- 5/10(初日)追記
- 豊昇龍、琴櫻、熱海富士が初日土。
- 豊昇龍は休場かも!?
2026年5月10日、今日から両国国技館で大相撲夏場所が初日を迎えます。
2日前に横綱・大の里と大関・安青錦が、ともに初日からの休場すると発表されました。
5月1日の稽古総見で、これは十分予想されたことでした。
しかし、看板力士2人を欠く異例のスタートとなり、優勝争いの構図は、横綱としての初優勝を目指す豊昇龍を軸に展開されることが、ほぼほぼ確定。
一方で、春場所を制した大関・霧島は東京場所での初優勝に意欲を見せ、もう一人の大関・琴櫻も状態は悪くありません。
さらに新関脇の熱海富士も不気味な存在として浮上しています。
本記事では、夏場所初日の状況を踏まえて、優勝争いの行方と、かど番大関・安青錦の関脇陥落および来場所での復帰条件まで、踏み込んで読み解いていきます。
- 大の里と安青錦の休場理由と、その影響で変化した夏場所の優勝争いの構図
- 一人横綱・豊昇龍と大関・霧島・琴櫻、新関脇・熱海富士の調子と注目ポイント
- 安青錦が来場所で関脇陥落となる条件と、特例で大関復帰できる「10勝の壁」の意味
なお、筆者 TOPIOが4月30日に公開した、大相撲夏場所2026に関する記事がこちらです。


横綱・大の里、大関・安青錦が初日から休場という異例のスタート
夏場所は、初日を迎える前にすでに大きな試練を抱えていました。
横綱・大の里は、昨年11月の九州場所の13日目、対・関脇(当時)の安青錦戦で怪我を負いました。
左肩腱板損傷。それが未だ癒えず、この夏場所2026においては、約1カ月間の加療が必要との診断書を協会に提出しました。
休場は2場所連続で3度目、2023年夏場所の初土俵以来、初の全休となります。
大の里の師匠・二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)のデジャブを見ているようで心配です。
二所ノ関親方は、記者から手術は?と問われ、次のような回答をしています。
つまり、手術は行わず、7月の名古屋場所での復帰を目指す方針です。
(手術)それはないですね。でも、あまり長引くようであれば。一つのことから、いろいろかみ合わなくなってくるというか。ちょっと体のバランスが崩れているところもある。本来、力が出るところが、力が出なくなってきてると思うんでね。一つ一つの歯車が崩れるところがあるんで、しっかり整えて。またしっかり自分の本来持っている力を出せるように
引用元:Yahoo!ニュース / 中日スポーツ
師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は、またこうも話、弟子をいたわるコメントを残しています。
「まだ痛みがあり、なかなか状態が上がらなかった。地獄だと思う。自分自身と向き合って、成長の一つになってくれればいい」
一方、大関・安青錦も6日の出稽古で左足首を負傷し、初日の休場が決定。
今場所はかど番のため、途中出場して勝ち越せなければ大関在位わずか3場所で関脇に転落します。
師匠の安治川親方(元関脇安美錦)は「『歩くのが精いっぱい』ということだった。痛みが引けば出る方向」と途中出場を検討する姿勢を示しています。
横綱・大関の休場が初日から重なるのは、2021年春場所以来の異常事態。
八角理事長(元横綱北勝海)も「楽しみにしてくれた方々には申し訳ない」と語っています。
看板力士2人の不在は、優勝争いの構図を大きく変えることになりました。
一人横綱・豊昇龍が背負う重みと、優勝争いの本命
大の里の休場により、夏場所は豊昇龍が一人横綱として臨む形となりました。
豊昇龍は2025年春場所(3月場所)に横綱に昇進して以降、安定感のある相撲を続けてきました。
横綱としてはまだ場所優勝に手が届いていないばかりか、あとから横綱昇進した大の里に先に優勝されてしまいました。
それでも、地位の重みを背負いながら土俵を務め続けています。
今場所は一人横綱としての責任が一気に重くなり、星を落とすたびに「優勝争いから脱落」「綱の威信」が問われる、厳しい15日間が予想されます。
しかし、本調子なら大きな壁となる大の里と安青錦が居ない場所は、ある意味、横綱としての初優勝を実現する大きなチャンスです。
豊昇龍の初日、二日目の取組は決定しています。
初日はの取組相手は、西小結の高安。
経験豊富なベテランで、立ち合いの当たりが鋭く、流れを掴ませない厄介な相手です。
幕内での過去対戦は、17戦して、豊昇龍が7勝10敗と負け越しています。
ただし、直近は豊昇龍の5連勝。
一方、二日目の取組相手は、東前頭筆頭・藤ノ川。
過去対戦は先場所が初顔合わせでしたが、なんと、小兵の藤ノ川が金星となっています。
いずれにしても、豊昇龍が確実に優勝するには、まずは、序盤5日間で黒星を喫しないことです。
なので、この初日、二日目はとても重要な取組となります。
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さて、夏場所2026の幕内優勝争いの軸は、前掲の記事でも書いていますが、その豊昇龍と、春場所を制した大関・霧島の2人になるでしょう。
霧島は3月の大阪場所で12勝3敗で3度目の優勝を果たし、4月から始まった夏巡業でも調子を保ってきました。
9日に行われた優勝額贈呈式では「東京場所での初優勝」に意欲を語っています。
大関・霧島の初日は、西前頭筆頭・隆の勝、二日目は東前頭2・義ノ富士です。
まず隆の勝ですが、過去の幕内対戦は20戦あるのですが、なんと霧島が6勝14敗と大きく負け越し。
ただし、直近2場所は霧島が連勝。
そして、義ノ富士ですが、霧島が過去2戦2勝です。
いずれにしても、豊昇龍同様、序盤5日間が場所の優勝を左右するでしょう。
大関・琴櫻と新関脇・熱海富士が握るキーマンの位置
優勝争いの軸は豊昇龍と霧島だとしても、波乱を起こす可能性のある力士は他にもいます。
まず大関・琴櫻。
2024年11月場所で初優勝を飾って以降、長らく不調が続いています。
稽古総見では仕上がりは上々と伝えられています。
初日は東前頭筆頭・藤ノ川、二日目は西前頭筆頭・隆の勝。
おそらく、この2番で、先場所の10勝を超える白星を残せるか決まってしまうのではとみています。
ところで、同部屋の琴勝峰が新関脇に昇進したことは、同部屋対決が無いという点で、琴櫻のアドバンテージですね。
ちなみに、筆者 TOPIOが4月30日に書いた前掲の記事では、琴櫻を幕内優勝二番手にあげています。
あの体躯を活かした相撲を取り切れれば、おそらく敵無しの強さを実現できると考えているからです。
問題は、怪我ですね…。
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そして、不気味な存在が新関脇の熱海富士です。
先場所は小結で9勝を挙げ、初の関脇昇進を果たしました。
豪快な押し相撲と、上位陣を打ち破る勝負強さを兼ね備えた力士で、流れに乗ると一気に二桁勝利まで突き抜ける怖さがあります。
今場所は横綱・大関を相次いで止める「優勝戦線の番人」になる可能性もあれば、本人が優勝争いに絡む可能性もあります。
熱海富士の対戦相手、初日は西前頭2・一山本、二日目は東前頭3・平戸海。
勢いをつける意味でも、狙え連勝・・・ですね(^_^)/
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加えて、若い世代からは琴勝峰、王鵬、藤ノ川、義ノ富士といった力士たちが、虎視眈々と上位を狙っています。
横綱・大関が相次いで欠ける場所では、こうした若手・中堅の躍進が目立つのが過去の傾向。
今場所も平幕優勝の可能性は決してゼロではありません。
安青錦の関脇陥落条件と、来場所10勝での「特例復帰」の壁
最後に、ファンの関心が集中している安青錦の今後について整理しておきます。
安青錦はウクライナ出身、安治川部屋の大関で、2026年初場所では新大関として初優勝を果たしました。
続く春場所は綱取りに挑みましたが、左足小指の骨折を抱えながらの出場で7勝8敗と初土俵以来初の負け越し。
そして今場所がかど番です。
夏場所の途中出場を検討しているとはいえ、現時点では「歩くのが精いっぱい」という状態。
仮に途中から出ても、勝ち越し(8勝)に届かなければ、来場所(7月名古屋)では関脇に陥落します。
これが「2場所連続負け越しによる大関陥落」のルールです。
ただし、関脇に陥落した直後の場所で10勝以上を挙げれば、特例で大関に復帰できる規定があります。
これがいわゆる「特例復帰」です。安青錦が名古屋場所で10勝以上挙げられれば、すぐに大関に戻ることができます。
逆にここで10勝に届かなければ、その後は通常の昇進条件(三役で3場所連続の好成績、目安33勝)を改めて積む必要があり、ハードルは一気に上がります。
歴史を振り返ると、関脇陥落直後の10勝特例復帰は、それほど簡単ではありません。
過去27回中、復帰できたのは7回(成功率約26%)にとどまっています。
怪我からの復活で5敗以内に収めるのは、感覚を戻す意味でも至難の業です。
霧島は2024年の陥落から平幕まで番付を下げ、11場所目でようやく大関再昇進を果たしました。
照ノ富士に至っては序二段まで落ちてからの復活でした。
22歳の安青錦にとって、夏場所の出場可否、そして名古屋場所への臨み方は、今後のキャリアを大きく左右する分岐点になります。
個人的には、今場所は連休して、来場所の10勝に掛けるのが良いかと考えますが…。
夏場所2026に関するFAQ
Q1:大相撲夏場所2026の会期と会場は?
2026年5月10日(日)から5月24日(日)までの15日間、両国国技館(東京)で開催されます。
Q2:横綱・大の里はなぜ休場したのですか?
昨年11月の九州場所で痛めた左肩腱板損傷の回復が遅れたためです。
約1カ月間の加療が必要との診断書を協会に提出し、手術はせず7月の名古屋場所で復帰を目指します。
Q3:安青錦の休場期間はどのくらいですか?
初日と2日目の休場が確定しています。
痛みが引けば途中出場を検討するとされていますが、9日時点では「歩くのが精いっぱい」という状態でした。
Q4:かど番とはなんですか?
直前の場所で負け越した大関が、次の場所も負け越すと関脇に陥落するという立場のことです。
安青錦は春場所7勝8敗だったため、今場所がかど番となっています。
Q5:関脇陥落後にすぐ大関に戻る方法はありますか?
関脇陥落直後の場所に限り、10勝以上を挙げれば特例で大関に復帰できます。
これを「特例復帰」と呼びます。
ここ10年で振り返ると、特例復帰で大関復帰したのは次の2関脇だけです。
- 夏場所(5月場所)2019
- 栃ノ心 10勝5敗
- 秋場所(9月場所)2019
- 貴景勝 12勝3敗
Q6:特例復帰の成功率はどれくらいですか?
歴代の記録では27回中7回、約26%にとどまっています。
怪我明けの場合はさらに難しくなる傾向があります。
Q7:豊昇龍の今場所の鬼門は?
西前頭筆頭・隆の勝です。
幕内過去対戦20戦で、豊昇龍が6勝14敗と大きく負け越しています。
直近は5連勝していますが、隆の勝も好調のようですから、豊昇龍にとって、今場所一番の壁となるかもしれません。
Q8:霧島は何度目の優勝を狙うのですか?
4度目の優勝を狙います。
霧島はこれまで3度の優勝を経験しており、2026年春場所での3度目の優勝で大関に復帰しました。
今場所は東京場所での初優勝が目標です。
ちなみに、横綱・豊昇龍は、まだ2回しか幕内優勝をしていません。
Q9:新関脇・熱海富士の見どころは?
力強い押し相撲と上位陣に強い勝負強さです。
横綱・大関を破る三賞級の活躍が期待されます。
Q10:平幕優勝の可能性はありますか?
大の里、安青錦(途中出場があり得ます)がいない今場所は、平幕優勝の可能性は通常より高くなっています。
隆の勝、王鵬、義ノ富士らに注目が集まります。
Q11:幕内以外の注目は?
伊勢ヶ濱部屋の怪物(?)、旭富士が注目されています。
外国人枠の関係から、入門前の研修生時代を長く続けてきました。
出稽古に来た豊昇龍や霧島に互角以上だったという話もありました。
初場所2026がデビューで全勝で序ノ口優勝(優勝決定戦を制す)。
続く春場所2026でも全勝で序二段優勝(優勝決定戦を制す)。
夏場所2026は東三段目6まで番付をあげました。
三段目は、序ノ口・序二段とは違い実力者が多いです。
しかし、豊昇龍や霧島と互角との前評判のある力士です。
連続の全勝を期待しています。
- 5/10(初日)追記
- 旭富士は、寄り切りで初日白星。相撲内容に実力差を感じました。
まとめ:横綱・大関2人不在で始まる異例の夏場所
2026年大相撲夏場所は、横綱・大の里と大関・安青錦が初日から休場するという、極めて異例のスタートとなりました。
一人横綱として土俵を務める豊昇龍と、再昇進した大関・霧島が、優勝争いの中心に立つでしょう。
状態が上がってきた大関・琴櫻、新関脇として躍進が期待される熱海富士もキーマンです。
看板力士の不在は寂しさを残しますが、その分、優勝争いは混戦模様となり、平幕からの優勝候補の台頭も含めて、見応えのある15日間になりそうです。
そして、ファンとして見守りたいのが、かど番のまま休場に入った安青錦の今後です。
夏場所で勝ち越せなければ来場所は関脇に陥落しますが、その関脇の場所で10勝以上を挙げれば特例で大関復帰となります。
22歳の若き大関にとって、まさに正念場。
怪我との戦いを乗り越え、再び大関の地位に戻ってくる姿を、相撲ファンの一人として楽しみに待ちたいところです。
- 横綱・大の里と大関・安青錦が初日から休場、2021年春場所以来の異常事態となった
- 優勝争いの軸は一人横綱・豊昇龍と春場所を制した大関・霧島の2強構図
- 大関・琴櫻、新関脇・熱海富士、若手の琴勝峰や藤ノ川らも波乱の鍵を握る
- 安青錦は夏場所で勝ち越せなければ来場所関脇陥落、特例復帰には10勝以上が必要
- 関脇陥落後の特例復帰は歴代成功率約26%と、決して楽な道ではない


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