『ジョン・ウィック』シリーズ初のスピンオフ作品『バレリーナ:The World of John Wick』が2025年6月6日にアメリカで公開。そして、いよいよ、8月22日に日本でも公開。
これを機に、シリーズ過去作品すべてを観ましょう・・・ということで、まずは第1弾『ジョン・ウィック』の紹介です。
ちなみに、過去4作品の全世界興行収入をリストしますね。
- 『ジョン・ウィック』
- 88百万ドル、2014年10月公開(アメリカ)
- 『ジョン・ウィック:チャプター2』
- 171百万ドル、2017年2月公開(アメリカ)
- 『ジョン・ウィック:パラベラム』
- 321百万ドル、2019年7月公開(アメリカ)
- 『ジョン・ウィック:コンセクエンス』
- 429百万ドル、2023年3月公開(アメリカ)
回を重ねる毎に興行収入うなぎ登り、そして、第4弾『ジョン・ウィック:コンセクエンス』のそれは円換算で600億円以上、すご過ぎです。
一方、第1弾『ジョン・ウィック』の興行収入は88百万ドルと桁違いで少ない。ですが、実は、シリーズのいろいろな起点やベースが、ずっしりがっちり詰まった素敵な作品です。
それでは第1弾『ジョン・ウィック』紹介スタート!
物語の始まりは、伏線から…
物語冒頭、車が建物にぶつかって停車。左の腹から血を流している男が、車より這い出てきます。
男はジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)。彼は、しばらく動いてそこで気絶。え?主人公が冒頭で死亡???
この伏線を回収するために、ラストまで観てくださいね。
作品概要
- 原タイトル:John Wick
- 監 督:チャド・スタエルスキ、デヴィッド・リーチ
- 脚 本:デレク・コルスタット
- 製作総指揮:キアヌ・リーブス
- 出 演:
- キアヌ・リーブス、ミカエル・ニクヴィスト、アルフィー・アレン
- エイドリアンヌ・パリッキ、ブリジット・モイナハン
- イアン・マクシェーン、ランス・レディック、ウィレム・デフォー ほか
- 公 開 日:2015年10月16日(日本)
- 配 給:ポニーキャニオン(日本)
- 上 映:101分
- 興 行 収 入:88百万ドル(グローバル)
- 評 価:Filmarks 3.8点(5点満点)
- 配 信:Prime Video、Netflix、U-NEXT ほか
主な登場人物 / キャスティング / 役柄
- ジョン・ウィック / キアヌ・リーブス
- 最愛の女性と出会い、5年前に引退した伝説の殺し屋。
- メインの銃はH&K P30L、サブの銃はグロック26。
- 愛車はフォード・マスタング・BOSS429。
- ヴィゴ・タラソフ / ミカエル・ニクヴィスト
- ニューヨーク拠点のロシアンマフィアのボス。
- かつてのジョンの雇い主で、そして友人。
- ヨセフ・タラソフ / アルフィー・アレン
- ヴィゴの息子で親の権威を笠に着ているチンピラ。
- ジョンの愛車を盗むためジョン宅に潜入して、ジョンの愛犬を殺してしまう。
- マーカス / ウィレム・デフォー
- ジョンの親友であり、ベテランのスナイパー。
- ヴィゴが息子ヨセフの不始末でジョンに懸賞金をかけたため、「ジョン暗殺」に参戦。
- ミズ・パーキンズ / エイドリアンヌ・パリッキ
- ジョンと顔なじみの女殺し屋。
- ジョンの暗殺に参戦。
- ウィンストン / イアン・マクシェーン
- コンチネンタル・ホテル・ニューヨークのオーナー兼支配人。
- ジョンの親友。
- シャロン / ランス・レディック
- コンチネンタル・ホテル・ニューヨークのコンシェルジェ
- ヘレン・ウィック / ブリジット・モイナハン
- ジョンの亡くなった妻、病死。
- 死後、ジョンに愛犬を託したが…。
- チャーリー / デヴィッド・パトリック・ケリー
- 裏社会の掃除屋。殺し屋からの依頼を受け、遺体回収・現場洗浄を行う。
あらすじ
伝説の殺し屋、ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)は、5年前に引退。きっかけは最愛の女性・ヘレン(ブリジット・モイナハン)と出会い。彼女と結婚しました。裏社会と決別するための仕事もやりきって、ジョンとヘレンは、幸せで楽しい生活を送るはずでしたが…。
ヘレンは病に苦しみ亡くなります。絶望に打ちひしがれるジョン。そんなジョンのもとへ、葬儀後、ヘレンの飼い犬がデリバリーされ、彼に託されました。
ある日、ジョンは町のチンピラから、ジョンの車、フォード・マスタング・BOSS429を売れと強要されます。しかし、彼はそれを決然と断ります。
その夜、そのチンピラは部下を引き連れ、ジョン宅を急襲。不意打ちを喰らったジョンを徹底的に痛めつけ、愛犬を殴り殺し、そして、彼の愛車を奪って去ったのです。
ジョンを襲ったチンピラは、ヴィゴ・タラソフのバカ息子でした。ヴィゴは、ニューヨークを拠点とするロシアンマフィアのボス。彼は、かつてはジョンの雇い主でもあり、また、友人だった人物です。
ジョンは復讐を誓い、行動を起こします。
ジョン・ウィックとは?
ジョン・ウィックとは、どういう男なのでしょうか?
シリーズ第1弾『ジョン・ウィック』では、彼の人となりを十分に見せてくれています。
ジョンは、決めたことは徹底してやりきる男!
ジョン・ウィックは腕利きの殺し屋。それも伝説級の殺し屋でした。どんな不可能な暗殺も成し遂げてきました。ジョンは「指示は徹底的にやりきる男」でした。つまり、彼が決意したことは徹底して完遂されるのです。
それが『ジョン・ウィック』の様々な場面で強烈に展開され、観る者に印象づけられていきます。
ジョンを信頼し助ける人が意外に多い!
伝説の殺し屋だったジョン。殺伐とした生活をしていたことは想像できるでしょう。そんな彼ですが、現役時代でも、彼と心を通わせ、何かあったらジョンを支えようとする者たちがいました。そういう人たちが『ジョン・ウィック』に登場します。
そんな信頼で結ばれた登場人物を一人、二人と数え上げてみましょう。
ジョンは、ガンファイター、狙うは頭!
ジョンが使うメインの銃はH&K P30Lです。また、サブガンとして、グロック26も使います。
『ジョン・ウィック』はガンファイト場面が多い。つまり、ジョンはガンファイターです。しかも、徹底的に頭を狙います。
ジョンは、1対1のファイトも強い!
『ジョン・ウィック』では、ガンファイト以外にも、直接的な1対1のファイトもたくさんシーンとしてあります。
とても見所のある展開ばかりで、楽しめます。
ジョンは、車好きでドライビングテクニックも上々!
ジョンは車が大好きで、華麗なドライビングテックニックも『ジョン・ウィック』のなかでいろいろ見せてくれます。
車は、フォード・マスタング・BOSS429。戦いで愛車がどんなにボロボロになっても、修理をして使い続けます。まさに、「愛車」です。
『ジョン・ウィック』では、車同士のファイト(ぶつけあい!)も楽しめます。
結局、ジョンは…
ジョンの人となりを一言でいうと「ひとつのことにフォーカスして、やりぬく男」です。
指示ではあっても、やると決断したことは徹底的に完遂する。
愛した人は、すべてをなげうってでも愛し続ける。
これと決めたガンは徹底的に使い続ける。
惚れた車は徹底的に使い続ける。
ファイトでは、徹底的に殺す…。
それと、もう一つ。
ジョンは礼儀正しい(*^_^*)
裏社会のルール
ジョンのような伝説の殺し屋が活躍できるのは、それができる仕組みが裏社会にあるからです。言い換えると、殺し屋を様々にサポートする仕組みがあるのです。
そんな一つの仕組みが「コンチネンタル」。世界中の殺し屋たちをサポートする機関です。
より具体的には「コンチネンタル・ホテル」という形で具体的に存在し、運営されています。情報の収集、武器の調達、死体の処理まで、様々な形で殺し屋をサポートします。
一方、仕組みとしてうまく運営するための「掟」もいろいろあります。
たとえば「コンチネンタル・ホテル」内で殺しをしてはいけないのです。そして、その「掟」を破ると、追放されたり、粛正されたりします。
これらの「コンチネンタル」の仕組みが第一弾『ジョン・ウィック』では観る者に、強烈に示されます。また、「掟」の粛正が徹底される様も、しっかり観させられてしまいますね。
寝た子を起こしてしまった悲劇のスタート…
殺し屋稼業を引退して5年。すっかり、普通人の生活を送っていたジョン。しかし、ロシアンマフィアのバカ息子のせいで、そうとうの決意で、再び銃を手にします。
「そうとうの決意」の表現方法がまた凄すぎます。あのコンクリの床をツルハシでぶち壊すシーンです。
その後の自宅内での最初のファイト。5年間のブランクを感じさせない動きを見せてくれます。
そう、あのバカ息子は、ジョンのなかの「スイッチをONにしてしまった」のです。
殺し屋ジョンの復活です。そこには悲劇の展開しかない…のかもしれません。
この「スイッチON」が後続のシリーズに続くことになります。
第1弾『ジョン・ウィック』は後続作品すべての伏線!
第1弾『ジョン・ウィック』は、後続となる第2弾、第3弾、第4弾のすべての伏線となります。
つまり、シリーズ全体のベースとなることを「おてんこ盛り」で展開してくれました。
それは「ジョン・ウィックの人となり」であり、「裏社会のありよう」であり、「ジョンの殺し屋スイッチがONしてしまった」ことです。
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ちなみに、記事冒頭に書いた「伏線」ですが、その回収はラストシーンで明確になります。なので、あえてここでは書きません。
それから、ジョンは再び愛犬を手にします。それは第2弾への伏線となっています。
キアヌ・リーブスだからこその『ジョン・ウィック』!
キアヌ・リーブスは1994年公開の『スピード』(グローバル興行収益 350百万ドル!)で、一躍、大スター入りとなります。
あの途切れることのない緊迫感の連続、そして、彼のアクションは、観る者を釘付けにしました。
そして、彼の人気を決定的にしたのが、1999年公開の『マトリックス』とその後のシリーズです。
この『マトリックス』シリーズでも、キアヌは素敵なアクションを見せてくれました。
そういう流れで、千葉真一を敬愛するというキアヌ・リーブズのアクション道の完成ともいうべき作品が、この『ジョン・ウィック』であり、続くシリーズです。
『ジョン・ウィック』シリーズの土台として『スピード』が『マトリックス』が必要だったのです。
まとめ
このシリーズ第1弾『ジョン・ウィック』紹介記事を書くにあたって、映画をしっかり観ました。
もう数えられないくらい何度も観ています。今回は、余計なことは考えずに、ジョンのアクションを素直に楽しみました。
筆者 taoは、シリーズ第2弾、第3弾、第4弾も何回も観ていますが、やはり、今回の視聴で、第1弾『ジョン・ウィック』がシリーズすべての伏線だということを再認識しました。
尻上がりに興行収入が伸びているのも、第1弾の伏線が生きている証拠だと理解しています。
まずは、これを機に、シリーズ第1弾『ジョン・ウィック』をお楽しみください。
本記事公開日現在、Prime Video、Netflix、U-NEXT等々、多くのVODで配信されています!
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