2025年秋場所(9月場所)、幕内六日目レポートです。
「強い横綱・大関の実現」を強く願う相撲ファンとしては、豊昇龍の負け無し連勝と、それに、大の里と琴櫻が一敗で追走している状況に、わくわくしています。
さて、いつものレポ、六日目です。
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なお、次に示す秋場所(9月場所)に対する「7つの期待」を併せてお読みいただくと、今場所のポイントがよくわかると思います。
横綱・大関の振り返り
まずは、いつもの横綱・大関の振り返りから。
大関・琴櫻、一敗堅持するも残念な取組!
序盤戦四勝一敗同士の対戦。先場所までの過去対戦では、琴櫻が7勝1敗と圧勝しています。
まずは、それぞれの体躯ご披露。琴櫻は189cm・179kg、平戸海は178cm・140kg。二回りくらい違う感じです。
さて、立ち合い。そんな小さな平戸海が立ち合いからの速攻、2秒も立たないうちに琴櫻を土俵際まで追い込みます。しかし、俵に足を突いた琴櫻に勢いを止められてしまいます。そうなると軽量・平戸海に勝機は有りません。
この取組、平戸海の敗因はどこにあったかというと、立ち合いの左上手が浅すぎて、それによって琴櫻の右下手で簡単に切られてしまったことです。あの左上手が通常の位置にあり、あの勢いで琴櫻を追い込めば勝利したでしょう。
これ逆から見ると、琴櫻が右下手で相手の左上手を切ったからこその勝機です。でも・・・
二回りほどの体格差がある平幕に、立ち合い負けをしていることについては、いただけません。
いろいろな対処がすぐにできてこその大関という点では「合格」かもしれませんが、「強い大関、強い琴櫻」を望む点からいうと、物足りなさすぎた取組でした。
明日以降の立ち合いを修正し、「強い琴櫻」が復活することを期待しています!
横綱・大の里も一敗堅持!
いつも思うのですが、仕切り最中の熱海富士って、その所作だけみると「もうおれは横綱だぜ」みたいな感じがプンプン匂っています。
さて、この日の取組でも「オーラ全開」な熱海富士。横綱・大の里が先に手を着いても、唯我独尊、我関せずでゆっくり仕切りを続けます。
この対戦、熱海富士は5戦全敗。相四つなので、立ち合いでいかに有利な体勢に持って行くか、それを考えなければいけないのに、漫然といつも通りの「オーラ全開」では、何も考えていないのではと邪推してしまいます。
そして、立ち合い。やっぱり、邪推どおりだったかもしれません。
立ち合いすぐに、大の里が右下手でまわしを取りました。これでこの勝負ありです。
添付の動画では確認できませんが、NHKの大相撲放送でやっていたので確認しました。大の里は右下手でまわしをとり、左でおっつけ。大の里、必勝の態勢です。
つまり、熱海富士はおそらく立ち合い前から負けていた・・・それが筆者 TOPIOの分析です。5戦やって反省せずに6戦目も負けているのですから、来場所も熱海富士は大の里に勝てないのではないでしょうか。
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熱海富士に期待している分、辛辣に書いてしまいました(^_^;)
大の里に戻れば、万全の体勢を実現することに大きな意味があります。
素晴らしい取り口でした。
横綱・豊昇龍、六勝で独走堅持!
さて、横綱・大関六日目のラストは豊昇龍です。
この日の取組は、初土俵が平成三十年一月場所の同期対決。しかも、過去対戦は豊昇龍の四勝五敗と負け越しています。つまり、中盤戦一番の鬼門かもしれません。
立ち合い、王鵬は諸手突きからの喉輪で攻撃するも、一方の豊昇龍は王鵬の圧に負けず、左下手をとってもろ差し。そのまま土俵際まで追い込んでの下手投げ。
豊昇龍側からみたとき、勝因はどこにあったのか。それは、圧云々ではなく、懐に飛び込むスピードです。豊昇龍の立ち合いのスピードが速く、それで王鵬の諸手突きは効果が半減以下になってしまったのです。
横綱らしい、豊昇龍らしい素晴らしい取組でした。このまま中盤戦をつっぱしって、まずは、中日勝ち越し、そして、十日目で十連勝をなしとげることを期待しています。
六日目、注目取組の結果など
次に、五日目レポで書いた「六日目、注目取組」の結果です。注目力士を「左(太文字&斜文字)」にして振り返ります。
- 前頭17・日翔志(勝ち) vs 前頭14・佐田の海
- 日翔志、連勝で二勝目!
- 前頭10・大栄翔(負け) vs 前頭12・御嶽海
- 熱戦の末、大栄翔六連敗!
- 前頭9・藤ノ川(負け) vs 前頭11・正 代
- 藤ノ川、引き落としで四敗目。
- 前頭7・隆の勝(勝ち) vs 前頭5・琴勝峰
- 隆の勝、押し倒しで一敗堅持!
- 前頭6・草 野(負け) vs 前頭4・若元春
- 草野、寄り倒され四敗目。
- 前頭2・伯桜鵬(勝ち) vs 前頭1・阿 炎
- 伯桜鵬、寄り切りで勝ち、三勝三敗に。
- 小 結・安青錦(勝ち) vs 小 結・高 安
- 小結対戦は、安青錦が勝ち四勝目。
- 高安六連敗が心配です。
- 関 脇・若隆景(勝ち) vs 前頭2・豪ノ山
- 若隆景、突き落としで勝ち、二敗堅持。
- 関 脇・霧 島(負け) vs 前頭1・玉 鷲
- 過去対戦圧勝の霧島は、突き落としで二敗目。
- 大 関・琴 櫻(勝ち) vs 前頭4・平戸海
- 琴櫻、小手投げで制し、一敗堅持。
- 横 綱・大の里(勝ち) vs 前頭3・熱海富士
- 大の里、寄り切りで制し、一敗堅持。
- 横 綱・豊昇龍 vs 前頭2・王 鵬
- 豊昇龍、下手投げで制し、無敗堅持。
以上の結果、六日目が終わって次のような状況になっています。
<六連勝>
- 横 綱・豊昇龍
<五勝一敗>
- 横 綱・大の里
- 大 関・琴 櫻
- 前頭4・若元春
- 前頭7・隆の勝
- 前頭8・宇 良
- 前頭10・美ノ海
- 前頭11・正 代
- 前頭16・友 風
このなかでは、大けがを負いながらも奮闘し、四回目の幕内復帰を果たした友風(30歳)に注目しています。
七日目、注目取組と見どころ
次に、七日目、注目の取組です。
注目力士を「左(太文字&斜文字)」にしています。
- 前頭17・日翔志 vs 前頭14・朝紅龍
- 日翔志、連勝(三勝目)に期待。
- 前頭10・大栄翔 vs 前頭13・明 生
- 大栄翔、二勝目に期待。
- 前頭9・藤ノ川 vs 前頭11・狼 雅
- 藤ノ川、三勝目に期待。
- 前頭6・草 野 vs 前頭5・琴勝峰
- 草野、三勝目に期待!
- 前頭7・隆の勝 vs 前頭4・若元春
- 隆の勝、一敗堅持に期待。
- 前頭2・伯桜鵬 vs 関 脇・霧 島
- 伯桜鵬、四勝目に期待!
- 小 結・安青錦 vs 関 脇・若隆景
- 安青錦、二敗堅持に期待!
- 大 関・琴 櫻 vs 前頭2・王 鵬
- 琴櫻、一敗堅持!
- 横 綱・豊昇龍 vs 前頭4・平戸海
- 豊昇龍、連勝(無敗)の堅持!
- 横 綱・大の里 vs 前頭3・豪ノ山
- 大の里、一敗堅持!
十両のこと
十両は六日目が終わった段階で、次のような状況になっています。
<六連勝>
- 十両4・三田
- 十両8・荒篤山(こうとくざん)
<五勝一敗>
- 十両1・欧勝海
- 十両11・朝白龍
- 十両13・朝乃山
状況は五日目と変わらずという感じですね。このなかでは、友風同様ですが、大けがから再度の入幕を狙う朝乃山に注目です。
まとめ
六日目、豊昇龍が唯一の六連勝、大の里と琴櫻も一敗で追従するという、「強い横綱大関実現を望む」者としては、理想的で嬉しい展開が続いています。
また、注目の安青錦、若隆景も揃って勝ち星を重ねたことに一安心。
一方、霧島が連敗したものの、まだ若隆景との大関同時昇進の可能性も残っています!
中盤戦の残り四日間が楽しみです!
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