YouTuberの麒麟牙さんが、9/30に貴重な動画を公開されました。それは、日本保守党の衆議院議員・島田洋一氏との対談です。内容(タイトル)は「島田洋一先生に竹上裕子議員のことを直接聞いてみた」というもの。
麒麟牙さんの行動力は素晴らしく感謝します。竹上裕子議員の新しい情報を知ることができ、素晴らしい動画でした。
この記事では、この麒麟牙さんの対談動画を紹介するとともに、筆者 taoが本動画を複数回聞いた上で、島田洋一議員の発言を中心に「内容のまとめ」をさせていただきました。
麒麟牙さんの対談動画はこちらです。
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動画まとめに入る前に若干の経緯を。
9月19日、日本保守党に激震が走りました。昨年10月の衆院選挙で、党の期待を背負い比例の東海ブロックで当選を果たした竹上裕子議員が、突如として離党を表明。さらに、議員辞職はしないという意向を示したことで、党内外に大きな波紋が広がっています。
また、9月24日には竹上裕子議員が離党会見を開き、その主張並びに記者との質疑応答が公開されました。
なお、日本保守党としては、内容証明郵便による離党届けを受け取ったものの、受理はしていない現状でしたが、状況に大きな動きがあった模様です。
竹上裕子議員の離党については、「議席の持ち逃げだ」という厳しい批判の声が上がる中、一体何が起きているのでしょうか。
今回、麒麟牙さんは、竹上裕子議員と同じく日本保守党の衆議院議員であり、竹上議員の同僚でもある島田洋一先生に、議員会館で緊急インタビューを実施。
騒動の予兆から、背景にある金銭問題、そして党のガバナンスを揺るがす事態まで、島田議員が衝撃の事実を語っています。
以下、島田洋一議員の発言を中心に内容をまとめました。
離党劇の予兆と背景にあった「カネ」の問題
「突然の離党は、まさに寝耳に水でした」。
島田議員は、厳しい表情でそう切り出しました。同じ時期に当選した同期であり、議員会館の部屋も隣同士。3人しかいない衆議院議員の同僚として、常に協力しながら活動してきた竹上議員の行動に、驚きと失望を隠せない様子。
しかし、今思えば予兆はあったと言います。本会議に向かう際、竹上議員は島田議員に「非常に資金繰りが厳しい」と漏らしていたそうです。
議員活動、特に選挙区での地盤固めには多額の費用がかかります。竹上議員はもともと小選挙区からの立候補を予定していましたが、党の特別措置で東海ブロックの比例単独1位として当選しました。しかし党からは、次回の選挙では小選挙区で戦うよう言われており、地元での活動資金の確保が大きなプレッシャーになっていたようです。
「もっとお金が欲しい、という感じでしたね」と島田議員は振り返ります。
この「カネ」の問題が、今回の騒動の根幹にあると島田議員は指摘します。竹上議員は「再選請負人」と称する選挙プロのグループに依存し、がんじがらめにされていたというのです。
議員には、国から給与とは別に月100万円の調査研究広報滞在費(旧文通費)が支給されますが、竹上議員は自身の給与も含め、その多くをこのグループへの支払いに充てていたと明かしています。経費の請求も重なり、まさに「借金で首が回らない」状態に陥っていたのです。
そして、このグループから「国から給与の出る公設秘書3人をクビにして、我々のメンバーを代わりに据えれば楽になる」と迫られ、極めて理不尽な形で、それまで尽くしてきた秘書全員の即日解雇という暴挙に出たのとのこと。
この解雇劇の現場は、異様な空気に包まれていました。秘書からの抗議を威圧するためか、竹上議員は最初から4人の男性を同席させ、さらに4人を追加。合計8人の男性が秘書たちを取り囲むという、常軌を逸した状況だったのです。部屋から出ようとした秘書が、扉を塞がれ、後ろから足を引っ張られるという実力行使まであったと島田洋一議員は証言されています。
騒ぎを聞きつけて部屋に駆けつけた島田議員が「一体どうなっているんだ」と竹上議員を問い詰めても、彼女は黙り込み、そばにいた指南役の佐藤健二氏(再選請負人グループのヘッド)の方をちらりと見るだけだったといいます。お金の問題で身動きが取れなくなり、言いなりになるしかなかったのでしょうか。
その姿は、あまりにも情けないものだったと島田議員は語りました。
議席は誰のものか?党のガバナンスを揺るがす河村たかし議員の「独断」
今回の問題で、竹上議員の行動と同じくらい、あるいはそれ以上に深刻なのが、もう一人の同僚、河村たかし議員の不可解な対応です。
竹上議員は、党からもらった議席を持ったまま離党するとしています。衆議院の比例代表選挙は、個人名ではなく「日本保守党」という党の名前を書いて投票する制度です。つまり、その議席は議員個人のものではなく、「日本保守党に期待する」という国民の意思によって党にもたらされたものに他なりません。
ただし、法律上は、衆院比例で当選した議員が離党した場合、議席を失うという規定はありません。それでも…
島田議員は「離党するなら議席を返す、つまり議員辞職するのが人の道。それをしないのは、議席を盗んだ、持ち逃げしたと言われても仕方がない」と断言します。自身がもし離党するようなことがあれば、必ず議員辞職し、党の議席を維持するとも明言しました。
このような状況で、党の同僚として、また会派の長として、竹上議員を諫め、党の議席を守るべき立場にあったのが河村議員です。しかし、河村議員の行動は、その期待を根底から裏切るものでした。
なんと河村議員は、百田尚樹代表や有本香事務総長、そして同僚の島田議員に何の説明もないまま、独断で竹上議員の会派離脱を認める書類に判を押してしまったのです。手続き上、会派の長の押印があれば書類は受理されてしまいます。その結果、議員会館の表示はすでに「竹上裕子(無所属)」に書き換えられていました。動画会見に際して、議員会館を訪れた麒麟牙さんが、受付にて、すでに竹上裕子議員が無所属となっていることを確認しています。
「たまたま判子を預かる立場にあった河村氏が権力を乱用したとしか言えない」。
島田議員は、河村議員の行動を「非常に不誠実だ」と厳しく批判します。党執行部からの連絡にも一切応答せず、党員や有権者に対する説明責任も果たしていません。
なぜ、河村議員はこのような行動に出たのか。その真意は不明です、河村議員なりの思惑があると思われます。島田議員は、「最悪の場合、日本保守党の衆議院議員は私一人になるかもしれない」と、党分裂の可能性すら示唆しており、事態は極めて深刻です。
今後の展望と支持者の役割―法改正と世論の力
現行の制度では、一度当選した議員の資格を無理やり剥奪することはできません。では、この膠着した状況を打破するために、日本保守党は、そして支持者は何をすべきなのでしょうか。
島田議員は、まず制度改正の必要性を強く訴えます。「衆議院のブロック比例単独、あるいは参議院の全国比例特別枠で当選した議員が離党する場合は、議員辞職を義務付ける。まずは誰が考えてもおかしいと思えるこの点に絞って、法改正を提案していきたい」。
このような「議席の持ち逃げ」がまかり通る現状は、政党政治の根幹を揺るがす問題です。日本維新の会など他の党からも同様の問題提起がなされており、党派を超えた議論が期待されます。
一方で、竹上議員個人に対しては、世論の力が重要になります。現在、有志の支持者たちが竹上議員の辞職を求める署名活動を自発的に始めています。これは党が指示したものではなく、党を思う人々の自発的な動きです。
また、制度改正を求める署名活動についても、島田議員は「両方を同時並行で進めてもいい。それぞれの考えでコミットすればいい」と、柔軟な姿勢を示しています。
党が危機的状況にある今、島田議員は「影響力のあるYouTuberの方々にも力を貸してほしい。私一人になった場合、有志の方々のバックアップがこれまで以上に必要になる」と語り、党員や支持者の結束と協力を呼びかけました。ここでの協力・バックアップとは、署名推奨のことではありません。
逆境の中に見る希望―M-1挑戦が拓く未来
深刻な話題が続きましたが、インタビューの最後には、日本保守党の未来に向けた明るい話題も飛び出しました。麒麟牙さんがあえて、そのような方向への結びを誘導されました。
現在、百田尚樹代表が漫才コンテスト「M-1グランプリ」に挑戦していることについて、島田議員は「あれはふざけているのではなく、党勢拡大に繋げるという非常な決意を持ってやっている」と、その意義を強調します。
お笑いを通じて若い層にアピールし、「日本保守党という面白い党がある」と知ってもらうことは、確実に票に繋がると考えているのです。百田代表の挑戦は、まさに党の未来を背負った真剣勝負だと言えるでしょう。
では、島田議員ご自身のM-1挑戦は?という問いには、「漫才は出ない」としながらも、ユニークな構想を披露してくれました。 「我々は『有本新喜劇』と呼んでいますが、有本氏を座長に、吉本新喜劇風のものをやりたい。日本保守党の記者会見を、偽善を破るような笑いのレベルが高いものに確立していくのが私の役目です」。
かつて自民党の宮沢洋一議員に「洋一トリオでM-1に出よう」と呼びかけたこともあるという島田議員。政治の世界に「笑い」を取り入れ、より多くの人々にメッセージを届けていこうという姿勢は、日本保守党の新しい魅力になるかもしれません。
まとめ
今回の麒麟牙さんのインタビュー動画で明らかになったのは、竹上議員の離党問題が、単なる個人の金銭トラブルに留まらず、選挙制度の欠陥、そして党のガバナンスという根深い問題を浮き彫りにしたという事実です。
「議席持ち逃げ」を許さないための法改正、そして党の結束。課題は山積みですが、島田議員の言葉からは、この逆境を乗り越えようという強い意志が感じられました。
百田代表のM-1挑戦や「有本新喜劇」構想など、島田議員は、困難な状況でもユーモアを忘れず、前向きです。日本保守党がこの危機をどう乗り越え、国民の信頼を再び勝ち得ていくのか。私たち有権者、支持者も、その動向を厳しく、そして温かく見守っていく必要があるでしょう。
更新メモ:2025年10月02日 75 26
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