【安楽宙斗】世界ランク1位17歳がパリ五輪でボルダー&リード金メダルに挑む

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以下、敬称略で進めます。


安楽宙斗選手の驚異的な快進撃!

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27歳の若きクライマー、安楽宙斗(あんらくそら)選手が、スポーツクライミング界で一際輝いています。

彼は、世界ランク1位という偉業を成し遂げ、パリ五輪2024への出場権を獲得しました。この若さでの成功は、世界中の注目を集めています。

ボルダー&リードの両種目で圧倒的な強さを誇る安楽選手は、日本のメダル有力候補として大いに期待されています。

この若き天才の成長の軌跡とパリ五輪での金メダルへの挑戦、そしてスポーツクライミングの魅力を探ります。

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パリ五輪2024については、こちらの記事もどうぞ。
↓ ↓ ↓

目次

安楽宙斗選手のプロフィール



まずは、安楽宙斗選手のプロフィールから。

  • 名 前:安楽宙斗(あんらく そらと)
  • 生まれ:2006年11月14日(27歳)
  • 出 身:千葉県八千代市
  • 身長等:168cm
  • 所 属:株式会社JSOL
  • 学 校:千葉県立八千代高等学校 2年生
  • 競 技:スポーツクライミング(ボルダー&リード)
  • 成 績:
    • 2023年ワールドカップ ボルダー&リード年間総合優勝
    • 2023年アジア大陸予選 優勝(パリ五輪出場権獲得)
    • 世界ランキング:ボルダー1位、リード1位(2024年7月26日時点)
  • SNS等:インスタ

安楽宙斗選手は2006年生まれで、千葉県立八千代高等学校の2年生。学業とプロクライマーの両立を見事にこなしています。

彼の実力は、若さにもかかわらず世界トップレベルです。2023年、16歳でワールドカップに初参戦し、ボルダーとリードの2種目で年間総合優勝を達成しました。これは日本人選手として初の快挙でした。

同年、パリ五輪の出場権をかけたアジア大陸予選でも圧倒的な強さを見せて優勝し、2024年のパリ五輪への出場権を手にしました。

安楽選手の強みは「脱力登り」と呼ばれる独自の登り方です。指先以外を脱力することで、効率的かつ持久力のある登りを実現しています。この技術により、他の選手が苦戦する難所も余裕を持って攻略できます。

脱力登りについては、ちょっと長いですけど引用させてもらいます。

松岡修造と、安楽宙斗選手の田中星司コーチとのやりとりです。

力をそこまで使わない“脱力登り”。一体、どういうことなんでしょう?5年前から安楽選手を教える田中星司コーチは、次のように話します。

田中コーチ:「(普通は)指先にぐって力を入れようとすると、指以外にも力が入る。他の選手は指先に力が入ると、腕全体に力が入る。でも彼の場合は、指先にぐって力を入れても、腕全体が脱力できる」

指先以外が脱力できたら、どんな違いが生まれるのか。まずは、別の選手の登り方を見ていきます。左にあるホールドを掴むため、両腕の力で体を引き寄せますが、腕に負担がかかりすぎたため、耐えきれず落下してしまいました。

一方、同じ場面の安楽選手はというと、片手を軽々外して、難なくクリア。余力のある登りには、こんな理由がありました。

田中コーチ:「次のホールドにアプローチするとき、肩、胸、股関節などを上手く使い、体を振る。そうすると円運動が起こって、上方向にも力が出ますよね。最小限の力で次のホールドにアプローチしている」

松岡さん:「じゃあ重心を上手く振ることによって、自然に上に上がっていく力を生んだってことですね」

田中コーチ:「そうです。子どもたちは、そういう動きをする」

松岡さん:「大人になるにつれ、できなくなる?」

田中コーチ:「できないです。筋力がついてくると、力に頼るようになる」

脱力の原点にあったのは、子どもの時の登り方。筋力が十分に備わっていない分、体全体でうまく反動をつけて登れるのだといいます。

安楽選手は、この登り方を今でも失うことなく、世界の舞台へ。今シーズンはボルダー、リードの2種目で年間王者に輝いたのです。

引用元:テレ朝news

安楽宙斗選手は現在、ボルダーとリードの両種目で世界ランキング1位に輝いています。パリ五輪での金メダル獲得が大いに期待されています。

高校生ながら、世界のトップクライマーとして活躍する彼の今後の成長と活躍には、多くの注目が集まっています。

世界ランク1位になるまでの経緯や成長過程

安楽宙斗選手の世界ランク1位への道のりは、幼少期からの努力と才能の開花、そして数々の大会での輝かしい成績によって築かれました。

ここでは、安楽選手の成長過程、主要大会での成績、そして世界ランク1位達成のターニングポイントについて詳しく見ていきましょう。

幼少期からの成長過程

安楽宙斗選手のクライミング人生は、小学校2年の頃に始まりました。

家の近所にクライミングジムができて、お父さんのダイエットがてら一緒に行ってみたのがきっかけです。最初の一回で完全にハマりました。夏休みに入ったら毎日ジムで休憩なしで登り続けていて。とにかく登るのが好きだったので、難易度関係なくひたすら登りまくってましたね。
(中略)
クライミングという競技の存在は知らなかったんですけど、もともと“登る”という運動は幼少期から好きでした。保育園でもよく木登りをしてて、いろんな角度から何回も登って遊んでましたね。

引用元:RedBull

安楽宙斗選手は、父親の影響でクライミングを始め、その才能はすぐに周囲に認められました。小学生の頃から、同年代の選手たちを圧倒する実力を見せ、小学6年生の時に出場した「第1回アクアバンクボルダリング小学生競技大会」で優勝。この優勝が、彼の飛躍の大きな足がかりとなりました。

安楽選手の成長を支えたのは、日々の厳しいトレーニングだけではありません。両親の支援や才能を見出し指導してくれたコーチの存在も大きな要因でした。特に「脱力登り」という独特の登り方を身につけたことが、後の世界的な活躍につながる重要な転機となりました。

中学生になると、安楽選手の実力は一気に開花。ユース世代の大会で次々と好成績を収め、その名が全国に知られるようになりました。この時期に培った基礎力と経験が、後の世界レベルでの活躍の土台となりました。

それでも、毎日クライミング漬けかというとそうではなかったようです。地元の進学校を目指して勉強。その進学校には体育科もあったのですが、普通科選択。そして、合格を勝ち取ります。

安楽選手はユース年代の国内大会・世界大会で結果を残してきたが、受験勉強の最盛期にクライミングジムに行くのは週1回で2〜3時間ほど。それ以外はずっと勉強に打ち込んで、見事に志望校に入学。
(中略)
将来の目標があったわけではなかったです。高校生の間にクライミングのワールドカップに出たいなあ……って思っていたくらいで。ただ、高校受験はその結果によって人生が大きく変わるくらい壮大なものだって思い込んでいたので、めちゃめちゃ勉強しました。

引用元:Sportiva

高校受験勉強中に「高校生になったらワールドカップ出たいなぁ…」と思っていたのが、正夢以上、総合優勝ゲット&世界ランキング1位となってしまったのです。

主要な大会での成績

安楽宙斗選手の国際大会デビューは、2021年のIFSC世界ユース選手権でした。この大会で彼は、ボルダーで準優勝、リードで優勝という素晴らしい成績を収めました。この結果は、世界のクライミング界に安楽選手の名を強く印象づけました。

2023年、17歳の安楽選手はシニアカテゴリーのワールドカップに初参戦し、ボルダーとリードの2種目で年間総合優勝を果たしました。この快挙は、日本人選手として初のことでした。

同年、パリオリンピック出場権をかけた「IFSCアジア大陸予選」でも、安楽選手は圧倒的な強さを見せつけ優勝。これにより、2024年のパリ五輪への出場権を獲得しました。

世界ランク1位達成のターニングポイント

安楽宙斗選手が世界ランク1位に到達したターニングポイントは、2023年のワールドカップでの活躍です。ボルダーとリードの両種目で年間総合優勝を果たし、一気に世界のトップに躍り出ました。

特にボルダー種目での安定した成績が、世界ランク1位達成の大きな要因となりました。安楽選手の「脱力登り」は、複雑な課題を解決する上で大きな武器となり、他の選手との差を決定的なものにしました。

リード種目でも常に上位の成績を収めたことが、総合力の高さを示し、世界ランク1位の座を確固たるものにしました。

安楽選手の世界ランク1位達成は、幼少期からの努力、独自の技術の開発、そして国際大会での輝かしい成績が組み合わさった結果です。17歳という若さでこの偉業を成し遂げた彼の今後の活躍に、世界中が注目しています。

パリ五輪2024のスポーツクライミング競技のルールや採点方法

パリ五輪2024では、スポーツクライミング競技が注目を集めています。ここでは、競技の概要、ボルダー&リードの形式、採点方法、そして男子の競技日程について詳しく見ていきましょう。

オリンピックでのスポーツクライミングの概要

パリ五輪2024では、スポーツクライミング競技は「ボルダー&リード」と「スピード」の2種目に分かれて行われます。

安楽宙斗選手が出場するのは「ボルダー&リード」種目。この種目は、問題解決能力と持久力の両方が求められる複合競技となっています。そして、安楽宙斗選手は2024年7月26日現在で、ボルダーもリードもともに世界ランキング1位です。

さて、オリンピックでのスポーツクライミングは、2020年の東京大会で初めて正式種目となりました。パリ五輪2024では、競技の魅力がさらに広く認知されることが期待されています。

ボルダー&リードの競技形式説明

ボルダー競技は、高さ4〜5メートルの壁を、ロープを使わずに登ります。選手は複数の課題(通常4題)に挑戦し、制限時間内にどれだけ多くの課題を解決できるかを競います。各課題には「ゾーン」と呼ばれる中間地点があり、これを通過することもポイントになります。

リード競技は、高さ15メートル以上の壁を、ロープで安全確保しながら登ります。制限時間内(通常6分)にどれだけ高く登れるかを競います。頂上まで到達することを「完登」と呼び、完登できなかった場合は到達した高さで順位が決まります。

ボルダー&リード採点方法の詳細

ボルダー競技の採点は、以下の順で順位が決まります:

  1. 完登した課題の数
  2. 完登までに要した試行回数の合計(少ない方が上位)
  3. 到達したゾーンの数
  4. ゾーンに到達するまでに要した試行回数の合計(少ない方が上位)

リード競技の採点は、以下の通りです:

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  1. 到達した高さ(ホールドの数で計測)
  2. 同じ高さの場合、そこまで到達するのに要した時間(短い方が上位)

ボルダー&リードの総合順位は、各種目の順位を掛け合わせた数値が小さい方が上位となります。例えば、ボルダーで1位、リードで2位の選手は、1×2=2ポイントとなります。

ボルダー&リード、男子日程

パリ五輪2024の男子ボルダー&リード競技の日程は以下の通りです。

  • 8月5日(月曜日) 17時00分~:ボルダー準決勝
  • 8月7日(水曜日) 17時00分~:リード準決勝
  • 8月9日(金曜日) 17時15分~:ボルダー決勝
  • 8月9日(金曜日) 19時28分~:リード決勝

この日程で、世界トップレベルの選手たちが熱い戦いを繰り広げることになります。安楽宙斗選手の活躍にも大きな期待が寄せられています。

安楽宙斗選手と他の世界トップ選手との比較

スポーツクライミング界で急速に頭角を現した安楽宙斗選手ですが、世界のトップ選手たちとどのように比較されるのでしょうか。

ここでは、安楽選手の主要なライバル選手を紹介し、安楽選手の強みと特徴について詳しく見ていきます。

主要なライバル選手の紹介

パリ五輪2024のボルダー&リード種目(男子)には20人の選手が出場します。世界選手権1位・2位・3位、あるいは地区予選優勝などで出場が決定している選手が8人。残る12人は予選で戦い上位者から決定しました。

その20人は以下の通りです。なお、名前左にある①②③などの数字は、2024年7月26日現在の世界ランキングで、左がボルダー、真ん中がリード、右がボルダー&リードです。ランキング21以下は×としています。

【主要大会上位者】

  • ⑨ ④ ③ ヤコブ・シューベルト(AUT) 
    • 世界選手権1位
  • ⑰ ⑫ ④ コリン・ダフィー(USA)
    • 世界選手権2位
  • ④ × ⑤ 楢﨑智亜(JPN)
    • 世界選手権3位
  • ① ① ① 安楽宙斗(JPN)
    • アジア地区予選優勝
  • × × × キャンベル・ハリソン(AUS)
    • オセアニア地区予選優勝
  • × × × メル・ヤンセ・ファン・レンスブルフ(RSA)
    • アフリカ地区予選優勝
  • × × ⑲ ジェシー・グラッパー(USA)
    • パンアメリカン地区予選優勝
  • ⑦ ② ② トビー・ロバーツ(GBR)
    • ヨーロッパ地区予選優勝

【予選を勝ち抜いた12人・得点降順】

  • ③ ⑩ ⑧ イ・ドヒョン(KOR)
  • ⑧ ⑥ ⑥ サム・アベズー(FRA)
  • ⑬ ⑮ ⑪ アダム・オンドラ(CZE)
  • × ⑭ ⑨ アルベルト・ヒネス・ロペス(ESP)
  • ⑭ × ⑯ ハネス・ハン・デュイセン(BEL)
  • ⑯ ⑱ ⑱ ポール・ジョンフト(FRA)
  • ⑪ × ⑬ ヤニック・フロヘー(GER)
  • × × × ハミッシュ・マッカーサー(GBR)
  • × ⑨ ⑩ サシャ・レーマン(SUI)
  • × ③ ⑫ アレックス・メゴス(GER)
  • × × × ルカ・ポトカル(SLO)
  • × × × パン・ユーフェイ(CHN)

予選を勝ち抜いた彼らは、世界ランキングが低くても、勢いがあるという点では要注意ライバルです。

□ □ □

この出場20人のなかで、ボルダー、リードともに世界ランキング1位の安楽宙斗選手が一歩も二歩も優勢な感じです。

実際、世界ラインキング1位(安楽選手ね)と2位の選手とのポイント差は、ボルダーもリードも大差です。従って、ボルダー&リードの複合だと、それがより大きな差となっています。

筆者 taoが個人的にみて、安楽宙斗選手のライバルは、ヨーロッパ選手権優勝のトビー・ロバーツ選手、世界選手権1位のヤコブ・シューベルト選手、同2位のコリン・ダフィー選手、同3位の楢﨑智亜選手、それと予選をトップで勝ち抜いたイ・ドヒョン選手、同2位のサム・アベズー選手あたりではないでしょうか。

安楽選手の強みと特徴

安楽宙斗選手の最大の強みは、「脱力登り」と呼ばれる独特の登り方です。この技術により、他の選手が力尽きてしまうような難所でも、余裕を持って攻略することができます。具体的には以下のような特徴があります:

  1. 効率的なエネルギー使用
    安楽選手は、必要最小限の力で壁を登ることができます。これにより、長時間の競技でも疲労が蓄積しにくく、最後まで高いパフォーマンスを維持できます。
  2. 柔軟な体の使い方
    「脱力登り」により、体全体を柔軟に使うことができます。これは特にボルダー種目で、複雑な課題を解決する際に大きな利点となります。
  3. 高い集中力と冷静さ
    安楽選手は、若さにもかかわらず、高い集中力と冷静さを持っています。これにより、プレッシャーのかかる場面でも実力を発揮することができます。
  4. バランスの取れた総合力
    ボルダーとリードの両種目で高い実力を持つ安楽選手は、総合力の高さが特徴です。これは、パリオリンピックでの複合種目で大きな強みとなります。

安楽選手は、他のトップ選手と比較しても、その若さと急速な成長が際立っています。17歳でワールドカップ2種目制覇を達成した実績は、他の選手にはない特筆すべき点です。今後、経験を積むにつれて、さらなる成長が期待されています。

安楽宙斗選手のよくあるQ&A

ネットから安楽宙斗選手のよくあるQ&Aをピックアップしてまとめました。


Q1: 安楽宙斗選手の「脱力登り」とは何ですか?
A1: 「脱力登り」とは、安楽選手特有の登り方です。
指先以外の部分を脱力することで効率的かつ持久力のある登りを実現する技術です。これにより、他の選手が力尽きてしまうような難所でも余裕を持って攻略することができます。

Q2: 安楽宙斗選手はいつからクライミングを始めたのですか?
A2: 安楽選手は小学2年生のときクライミングを始めました。
父親がダイエットで通い始めたクライミングジムです。安楽選手は、クライミングに夢中になってしまいました。

Q3: 安楽宙斗選手の学業との両立は大変ではないですか?
A3: 安楽選手は進学校、千葉県立八千代高等学校に通う高校2年生。
進学校での学業とトップアスリートとしての活動の両立に苦心しています。将来の進路についても悩んでいるようです。

Q4: 安楽宙斗選手の身長はどれくらいですか?
A4: 安楽選手の身長は168cmです。

Q5: 安楽宙斗選手のパリ五輪でのメダル獲得の可能性はどうですか?
A5: メダル獲得可能性は高く、金メダルも狙える選手です。
安楽選手は世界ランク1位の実力(ボルダー1位、リード1位、複合1位)を持ち、ボルダーとリードの両種目で高い競技力を示しています。パリ五輪2024では有力なメダル候補の一人として期待されています。

まとめ

安楽宙斗選手は、わずか17歳にしてスポーツクライミング界の頂点に立つ天才クライマーです。

小学2年生でクライミングを始め、独自の「脱力登り」技術を武器に急速な成長を遂げました。2023年には、ワールドカップでボルダーとリードの2種目で年間総合優勝を果たし、世界ランク1位に輝きました。

パリ五輪2024では、ボルダー&リード複合種目に出場予定で、メダル獲得への期待が高まっています。安楽選手の強みは、効率的なエネルギー使用、柔軟な体の使い方、高い集中力と冷静さ、そしてバランスの取れた総合力です。

一方で、安楽選手は高校2年生として学業との両立に苦心しており、将来の進路についても悩んでいます。トップアスリートとしての活動と、一般的な高校生としての生活の間でバランスを取ることの難しさも垣間見えます。

パリ五輪に向けて、安楽選手の更なる成長と活躍が期待されています。彼の「脱力登り」がオリンピックの舞台でどのように発揮されるか、世界中のクライミングファンが注目しています。安楽宙斗選手は、日本のスポーツクライミング界の未来を担う存在として、今後も目が離せない選手と言えるでしょう。

Original featured image generated by DALL-E 3, edited with Canva.

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