大相撲2025年7月場所、3日目にして幕内優勝は横綱・大の里を含む10人に絞られました(断言!)。
逆にいうと、幕内40人(大栄翔と遠藤が初日から休場)のうち、30人が優勝争いから堕ちたということです。
この記事では、幕内優勝争いに残った10人のうち5人にフォーカスして、4日目の取組を予想します!
3日目にして10人が残った…
幕内上位陣(前頭4枚目以上)と、下位だけど3連勝の力士の3日間の勝敗を列挙しました。日別の対戦相手と決まり手も書いてあります。そして、四股名の右に「◎」を記した力士が、3日目段階で幕内優勝争いに残っている力士10人です。
| 豊昇龍 | 東横綱 | 1勝2敗 | ○ 高 安 / 外掛け | ● 若元春 / 寄り切り | ● 安青錦 / 渡し込み |
| 大の里 ◎ | 西横綱 | 3勝0敗 | ○ 欧勝馬 / 寄り切り | ○ 安青錦 / 押し出し | ○ 若元春 / 押し倒し |
| 琴 櫻 | 東大関 | 1勝2敗 | ● 安青錦 / 内無双 | ○ 王 鵬 / 寄り切り | ● 高 安 / 上手出し投げ |
| 大栄翔 | 東関脇1 | 0勝0敗3休 | や | や | や |
| 霧 島 ◎ | 西関脇1 | 3勝0敗 | ○ 若元春 / 寄り切り | ○ 阿 炎 / 上手投げ | ○ 王 鵬 / 寄り切り |
| 若隆景 ◎ | 西関脇2 | 2勝1敗 | ○ 王 鵬 / 寄り切り | ○ 阿武剋 / 寄り切り | ● 阿 炎 / 叩き込み |
| 欧勝馬 | 東小結 | 0勝3敗 | ● 大の里 / 寄り切り | ● 伯桜鵬 / 寄り倒し | ● 阿武剋 / 押し出し |
| 高 安 ◎ | 西小結 | 2勝1敗 | ● 豊昇龍 / 外掛け | ○ 金峰山 / 突き落とし | ○ 琴 櫻 / 上手出し投げ |
| 安青錦 ◎ | 東前頭1 | 2勝1敗 | ○ 琴 櫻 / 内無双 | ● 大の里 / 押し出し | ○ 豊昇龍 / 渡し込み |
| 若元春 | 西前頭1 | 1勝2敗 | ● 霧 島 / 寄り切り | ○ 豊昇龍 / 寄り切り | ● 大の里 / 押し倒し |
| 王 鵬 | 東前頭2 | 0勝3敗 | ● 若元春 / 寄り切り | ● 琴 櫻 / 寄り切り | ● 霧 島 / 寄り切り |
| 阿 炎 | 西前頭2 | 2勝1敗 | ○ 阿武剋 / 上手投げ | ● 霧 島 / 上手投げ | ○ 若隆景 / 叩き込み |
| 阿武剋 | 東前頭3 | 1勝2敗 | ● 阿 炎 / 上手投げ | ● 若隆景 / 寄り切り | ○ 欧勝馬 / 押し出し |
| 金峰山 | 西前頭3 | 1勝2敗 | ○ 伯桜鵬 / 引き落とし | ● 高 安 / 突き落とし | ● 玉 鷲 / 押し出し |
| 伯桜鵬 | 東前頭4 | 2勝1敗 | ● 金峰山 / 引き落とし | ○ 欧勝馬 / 寄り倒し | ○ 平戸海 / 押し出し |
| 玉 鷲 ◎ | 西前頭4 | 3勝0敗 | ○ 平戸海 / 突き落とし | ○ 明 生 / 突き落とし | ○ 金峰山 / 押し出し |
| 一山本 ◎ | 西前頭8 | 3勝0敗 | ○ 佐田の海 / 寄り切り | ○ 翔 猿 / 押し出し | ○ 千代翔馬 / 押し出し |
| 宇 良 ◎ | 東前頭9 | 3勝0敗 | ○ 千代翔馬 / 押し出し | ○ 熱海富士 / 肩透かし | ○ 佐田の海 / 押し出し |
| 琴勝峰 ◎ | 東前頭15 | 3勝0敗 | ○ 英乃海 / 押し出し | ○ 獅 司 / 寄り切り | ○ 草 野 / 寄り切り |
| 御嶽海 ◎ | 西前頭16 | 3勝0敗 | ○ 嘉 陽 / 寄り切り | ○ 英乃海 / 押し出し | ○ 琴栄峰 / 押し出し |
実質の優勝争いは5人?
前日の表には「◎」印を10人につけました。うち、平幕下位に4人がいます。一山本、宇良、琴勝峰、御嶽海です。この4人については、終盤まで優勝争いに残る可能性は地力の点で難しいでしょう。ただし、この4人は平幕下位では、これからも白星を重ねる可能性は高く、中盤戦までは優勝争いに残ることもあるでしょう。
次に残る6人ですが、玉鷲は40歳での3連勝。素晴らしいの一言しかありません。しかし、体力的に終盤まで優勝争いに残ることは難しいでしょう。
- 7/16追記:ごめんなさい、玉鷲は20歳の年の差がある若手・伯桜鵬に対し圧倒して、4連勝です。凄いです、素敵です。
以上の結果、3日目が終わって、終盤戦まで優勝争いに残りそうなのは次の5力士です。
- 横 綱・大の里
- 関 脇・霧 島
- 関 脇・若隆景
- 小 結・高 安
- 前頭1・安青錦
優勝争い有望な5人の4日目を予想する
前述の5人の力士の4日目の対戦結果(4取組)を予想します。⭕印が勝ち予想。
前頭3・阿武剋 vs ⭕ 小 結・高 安
過去対戦、意外な感じが否めませんが、高安の0勝2敗です。
NHKの大相撲動画ですが、昨年の過去対戦動画が視聴できなくなったので、過去2戦、高安が負けた模様を確認することができません。
そこで、今場所の3番から占います。
喧嘩四つの高安と阿武剋。高安は3日目の琴櫻戦のように左下手を取れば盤石で強い。そして、今場所の高安は好調。2日目には、立ち会いの馬力が強い金峰山を受け止め突き落としで勝ち。一方、阿武剋は3日目で初日が出たものの、2日間は連敗、元気が無い。
以上のことから、この一戦、高安の勝ちを予想します。
- ※7/16追記:結果ですが、高安が立ち会いから圧倒、寄り切りで勝ちました。
小 結・欧勝馬 vs ⭕ 関 脇・霧 島
過去対戦は、霧島の1勝0敗。過去対戦(2025年5月場所13日目)を確認しました。
霧島と欧勝馬は左の相四つ。先場所では立ち会いすぐに霧島が左四つになり、万全の体勢で寄り切りました。これで霧島は白星を2桁にして、好調のまま11勝4敗となりました。今場所も好調の霧島、やはりポイントは立ち会い。その霧島のうまさから、先場所のデジャブを予想。
この一戦、霧島の勝ちを予想します。
- ※7/16追記:結果ですが、霧島が立ち会いで右四つになり万全の体勢で寄り切り勝ちました。
⭕ 前頭1・安青錦 vs 関 脇・若隆景
過去対戦は、若隆景の1勝0敗。過去対戦(2025年5月場所10日目)を確認しました。
2人は右の相四つです。先場所は立ち会いから差し手争いの攻防。その後、安青錦がいつもの低く頭をつける体勢になりかけたところを、土俵際で若隆景がうまく回り込んで、肩透かし。
過去対戦を見る限り、そして、2人の今場所の好調さを見る限り、どちらが勝っても、おかしくない状況です。そこをあえて、予想します。「安青錦は同じ手は喰わない」が予想の前提です。
この一戦、安青錦の勝ちを予想します。
- ※7/16追記:結果ですが、安青錦の若隆景より低い前傾姿勢が勝り、それが若隆景の引きを生み、押し出しで安青錦が勝ちました。
前頭2・王 鵬 vs ⭕ 横 綱・大の里
過去対戦は大の里の4勝2敗。
大の里の2敗は、2025年1月場所5日目と2025年3月場所13日目です。この2番を動画で確認しました。
1月場所では、大の里は立ち会いから良く攻め、王鵬を土俵際まで追い込みますが、ここから「悪い癖」がでます。十分な体勢で追い込まないので、王鵬に回り込まれて送り出しで負けてしまいます。
一方、3月場所では、立ち会い突っ張りの攻防、しかし、またしても、大の里の悪い癖が出ます。NHK大相撲解説者・琴風氏がいうところの「毒まんじゅう」、「不用意な引き」です。それを契機に、王鵬に押し出されてしまいます。
このことから明らかなように、大の里が王鵬に負けるのは、彼のいつもの「負けパターン」。すなわち、「土俵際での体勢不十分なままの攻め急ぎ」と、「毒まんじゅう(不用意な引き)」です。今場所の大の里の3番を見る限り、この「2つの負けパターン」が出る心配は無いと考えます。
この一戦、大の里の勝ちを予想します。
- 7/16追記:大の里、典型的な負けパターン(毒まんじゅう!)で完敗。どうして引くかな(T_T)
とても残念なこと…
3日目が終わって、残念なことは、横綱・豊昇龍と大関・琴櫻が3日目にして、早くも1勝2敗と黒星先行していることです。
とくに今場所については
「両横綱が14勝同士で千秋楽で争い、結果、大の里が全勝優勝」という夢のような展開を密かに期待していただけに、少し拍子抜けです。
また、3大関から2人が横綱に駆け上がり、1人残った琴櫻が奮起する場所が今場所と考えていたので、これも残念でなりません。
いまからでも遅くないので、豊昇龍と琴櫻には奮起を願い、終盤戦ラストまで優勝争いに残ることを期待しています。
- 7/16追記:琴櫻は対・若元春戦で、不利な体勢から挽回して勝ちました。大関の力量を見せた取り口でした。
- 7/16追記:立ち会いから阿炎が一方的に攻めたものの、軍配は豊昇龍。物言いがつき、軍配差し違えで阿炎の勝ち。豊昇龍は1勝4敗。
まとめ
3日目が終わって勝手に幕内優勝争いを10人に絞り、そのうち、5人をターゲットに4日目の勝敗を予想しました。
予想の結果、優勝争いはこうなります(幕下下位の4人と前頭4・玉鷲は除く)。
- 4勝0敗 横 綱・大の里、関 脇・霧 島
- 3勝1敗 小 結・高 安、前頭1・安青錦
さて、今日の大相撲、楽しませていただきます!


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