大相撲秋場所初日レビュー|横綱大の里圧勝、波乱の黒星続出で二日目へ

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2025年9月14日、待ちに待った大相撲秋場所(9月場所)がついに始まりました。

東京・両国国技館に集まった満員の観客を前に、横綱・大関陣がそろって白星スタート。「初日の横綱・大関の安泰」は、なんと10場所ぶりの快挙(?)です…詳細は後述します!

また、注目力士や若手力士の挑戦、そして意外な黒星が並ぶ波乱含みの初日となりました。

この記事では、秋場所初日の結果を総ざらいしつつ、注目力士の動きや取組内容の分析、さらに二日目以降の注目ポイントまで徹底解説します。ファン必見の秋場所レビューです。

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なお、秋場所(9月場所)に対する「7つの期待」を併せて、本記事をお読みいただくと、今場所のポイントがよくわかるでしょう!

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目次

横綱・大関陣の初日総括 / 10場所ぶりの快挙!?

それでは、横綱・大関の初日から振り返りましょう。

横綱・大関が揃っての白星発進は、10場所ぶり!?

今場所の初日、横綱・大関が揃っての白星発進となりました。

大相撲ファンのあなた、「なんか久しぶりの感覚だな〜」と思わなかったですか。それ正しいです(^_^;)

実は、横綱・大関で在位の者全員が初日白星だったのは、なんと令和6年1月場所まで遡るのです。つまり、昨日の快挙は「なんと10場所ぶり!」。なんだか嬉しい気もするけど、よく考えると情けないですね。

ただし、横綱・大関陣が圧倒的に強い状況でないということは、若手が伸びるチャンスでもあります。一応、過去「横綱・大関陣の初日勝敗」を表で載せますね。

照ノ富士豊昇龍大の里琴 櫻貴景勝霧 島
令和6年1月場所横綱 ○大関 ○大関 ○大関 ○大関 ○大関 ○
令和6年3月場所横綱 X大関 X大関 ○大関 ○大関 ○大関 X
令和6年5月場所横綱 X大関 X大関 ○大関 X大関 X大関 X
★陥落
令和6年7月場所横綱 ○大関 X大関 X大関 X大関 X
令和6年9月場所横綱 休大関 X大関 ○大関 ○大関 X
★引退
令和6年11月場所横綱 休大関 ○大関 ○大関 ○
令和6年1月場所横綱 X
★引退
大関 ○大関 X大関 ○
令和6年3月場所横綱 X大関 ○大関 X
令和6年5月場所横綱 ○大関 ○大関 X
令和6年7月場所横綱 ○横綱 ○大関 X
令和6年9月場所横綱 ○横綱 ○大関 ○

大の里が魅せた横綱相撲

今場所から東横綱となった大の里は、幕内で一番注目を浴びている小結・安青錦との一番。

大の里は立ち合いから一歩も引かず、相手を圧倒。最後は「寄り倒し」で力強く勝利し、初日を白星で飾りました。

誰であっても重圧のかかる初日の場面で、この堂々たる内容。観客席からは大きな歓声が沸き起こり、「これぞ横綱」という存在感を早くも示しました。

二日目は40歳の前頭筆頭・ベテラン玉鷲との対戦。ベテラン相手に、横綱としての安定感を発揮できるかが注目です。

横綱・豊昇龍と大関・琴櫻も順調な白星発進

序盤戦での取りこぼしが多い、横綱・豊昇龍と大関・琴櫻も揃って白星スタート。

横綱・豊昇龍は、土俵際、玉鷲の引き落としで危ない状況であったものの、渡し込みで左手を玉鷲の右足に添えていたので「物言い」を回避できました。抜群の感覚ですね。

ただし、冷静に評価すると「辛勝」ですね。

一方、大関・琴櫻は、ここ数場所で見せたことのない「大関らしい強い取り口」で阿炎を粉砕。今場所の活躍が大いに期待できる取り口でした。

横綱・豊昇龍と大関・琴櫻の初日を見る限り、場所前の調整がうまくいっていたことを十分に感じさせる取り口で、今場所の活躍が期待できます。

横綱、大関が千秋楽まで競い合う場所になることを期待しています!

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注目力士と若手の動向

次は注目力士と若手の初日です。

ここに書く注目力士は関脇・若隆景と小結・安青錦。また、若手は前頭2・熱海富士と、重複しますが、安青錦です。

小結・安青錦は横綱の壁に跳ね返される

大の里のところで書きましたけど、新小結・安青錦は、いきなり横綱・大の里との取組。先場所が初顔合わせでしたが、安青錦は大の里に粉砕されました(>_<)

なので、リベンジだったのですが…。立ち合いで大の里からの圧力を受け、安青錦の必勝パターンである「相手の胸に頭を着ける型」を実現する手前で寄り倒され、完敗です。

圧倒的に圧の強い相手に対して、立ち会いをどう対応するか・・・これが安青錦の課題ですね。

二日目から気持ちを切り替えての修正を期待します。

熱海富士が高安を破る

4場所ぶりに上位陣と総当たりの番付まで挙げた、前頭3・熱海富士。

伊勢ヶ濱部屋は、尊富士が怪我のため初日から休場・・・ということで、部屋を盛り上げるためにも、熱海富士の活躍を、個人的には大いに期待しています。

初日の相手は、ベテランでも地力のある小結・高安。しかも、高安は初優勝を狙っているので闘志満々状態(^o^)

ただ、過去対戦は、熱海富士が3勝2敗と勝ち越しています。

熱海富士自身は、初日の勝ちは5割ほどなのですが、過去対戦がそのまま出たようで、素晴らしい内容で高安に勝ちました。

若手らしい勢いと冷静な判断力が光り、解説者からも高評価。
「今場所ブレイクの予感」とSNSでも注目を集めています。

若隆景は黒星スタート

今場所、大関挑戦場所となる若隆景。そういう場所の初日って、平常心で相撲を取るのは大変なハズ。でも、初日の相手が過去対戦3戦全勝の伯桜鵬。これ、ラッキーだね・・・と思っていましたが。

伯桜鵬が予想以上に頑張った・・・というより、若隆景が「らしくない動き」で自滅という感じでしょうか。

二日目以降に修正して、是非 12勝以上を目指してもらいたいですね。

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ところで、若隆景の過去戦績を分析しました。若隆景って序盤戦で負けるも、中盤戦以降で勝ち星を重ね、いつの間にか二桁白星・・・っていうパターンが多いです。

実際、初日黒星も5割くらいでしょうか。でも、初日黒星でも、二桁っていう場所も結構あります。

琴櫻の一人大関は、心配なので、ぜひ、今場所で大関昇進を決めてほしいですね。

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波乱の黒星組と課題

少し気になった黒星を3つほど・・・。

  • 御嶽海
    • 狼雅に寄り切られ黒星スタート。ベテランとしての意地を見せたいところ。お母様をなくされたようで、精神的な面が心配です。
  • 高 安
    • 熱海富士に敗れ、立ち合いの甘さが目立ちました。
  • 錦 木
    • 友風に押し出され、再入幕を飾れず黒星。体勢を立て直せるかが焦点です。

こうしたベテラン・中堅勢の黒星が目立ち、「序盤から波乱含み」という印象をファンに与えました。
逆に、若手や勢いのある力士にとってはチャンスが広がったとも言えます。

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取組内容の分析ポイント

それでは、取り組み内容に少し立ち入って、分析してみましょう。

立ち合いの鋭さ+α

横綱・大の里の立ち合いは鋭く、体勢を崩さずに、安青錦を寄せ付けず、安青錦の得意の型を実現させる前にねじ伏せてしまいました。大の里ラストのひねりが絶妙でしたね。

一方、高安は立ち合いで甘さを見せ、熱海富士に差される展開。勝敗を分けたのは「最初の一瞬の攻防」でした。そして、熱海富士のラストのがぶり寄りが効果的でした!

強い大関の復活は、身体を活かしきること!

大関は強いが当たり前・・・と言われますけど、このところの琴櫻は弱かった。弱すぎた。具体的には、攻めの坦懐で足がでない。あの身体から発する圧を生かし切れていない。

でも、今場所初日の琴櫻は、強いときの琴櫻が復活したのかもしれません。この初日のような身体を活かした立ち会いと展開をすれば、今場所2度目の優勝もありえるかもしれません。

熱海富士は相手の動きをよく見て差し手を決め、冷静に寄り切り。

安青錦は差し手を深く入れる前に横綱に潰され、課題が浮き彫りとなりました。

技術 vs 体力のせめぎ合い

若隆景と伯桜鵬の一番では、体重差を生かした押し相撲が勝敗を分けました。

若隆景が大関昇進を実現した場合であっても、「軽量で技術型の力士がどう重量級を攻略するか」が大きなテーマ(課題)になります。

また、宇良 vs 欧勝馬のレスリング経験者対決も、なかなかの取組でした。トリッキーで相撲らしくないですが、宇良の足取りは、やはりレスリングを見ているような感じでしたね。

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二日目注目取組と見どころ

さて、二日目の注目取組について。

横綱・大関が連勝できるか

本来、強いはずの横綱・大関に対して「連勝」を望んでしまうのが、どこかおかしい(^_^;)

でも、それくらいこのところ上位陣が弱かった。だからこそ、大相撲ファンは強い横綱・大関に期待してしまうのです。なので、二日目、横綱・大関が連勝できることを大いに期待しています。

  • 琴 櫻 vs 伯桜鵬
    • 先場所が初顔合わせで、寄り切りで琴櫻の勝ち。
    • 伯桜鵬は初日、過去全敗の若隆景に勝ってイケイケ状態かも。
    • 琴櫻視点でのポイントは、身体を活用しての圧で出し切ることです。
  • 大の里 vs 玉 鷲
    • 過去対戦は4戦して大の里3勝と圧勝ですが、先場所、大の里、突き落としで負けてます。
    • 大の里視点でのポイントは、引かないこと、土俵際で攻め急がないことでしょうか。
  • 豊昇龍 vs 高 安
    • 過去対戦14戦にして、豊昇龍3勝10敗。しかも、3勝のうち1勝は不戦勝。
    • 豊昇龍視点でのポイントは、足技で崩すことかもしれません。

日翔志 vs 欧勝海

新入幕力士は、毎場所、応援しています。今場所は日翔志。初日は残念ながら、再入幕の竜電に負けてしまいました。

二日目は十両筆頭の欧勝海との対戦。二人は先場所が十両同士での初顔合わせ。このときは、日翔志が寄り倒しで勝っています。初日の負けを引きずらずに、新入幕初白星を手にしてもらいたいですね。

注目力士の修正力は?

注目力士で気になる対戦は次の2番です。

  • 安青錦 vs 熱海富士
    • 二人は5月場所が初顔合わせで、過去対戦は安青錦の1勝0敗。
    • 安青錦視点でのポイントは、初日の大の里戦のリベンジで、相手力士の圧を立ち会いで、どうしのいで、得意の型に持ち込むか。立ち会いの変化無しでそれが出来れば、大関以上になっても戦えますね。
  • 若隆景 vs 王 鵬
    • 過去対戦は6戦で、若隆景が5勝1敗と圧勝です。ただし、過去対戦に全勝中の伯桜鵬に初日負けたことを考えると、王鵬がまともに圧をかける立ち会いをした場合は、二日続けてのピンチになるかもしれません。
    • 若隆景の初日の敗戦は、相手の圧に呼応して、引いたため墓穴を掘りました。組まずに王鵬の圧をどうしのぐかがポイントになるのではないでしょうか。

筆者 TOPIOが注目している2日目の取組

注目力士を「左(太文字&斜文字)」に書きますね。

  • 前頭17・日翔志 vs 十両1・欧勝海
    • 過去対戦:日翔志の1勝0敗
    • 新入幕の活躍(10勝以上)を期待
  • 前頭10・大栄翔 vs 前頭11・正 代
    • 過去対戦:大栄翔の23勝9敗
    • 大栄翔は、このあたりの番付に居る関取ではないです!
  • 前頭9・藤ノ川 vs 前頭10・美ノ海
    • 過去対戦:初顔合わせ
    • 入幕2場所目の活躍(10勝以上)を期待
  • 前頭8・宇 良 vs 前頭9・翠富士
    • 過去対戦:宇良の3勝3敗
    • トリッキーな相撲、大好きです!
  • 前頭7・隆の勝 vs 前頭6・阿武剋
    • 過去対戦:隆の勝の1勝0敗
    • 隆の勝、目指せ、関脇復帰(過去、関脇4場所在位)!
  • 前頭6・草 野 vs 前頭5・一山本
    • 過去対戦:初顔合わせ
    • 入幕2場所目の活躍(10勝以上)を期待&三役入りを実現!
  • 前頭5・琴勝峰 vs 前頭4・平戸海
    • 過去対戦:琴勝峰の2勝5敗
    • 先場所(幕内初優勝)の勢いと取り口を取り戻せ!
  • 小 結・安青錦 vs 前頭3・熱海富士
    • 過去対戦:安青錦の1勝0敗
    • 安青錦、来場所の関脇昇進を実現しろ!
  • 関 脇・若隆景 vs 前頭2・王 鵬
    • 過去対戦:若隆景の5勝1敗
    • まだ場所後の大関昇進は十分に可能!
  • 前頭2・伯桜鵬 vs 大 関・琴 櫻
    • 過去対戦:伯桜鵬の0勝1敗
    • 目指せ、九州場所での新三役入り!
  • 横 綱・大の里 vs 前頭1・玉 鷲
    • 過去対戦:大の里の3勝1敗
    • 毒まんじゅうと土俵際のバタバタを封じれば、大横綱!
    • 横綱優勝一番乗りを期待!
  • 小 結・高 安 vs 横 綱・豊昇龍
    • 過去対戦:高安の10勝3敗
    • 目指せ、高安初優勝!!!!
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今後の焦点

9月場所、今後の焦点を簡単にリストしますね。

  • 大の里の安定感
    • 新横綱として15日間を通じて横綱相撲を貫けるか。
  • 若手の反撃
    • 熱海富士、安青錦らが序盤で白星を積めるか。
  • ベテランの巻き返し
    • 御嶽海、高安、錦木、大栄翔といった実績者が意地を見せるか。
  • 優勝争いの構図
    • 横綱・大関が中心となるのか、若手が割って入るのか。

序盤戦から注目カードが続き、目の離せない秋場所となりそうです。

大相撲秋場所に関するFAQ

秋場所(9月場所)に関する、よくあるQ&Aをまとめました。

Q1. 秋場所はどこで行われている?

A1. 秋場所(9月場所)は、毎回、東京の両国国技館で開催されています。ちなみに、年6場所の開催地は次の通り。

  • 初場所(1月場所):
    • 東京・両国国技館
  • 春場所(3月場所):
    • 大阪・エディオンアリーナ大阪
  • 夏場所(5月場所):
    • 東京・両国国技館
  • 名古屋場所(7月場所):
    • 愛知・ドルフィンズアリーナ
  • 秋場所(9月場所):
    • 東京・両国国技館
  • 九州場所(11月場所):
    • 福岡・福岡国際センター

Q2. 初日の観客動員数は具体的に何人?

A2. 幕内の対戦前の八角理事長の挨拶にありましたように「2025年9月場所は、15日間すべてのチケットがすでに完売しており、15日間通しての満員御礼が確定」しています。これに伴い、初日から満員御礼の垂れ幕が掲げられています。

ただし、具体的な来場人数が示されるのは稀です。具体的に推測してみましょう。大相撲の場合の両国国技館観客定員数は11,098人とされています。そして、満員御礼の垂れ幕は、入場者数が定員の9割以上に達した場合に掲げられることが多いとされています。

すなわち、「11,088人×90%=9,988人」となり、およそ1万人の来場があったと推測できます。

今場所の優勝賞金はいくら?

A3. 各段の優勝賞金は下記のようになっています。

  • 幕 内:1,000万円
  • 十 両:200万円
  • 幕 下:50万円
  • 三段目:30万円
  • 序二段:20万円
  • 序ノ口:10万円

なお、幕内最高優勝者には、賞金と併せて、賜杯、副賞が授与されます。また、優勝賞金や給料とは別に、優勝すると本場所ごとに支給される力士褒賞金も増額されますが、細かいのでここでは割愛します。

Q4. 今場所、横綱が優勝したら、それは何場所ぶり?

A4. 強い横綱が期待される昨今ですが、直近の横綱の優勝は、令和6年7月場所の照ノ富士。ですから、今場所、横綱が優勝すれば「7場所ぶり」となります。

Q5. 年6場所のなかで秋場所の特徴は?

A5. 一年の折り返しを過ぎた9月開催で、年間の最多勝を左右したり、翌年の番付や昇進に直結する重要な場所です。

Q6. 幕内で活躍が大注目されている安青錦は、どんなタイプの力士?

A6. ウクライナ出身の幕内力士としては2人目となる安青錦(あおにしき)。安治川部屋初の関取(十両以上)となりました。幕下付け出しを除くと、「所要12場所での最速の三役入り」を果たし、大注目されている「まだ21歳の若手力士」です。スピードと攻めの強さが特徴。特に「相手の胸に頭を着ける型」が、安青錦の必勝パターンです。

Q7. 秋場所(9月場所)、一番の期待は?

A7. 記事冒頭に掲げた別記事(秋場所の「7つの期待」)にも書きました。「大の里と豊昇龍の両横綱が14日目まで土つかずで、千秋楽で決戦となる展開」です。強い横綱は大相撲ファンが強く願っていることのひとつです。

まとめ

秋場所初日は、新横綱・大の里の堂々たる横綱相撲が光りました。

その一方で、安青錦や若隆景といった注目力士が黒星スタート、ベテラン勢も苦しい立ち上がりと、いつもの「波乱とはまた違った展開」の予感が。つまり、「強い者(横綱・大関)」が制すということです。

二日目は大の里 vs 玉鷲、注目力士の修正力、日翔志 vs 欧勝海など、注目取組が目白押しです。

序盤から大きな動きが起きれば、優勝争いの構図も早くも見えてくるかもしれません。

ファンにとっては、毎日の取組結果と内容が“明日の話題”につながる秋場所となるでしょう。


記事更新メモ:2025年9月15日 11 1

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