【速報】98歳・杉内寿子八段(98歳)が引退、九段昇段。引退理由などを徹底解説

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囲碁界の伝説、84年間の棋士人生に幕が…。

囲碁界の生ける伝説であり、現役最年長棋士として数々の記録を打ち立ててきた杉内寿子(すぎうち かずこ)八段。彼女が98歳で現役を引退するというニュースが報じられました。引退日は2025年8月20日。

この記事では、日本棋院からの公式発表内容、杉内八段本人が語った引退の理由、引退により確定した不滅の記録、そして引退に伴う「女性初の九段昇段」という歴史的快挙まで、関連する全ての情報を網羅し、徹底的に解説します。

この記事を読めば、杉内寿子八段の引退に関する全ての疑問が解消されることをお約束します。

この記事でわかること
  • 引退の公式発表
  • 引退理由の詳細
  • 不滅の金字塔一覧

杉内寿子九段(引退後昇進)については、次の記事もどうぞ。

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目次

公式発表:杉内寿子八段、98歳での引退を表明

写真引用元:日経新聞

日本棋院は2025年8月19日、現役最年長棋士である杉内寿子八段が、翌20日付で現役を引退することを正式に発表しました。

さらに、この引退に伴い、杉内八段は8月21日付で九段に昇段することも発表されました。これにより、彼女は日本囲碁界において「女性として史上初の九段」となります。

この昇段は、通常の勝ち星によるものではなく、彼女が84年という長きにわたる棋士人生を通じて囲碁界に貢献し、特に女性棋士の道を切り拓いてきた偉大な功績を称える、名誉的な意味合いを持つものです。

これは、日本棋院が彼女のキャリアの最終章に、最大限の敬意を表した象徴的な出来事と言えるでしょう。

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引退の核心的理由:本人が語った「これ以上無理」の真意

引退に際し、杉内八段は日本棋院を通じてコメントを発表しました。その中で、引退決断の核心に触れる一文があります。

碁は芸道にして一生の修行を心条に今日まで励んでまいりましたが、6時間休憩なしの対局はこれ以上無理と判断いたしました。

この言葉は、98歳という年齢でプロ棋士として戦い続けることの壮絶さを物語っています。

囲碁の公式戦では、持ち時間がそれぞれ3時間ずつ与えられることも多く、対局は昼食休憩を挟まずに6時間以上に及ぶこともあります。この極度の集中力と体力を要する環境が、今回の決断に至った直接的な理由であることが示唆されています。

このコメントの背景を裏付けるように、彼女の最後の公式戦となった2025年7月10日の第74期王座戦予選は、体調不良による「不戦敗」として記録されています。

つまり、彼女が語った「これ以上無理」という言葉は、抽象的な心境の吐露ではなく、公式記録に刻まれた具体的な事実に基づいているのです。

最後の対局が、戦わずしての敗北であったという事実は、彼女の決断が避けられない身体的な限界から来たものであることを、何よりも雄弁に物語っています。

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囲碁史に刻まれる不滅の金字塔:杉内寿子の最終記録

杉内寿子八段の引退により、彼女が樹立した数々の歴史的記録が確定しました。特に「最年長」に関する記録は、今後破られることが極めて困難な、まさに不滅の金字塔と言えるでしょう。

最後の対局となった2025年7月10日をもって確定した「最年長公式戦対局記録:98歳4カ月4日」は、その筆頭です。

以下に、彼女が残した主な記録をまとめます。

記録の種類内容達成日・対局相手
最年長現役棋士記録98歳5カ月2025年8月20日(引退日)
最年長公式戦対局記録98歳4カ月4日2025年7月10日(王座戦予選)
女性棋士最年長勝利記録96歳1カ月2023年4月13日(対・横田日菜乃戦)
最大年齢差対局記録83歳7カ月差2023年7月13日(対・柳原咲輝戦)
女流棋士史上最多勝記録通算600勝以上2014年達成以降

これらの記録は、単なる数字の羅列ではありません。戦前から令和に至るまで、時代の変遷の中でひたすらに碁盤に向かい続けた一人の求道者の、執念と探求心の結晶です。

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杉内寿子九段に関するFAQ

杉内寿子九段に関する、よくあるQ&Aをまとめました。

Q1. 夫も囲碁棋士だったというのは本当ですか?

A1. はい、夫は同じく囲碁棋士の故・杉内雅男九段です。ご夫婦ともに九段であり、囲碁界では「ペアで十八段」としても知られる、大変有名な棋士夫婦でした。

Q2. 棋士としてのキャリアで、どのようなタイトルを獲得しましたか?

A2. 女流選手権戦4期、女流名人戦4期、女流鶴聖戦2期など、数多くの女流タイトルを獲得しています。特に1983年には56歳で女流名人戦を制し、当時の最年長女流タイトル獲得記録を樹立しました。

Q3. どのような棋風(プレースタイル)で知られていましたか?

A3. 非常に攻撃的で、相手の石を取りにいく力強い戦いを好む「力戦派」として知られていました。その激しい棋風から「力寿子(ちからかずこ)」という愛称で呼ばれることもありました。

Q4. なぜ「女性初の九段」の誕生にこれほど時間がかかったのですか?

A4. 囲碁の段位は主に公式戦の勝ち星で決まりますが、歴史的に女性棋士は男性棋士に比べて公式戦の対局数が少なく、九段昇段に必要な勝ち星を積み上げることが極めて困難でした。今回の昇段は、そうした背景も踏まえ、彼女の多大な功績を称える特別なものです。

Q5. 師匠はどなたですか?

A5. 故・喜多文子(きた ふみこ)名誉八段です。喜多文子女流棋士は、女性棋士の草分け的存在であり、杉内九段は厳しい指導のもとで才能を開花させました。

Q6. 84年間の現役生活で、対局数はどのくらいになりますか?

A6. 正確な記録は集計中ですが、公式戦だけで1000局をはるかに超える対局をこなしてきたと見られています。これは、女性棋士としては前人未到の対局数です。

Q7. 引退後の活動について何か発表はありましたか?

A7. 現在のところ、引退後の具体的な活動については特に発表されていません。まずは長年の棋士生活の疲れを癒し、穏やかな時間を過ごされることが予想されます。

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まとめ 84年間の求道に感謝を込めて

杉内寿子八段が信条とした「碁は芸道にして一生の修行」という言葉。彼女はまさにその言葉を、84年間のプロ棋士人生を通じて体現し続けました。

彼女が囲碁界に残したものは、数々の不滅の記録だけではありません。一つの道をどこまでも探求し続けることの尊さ、そして人間の持つ無限の可能性を、その生き様をもって示してくれました。

静かに、しかし確かに燃え続けた探求の炎に、心からの敬意と感謝を送りたいと思います。

★アイキャッチ画像はイメージです。

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