あとは、四勝一敗の9人に伊勢ヶ濱部屋の関取が3人も入っているのも特徴です。
他に、前頭1・伯桜鵬、前頭9・翠富士も伊勢ヶ濱部屋ですから、義ノ富士、熱海富士、錦富士の中盤戦の戦いは有利です。
さて、この四勝一敗9人のなかでは、豊昇龍以外に、関脇・安青錦と小結・高安に注目しています。
安青錦は、12勝してかつ、横綱・大関のいずれかを倒せば、場所後の大関昇進が実現できると予想しています。
五日目は負けてしまいましたが、今後、相手の立ち合いでの変わり身を気をつけることができるので、価値ある負けだったかもしれません。
安青錦は、中盤戦で大の里、豊昇龍、琴櫻、王鵬らと当たると思いますので、この中盤戦が場所後どうなるかを左右するでしょう。
一方、高安は、大の里戦を除く四番は覚醒した感があります。もしかしたらもしかして?初優勝もあり得るかもしれません。今年すでに優勝決定戦をしていますので、もうワンチャンス有りです。
まとめ
今日から、大相撲は中盤戦に入ります。
全勝の横綱・大の里と前頭12・藤ノ川を、横綱・豊昇龍ら9人が追走という状態。
今場所も面白い展開になりそうな予感。
個人的には、中盤戦は、大の里、豊昇龍、安青錦、高安に注目していきます。


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