北海道積丹郡積丹町（シャコタンチョウ）の政治家、田村雄一（たむらゆういち）氏の人物像、そして長年にわたる町議としての活動と実績を詳しくご紹介します。
なお、別記事にて、積丹町議・海田一時氏も紹介しています。
田村雄一氏とは？積丹町議としての基本プロフィール
田村雄一氏（たむら ゆういち）は、昭和25年12月7日生まれ
（74歳）の積丹町議会議員です。
所属政党・会派、当選回数と任期の履歴
田村議員は、現在までに当選回数8回を数えるベテラン議員です。
令和3年9月30日以降の議会新体制では、副議長に就任しました。この任期は令和7年9月29日までです。また、過去には議会の監事を務めていた記録もあります。
常任委員会については、令和3年9月30日の新体制以降、総務文教常任委員会と産業建設常任委員会の両方に所属しています。
さらに、広域連合の議員としても活動しており、令和3年9月30日から令和7年9月29日の任期で、岩本幹兒議員と共に北しりべし廃棄物処理広域連合議会議員を務めています。
所属政党・会派: 情報がありません。
経歴と学歴：田村雄一氏のこれまでの歩み
出身地・出身校・学生時代のエピソード
田村氏については出身校・学生時代のエピソードなど、公開された情報がありません。
社会人経験や町議になるまでのキャリア
田村議員は、町議会議員になる以前、積丹町の職員として勤務していた経歴があります。
彼は、当時の町長（益子前町長）の下で副町長を務めており、特に平成16年頃からの累積赤字解消に向けた行財政改革に取り組んでいた時期について、行政側の立場から反省の念を述べています。
議員としての実績：これまで何をしてきたのか
田村雄一議員は、町民の生活基盤や行政の姿勢に関わる、様々な重要テーマについて議会で積極的に一般質問を行っています。
議会での主な発言・提案・関与した政策
- 町職員の副業解禁と地域貢献の促進（令和4年第2回定例会）
- 町職員の副業について、地域課題の解決（特に漁業、農業、観光業といった基幹産業の人手不足）に繋がる場合や、地域と町職員が相互の利益になるようであれば、積極的に解禁すべきだと提案しました。これにより、職員が現場に出て汗を流し、町職員と地域住民との距離感を縮める効果を期待しています。
- 学校部活動への少人数支援（令和4年第2回定例会）
- 中学校の部活動の現状について質問し、特に少人数で活動する生徒（地元のジャンプ台がない中で活動するスキー複合競技の選手など）の活動を教育委員会側がしっかりと支え、要望を聞き入れるべきだと訴えました。
- 孤独死防止対策と行政職員の姿勢（令和元年第3回定例会）
- 町内で発生した孤立死の事例を挙げ、行政が法的に定める貧困者や生活困窮者でなかったとしても、孤独死を防ぐための行政の取り組みや、警察（駐在所）との情報連携の強化の必要性を強く主張しました。 また、職員が住民からの相談を受けた際、「私はその係ではありません」と事務的に対応したり、相談者が「説教されて帰ってきた」と感じるようなケースがあるとして、職員の危機意識と相手の心境を理解する姿勢の醸成を強く求めました。
- 児童虐待問題への対応
- 過去にも児童虐待に関する質問を行っており、職員や相談員に対し、子どもの人権を優先し、相談者の傷心した状態を理解した上で、専門的知識を持って親身に対応すべきだと訴えています。
- 過去の町政課題への関与（平成20年第3回定例会）
- 小学校の統合、余別・入舸支所の統合および野塚郵便局への移転、行財政改革推進委員会といった、当時の町政の重要課題について質問を行っています。
地域活性化や住民サービスへの具体的貢献
地域住民の生活環境の改善に関わる提案として、高齢者対策や防災対策の円滑化を図るため、町内会への専属連絡担当職員を配置することの検討を町長に提案しています（公務員としての配置、またはボランティア的支援の両面から）。
家族・私生活：地域とのつながりを支える背景
配偶者・子ども・家族とのエピソード
田村氏については、ご家族などについての公開されている情報がありません。
町内会や地元活動への関わり
田村議員は、町民からの相談に対して強い使命感を持って向き合っています。町職員の対応に不満を感じた住民が「田村のところに行け」と紹介されることを「嬉しい」と述べ、職員時代に培った知識や経験を活かし、行政が動きにくいとされる専門的な事案（精神疾患患者の措置入院など）にも、「自分が犠牲になっても」住民を助けるという強い信念を示しています。
また、世界的な視点からの社会貢献にも言及しており、中東の戦争で親を亡くした子どもたちのための施設を美国に作り、積丹町民が親となる夢について語ったこともあります。
評価と今後：田村雄一氏をどう見るか
支持される理由と懸念点
支持される理由: 田村議員の長年の当選実績（8回）は、彼が地域に深く根差し、強い支持を得ていることを示しています。特に、孤独死や児童虐待、職員の対応姿勢など、住民が声を上げにくい切実な問題に対して、元行政職員（元副町長）という立場を持ちながらも、行政の甘さを厳しく追及し、徹底した改善を求める姿勢は、住民の信頼につながっています。また、職員の副業提案のように、現行の課題を乗り越えるための柔軟で実利的な解決策を提案する視点も評価されます。
懸念点: 職員の副業解禁など、行政に新たな制度導入を求める提案については、町長側から地方公務員法における公平性や公務の信頼性確保の観点から慎重な姿勢が示されており、実現には時間を要する可能性があります。また、町長の答弁を「言い訳のように聞こえた」と強く批判する など、行政側との建設的な緊張感を保っています。
今後に期待される役割とは？
田村議員は、積丹町の未来を左右する最大の課題として、「若い世代が積丹町に根を張って生活していくことができる」ような定住施策の実現を訴えています。
今後は、行政と住民の距離感、職員の意識、地域交通網の維持といった、過疎化が進む地域特有の複合的な課題に対し、長年の経験と問題解決への強い熱意をもって行政の積極的な行動を促す役割が期待されます。
特に、自ら住民の相談を受け付ける姿勢から、行政が拾いきれない現場の「声なき声」を議会に届ける代弁者としての活躍が期待されます。
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