2025年5月場所は、大関(当時)・大の里が連続の幕内最高優勝を飾り幕を閉じ、場所後、第75代横綱・大の里が誕生しました。
元横綱・白鳳が2021年9月場所後の9月30日に引退表明して以来、2025年5月場所までの22場所、「一人横綱」が続いていました。しかし、今般の大の里の横綱昇進で、晴れて東西横綱揃い踏みの場所を迎えることとなりました。
その祈念すべき7月場所の幕内の戦いについて、恒例の「3つの期待」と、これまた恒例の「幕内催告優勝予想」をさせていただきます。
- 7月場所幕内番付のポイント
- 7月場所幕内に期待する3つのこと
- 7月場所の幕内最高優勝予想
7月場所、幕内の確定番付
以下は、7月場所・幕内の確定番付です。

7月場所・幕内番付のポイントは…
アトランダムに列挙しますね。
- 東西2横綱
- 1人大関
- 3人関脇
- 5人の入幕
東西2横綱
22場所連続での「一人横綱」体制から、東西に横綱が揃いました。横綱の強さを見せつけるべき場所です。豊昇龍と大の里がともに14日目まで白星を重ね、千秋楽で同星決戦となれば最高の展開です。
1人大関
3人大関時代から1人残された・琴桜。大相撲ファンとしては、ぜひ、奮起して横綱昇進を実現してもらいたいところです。しかし、ここのところの琴櫻の戦績を見る限り、大関陥落の可能性もあることが心配です。
3人関脇
前述の「1人大関」体制を補完するためにも、そうそうの大関昇進者が出ることが望まれます。そのためではないのでしょうけれど、関脇は3人体制となりました!
5人の入幕
いつなんどきも、幕内は新旧入れ替わりが望まれます。7月場所も5人が入幕。うち、3人が新入幕。草野と若碇改め藤ノ川、そして琴栄峰です。活躍が期待されます。
7月場所の幕内に期待する3つのこと
前項でも書きましたが、東西横綱が揃った場所ですから、「豊昇龍と大の里がともに14日目まで白星を重ね、千秋楽で同星決戦」となれば大相撲ファンとしては嬉しすぎることです。しかし、それは夢として残しておきます。
この夢を除き、7月場所の幕内に期待するのは次の3つのことです。
- 3人の関脇全員が9月場所を大関挑戦場所とすること
- 若手(25歳以下)平幕の活躍
- 大関・琴櫻の覚醒
3人の関脇全員が9月場所を大関挑戦場所とすること
7月場所から東西2横綱体制が実現し、次に心配なのが「1人大関」です。このところ不調が続く大関・琴櫻には陥落の可能性もあります。かつての霧島・御嶽海・正代・朝乃山・栃ノ心…かなりの数の大関が「大関陥落」をしました。
そこで、急務なのは「新大関」の誕生です。これに一番近いのが7月場所の3人の関脇です。
ちなみに、大関昇進の目安は「3場所連続で三役(関脇・小結)の地位にあって、その通算の勝ち星が33勝以上」。これにならえば、大栄翔と霧島は、7月場所で14勝以上の勝ち星を挙げれば、場所後の大関昇進が可能です。でも、これは可能性が極めて低い。
一方、3月場所が平幕、5月場所が小結ですから、7月場所は「3場所連続で三役」というのと満たしません。ただし、若隆景はかつて関脇としての実績(優勝を含め)がありますので、7月場所で優勝もしくは、大きな白星で終えれば、大栄翔や霧島同様に、場所後の大関昇進の可能性もあります。しかし、これも先場所の取り組みなどを詳細に分析すると、可能性が極めて低い。
ということで、3関脇においては、「3場所連続で三役(関脇・小結)の地位にあって、その通算の勝ち星が33勝以上」の2場所目の成績をしっかり残して、具体的には10勝以上をあげて、9月場所を大関昇進挑戦場所として迎えることです。
これについて、7月場所に期待することの第1番としてあげます。
繰り返しますが、7月場所に、3人の関脇がともに、10勝以上の勝ち星を実現すること。
若手(25歳以下)平幕の活躍
毎場所、若手の活躍といっていますが、キリがないのでいつも「25歳をライン」にしています。25歳をラインとすることの是非については、ここでは書きません。コメントもらっても応答しません(笑)。
さて、2横綱を除く、幕内の若手(25歳以下)の関取は、番付上位者から書きますが、以下の通り。
- 安青錦 - 21歳(安治川部屋)
- 王 鵬 - 25歳(大嶽部屋)
- 阿武剋 - 25歳(阿武松部屋)
- 伯桜鵬 - 21歳(伊勢ヶ濱部屋)
- 平戸海 - 25歳(境川部屋)
- 熱海富士 – 22歳(伊勢ヶ濱部屋)
- 草 野 - 24歳(伊勢ヶ濱部屋)
- 藤ノ川 - 20歳(伊勢ノ海部屋)
- 琴勝峰 - 25歳(佐渡ヶ嶽部屋)
- 嘉 陽 - 25歳(中村部屋)
- 琴栄峰 - 21歳(佐渡ヶ嶽部屋)
あえて部屋を列挙しましたが、このうち、伊勢ヶ濱部屋は、ほかにも尊富士と緑富士がいますので、幕内には5人もいます。
同部屋対決はありませんので、前述の若手のうち、伊勢ヶ濱部屋の3人、伯桜鵬、熱海富士、草野は圧倒的に有利ですね。
同じ視点で佐渡ヶ嶽部屋も大関・琴櫻を含め3人いるので、前述リストのうち、琴勝峰と琴栄峰は有利です。
で彼ら若手に何を期待するかというと、そうそうに三役入りして、そこで定着することなく、まずは大関を目指せということです。
幕尻にいる力士であっても、来年の3月場所くらいまでには「新大関昇進」を実現する可能性があります!
当面、目指すべきは2桁の大勝ちを実現することです!
大関・琴櫻の覚醒
ところで、筆者 TOPIOは、密かに大関・琴櫻の復活&覚醒を期待しています。
大の里は長く活躍する横綱にはなると思うのですが、豊昇龍はいまひとつ・・・。そこで、できれば、3横綱体制となって、次の世代があがってくることを期待したい。
つまり、7月場所、2度目の幕内優勝までは望みませんが、復活となる、あるいは「琴櫻が覚醒したぞ!」とわかるような活躍をしてほしいです。
具体的には、優勝を逃したとしても12勝以上の実現。
恒例、幕内最高優勝予想
恒例の幕内優勝予想です。
1番手、横綱・大の里
7月場所の幕内優勝、優勝予想一番手は、横綱・大の里です。今年3月場所で、豊昇龍は新横綱で迎えましたが、結果は散々でした。あのようなデジャヴの心配を消し飛ばすほどの活躍、つまり、3連続優勝を期待しているし、それができる実力があると見ています。
とくに大の里が素晴らしいのは、前の場所でいろいろ問題のあった箇所をきちんと修正してきていることです。
5月場所での唯一の悔いはアレしかありません。そうです、千秋楽で横綱・豊昇龍に負けて全勝優勝を逃したことです。その悔しさは大の里自身が十分に自覚しているはずです。そのための課題克服もいろいろ考えていることでしょう。
そういうことを踏まえ、7月場所の幕内優勝予想の1番手は横綱・大の里で、全勝優勝を予想します。
2番手、関脇・若隆景
7月場所の幕内優勝予想、2番手は、関脇・若隆景です。
3人の関脇は、誰が大関になってもおかしくない力を持っています。なかでも、ここ数場所を見る限り、若隆景の充実度はすさまじいものがあります。
先場所の取り口を分析すると、若隆景にはもったいない取りこぼしが何番かありました。それを踏まえて、対策を練れば、2度目の幕内優勝の可能性は高いし、3人の関脇のなかでは一番「力の上昇」を感じられます。
若隆景は、5月場所、上位者のうち、琴櫻には勝ったものの、豊昇龍と大の里には負けました。つまり、7月場所、豊昇龍と大の里のいずれかに勝てば、2度目の幕内優勝はグンと近づくものと見ています。
前述しましたが、7月場所は、若隆景にとって「大関昇進挑戦場所」ではありません。しかし、13勝以上での優勝を果たせば、場所後の大関昇進も可能性があると考えます。
3番手、新入幕・草野
7月場所の幕内優勝予想、3番手は十両を連続優勝で駆け抜けた草野です。
草野が有利な点は、幕内に同部屋力士が4人もいること、そして、稽古相手としても、幕内の4人以外にも、十両で宝富士、錦富士がいる、つまり、この上ない稽古環境にあります。これで強くならないわけがない・・・ということです。
かつて、大けがから大復活して再入幕を果たした照ノ富士(現・伊勢ヶ濱親方)が、幕尻で優勝を決めたことを記憶している大相撲ファンは多いことでしょう。
あれと同じような再現を草野がやってのけるかもしれません。すなわち、「新入幕での幕内優勝」です。伊勢ヶ濱親方の情熱と稽古環境が、その大記録を実現するかもしれません。
まとめ
7月場所は、東西の横綱が揃い、とても楽しみな場所です。
また、関脇も3人と充実し、大関挑戦の戦いが楽しみです。
さらに、42人の幕内のうち、25歳以下の若手が11人もいるので、順調に若手が育っており、彼ら若手の活躍も大いに楽しみです。
そして、恒例の幕内優勝ですが、1番手を横綱・大の里、2番手を関脇・若隆景、3番手を新入幕・草野と予想しました。
13日から始まる大相撲7月場所、いまからワクワクしています!
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