「ソフトバンク、また値上げか」「お得感がなくなった」――。
いまさら感がありますが、ソフトバンクの料金改定について。
近年、政府主導の値下げ競争が続いてきた日本の通信業界ですが、2025年に入り、その潮目が大きく変わりました。NTTドコモとKDDIが相次いで新料金プランを発表し、付加価値を付けた実質的な値上げに踏み切る中、ソフトバンクもまた、その流れに追随する重大な動きを見せています。
特に注目すべきは、携帯電話サービスおよびブロードバンドサービスにおける各種手数料の大幅改定です。これまで無料が常識だったWeb手続きを有料化するという、ユーザーの利便性を大きく損ないかねない今回の改定は、物価高騰を理由としながらも、その裏に隠されたキャリアの「本当の狙い」を浮き彫りにしています。
節約志向の強い読者層（30代・40代が中心）にとって、今回の改定は「契約を見直す絶好の機会」とも言えますが、「動くべきか、留まるべきか」の判断は非常に難しいでしょう。
本記事では、ソフトバンクの料金改定に関するニュースを徹底的に深掘りします。改定内容の事実関係から、他社との比較、そして今実際に「解約」を検討しているユーザーのリアルな声までを総まとめし、あなたが契約を継続すべきか、乗り換えを選ぶべきかの判断材料をすべて提供します。
この記事でわかることは以下の通りです。
- 直近でソフトバンクが改定した料金や手数料の内容、そしてその背景にある真の狙い
- 今回の改定に対する利用者の「お得感がない」「解約検討」といったリアルな反響
- 契約を継続または乗り換えを判断するために必要な手続き費用や解約条件の全知識
ソフトバンク料金改定の全貌：いつ、何が、なぜ変わったのか？
ソフトバンクは2025年7月18日にプレスリリースを発表し、携帯電話サービスおよびブロードバンドサービスに関する各種手数料の改定を公表しました。改定は2025年8月20日から順次実施されています。
改定された料金・手数料の具体内容まとめ
今回の改定で最もユーザーに影響が大きいのは、携帯電話サービス（ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMO）の事務手数料です。
携帯電話サービス事務手数料（2025年8月20日改定）
- 店頭手続き（新規契約、機種変更、SIM再発行など）
- 改定前：3,850円（税込）
- 改定後：4,950円（税込）
- ウェブ手続き（新規契約、機種変更、ブランド間乗り換えなど）
- 改定前：無料
- 改定後：3,850円（税込） (原則として)
ウェブでの手続きが無料から有料（3,850円）になった点は、ユーザーの行動を大きく変える可能性があります。ただし、SIM再発行（USIM/eSIM）については2025年8月20日以降も当面無料ですが、有料化の具体的な時期は未定です。
ブロードバンドサービス事務手数料（2025年8月20日改定）
「SoftBank 光」や「SoftBank Air」の各種手続き（新規契約、サービス変更、移転など）の手数料も改定されています。
- 改定前：3,300円（税込）
- 改定後：4,950円（税込）
その他手数料（2025年10月1日改定）
- 払込処理手数料（口座振替やカード支払い設定がない、または支払いが確認できない場合に発生）
- 改定前：220円（税込）
- 改定後：330円（税込）
- 電話番号案内（104）の利用料金
- 改定前：220円（税込）／件
- 改定後：440円（税込）／件
表向きの理由と、見えてくる背景、“本当の狙い”
ソフトバンクが今回の手数料改定について公表している表向きの理由は、「物価高騰に伴う各種費用の上昇をはじめとする昨今の状況を踏まえ」 というものです。宮川潤一社長は、これに加えてセキュリティ対策や本人確認の法令対応によるコスト増加も要因として挙げています。
しかし、ウェブ手続きの有料化に対しては、ジャーナリストやユーザーから「なぜ物価高騰がウェブの手数料無料に影響するのか理解に苦しむ」といった指摘が上がっています。
この改定の裏側、そしてソフトバンクの「本当の狙い」として見えてくるのは以下の3点です。
- コストの適正化と短期解約の抑制
- 人件費やシステム運用コストの上昇は避けられない事実であり、店頭手数料の値上げ（4,950円）はそのコストを適正に転嫁した結果と言えます。さらに、ウェブ手続きの有料化は、MNPを繰り返す短期契約者（いわゆる「転入出族」）に対する一定の抑止力として機能することを期待されています。他社でも同様に、サービス利用意思のない乗り換え対策として違約金を設定する動きが広がっています。
- PayPay経済圏への強烈な囲い込み
- 今回の手数料改定で最も巧妙なのは、PayPayカード利用者への特典制度です。改定後の手数料に対する実質的な負担軽減策として、PayPayポイントが付与されます。特に、安価なブランド（ワイモバイル/LINEMO）から高付加価値プラン（ソフトバンクの「ペイトク50/無制限」）へ乗り換えるPayPayカードユーザーに対しては、店頭・ウェブともに手数料が実質0円となる特典が用意されています。 これは、ユーザーをPayPayカードという自社経済圏に誘い込み、より高額なメインブランドへ誘導するという、極めて戦略的な「囲い込み策」であると言えます。
- メインプランの価格維持による顧客獲得（MNP）
- NTTドコモやKDDIが料金プラン本体の値上げに踏み切った中、ソフトバンクはメインブランドの料金プランを維持しつつ、手数料の値上げで収益を補填する姿勢を見せています。ソフトバンク社長は、競合が先に値上げしたことで、「当社の料金プランは競争上有利になり、他社からの顧客獲得に成功している」と述べています。つまり、手数料を上げることで収益を補填しつつ、プラン価格を据え置くことで、他社からの乗り換え組を積極的に受け入れるという、バランスの取れた戦略（Beyond Carrier戦略）を推進しているのです。
他キャリアと比べてどうなのか？
ソフトバンクがウェブ手続きを有料化したことに対し、他社キャリアの手数料体系はどうなっているのでしょうか。
携帯大手4社のウェブ手続き/店頭手数料比較（新規契約・機種変更等）
- ソフトバンク（改定後）
- 店頭：4,950円（PayPayカード特典適用時：3,850円）
- ウェブ：3,850円（PayPayカード特典適用時：2,750円）
- NTTドコモ（irumo/eximoなど）
- 店頭：3,850円
- ウェブ：オンラインショップやahamoは無料
- KDDI（au/UQ mobile/povo）
- au/UQ mobileの店頭・ウェブ：3,850円で統一。特典による負担軽減策はなし。
- povo2.0：新規契約は原則無料。
- 楽天モバイル
- 原則として無料（物理SIM再発行は3,300円）。
今回の改定により、ソフトバンクの店頭手数料（4,950円）は携帯大手の中で最も高額な水準となりました。そして、これまで無料であったウェブ手続きが有料になったことで、ドコモ（ahamo）や楽天モバイルとは対照的な「手数料高額化」の傾向を示しています。
高額スマホを１年や２年で買い換えするプランの改定前と改定後
これ、かなり改訂後の負担は増えたようです。ソフトバンクの料金改定について、この部分を問題視する人も多いみたいですね。文章にすると複雑なので、この件については、現役税理士さんの次のYouTube動画を参照ください。
改定によって“損する人／得する人”は誰？
今回の改定は、特にPayPayカードの利用状況や、ソフトバンクグループのサービスとの連携度合いによって、『手数料負担が増加する人』と『特典を享受できる人』が明確に分かれます。
損する可能性が高い人（手数料負担が増加する層）
- PayPayカードを持っていない、または利用しない人
- 手数料の特典（1,100円相当の還元）を受けられず、店頭では4,950円、ウェブでは3,850円を全額負担することになります。
- PayPay経済圏に興味がなく、ウェブで手続きを頻繁に行うユーザー
- 手続きのたびに3,850円のコストが発生するため、特に安価なブランド（LINEMOなど）で頻繁に機種変更やブランド間の乗り換えを検討する層にとっては大きな負担となります。
- ワイモバイル/LINEMOなどの安価なプランを短期で契約/解約する人
- 短期でブランド間の乗り換えを繰り返すと、手数料（4,950円/3,850円）が繰り返し発生し、コスト的な厳しさが増します。
得する可能性が高い人（実質的な負担が軽減される層）
- PayPayカード（特にゴールド）を既に利用しており、ソフトバンクのハイエンドプラン（ペイトク50/無制限）への移行を検討している人
- ブランド間の乗り換え手数料が実質0円となるため、安価なサブブランドからソフトバンクのメインブランドへスムーズかつコストゼロで移行できます。
- ワイモバイルの「シンプル3」プラン（2025年9月25日開始）を最大限活用する人
- シンプル3は、基本料金は上がったものの、PayPayカード割（ゴールドで550円割引）やおうち割 光セット（A）の割引が拡充され、割引適用後の実質料金は据え置きとなりました。
- さらに、PayPay決済回数に応じたデータ容量増量（最大10GB）や、海外データ通信2GB無料（2026年夏以降予定）といった付加価値が加わり、「PayPay経済圏」ユーザーにとっては利便性が向上しています。
家族割やキャンペーンは実質どう変わる？
ソフトバンクグループの料金体系は、割引の組み合わせが複雑であるため、「実質どう変わったのか」を理解することが重要です。
ソフトバンク（メインブランド）の割引
- 手数料に関する特典：前述の通り、PayPayカード利用者は、通常の手続きで1,100円相当のポイント還元を得られます。ブランド間の乗り換え（上位プランへの移行時）では、最大4,950円相当の還元を得て実質0円となります。
- 家族割・光セット割：メインブランドの「ペイトク無制限」では、「新みんな家族割（3回線以上）」「おうち割 光セット」「PayPayカード割」を適用した場合、月額基本料9,625円（税込）から割引され、最安で一人あたり7,128円（税込）で利用可能です。基本付与分とキャンペーン付与分を合わせてPayPayポイント還元を考慮すれば、さらに実質負担額は下がります。これらの割引構造は維持されていますが、手数料改定によって手続き時の初期コストが増加する点は実質的な負担増と言えます。
ワイモバイルの割引（シンプル3）
- 基本料金と割引の組み合わせが再設計されました。
- 基本料金自体は上がりましたが、PayPayカード割（330円/550円）とおうち割 光セット（A）（1,650円）を組み合わせることで、割引適用後の料金は実質的に据え置きです。
- PayPayカード ゴールドのメリット増加：通常カード利用時の割引が187円から330円にアップし、ゴールドカードでは550円の割引が適用されます。年会費（11,000円）を考慮しても、PayPay利用額や他サービスとの連携を重視する層にとってはメリットが大きくなっています。
解約検討は早計？見直すべきポイントとは
今回の手数料値上げを受けて解約を検討するのは自然な流れですが、早計に動く前に、まず以下のポイントを確認することが重要です。
ご自身の利用状況を把握する
- データ利用量：毎月のデータ利用量が、現在契約しているプランに適切か再確認してください。低容量ユーザー（5GB以下）なのに高額な無制限プランを契約していないか、逆にデータ量が足りていないのに低容量プランに留まっていないかを確認しましょう。
- 通話頻度：「だれとでも定額」などの通話オプションを実際に活用しているか。
囲い込み割引の恩恵を計算する
- PayPayカードの利用有無：PayPayカードを支払い設定にしているか。PayPay経済圏での年間利用額を考慮し、ゴールドカードの年会費（11,000円）を払ってもポイント還元や割引で十分なメリットが出ているか正確に計算しましょう。
- 光回線・でんきセット割の適用有無：「おうち割 光セット/でんきセット」の割引額（1,100円〜1,650円）を失っても、乗り換え先の基本料金の方が安いか比較検討が必要です。
短期解約のリスクを理解する
- ソフトバンク、KDDI、ドコモ、楽天モバイルのMNO4社は、MNP転出を繰り返す不正行為への対策として、回線利用開始から1年以内などに解約した場合、違約金（990円〜1,100円程度） を設定しています。短期解約を目的とした乗り換えは、コスト的に厳しくなる可能性があるため注意が必要です。
解約・乗り換えの選択肢を具体的に検討
コストパフォーマンスを重視するユーザーにとって、今回の手数料改定は「高い買い物」となる前に最適な選択肢を見つけるチャンスです。
解約時の費用・手続きの注意点
解約や乗り換え（MNP）を検討する際に留意すべき費用と注意点は以下の通りです。
MNP転出に関する費用
- MNP転出手数料：現在、すべてのキャリアで無料です。
- 契約解除料/違約金：前述の通り、短期間（通常1年以内）での解約や、利用実態がないと判断された場合は、ソフトバンク/ワイモバイル/LINEMOともに990円〜1,100円の違約金が発生する可能性があります。
端末残債
- 端末購入プログラム（例：新トクするサポート）を利用している場合、端末の残債が残ります。解約や乗り換え後も、残りの割賦代金を支払う必要があります。
- 2023年12月のガイドライン改正以降、実質1円のような極端な割引は難しくなっています。
手続きのタイミング
- 手数料改定の対象：2025年8月20日以降に新規契約、機種変更、ブランド間の乗り換え、SIM再発行などを行う場合は、改定後の手数料（ウェブ3,850円、店頭4,950円）が発生します。
- 払込処理手数料：2025年10月1日からは払込処理手数料も値上げされるため、支払い方法の設定を正確に行い、引き落とし失敗を避けることが重要です。
他社との比較：今乗り換えるならどこがお得？
通信費の節約を重視するならば、大手キャリアのサブブランドやMVNOが主要な選択肢となります。特に、現在主流となっている「月30GB/3,000円前後」のプラン帯で比較してみましょう。
主要低～中容量プランの比較
- ワイモバイル（シンプル3 M）
- データ容量：30GB
- 月額基本料金：4,158円（税込）
- 最安適用価格：1,958円（光セット割+PayPayカード割適用時）
- LINEMO（ベストプランV）
- データ容量：30GB+5分かけ放題
- 月額料金：2,970円（税込）
- ahamo
- データ容量：30GB
- 月額料金：2,970円（税込）
- 特徴：5分かけ放題込み、海外ローミング20GBまで利用可能。
- UQ mobile（トクトクプラン2）
- データ容量：30GB
- 月額基本料金：4,048円（税込）
- 最安適用価格：2,728円（自宅セット割+カード割適用時）
- 楽天モバイル（Rakuten最強プラン）
- データ容量：段階制（無制限で3,278円）
- 月額料金：3,278円（税込）
- 特徴：国内通話無料（Rakuten Link利用時）、海外2GB無料。
判断の鍵となるのは「囲い込み割引」 ドコモ、KDDI、ソフトバンクのサブブランド（ahamo, UQ mobile, Y!mobile）は、いずれも基本料金は高めに設定されていますが、「自宅のインターネット回線」や「自社クレジットカード」とのセット割引によって、実質的な支払い額を低く抑える構造になっています。
もし、現在ソフトバンク光やPayPayカードを利用していないのであれば、割引条件のないahamoや楽天モバイルの方が、シンプルで安価な選択肢となる可能性があります。特に楽天モバイルはデータ無制限で3,278円という価格設定が魅力です。
継続判断のためのチェックリスト
ソフトバンク/ワイモバイル/LINEMOの継続利用を判断するために、以下のチェックリストを活用してください。
- PayPayカードを利用していますか？（特典の適用可否）
- SoftBank 光/Air、またはソフトバンクでんき/ガスを契約していますか？（光セット割の適用可否）
- 家族3回線以上で契約していますか？（家族割の適用可否）
- ウェブでの機種変更やブランド間乗り換えを頻繁に行いますか？（手数料負担の増加リスク）
- 海外で月2GB以上のデータ通信を無料で行いたいですか？（ワイモバイルの新規特典）
- 現在のプランでデータ容量を持て余していませんか？（低容量プランへの移行検討）
ソフトバンク料金改定に不満殺到？ユーザーのリアルな声を追う
SNS・口コミにあふれる「お得感がない」の声
今回の改定、特にウェブ手続きの有料化に対して、ユーザーからはSNSを中心に『お得感がない』『改悪だ』といった不満の声が多く見られます。
- 「LINEMOの手数料4,950円は月額料金（990円）の5カ月分に相当する」という声。
- 「オンラインも手数料がかかるなんて、auの悪いところまで真似した」という批判。
- 「ウェブ手続きを制限して店頭に行かせたいのか、もう信用できない」という不信感。
- 「情報革命で人々を幸せに」という孫正義会長の理念に対し、今回のウェブ有料化は「情報革命で人々が不幸せになる珍しいケースではないか」といった皮肉も聞かれます。
長らく「新規獲得重視、長期ユーザー軽視」の販売戦略を続けてきた大手キャリアは、「信頼」イメージの低下が顕著であり、長期ユーザーほど「各種費用」への不満を感じやすい傾向にあります。今回の手数料改定は、特に安価なブランドを求めるユーザーにとって、『手数料無料』というオンラインブランドの大きなメリットを減少させるものであり、不満に繋がる可能性があります。
改定内容のどこにユーザーは不満を感じているのか？
ユーザーが最も不満を感じている点は、「ウェブでの手続きが無料から有料に変わったこと」です。
ウェブでの手続きは、キャリア側にとっては人件費を削減できる効率的な方法であり、ユーザー側にとっても「待ち時間なし」「好きな時間に手続きできる」という大きなメリットがありました。ソフトバンクは2021年3月にウェブでの各種手続きを無料化しましたが、今回の改定でそれを覆しました。
この変更は、オンラインブランド（LINEMO）の存在意義を揺るがしかねません。LINEMOのようなオンライン専用ブランドは、店舗サポートを排除し、その分安価な料金や手数料無料を実現しているという側面があったからです。オンライン手続きまで有料化されたことで、多くのユーザーは「オンラインで安く、シンプルに」というメリットが失われたと感じています。
解約検討派・継続派、それぞれの本音を比較
解約検討派の本音
- 「手数料が上がる前に動くのが吉」（短期解約のリスクを理解しつつも、改悪前に乗り換えを完了させたい）。
- 「LINEMOで試してからワイモバイルに戻すといった気軽な乗り換えができなくなった」（ブランド間の柔軟性が失われた）。
- 「シンプルに安い料金を求めるなら、特典や割引が複雑なソフトバンクグループから離脱し、MVNOや楽天モバイルに移行すべき」。
継続派の本音
- 「PayPay経済圏を利用しているため、手数料を実質無料で上位プランへ移行できるのはむしろ好都合」（囲い込み特典のメリットを享受）。
- 「ワイモバイルの新プラン（シンプル3）は、割引適用後の料金は変わらず、海外データ通信やPayPay連動のデータ増量など、付加価値が上がったため満足している」。
- 「大手キャリアの通信品質の安心感（特に災害時など）は不可欠であり、継続的なネットワーク投資のために一定の料金負担は仕方がないと考えている」（料金は安くすべきではないという意見も一部存在する）。
ソフトバンク料金改定に関するFAQ
ここまでの本文と重複しない内容で、ソフトバンク料金改定に関するFAQを11点リストします。
- Q1: 払込処理手数料の改定（330円へ）は、どんなときに発生しますか？
- A1: 有効なクレジットカードや口座振替を設定していない場合や、設定していても残高不足などで引き落としに失敗し、払い込み用紙が発行された場合に発生します。
- Q2: ウェブでのSIM再発行（USIM/eSIM）は、今後いつから有料化されますか？
- A2: 2025年8月20日以降も当面は無料ですが、有料化の準備が整い次第、ウェブサイトなどで別途お知らせされる予定です。有料化後の手数料は3,850円（税込）です。
- Q3: 新しいワイモバイルの「シンプル3」プランは、基本料金が上がったので、結局値上げですか？
- A3: 割引前の基本料金は上がりましたが、光回線セット割やPayPayカード割を適用した場合の最終的な支払い額は据え置きです。さらに容量増量（Sプラン）や海外データ通信無料などの新特典が付くため、付加価値を加味した実質的な改定と言えます。
- Q4: 「PayPayカード割」の割引額は、通常のPayPayカードとPayPayカード ゴールドでいくら違いますか？
- A4: ワイモバイルのシンプル3の場合、通常カードでは330円（税込）、ゴールドカードでは550円（税込）の割引が適用されます。
- Q5: 「ペイトク無制限」に加入している場合、時間帯によって通信速度が制御されることがありますか？
- A5: はい、ネットワークサービスの安定的な提供のため、時間帯により、動画、ゲーム等のサービスやトラフィックの混雑を生じさせるおそれのあるサービスのご利用にあたり、通信速度を制御する場合があります。
- Q6: ソフトバンクが推進する「Beyond Carrier」とは具体的にどのような戦略ですか？
- A6: コアビジネスである通信事業の持続的な成長を図りながら、通信キャリアの枠を超え、情報・テクノロジー領域のさまざまな分野へ事業を拡大し、企業価値の最大化を目指す戦略です。
- Q7: LINEMOでは、なぜ「LINEスタンプ プレミアム」が料金プランから外されたのですか？
- A7: 今後の「LYPプレミアム」（LINEとヤフーの新しいプログラム）のLINEMOへの導入を検討しており、その中でサービス内容を整理するために一時的に外されたことが示唆されています。
- Q8: ワイモバイルの「シンプル3」の海外データ通信2GB無料は、SIMのみの新規契約でもすぐに使えますか？
- A8: いいえ、SIMのみの新規契約者は、不正利用防止のため、契約月から4カ月間は海外でのデータ通信を利用できません。5カ月目以降に対象となります。
- Q9: 携帯電話の料金水準は、他国と比較して現在どのような状況ですか？
- A9: 2018年度・2019年度は高水準でしたが、2020年度以降の料金低廉化が進み、諸外国と比較しておおむね中位の水準となっています。
- Q10: なぜキャリアは端末購入プログラム（新トクするサポートなど）への加入者を増やしているのですか？
- A10: MNO3者の端末販売台数に占める端末購入プログラム加入者の割合は60%を超え上昇傾向にあります。これは、端末を安価に提供することでユーザーを囲い込み、回線契約を長く続けてもらうための重要な戦略です。
- Q11: ソフトバンクの連結業績（2026年3月期中間期）は好調ですか？
- A11: 当中間連結会計期間の売上高は前年同期比7.9％増の3兆4,008億円と過去最高を記録しており、親会社の所有者に帰属する中間利益も7.7％増の3,488億円と、好調に推移しています。
まとめ
ソフトバンクの料金改定は、単なる値上げではなく、**「PayPay経済圏への強烈な囲い込み」と「通信コストの適正化」**を両立させるための戦略的な一手です。
特に注目すべきは、ウェブ手続きの有料化（3,850円）と、PayPayカード利用者への強力なポイント還元特典（上位プランへの乗り換えで実質0円）です。これにより、PayPay経済圏をフル活用するユーザーにとってはメリットが拡大しましたが、PayPayカードを持たないウェブユーザーにとっては実質的な負担が増加しました。
今回の改定は、物価高騰を背景に大手キャリア全体が『手数料値上げと特典付与の組み合わせ』のトレンドへと移行する流れの一環であり、ユーザー側には「自分のライフスタイルに合ったプランを複雑な割引構造の中から見つけ出す努力」がこれまで以上に求められています。
解約・乗り換えを検討する際は、手数料増加や短期解約時の違約金に注意しつつ、割引を全て失ってもなお、MVNOや楽天モバイルのシンプルな料金体系の方が総合的に安くなるのかを冷静に判断することが成功の鍵となります。
この記事のポイントは以下の通りです。
- 店頭手数料は4,950円、ウェブ手数料は3,850円に大幅値上げされた。
- ウェブ有料化は、短期解約の抑止とコスト適正化を狙ったものだ。
- PayPayカード利用者は特典で手数料負担が実質軽減される。
- ワイモバイル「シンプル3」は、割引適用後の実質料金は据え置きで付加価値が向上した。
- お得感がないと感じたユーザーは、手数料の安い他社（ahamoや楽天モバイルなど）への乗り換えを検討すべき時期に来ている。
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