国民的朝ドラ『ばけばけ』で、毎朝日本中に笑顔を届けているヒロイン・高石あかりさん。
しかし、彼女の「本性」を、私たちはすでに知っているはずです。
そう、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズで見せた、あの脱力系女子高生殺し屋・杉本ちさとの凄みを。
「ちさと」を知るファンにとって、彼女が銃(H&K USP)を持たずに戦う姿なんて想像できないかもしれません。
しかし、2025年1月公開の映画『遺書、公開。』で、彼女は銃の代わりに「慟哭」と「絶望」を武器に、教室という密室で暴れ回っています。
朝ドラでファンになった層と、古参の『ベビわる』ファン。
その両方の脳髄をガツンと殴りつける衝撃作。
なぜ、高石あかりさんは、武器を持たなくてもこれほどまでに怖いのか?
なぜ、彼女は「次世代の怪物」と呼ばれるのか?
この記事では、原作・陽東太郎氏の傑作ミステリーを、ヒットメーカー英勉監督と鬼才・鈴木おさむ脚本で実写化した本作の「ヤバさ」を、高石あかりという女優の覚醒にフォーカスして徹底解説します。
- 作品データ完全版: あらすじ、キャスト、そして原作との決定的な違いを3分で予習。
- 脱・ちさと: 『ベビわる』ファンこそ見るべき、アクション封印後の「目の演技」。
- 真の恐怖: 死んだ親友からの「言葉」を受け取った時、少女はどう壊れるのか?
- ネタバレへの招待状: 我慢できない人のために、**犯人と結末を全暴露した「裏記事」**への案内。
この記事ではネタバレは押さえながら映画『遺書、公開。』を紹介しています。
一方、別ブログにて、ネタバレ満載の映画『遺書、公開。』紹介もしています。
ネタバレ山盛りですので、覚悟してお読みください(^_^)


映画『遺書、公開。』作品概要
まずは基本情報の整理。
ここを飛ばすと、後の展開についてこれません。
特に「原作との違い」と「お得な原作情報」はこの映画を深く楽しむための必須知識です。
映画『遺書、公開。』- 作品概要
ヒットメーカーたちが結集し、人間のドス黒い心理を描き出した問題作。
- 監 督: 英勉
- 『東京リベンジャーズ』『映画 賭ケグルイ』など、漫画実写化のスピードスター
- 脚 本: 鈴木おさむ
- 放送作家引退前の執筆作品。原作の毒を増幅させる劇薬アレンジ
- 原 作:
- 陽東太郎『遺書、公開。』(ガンガンコミックスJOKER刊)
- 全9巻
- 公 開 日:
- 2025年1月31日
- 上映時間:
- 111分
- ジャンル:
- 学園ミステリー / サスペンス
- 配信先(2026年2月現在):
- Amazon Prime Video、Hulu にて見放題配信中
- そ の 他:PG12指定
映画『遺書、公開。』- 主な登場人物
2年D組の生徒たちには、担任教師を含め25人が序列を付けられてしまいました。
原作のキャラクターたちが三次元の肉体を得て、より生々しく「闇」を暗躍します。
- 池永 柊夜(いけなが しゅうや / 演:吉野北人)
- 役 柄: 主人公。序列19位。序列に翻弄されるクラスで、どこか冷めた目を持つ男子生徒。姫山の死の真相を追う。
- 御門 凛奈(みかど りんな / 演:高石あかり)
- 役 柄: 序列3位。死んだ姫山椿の「親友」。 誰よりも椿の死に傷つき、誰よりもその真相を追い求めるがゆえに、精神の均衡を崩していく重要人物。
- 千蔭 清一(ちかげ せいいち / 演:宮世琉弥)
- 役 柄: 序列16位。何を考えているか読めない、不気味な雰囲気を持つ男子生徒。物語 後半のキーマン。
- 姫山 椿(ひめやま つばき / 演:堀未央奈)
- 役 柄: 序列1位。序列スタートして半年後に学内にて自死。
- 廿日市 くるみ(はつかいち くるみ / 演:志田彩良)
- 役 柄:序列20位。人間観察が趣味。
- 山根 裕基(やまね ひろき / 演:楽駆)
- 役 柄:序列25(最下位!)。
映画『遺書、公開。』- あらすじ
新学期を迎えた私立灰嶺学園2年D組。
平和なはずの教室に、ある日突然、不気味な通知が届きます。
『2年D組 序列』
生徒と担任教師、全員が「1位〜25位」まで明確にランク付けされたリスト。
誰が作ったのか? 基準は何か?
教室内には明確なヒエラルキーが生まれ、上位者は君臨し、下位者は虐げられる日々に。
そして半年後、序列1位の姫山椿が学内で自死。
物語が動き出すのは、その葬儀が終わった日。
連絡があるとのことで葬儀のあとに教室に集合させられた2年D組の生徒たちを待っていたのは、それぞれの机に置かれた「姫山椿からの遺書」でした。
それは一通の共通メッセージではありません。
クラスメイト全員、一人ひとりに宛てて書かれた、個別の遺書。
そこに記されていたのは、姫山からその生徒へのメッセージ。
そして、「姫山だけが知っている、その生徒の重大な秘密」。
クラスメイトたちは疑心暗鬼に陥ります。
「この中の誰かが、姫山を追い詰めたのではないか?」
大山由梨(序列5位)が提案します。
「全員で遺書を公開しよう」と。
映画『遺書、公開。』- 原作情報と映画版の主な違い(ネタバレ少々)
この部分、筆者が別ブログで書いたネタバレ記事から抜粋します。
主な違いは6点あります。
引用元:【完全ネタバレ】映画『遺書、公開。』原作との決定的な違いと衝撃のラスト!2-Dの闇を暴く〜髙石あかり怪演も解説!
- 舞台設定の違い
- 映画は、私立灰嶺学園高等部2年D組。
- 原作は、同中等部2年D組。
- ナーバスな題材を扱っているので高等部にしたと推測。
- クラス人数の違い
- 映画は、不登校生含め生徒24人(担任教師を含め序列は25人分)。
- 原作は、同29人(同30人)。
- 映画の尺の関係から原作より5人減らしたと推測。
- 姫山椿が命を絶った月
- 映画は、10月。
- 原作は、11月。
- 違いの背景は不明。
- 遺書を公開しあう時間
- 映画は、2024年10月20日(月)から同26日(土)までの毎日、下校前のホームルームの時間。
- 原作は、毎週金曜日6限のロングホームルームの時間。
- 毎日連続してやる形にすることで、緊張感の持続を表現していると推測。
- 序列と遺書を公開する順番
- 映画と原作では、序列と遺書を公開する順番が微妙に異なります。
- 人数が5人違うので、様々な効果性を考えて変えていると推測。
- トピックの欠落
- 映画は原作よりもクラスメンバーが5人少ないので、その分、その5人分のトピックが省かれています。
- 姫山の近親者の自死
- 映画は、姫山が大好きだったお姉ちゃんが自死したことで、1位とはどういうものなのかを理解したいと考えるようになります。
- 原作は、姫山が大好きだった父が自死したことがきっかけとなります。
『ベビわる』ファンに告ぐ。銃を捨てた「ちさと」の恐ろしさを見よ
ここで改めて、高石あかりという女優について触れなければなりません。
彼女を一躍スターダムに押し上げたのは、映画『ベイビーわるきゅーれ』シリーズの主人公・杉本ちさと役。
脱力した会話劇から、瞬時に相手を関節技で制圧し、躊躇なく引き金を引く凄腕の殺し屋。
その「ちさと」が、もし銃を捨てて、「親友の死」という耐え難い現実に直面したらどうなるか?
その答えが、この『遺書、公開。』にあります。
彼女が武器にするのは、「悲しみ」と「絶望」。
『ベビわる』での彼女の魅力が「社会不適合な殺し屋のドライな強さ」だとしたら、本作での彼女は「親友を失い、感情が決壊した女子高生の脆さ」です。
ちさとのような達観した視点はありません。
泥臭く、泣きじゃくり、理不尽な世界に対して全身全霊で叫ぶ。
あのアクションで培った「身体能力」と「瞬発力」が、ここでは「感情の爆発」という形で出力されています。
ファンなら分かるはず。
彼女が「本気でスイッチが入った時」の目の怖さを。
この映画では、その殺気のこもった「目」が、自分たちを追い詰めた教室全体に向けられるのです。
なぜ「遺書公開」するのか?公開が生む地獄絵図
この映画が他のデスゲームものと決定的に違う点。
それは、ゲームマスター(主催者)が存在せず、「生徒たちの相互不信」だけでゲームが進行していくことです。
姫山の遺書は、全員の手元にあります。
「みんなで破り捨てて隠蔽しよう」という選択肢だってあったはずです。
しかし、そうはなりません。
「あいつだけは許せない」「自分だけは助かりたい」
そんなエゴが、ブレーキを破壊します。
「自分が公開しなければ、誰かが私の秘密を暴露するかもしれない」
この疑心暗鬼こそが、最大の恐怖演出です。
そして、その地獄の中心にいるのが、姫山の親友であった御門凛奈(高石あかり)です。
彼女だけは、他の生徒とは違う動機で動いているのかもしれません。
あるいは、彼女こそが最も深い闇を抱えているのかもしれません。
「親友」という呪縛?高石あかりが壊れる瞬間
この映画における高石あかりの演技、その真骨頂は、誰かと戦うシーンではありません。
「死んだ親友(姫山椿)の言葉」と向き合った瞬間の表情にあります。
彼女が演じる御門凛奈は、姫山椿の唯一無二の親友でした。
誰よりも彼女を理解し、誰よりも彼女の死を悼んでいたはずの少女。
しかし、その「親友」というアイデンティティが、遺書によって揺らぐ時、あるいは遺書によって「真実」を突きつけられた時、彼女の世界は一挙に崩壊。
信じていたものが嘘だったのか。
それとも、自分自身が嘘をついていたのか。
焦点の合わない瞳、引きつった笑い、そして制御不能な慟哭。
それは、アクション映画で見せる「カッコいい狂気」とは対極にある、人間が内側から壊れていく音が聞こえてくるような、痛々しいほどリアルな姿です。
彼女が抱えていたのは何だったのか?
その答えが出た瞬間の彼女の芝居は、間違いなくこの映画のハイライトであり、トラウマ級の爪痕を観客に残します。
宮世琉弥、志田彩良…脇を固める「曲者」たちの競演
高石あかりさんだけではありません。
この2年D組は、まさに若手実力派俳優の見本市です。
- 宮世琉弥(千蔭清一役):
- 一見クールで何を考えているかわからない彼が、物語の後半で見せる「変化」。その冷徹な美しさが、教室の狂気を加速させます。
- 志田彩良(廿日市くるみ役):
- 地味で目立たない彼女が、実はこのクラスをどう見ていたのか? 彼女の視点は、観客である私たちの視点と重なり、背筋を凍らせます。
- IMP. 松井奏(赤崎理人役):
- クラスのムードメーカーが崩れ落ちる瞬間。その脆さの表現は必見です。
彼らは単なる「モブ」ではありません。
それぞれが「遺書」を持ち、それぞれが「地獄」を抱えている。
誰の視点で見るかによって、映画の印象がガラリと変わるのも本作の魅力です。
原作リスペクト×鈴木おさむの毒。2年D組の解像度
原作『遺書、公開。』の魅力は、単なる犯人探しではなく、「序列」というシステムによって狂っていく人間の心理描写にあります。
映画版では、英勉監督特有のポップでスピーディーな映像演出が加わり、その狂気がよりエンタメとして昇華されました。
原作ファンからすれば、「展開が早い」「映画オリジナルの解釈がある」と感じる部分もあるかもしれません。
しかし、限られた上映時間の中で、あの濃密な心理戦を描き切るために、キャスト陣は極限までテンションを高めています。
特に、鈴木おさむ脚本特有の「現代社会への皮肉(SNSの闇、ルッキズム、同調圧力)」がスパイスとして効いており、見終わった後に残る「ザラつき」は原作通りの苦味を持っています。
綺麗事では終わらせない。
その覚悟が、ラストシーンに集約されています。
朝ドラとの「温度差」で体感せよ!
2025年秋、高石あかりさんは国民的な「朝の顔」になりました。
だからこそ、今、この映画を見る意味があります。
女優・高石あかりさんの恐るべき振れ幅。
『ベイビーわるきゅーれ』の「動」と、『遺書、公開。』の「静なる狂気」。
そして『ばけばけ』の「陽」。
これら全てを飲み込んで、彼女は進化し続けています。
もしあなたが「朝ドラのあかりちゃん」しか知らないのなら、悪いことは言いません。
今すぐこの映画を見て、良い意味で裏切られてください。
きっと、彼女のことがもっと「怖く」なり、そしてもっと「好き」になるはずです。
⚠️ ネタバレ全開で語りたい人へ ⚠️
「いやいや、高石あかりさんもいいけど、私はもう犯人を知りたいんだ!」
「映画と原作の違いを、結末まで含めて詳細に比較したい!」
そんな好奇心旺盛な(あるいはせっかちな)あなたのために、ネタバレありの完全解説記事を用意しました。
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FAQセクション:『遺書、公開。』鑑賞前の素朴な疑問11選
- Q1: 『ベイビーわるきゅーれ』のようなアクションはありますか?
- A1: 物理的な格闘はありません。ですが、精神的な殴り合いはR指定級の迫力です。
- Q2: 原作未読でも楽しめますか?
- A2: 問題ありません。映画独自のスピード感で、ミステリーとして完結しています。
- Q3: 怖いシーンはありますか?
- A3: お化けは出ませんが、人間の悪意や疑心暗鬼の描写がリアルで怖いです。
- Q4: 朝ドラのイメージで見るとショックを受けますか?
- A4: 確実に受けます。ですが、それこそが女優・高石あかりの凄みです。
- Q5: 吉野北人さんのファンですが楽しめますか?
- A5: 王子様ではない、泥臭く足掻く新しい彼の魅力に出会えます。
- Q6: 犯人はすぐに分かりますか?
- A6: 二転三転します。ラストの伏線回収まで、気は抜けません。
- Q7: グロテスクな描写は?
- A7: 直接的なスプラッターは控えめですが、精神的にえぐられる描写は多めです。
- Q8: カップルで見るのはアリ?
- A8: 「互いのスマホを見せ合えるか?」という話題になりかねないので、覚悟が必要です。
- Q9: 鈴木おさむ脚本の特徴は?
- A9: 綺麗事のないセリフ回しと、現代社会への痛烈な風刺です。
- Q10: エンドロール後は?
- A10: 席を立たずに最後まで見てください。余韻が重要です。
- Q11: ズバリ、名作ですか?
- A11: 「胸糞悪い(最高の褒め言葉)」ミステリーとして、記憶に刻まれる一本です。
まとめ:高石あかりの「全方位」を確認せよ
映画『遺書、公開。』の紹介記事でした。
作品はいろんな切り口で紹介ができます。今回は高石あかりさんを軸にしてみました。
- アクションの『ベイビーわるきゅーれ』
- 国民的朝ドラの『ばけばけ』
- そして、人間心理の深淵を覗く『遺書、公開。』
この3点を見ることで、初めて「女優・高石あかり」の輪郭と、そして、この映画『遺書、公開。』が掴めます。
原作・陽東太郎先生が生み出した過酷な世界観の中で、彼女がどう「生きた」のか。
ただのアイドル映画だとスルーしていた原作ファンも、アクションがないからと見ていなかったベビわるファンも。
今すぐ映画を目撃し、そしてKindle Unlimitedで原作1〜7巻を一気に読み比べてください。
そうなんです。コミック全9巻のうち、1〜7巻はKindle Unlimitedで読み放題なんです。
そこ(原作)には、私たちがまだ知らなかった御門凜奈(演・高石あかり)の「顔」と、物語の「真実」があります。


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