2025年参議院選挙は、投開票まで残りわずか5日となりました。この最終盤において、各党の攻防は激しさを増し、有権者の選択が日本の未来を大きく左右します。
本稿では、特定の党派に偏ることなく、客観的なデータに基づき、現在の選挙情勢を詳細に分析します。
高まる投票意欲、主要政党の支持率動向、そして有権者が重視する政策課題に焦点を当て、激動の選挙戦の全体像を明らかにします。
繰り返しますが、本校の趣旨は特定の党を推したり、避難したりすることではありません。現状の状況をまとめ、それをご提供することで、一人でも多くの人たちに選挙に参加してほしい、それが目的です。今回の投票日が三連休の中日なので、投票率低下も懸念されています。
みなさん、どこに、だれに投票するかは当然自由ですが、とにもかくにも投票にいきましょう!
なお、参院選2025については、こちらの記事もどうぞ。


第1章:参議院選挙の基本構造と競争の激化

参議院議員通常選挙は、憲法で定められた3年ごとの半数改選によって行われます。参議院議員の定数は248人であり、このうち半数である124人が3年ごとに改選されます 1。今回の2025年参院選では、改選議席124議席に加え、東京選挙区の欠員1議席を合わせた計125議席が争われ、これに対し522人の候補者が立候補しています 3。
選挙は、都道府県を単位とする「選挙区選挙」と、全国を単位とする「比例代表選挙」の二本立てで行われます 2。比例代表選挙では、有権者は候補者名または政党名を記載して投票し、各政党の得票数に応じて「ドント式」と呼ばれる計算方法で議席が配分されます 5。このドント式は、各政党の総得票数を1、2、3…と自然数で割っていき、得られた商の大きい順に議席を配分する方式です 6。また、政党が当選順位を優先できる「特定枠制度」も導入されており、政党は候補者の一部を優先的に当選させる候補者として名簿に記載することが可能です 2。
522人もの候補者が125議席を争う状況は、単純な候補者数の多さ以上の意味合いを持ちます 3。これは、有権者の選択肢が非常に多様であることを示唆しており、結果として票が細かく分散する可能性が高いことを意味しています。特に比例代表制においては、ドント式が導入されているものの、多くの政党が乱立することで、特定の政党が圧倒的な議席数を獲得しにくくなる可能性が指摘されます。この票の分散は、与党が過半数維持に苦戦している情勢 9 とも関連しており、選挙結果をより予測困難にし、今後の連立政権の枠組みにも影響を与えうる要因として注目されます。
有権者の投票意欲と新たな投票行動
現在の世論調査では、有権者の高い投票意欲が示されており、「必ず投票する」と回答した人が7割、「投票するつもり」と回答した人が1割以上を占めています 11。この高水準の投票意欲は、過去の参院選の投票率が50%台前半で推移してきたこと 12 と比較すると、今回の選挙に対する有権者の危機感や期待の表れであると解釈できます。
また、すでに約1割の有権者が期日前投票を済ませていることが報告されています 11。期日前投票は、選挙期日(投票日)に仕事や旅行、レジャー、冠婚葬祭などの用務があるなど一定の事由に該当すると見込まれる者が、公示日の翌日から投票日前日までの間に投票できる制度です 8。この期日前投票の活用は、有権者が投票の機会を積極的に活用していることを示しており、選挙戦最終盤における「浮動票」だけでなく、「期日前投票を促す」ことの重要性が増していることを示唆します。政党にとっては、投票日当日の天候や急な予定に左右されず、確実に票を積み上げる戦略として期日前投票の促進が極めて重要になっていると言えるでしょう。
過去の参議院選挙の投票率は、2022年の前回選挙で52.05%でした 12。過去8回の参院選投票率は、1995年の35.93%から1989年の65.01%まで幅があり、変動が大きい傾向にあります 15。
表1:過去3回の参議院選挙投票率推移
選挙回(年) | 投票率(全国平均) | 備考 |
第26回(2022年) | 52.05% 12 | 安倍元総理銃撃事件発生 |
第25回(2019年) | 48.80% 15 | (データソースの範囲外だが、総務省データより) |
第24回(2016年) | 54.70% 15 | 18歳選挙権導入 2 |
有権者が投票で重視する政策課題
有権者が投票にあたり最も重視する政策は「物価高対策などの経済政策」で、半数に上ります 11。これは、現在の生活苦が多くの国民にとって喫緊の課題であり、政府の経済政策に対する評価が投票行動に直結する可能性が高いことを示唆しています。
次いで「年金などの社会保障」と「日米関税交渉を含む外交安全保障」がそれぞれ約1割の支持を得ています 11。特に物価高対策としては、「消費税の減税」を希望する人が66%に上るという調査結果も出ています 16。この「消費税の減税」への高い期待とは対照的に、政府が物価高対策として参議院選挙の公約に盛り込んだ「国民1人当たり2万円の現金給付」については、66%が「評価しない」と回答している点 10 は、国民が政府の対応に強い不満を抱いていることの明確な証拠です。この「評価しない」という結果は、単に政策の中身だけでなく、その実行力や国民への説明責任、さらには政治への不信感にも繋がっている可能性があります。このギャップは、野党が攻勢をかける大きな機会であり、与党にとっては逆風となるでしょう。
表2:有権者が投票で重視する政策課題(上位5項目)
政策課題 | 重視すると回答した割合 |
物価高対策などの経済政策 | 50% 11 |
年金などの社会保障 | 約10% 11 |
日米関税交渉を含む外交安全保障 | 約10% 11 |
消費税の減税(物価高対策として) | 66% 16 |
(その他) | (データなし) |
第2章:主要政党の支持率と勢力図の現状
現時点の主要政党の支持率や勢力などをまとめました。
内閣支持率と政党支持率の動向
石破内閣の支持率は前回5月の調査からほぼ横ばいの32%にとどまっています 10。政党支持率では、「支持する政党はない」と回答した無党派層が43%と最も多く、前回から2ポイント増加しています 10。この石破内閣の低迷と、自民党支持率が23%で2012年に政権に復帰して以来最低水準となっている 10 ことは、与党に対する国民の不満が根強いことを明確に示しています。しかし、この不満が特定の野党への強い支持に繋がっているわけではなく、「支持する政党はない」が43%と最も多いという点が重要です。これは、有権者が既存の政党のいずれにも明確な「受け皿」を見出せていない状況を示唆しており、政治不信の深さを物語っています。この「受け皿不在」の状況が、後述する新興政党の躍進に繋がる土壌となっていると分析できます。
与野党の議席獲得情勢と「ねじれ」の可能性
共同通信の最新情勢分析によると、自民党と公明党の与党は、参議院の過半数維持に必要な議席(改選50議席)の確保に向けて厳しい戦いを強いられています 9。読売新聞の世論調査でも、参院選の結果、自民党と公明党の与党が過半数の議席を維持する方が良いと思うかについては、「思わない」が48%、「思う」が37%にとどまっています 10。
与党が過半数維持に「厳しい戦い」 9 との報道や、「与党が過半数を維持しない方が良い」と考える有権者が多い 10 という事実は、単なる議席数の問題に留まりません。これは、石破政権の求心力低下を明確に示しており、もし与党が過半数を割れば、「ねじれ国会」の再来や、法案審議の停滞、政権運営の不安定化といった政治的コストが伴う可能性を強く示唆します。これにより、重要政策の実現が困難になったり、解散総選挙の可能性が高まったりするなど、今後の政治日程にも大きな影響を与えるでしょう。
新興政党・第三極の躍進と既存野党の明暗
今回の選挙では、参政党が大きく躍進する可能性が指摘されており、一部の世論調査では34.23%の支持を得て自民党を大きく上回る結果も出ています 19。別の調査では、参政党は前回から4ポイント増の5%で、国民民主党と並び3位に浮上しています 10。共同通信の分析では、参政党が比例で全国的に勢いがあり、改選3以上の選挙区で先行候補も複数おり、現時点では議席を2桁に乗せる情勢です 9。
国民民主党も、首都圏や東海の選挙区で優勢、比例でも倍増の勢いとされています 9。紀尾井町戦略研究所の調査では、参院選比例投票先で国民民主党が14%で自民党の13%を上回っています 20。
立憲民主党は選挙区で改選議席を上回る勢いですが、比例で伸び悩んでいます 9。日本維新の会は地盤とする近畿以外で支持が広がらず苦戦しています 9。AIエンジニアの安野貴博氏が設立した「チームみらい」や、石丸伸二氏が立ち上げた「再生の道」などの新党も注目を集めています 21。
参政党や国民民主党の躍進 9 は、単なる支持率の変動以上の意味合いを持ちます。これは、既存の主要政党(特に自民党と立憲民主党)に不満を抱く「支持する政党はない」と回答した43%もの無党派層 10 が、これらの新興・第三極政党を「受け皿」として見ている可能性を示唆しています。参政党が若年層を中心に支持を拡大している点 19 や、ネットを使った地盤作り 22 をしている点は、従来の選挙戦術とは異なるアプローチが奏功していることを示唆し、今後の政治勢力図に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。この動きは、既存の政治構造に対する有権者の「飽き」や「変革への期待」を反映していると解釈できます。
表3:主要政党の直近支持率と前回調査からの変化
政党名 | 直近の支持率(%) | 前回調査からの増減(ポイント) |
支持する政党はない | 43 10 | +2 10 |
自由民主党 | 23 10 | -2 10 |
立憲民主党 | 6 10 | (データなし) |
国民民主党 | 5 10 | -6 10 (ただし、別の調査では14%で自民を上回る 20) |
参政党 | 5 10 | +4 10 (ただし、別の調査では34.23% 19) |
日本維新の会 | (データなし) | (データなし) |
公明党 | (データなし) | (データなし) |
日本共産党 | (データなし) | (データなし) |
れいわ新選組 | (データなし) | (データなし) |
社会民主党 | (データなし) | (データなし) |
NHK党 | (データなし) | (データなし) |
日本保守党 | (データなし) | (データなし) |
再生の道 | (データなし) | (データなし) |
チームみらい | (データなし) | (データなし) |
日本改革党 | (データなし) | (データなし) |
日本誠真会 | (データなし) | (データなし) |
無所属連合 | (データなし) | (データなし) |
諸派 | (データなし) | (データなし) |
無所属 | (データなし) | (データなし) |
*注:複数の調査結果が存在し、数値に差異が見られるため、特定の調査結果を引用しています。
表5:比例代表候補者数(政党別)
政党名 | 立候補者数 |
自由民主党 | 31 3 |
立憲民主党 | 22 3 |
日本維新の会 | 13 3 |
公明党 | 17 3 |
日本共産党 | 19 3 |
国民民主党 | 19 3 |
れいわ新選組 | 12 3 |
参政党 | 10 3 |
社会民主党 | 5 3 |
日本保守党 | 4 3 |
日本改革党 | 1 3 |
無所属連合 | 2 3 |
再生の道 | 9 3 |
NHK党 | 3 3 |
チームみらい | 3 3 |
日本誠真会 | 2 3 |
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第3章:各党の主要政策と有権者の関心
主要政党・各党の主要政策などをまとめました。
経済・物価高対策:減税か給付か、多様なアプローチ
有権者が最も重視する「物価高対策」に対し 11、各党は多様な公約を掲げています 23。
- 自由民主党: ガソリン料金の引き下げ、電気・ガス料金の支援を掲げています 23。また、国民1人当たり2万円の現金給付を公約に盛り込みましたが、これについては66%が「評価しない」と回答しています 10。
- 立憲民主党: 食料品消費税0%で食卓を応援する政策を打ち出し、2万円の「食卓応援給付金」やガソリン・軽油価格の引き下げも訴えています 23。
- 日本維新の会: 食品消費税0%や現役世代の社会保険料の引き下げを公約に掲げています 23。
- 公明党: 減税と給付を適切に組み合わせ、国民生活を支援する方針です。ガソリン価格上昇を踏まえた通勤手当の非課税限度額拡充や、コメの価格安定策にも取り組んでいます 23。
- 国民民主党: 手取りを増やしインフレに勝つことを目指し、ガソリン暫定税率の廃止や大学生の年収「103万円の壁」引き上げなどを掲げています 23。
- 日本共産党: 消費税の廃止を目指し、5%への緊急減税を訴えています。また、最低賃金を時給1500円に引き上げることも公約に含んでいます 23。
各党が物価高対策を最重要課題と位置づけていることは共通していますが 23、その具体策には大きな違いがあります。特に、自民党の現金給付が有権者に「評価されない」 10 一方で、「消費税減税」への期待が高い 16 ことは、有権者が「一時的な給付」よりも「恒常的な負担軽減」を求めていることを示唆します。これは、政策が単に提示されるだけでなく、それが国民の生活にどれだけ「実感」として届くか、そしてその「効果の持続性」が問われていることを意味します。この「実感」の有無が、最終的な投票行動に影響を与える重要な要素となるでしょう。
社会保障・少子化対策:子育て支援から高齢者医療まで
少子化対策は、日本の喫緊の課題として各党が重点的に取り組む政策分野です 23。
- 自由民主党: ライフステージに応じた切れ目のない支援を掲げています 23。
- 立憲民主党: 給食の無償化・質の担保、隠れ教育費(修学旅行費、教材費など)の負担軽減を訴えています 23。
- 日本維新の会: 「教育の無償化」から「子育ての無償化」への転換を提唱しています 23。
- 公明党: 児童手当の抜本拡充や妊娠・出産期の伴走支援の実現を重視しています 23。
- 国民民主党: 「児童手当」「児童扶養手当」の拡充などを基本方針としてアピールしています 23。
- 日本共産党: 教育費をはじめ子育てにかかる重い経済的負担の軽減を掲げています。また、国民健康保険料の引き下げ、マイナ保険証の強制中止、後期高齢者医療制度の廃止も訴えています 23。
各党が少子化対策を重視していることは、日本の喫緊の課題への共通認識を示しますが 23、そのアプローチは「教育費の無償化」(立憲、維新)から「児童手当拡充」(公明、国民)、「ライフステージに応じた支援」(自民)まで多岐にわたります。これは、少子化問題が単一の解決策では対応できない複雑な課題であることを示しており、有権者は自身のライフステージや価値観に合った「網羅性」と「実効性」のある政策を求めていると推測できます。また、日本共産党が後期高齢者医療制度の廃止 30 を掲げるなど、社会保障全体における「世代間公平」の議論も焦点となり、各党の政策がどの世代の負担を軽減し、どの世代に恩恵をもたらすのかが問われるでしょう。
政治改革・その他重要政策:信頼回復への道筋
「政治とカネ」の問題、特に「裏金問題」を巡る政治改革は国民の関心を高めています 23。
- 自由民主党: 政策活動費の透明性の確保などを掲げています 23。
- 立憲民主党: 裏金を許さない姿勢を明確にし、企業・団体献金の禁止を訴えています 23。
- 日本維新の会: 徹底的な見える化と脱しがらみによる政治腐敗の浄化を目指しています 23。
- 公明党: 「政治とカネ」の問題に厳しく対処し、政治への信頼回復に全力を尽くすとしています 23。
- 国民民主党: 全ての政党における調査研究広報滞在費の全面公開や政策活動費の廃止を公約に掲げています 23。
- 日本共産党: 「財界中心」「アメリカ言いなり」の自民党政治にメスを入れるとし、企業・団体献金の禁止を主張しています 23。
「政治とカネ」の問題が国民の関心を高めている 23 ことは、単に特定の事件への反応だけでなく、政治全体への根深い不信感があることを示唆します。各党が「政策活動費の透明性確保」と「廃止」で対立している点 23 は、この不信感にどう向き合うかという根本的な姿勢の違いを浮き彫りにします。有権者は、単なる謝罪や一時的な対策ではなく、政治の構造そのものを変える「実効性のある改革」を求めていると解釈できます。この問題への対応は、各党の「誠実さ」と「覚悟」が問われる重要な争点となるでしょう。
その他、外国人政策についても各党間で大きな違いが見られます。自由民主党は「違法外国人ゼロ」を掲げ、参政党は「行き過ぎた外国人受け入れに反対」し「外国人総合政策庁」新設を提唱する一方、立憲民主党や日本共産党は難民保護や多文化共生社会の実現を目指すなど、理念に大きな隔たりがあります 28。この差異は、特定の有権者層を動かす可能性を秘めています。
表4:主要政党の公約比較(物価高対策、社会保障・少子化対策、政治改革)
政党名 | 物価高対策(主要公約) | 社会保障・少子化対策(主要公約) | 政治改革(主要公約) |
自由民主党 | ガソリン・電気・ガス料金支援、2万円現金給付 23 | ライフステージに応じた切れ目ない支援 23 | 政策活動費の透明性確保 23 |
立憲民主党 | 食料品消費税0%、2万円「食卓応援給付金」 23 | 給食無償化、隠れ教育費負担軽減 23 | 裏金許さない、企業・団体献金禁止 23 |
日本維新の会 | 食品消費税0%、現役世代社会保険料引き下げ 23 | 「教育の無償化」から「子育ての無償化」へ 23 | 徹底的な見える化、政治腐敗浄化 23 |
公明党 | 減税と給付の組み合わせ、コメ価格安定 23 | 児童手当抜本拡充、妊娠・出産期伴走支援 23 | 「政治とカネ」問題に厳しく対処 23 |
国民民主党 | 手取り増加、ガソリン暫定税率廃止 23 | 児童手当・児童扶養手当拡充 23 | 調査研究広報滞在費全面公開、政策活動費廃止 23 |
日本共産党 | 消費税廃止目指し5%緊急減税、最低賃金1500円 23 | 教育費負担軽減、国保料引き下げ、マイナ保険証中止、後期高齢者医療制度廃止 23 | 「財界中心」「アメリカ言いなり」政治にメス、企業・団体献金禁止 23 |
第4章:選挙情勢を読み解く鍵と今後の展望
終盤戦の展望などをまとめました。
無党派層および若年層の投票行動の重要性
「支持する政党はない」と回答した無党派層が43%と最も多い現状 10 は、彼らの投票行動が選挙結果を大きく左右する可能性を示しています。彼らがどの政党にも明確な支持を示していないのは、既存の政治への不満だけでなく、「自分たちの声が届かない」という諦めや、「どの選択肢も決め手に欠ける」という迷いの表れでもあります。この層の投票行動は、特定の政策課題(特に物価高対策)への共感や、新興政党の「新鮮さ」への期待によって左右される可能性が高いです。
若年層の投票率はこれまで低迷しており、18歳選挙権導入後も大きな回復には至っていません 21。しかし、10代の半数近くが投票に参加した参院選もあり、若者の声が政策に反映されることが将来的な投票率向上に繋がるという指摘もあります 21。若年層が「政治は変わらない」と感じているのであれば 21、具体的な政策成果や、SNSなどを通じた彼らの関心に合わせた情報発信 21 が、最終的な投票行動を促す鍵となるでしょう。
SNS情報の影響度と信頼性
参議院選挙で投票する候補者や政党を決める際、SNSの情報を「重視しない」と回答した人が62%に達しています 10。この数字は、直接的な投票行動への影響は限定的であることを示唆します。しかし、これはSNSが全く影響力を持たないことを意味するわけではありません。むしろ、SNSは「情報拡散の初期段階」や「特定の話題形成」、「候補者のパーソナリティ浸透」といった「間接的な影響」を及ぼしている可能性があります。
2025年の参院選は「SNSとAIが織りなす新たな政治空間における最初の本格的な全国選挙」と予想されており 33、テクノロジーの適切な活用が民主的な選挙プロセスに貢献する可能性も指摘されています 33。特に、新興政党が「ネット地盤」を重視している 22 ことは、SNSが従来のメディアではリーチしにくい層へのアプローチとして機能していることを示唆します。同時に、デマやフェイクニュースの拡散 33 のリスクも高まるため、有権者の情報リテラシーの重要性が増していると言えます。
選挙戦最終盤における情勢変化の可能性と注目点
選挙運動期間は今日を含めて残り5日間であり、この期間の動きが最終結果に大きく影響します。この短い期間は、有権者の「空気」が大きく変化しうる「魔の5日間」とも言えます。特に、無党派層が多い 10 ことや、新興政党が勢いを増している 9 状況では、特定の報道、候補者の失言、あるいは災害などの突発的な出来事が、有権者の最後の決断に大きな影響を与える可能性があります。
与党が過半数維持に厳しい戦いとなっている中 9、野党、特に参政党や国民民主党の躍進がどこまで続くかが焦点です 9。石破内閣の支持率低迷や、物価高対策への国民の厳しい評価が、最終的な投票行動にどう反映されるかが注目されます 10。与党が物価高対策で国民の評価を得られていない中、野党がこの不満をどこまで票に結びつけられるか、また、新興政党が「サプライズ」を起こせるかが、最終的な議席配分を決定づける鍵となるでしょう。
参院選2025、よくあるQ&A
参院選2025について、よくあるQ&Aをまとめました。
- Q1: 参院選2025の投票日はいつですか?
- A1: 2025年7月20日(日)に投開票が予定されています 3。
- Q2: 参議院議員の任期と改選数は?
- A2: 参議院議員の任期は6年で、3年ごとに半数(定数248人のうち124人)が改選されます 1。この124人の内訳は「選挙区が74人」「比例代表が50人」となっています。さらに、これに東京選挙区の欠員1議席を合わせた合計125議席が争われます。
- Q3: 選挙区選挙と比例代表選挙の違いは?
- A3: 選挙区選挙では、有権者は候補者名を記載し、各選挙区の改選定数に応じて得票数の多い順に当選者が決まります。比例代表選挙では、全国を通じて行われ、有権者は候補者名または政党名を記載し、政党の得票数に基づいてドント式により議席が配分されます 2。
- Q4: 期日前投票はいつまでできますか?
- A4: 期日前投票は、公示日の翌日から投票日前日(7月19日)まで可能です 8。
- Q5: 投票所入場券がなくても投票できますか?
- A5: はい、選挙人名簿に登録されていれば投票所入場券がなくても投票できます。ただし、本人確認に時間がかかる場合があるため、マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類を持参することが推奨されます 8。
- Q6: 引っ越した場合、どこで投票できますか?
- A6: 新住所に転居して3ヶ月未満で新住所地の選挙人名簿に登録されていない場合でも、旧住所地に3ヶ月以上住んでいた場合は旧住所地で投票できます。旧住所地に行けない場合は、不在者投票が可能です 8。
- Q7: 投票する際に最も重視されている政策は何ですか?
- A7: 有権者が投票にあたり最も重視する政策は「物価高対策などの経済政策」であり、半数の人がこれを挙げています 11。
- Q8: 現在の石破内閣の支持率はどのくらいですか?
- A8: 石破内閣の支持率は、直近の調査で32%とほぼ横ばいです 10。
- Q9: 特定の政党を支持しない「無党派層」の割合は?
- A9: 「支持する政党はない」と回答した無党派層は43%と、政党支持率の中で最も多くなっています 10。
- Q10: 参政党が注目されている理由は何ですか?
- A10: 参政党は、一部の世論調査で高い支持率を示し、若年層を中心に支持を拡大していることが指摘されています。比例代表で議席を大きく伸ばす可能性も報じられています 9。
まとめ:投票日へ、有権者に求められる客観的視点
参院選2025は、物価高への不満、政治への不信、そして新興勢力の台頭という複雑な要素が絡み合う中で、最終局面を迎えています。
客観的なデータは、有権者が経済政策に強い関心を持ちつつも、既存政党への明確な支持を見出せず、「受け皿」を模索している現状を浮き彫りにしています。
残りわずかな期間で、各政党の訴えが有権者の心にどう響くか、そして無党派層や若年層の投票行動が最終結果にどう影響するかが、今後の日本の政治の行方を決定づける重要な要素となります。
有権者には、各党の公約とこれまでの実績を客観的な視点から比較検討し、熟慮の上で一票を投じることが求められます。
参照情報
- 総務省|選挙の種類
https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo03.html - 参議院議員通常選挙とは – 総務省
https://www.soumu.go.jp/2025senkyo/about/ - 第27回参議院議員選挙 2025年 – 選挙ドットコム
https://go2senkyo.com/sangiin/20376 - 参議院議員通常選挙 投票所での投票の手順について – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=4gqSYep4mjw - 投票方法 – 総務省
https://www.soumu.go.jp/2025senkyo/how-to-vote/ - 選挙Q&A「Q9.ドント方式って?」
https://www.pref.tochigi.lg.jp/senkyo/28sangi/qanda/qanda-9.html - 参議院議員選挙の比例代表におけるドント式とはどういうものですか。 – 国分寺市
https://www.city.kokubunji.tokyo.jp/faq/kurashi/1005242/1005321/1006573.html - 選挙Q&A – 総務省
https://www.soumu.go.jp/2025senkyo/qa/ - 【参院選】自公で過半数厳しいか 参政党が躍進可能性 共同・太田氏「自民は参政党にものすごい危機感」 | 関西のニュース – カンテレ
https://www.ktv.jp/news/articles/?id=20658 - 【NNN・読売新聞 世論調査】自民支持23% 政権復帰後“最低” 国民民主“半減”5% 参政党5%で並ぶ – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=FnNRtt4vrcI - 参院選2025世論調査 8割以上が「投票する・するつもり」 半数が「経済政策」を重視 秋田 (25/07/08 19:00) – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=xy6Gclbx79k - 国政選挙における投票率の推移 – 総務省
https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/ritu/index.html - 投票制度 – 総務省
https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo05.html - 選挙権についてのよくある質問 – 四日市市選挙管理委員会
https://yokkaichi-city-senkyo.com/asked-questions/ - 選挙の概要「5 過去の投票率」
https://www.pref.tochigi.lg.jp/senkyo/28sangi/gaiyou/gaiyou5.html - 【選託 参院選2025】北海道選挙区 希望する物価高対策は…朝日新聞 世論調査 – HTB
https://www.htb.co.jp/news/archives_32358.html - 【選託 参院選2025】北海道選挙区 希望する物価高対策は…朝日新聞 世論調査 – HTB
https://www.htb.co.jp/news/senkyo/20250708_191300.html - 【選託 参院選2025】北海道選挙区 希望する物価高対策は 朝日新聞 世論調査 – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=H8yVWdfEUBM - 【参議院選挙スタート】2025年世論調査 VS 2024年衆院選時との比較・考察 | 湘南人
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