【経験者語る】座ってレジ打ち←発想の転換、ドンキ試験導入!

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筆者 taoは、32年間、食品スーパーに勤務していました。

その経験から「ドンキで座ってレジ打ちを試験導入」とのニュースを目にして、その発想の転換の素敵さに驚き、こうして記事を書いています!

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ところで、私がスーパーに入社した当時は、スエダのレジスター全盛時代で、とにかくキーの打鍵が重く大変でした。

それでは、ドンキのお話、スタートです。

目次

昔からレジ打ちはメチャ大変な仕事!

ドンキのお話の前に、筆者 taoの経験談を少し。

私がスーパーに入社した四十数年前、レジスターは、スエダというのが全盛時代。

こんなレジスターです。

画像出典:ヤフーオークション

このスエダのレジスターは、とにかく打鍵(キータッチ)が重い、1日レジ打ちをやっていると、マジ腱鞘炎になります。

入社して数年経つと、もっとタッチの軽い、現在のレジスターっぽいものが導入されました。

スエダと新型レジのキータッチは、天と地の差です。


とにかく、その軽さに驚きました。

しかし・・・

繁盛店のレジだと1日1台のレジで百数十万円の売上をさばきます。

例えば、百五十万円だとして、平均の商品単価250円だとすると、1日で、6000個もの商品金額を打ち込むことになります。

これ、如何にキータッチの軽い新レジスターでも、1日ずっとやっていると、これも腱鞘炎直行です。

それだけではありません。

1日、ほぼ同じところで動くこともなく、立ちっぱなし・・・というのは、かなりの苦行。

慣れても1日が終わると、どっと疲れが。

その疲れが癒やされないうちに、また、1日が始まる・・・。

当時の taoは、レジ打ち専門ではなかったですが、他部門からの応援といって、レジが長蛇に並んでしまったりしたときは、数時間レジ打ち応援に入ります。

また、レジ部門に欠勤が多く発生しシフトが組めないときなどは、急遽、「1日レジ打ち」なんてこともあります。

ちいさなスーパーっていうのは、だいたいどこもそういう感じでした。

▢ ▢ ▢

その後、ずいぶんたって、そう、私が退職するちょっと前あたりからでしょうか、現在多くが採用しているスキャンレジに変わりました。

あれ、レジ打ちの打鍵が極端に少なくなるので、腱鞘炎地獄からは抜け出せましたけど、やはり、長時間立ってのレジ打ちは辛いものがあるのです。

そんなレジ打ち経験豊富な taoですが、当時、座ってレジ打ちしたい、しようなんて、全く頭に浮かびませんでした。

インビジブルゴリラ!?

画像出典:激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

この記事を書くにあたって、いろいろ調べました。

そうしたら欧米では座ってレジ打ちというのが随分前から当たり前なんだとか。

そして、愕然としました。

私、会社の研修で何度かアメリカに行っています、現地のスーパー見学です。

いろいろなスーパーを見学しました。

もしかしたら、当時でもレジ担当さんたちは座っていたのかもしれない。

でも、全く記憶にない・・・それは、「座ってレジ打ち」ということに全く関心がなかったから。

関心がないことは、あるいは、関心からずれていることは、目で見ても見えていない、そう「インビジブルゴリラ」状態なのです。

これ、個人的には、今回この記事を書くにあたって「問題は感じていても、意識を向けないと見逃してしまう」ということを改めて知らされて、肝に銘じた次第。

▢ ▢ ▢

インビジブルゴリラとは、割と有名な話なので、詳細説明は割愛。


次のYouTube動画をご覧ください。

インビジブルゴリラを避けるために意識すべきは「カラーバス効果」ですね。

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カラーバス効果とは、特定のことを意識し始めると、日常の中でその特定のことに関する情報が自然と目に留まるようになる現象のことです。
そのため、仕事で抱える問題や課題を普段から意識しておくことで、その問題や課題に関する情報がよく目に入るようになり、原因の把握や解決方法の発見などに繋がることがあります。

引用元:カラーバス効果とは?仕組みや使い方を紹介!

座ってレジ打ち〜ドンキの試験導入

私 taoの体験談にも書きましたが、日本においては、「レジ担当者は立って仕事するのが当たり前」という時期がずっと続いています、おそらく今も・・・。

一方、欧米では「座ってレジ中」は当たり前になっている(ようです)。

この違い、ギャップは何故解消されないのかというと、日本独特の仕事観・道徳観でしょうか。

レジなどの接客業を座ってやるのは、お客さまに対して失礼だ・・・というもの。

しかし、レジ打ち仕事は、昔から、そして今でも、メッチャ重労働なのです。

それが、何も改善されない。


妙な「あるべき論」に支配されているから・・・。

▢ ▢ ▢

そんな風潮(?)にドンキのアルバイトさんが風穴をあけてくれました。

アルバイトの大学生・茂木楓さん(22歳)。

彼曰く・・・

実際に働き始めた時に、3時間とか4時間とか立ち続けることもある。こんなにスーパーのレジの仕事がつらいものかと実感して、そこから座ってもいいんじゃない?と思うようになっていました。

引用元:Yahooニュース

古い「あるべき論」があちこちにあるであろう職場で、こういう意見を主張する勇気にまず賛辞を送りたい。

茂木さんは、「レジ業務に椅子の設置を求めるイベント」に参加したのち、労働組合を通じて、会社との交渉や、署名活動をやったといいます。実行力ありますね。

一方、そういうアルバイトからの提案を素直に受け止め、検討し、それを実現してみようと動く柔軟な組織風土も凄いし、素敵だと思います。

▢ ▢ ▢

試験導入店は、ドン・キホーテの浅草店。

なんと1日の平均客数は5000人!!!

浅草店店長の話です。

長い方ですと、一日8時間立つので。やっぱり負担軽減のために、労働環境改善のためにやるべきだと。特にルールは設けていませんが、ちょっと余裕ができたら座るとか。

引用元:Yahooニュース

椅子についても、いろいろ工夫を重ねている様子。

ドン・キホーテの試験導入が、日本全国の小売店に広がることを期待しています!

まとめ

「座ってレジ打ち」というニュース・・・興味の無い方には、「だからどうした?」ということかもしれません。

しかし、レジ打ちの大変さをしこたま経験した身としては、スルーできないニュースでした。

こそれ以上に、レジ打ち現役時代に「座ってレジ打ち」という改善に全く着手できなかった自分の姿勢を大反省です。

日本独自の妙な仕事観・あるべき論で、本来の改善を阻害していることが、まだまだあるのかもしれません。

ドン・キホーテの取組が日本全国に広がることを期待しています!

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