アニメーション映画監督・細田守氏は、その繊細かつ力強い物語と革新的な映像表現で、国内外から高く評価されています。
彼が手掛ける作品は、常に「家族」や「成長」、「インターネット」といった普遍的なテーマを深く掘り下げ、観る者の心に深く響き渡ります。
この記事では、これまで公開された7作品と、2025年11月に公開を控える最新作を含む、細田守監督の全8作の長編アニメ映画の魅力に迫ります。
- 細田守監督の長編アニメ映画7作品のあれこれ!
- 11月公開予定の「スカーレット」の詳細も!
- 8作品それぞれの見所!
1. 東映時代の挑戦とフリー転身後の飛躍
細田守監督の長編アニメ映画監督としてのキャリアは、東映アニメーション時代から始まりました。その後のフリー転身を経て、彼の独自の作風が確立されていきます。
『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』(2005年公開)
監督としての初長編作品であり、細田守監督がフリーになる前の東映アニメーションでの最後の作品です。
作品概要
- 英語Title: One Piece: Baron Omatsuri and the Secret Island
- 公 開 日: 2005年3月5日
- 上映時間: 91分
- 興行収入: 12億円
- 製 作 国: 日本
- 言 語: 日本語
- 監 督: 細田守
- 脚 本: 伊藤正宏
- 主 題 歌: 氣志團「夢見る頃を過ぎても」
- 配 給: 東映
- 配 信:Prime Video、U-NEXT
- Filmarks評価:3.4点(5点満点)
主な登場人物(及び声優)
- モンキー・D・ルフィ(声: 田中真弓)
- ロロノア・ゾロ(声: 中井和哉)
- ナミ(声: 岡村明美)
- ウソップ(声: 山口勝平)
- サンジ(声: 平田広明)
- トニートニー・チョッパー(声: 大谷育江)
- ニコ・ロビン(声: 山口由里子)
- オマツリ男爵(声: 大塚明夫)
- リリー・カーネーション(声: 渡辺美佐)
あらすじと見所
- あらすじ:
- 「オマツリ島」の永久指針と地図を拾った麦わらの一味は、その島を訪れます。島の当主であるオマツリ男爵から数々の不条理な試練を受け、最初は楽しんでいたものの、仲間たちが苛立ちから不協和音を鳴らし、仲間割れを起こしてしまいます。そんな中、チョッパーとロビンは島の不自然さを感じ始めます。
- 見所など:
- 本作は、細田守監督の長編アニメーション映画の初監督作品です。監督によれば、『ハウルの動く城』制作時のスタッフ召集の失敗と、その失敗によって絶望しているところに新たな仲間が集まってくれた経験を基にしていると語られています。また、『ルパン三世 ルパンVS複製人間』を参考に制作されたとも述べています。この作品のキャッチコピーは「史上最大の笑劇!!」でした。
『時をかける少女』(2006年公開)
細田守監督がフリーになって初めて手掛けた劇場長編作品であり、彼の代表作の一つとして広く知られています。
作品概要
- 英語Title: The Girl Who Leapt Through Time
- 公 開 日: 2006年7月15日
- 上映時間: 98分
- 興行収入: 2億6,439万円
- 製 作 国: 日本
- 言 語: 日本語
- 監 督: 細田守
- 脚 本: 奥寺佐渡子
- 主 題 歌: 奥華子「ガーネット」
- 配 給: 角川ヘラルド映画
- 配 信: Prime Video(レンタル・追加費用発生)
- Filmarks評価:4.0点(5点満点)
主な登場人物(及び声優)
- 紺野真琴(声: 仲里依紗)
- 間宮千昭(声: 石田卓也)
- 津田功介(声: 板倉光隆)
- 芳山和子(声: 原田知世)
あらすじと見所
- あらすじ:
- 原作小説『時をかける少女』から約20年後の世界を舞台に、原作の主人公であった芳山和子の姪である紺野真琴が主人公として繰り広げる青春ストーリーです。真琴がある日突然、時間を跳躍する「タイムリープ」の能力を身につけ、その使い方に慣れると私利私欲のために能力を駆使し始めます。しかし、その能力が周囲に思わぬ影響を与えることになり、未来から来た千昭との出会いをきっかけに物語は大きく動きます。
- 見所など:
- 本作は、筒井康隆の小説『時をかける少女』を原作としていますが、その物語から約20年後の世界を描いたオリジナルの青春ストーリーとなっています。細田監督は、原作が「SF」、大林版が「恋愛」を描いていたのに対し、本作では「青春」を描くことにこだわったと述べています。公開当初は小規模な公開でしたが、口コミで話題となり異例のロングランヒットを記録しました。本作の作画上の特徴として、人物に影が描かれない「影なし作画」が挙げられ、これは監督のこだわりで「アニメーションは絵画である」という思想を強調するための表現です。
2. 家族の絆とインターネット社会の描写
細田守監督の作品は、家族のあり方や、インターネットが私たちの生活に与える影響を深く掘り下げています。
『サマーウォーズ』(2009年公開)
家族の絆をテーマに、インターネット上の仮想世界「OZ」での騒動と現実世界での大家族の奮闘を描いた作品です。
作品概要
- 英語Title: Summer Wars
- 公 開 日: 2009年8月1日
- 上映時間: 115分
- 興行収入: 16.5億円
- 製 作 国: 日本
- 言 語: 日本語
- 監 督: 細田守(原作も)
- 脚 本: 奥寺佐渡子
- 主 題 歌: 山下達郎「僕らの夏の夢」
- 制作会社: マッドハウス
- 配 給: ワーナー・ブラザース映画
- 配 信: Prime Video(レンタル・追加費用発生)
- Filmarks評価:3.9点(5点満点)
主な登場人物(及び声優)
- 小磯 健二(こいそ けんじ、声: 神木隆之介)
- 主人公。
- 都内の高校に通う物理部所属の2年生。
- 引っ込み思案&内気で、数学が得意。
- 篠原 夏希(しのはら なつき、声: 桜庭ななみ)
- ヒロイン。
- 健二と同じ高校で剣道部所属の3年生。
- 夏休みのバイトで健二を雇う?
- 池沢 佳主馬(いけざわ かずま、声: 谷村美月)
- 夏希の又従兄弟で中学生。
- 「OZ」では格闘世界チャンプの「キングカズマ」として活躍。
- 陣内栄(じんのうち さかえ、声: 富司純子)
- まもなく90歳の誕生日を迎える、夏希の曽祖母。
- 戦国時代から続く陣内家の16代目当主。
- 陣内 侘助(じんのうち わびすけ、声: 斎藤歩)
- 栄の入り婿だった陣内徳衛の隠し子。
- 徳衛の死後、幼少時に陣内家に引き取られ、栄の養子となった。
- 東大卒で留学経験のある天才的な頭脳の持ち主だが…。
あらすじと見所
- あらすじ:
- 高校生の健二は、憧れの先輩・夏希の「バイト」に誘われ、夏希の実家がある長野県上田市へ。夏希の曾祖母・栄おばあちゃんの90歳の誕生日を祝うため集まった大家族の中で、健二はひょんなことから夏希の婚約者のふりをすることになります。その夜、健二の携帯に送られてきた暗号に回答したことがきっかけで、世界中の人々が集うインターネット上の仮想世界「OZ」が謎の人工知能「ラブマシーン」に乗っ取られてしまいます。OZと密接に連携していた現実世界のインフラにも影響が及び、社会全体に大きな混乱が引き起こされる中、陣内家の人々が団結して事態に立ち向かいます。
- 見所など:
- 本作は、細田監督が「大家族の絆」をテーマに、結婚や親戚付き合いを中心に描いた作品です。舞台となった長野県上田市は、細田監督の妻の実家があり、「日本の原風景」のイメージが投影されています。劇中に登場する仮想空間「OZ」は、Twitterなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)としばしば比較され、現実と仮想空間の密接な関係性が描かれています。日本の大家族の温かさとインターネットの脅威を対比させながら、家族が一致団結して困難を乗り越える姿は感動を呼びました。
『おおかみこどもの雨と雪』(2012年公開)
「親子」というテーマに焦点を当て、人間と「おおかみおとこ」の間に生まれた「おおかみこども」の成長と自立を描いた作品です。
作品概要
- 英語Title: Wolf Children
- 公 開 日: 2012年7月21日
- 上映時間: 117分
- 興行収入: 42.2億円
- 製 作 国: 日本
- 言 語: 日本語
- 監 督: 細田守(原作と脚本も)
- 脚 本: 奥寺佐渡子(細田守との共同執筆)
- 主 題 歌: アン・サリー「おかあさんの唄」
- 制作会社: スタジオ地図
- 配 給: 東宝
- 配 信: Prime Video(レンタル・追加費用発生)
- Filmarks評価:3.7点(5点満点)
主な登場人物(及び声優)
- 花(声: 宮崎あおい)
- 彼(おおかみおとこ)(声: 大沢たかお)
- 雪(声: 黒木華(少女期)、大野百花(幼年期))
- 雨(声: 西井幸人(少年期)、加部亜門(幼年期))
あらすじと見所
- あらすじ:
- 女子大学生の花は「おおかみおとこ」と出会い恋に落ち、二人の「おおかみこども」である雪と雨を産みます。しかし、雨が生まれて間もなく「おおかみおとこ」が亡くなり、花は独力で「おおかみこども」の育児に挑むことになります。都会での育児を断念し、田舎の古民家に移住した花は、自然の中で成長していく雪と雨を見守りながら、彼らが人間として生きるか、おおかみとして生きるか、それぞれの選択を見つめていきます。
- 見所など:
- 細田監督が「母と子」をテーマに、理想の母親像を描くことにこだわった作品です。本作で初めて、細田監督自身が映画の原作小説の執筆も手掛けました。物語の舞台となる田舎の風景は、細田監督の出身地である富山県の里山がモデルとなっており、花の家のモデルとなった古民家は実際に一般公開されています。本作は、国内外で数多くの賞を受賞し、興行収入42億円を超える大ヒットを記録しました。
閑話休題〜わかりやすい音声解説♪

長い文書を読むのはちょっと・・・という方に朗報です!
「細田守監督の長編アニメ映画8作品」に関しての音声解説を生成。
ここで、閑話休題として、その音声解説をぜひお聞きください。
【「細田守監督の長編アニメ映画8作品」に関する音声解説 by Notebook LM自動生成】
3. 都市での新たな冒険と血縁の物語
舞台を都市に移し、親子関係や血縁というテーマを深く掘り下げた作品が続きます。
『バケモノの子』(2015年公開)
人間界の渋谷とバケモノ界の渋天街を舞台に、「父と子」の絆を描いた「新冒険活劇」です。
作品概要
- 英語Title: The Boy and the Beast
- 公 開 日: 2015年7月11日
- 上映時間: 119分
- 興行収入: 58.5億円
- 製 作 国: 日本
- 言 語: 日本語
- 監 督: 細田守(原作と脚本も)
- キャラクターデザイン: 細田守、山下高明、伊賀大介
- 主 題 歌: Mr.Children『Starting Over』
- 制作会社: スタジオ地図
- 配 給: 東宝
- 配 信: Prime Video(レンタル・追加費用発生)
- Filmarks評価:3.7点(5点満点)
主な登場人物(及び声優)
- 九太 / 蓮(声: 宮崎あおい(幼少期)、染谷将太(青年期))
- 熊徹(声: 役所広司)
- 楓(声: 広瀬すず)
- 多々良(声: 大泉洋)
- 百秋坊(声: リリー・フランキー)
- 一郎彦(声: 黒木華(幼少期)、宮野真守(青年期))
あらすじと見所
- あらすじ:
- 両親の離婚と母親の事故死により、孤独になった人間の少年・蓮(通称:九太)は、ある日、バケモノの熊徹と出会い、バケモノの世界「渋天街」に迷い込みます。性格が合わない二人は事あるごとに衝突しますが、共に修行を重ねることで心身ともに成長し、いつしか親子のような絆が結ばれていきます。しかし、成長した九太が人間界に戻り、女子高生の楓と出会ったことで、彼の心は揺らぎ始めます。
- 見所など:
- 本作は、細田監督が「父と子」をテーマに選んだ作品です。これまで田舎の風景を舞台にしてきた細田作品とは一転し、都市の中心である渋谷が舞台となっています。バケモノ界と人間界を行き来する九太の冒険を通して、異なる世界での成長とアイデンティティの探求が描かれています。興行収入58億円超の大ヒットを記録し、国内外で高い評価を受けました。
『未来のミライ』(2018年公開)
兄と妹の関係をモチーフに、血のつながった親子の中での家族の再編をテーマに描かれています。
作品概要
- 英語Title: Mirai
- 公 開 日: 2018年7月20日
- 上映時間: 98分
- 興行収入: 28.8億円
- 製 作 国: 日本
- 言 語: 日本語
- 監 督: 細田守(原作、脚本も)
- オープニングテーマ・主題歌: 山下達郎「ミライのテーマ」「うたのきしゃ」
- 制作会社: スタジオ地図
- 配 給: 東宝
- 配 信: Prime Video(レンタル・追加費用発生)
- Filmarks評価:3.0点(5点満点)
主な登場人物(及び声優)
- くんちゃん(声: 上白石萌歌)
- ミライちゃん(声: 黒木華、本渡楓(幼少期))
- お父さん(声: 星野源)
- お母さん(声: 麻生久美子)
- ゆっこ(声: 吉原光夫)
- 青年(声: 福山雅治)
- 東京駅の遺失物受付センターのロボット(声: 神田松之丞)
あらすじと見所
- あらすじ:
- 甘えん坊の4歳の男の子・くんちゃんは、妹「ミライ」が生まれたことで両親の愛情を奪われたように感じ、戸惑いを覚えます。そんな時、未来から中学生の姿をした妹のミライちゃんがやって来たり、時空を超えた不思議な体験をすることで、家族をめぐる時空を越えた旅が始まります。
- 見所など:
- 細田監督が自身の2人の子供のリアクションから着想を得て制作された作品です。本作では、大人や「キャラ」を描くことが役割となってしまった日本のアニメーション界で難しくなった「子供を描く」ことに挑戦しています。舞台は横浜市周辺の都市部であり、建築家の谷尻誠が主人公の自宅のデザインを手掛けるなど、現実世界の描写にもこだわりが見られます。国内では評価が二分されましたが、海外では高く評価され、アカデミー賞長編アニメ映画賞やゴールデングローブ賞アニメ映画賞にノミネートされ、アニー賞長編インディペンデント作品賞を受賞しました。これは日本の作品としてはスタジオジブリ作品以外では初めての快挙でした。
4. インターネット世界の進化と最新作への期待
現代のインターネット社会を深く描くテーマは、最新作へと繋がっています。
『竜とそばかすの姫』(2021年公開)
インターネット上の仮想世界「U」を舞台に、孤独な少女が歌姫として成長し、誹謗中傷や匿名性の問題に立ち向かう物語です。
作品概要
- 英語Title: Belle
- 公 開 日: 2021年7月16日
- 上映時間: 121分
- 興行収入: 66.0億円
- 製 作 国: 日本
- 言 語: 日本語
- 監 督: 細田守(原作と脚本も)
- 音 楽: 岩崎太整(音楽監督)、Ludvig Forssell、坂東祐大
- 主 題 歌: millennium parade × Belle(中村佳穂)「U」
- 制作会社: スタジオ地図
- 配 給: 東宝
- 配 信: Prime Video(レンタル・追加費用発生)
- Filmarks評価:3.5点(5点満点)
主な登場人物(及び声優)
- すず / ベル(声: 中村佳穂)
- しのぶくん(声: 成田凌)
- 恵・知の父(声: 石黒賢)
- 恵(声: 佐藤健)
- 知(声: HANA (Hana Hope))
- ジャスティン(声: 森川智之)
- ペギースー(声: ermhoi)
あらすじと見所
- あらすじ:
- 幼い頃に母親を亡くしたことがきっかけで歌えなくなってしまったすずは、インターネット上の仮想世界「U」で「ベル」というアバターとして歌い始め、世界中から注目される歌姫となります。しかし、ベルのコンサートに突如謎の「竜」が現れ、世界を混乱に陥れます。ベルは竜のことが気になり、その正体を探す中で、竜が現実世界で虐待されている少年・恵であることを知ります。すずは、恵を救うために自身の正体を明かすという大きな決断を下します。
- 見所など:
- 本作は、細田監督が約10年ぶりにインターネットを題材として扱った作品で、『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』、『サマーウォーズ』に続くインターネット三部作の集大成とも言えます。監督は「インターネットは、誹謗中傷やフェイクニュースなどネガティブな側面も多いが、人間の可能性を広げるとても良い道具だと思っている」と語り、肯定的な未来に通じるような映画を目指しました。「美女と野獣」をモチーフにしつつ、現代のインターネット社会における匿名性の危うさや、素顔を出すことの勇気、現実とバーチャルの人とのつながりの大切さをテーマにしています。現実世界を手描き、仮想世界「U」を3DCGで描くという映像表現の使い分けも特徴です。興行収入66億円を突破し、細田監督作品の最高記録を更新しました。
『果てしなきスカーレット』(2025年11月公開予定)
細田守監督の最新作であり、2025年11月21日に日本で公開予定の長編アニメ映画です。
作品概要
- 英語Title: Scarlet
- 公 開 日: 2025年11月21日(日本公開)
- 監 督: 細田守(原作と脚本も)
- 企画・制作: スタジオ地図
- 配 給: 東宝
主な登場人物(及び声優)
- クローディアス(声: 役所広司)
- ポローニアス(声: 山路和弘)
- レアティーズ(声: 柄本時生)
- ローゼンクランツ(声: 青木崇高)
- ギルデンスターン(声: 染谷将太)
- 少女(声: 白山乃愛)
- 老婆(声: 白石加代子)
- 松重豊、吉田鋼太郎、斉藤由貴、市村正親も出演
あらすじと見所
- あらすじ:
- 公式ウェブサイトのキャッチコピーは「死んでも、生きる。」。スタジオ地図の齋藤優一郎プロデューサーによると、本作は「世界中で悲劇的な衝突を目の当たりにする中、誰もが明るい未来を想像できなくなっている。愛を見つけること、共に手を取り合い生きることこそが、私たちの未来の肯定に繋がる」という細田監督の想いから企画されたとのことです。
- 見所など:
- 細田守監督の最新作であり、約3年半ぶりの長編映画となります。監督自身が原作・脚本も手掛けています。役所広司が「最凶の宿敵役」を演じ、細田作品最多出演となる染谷将太をはじめ、豪華声優陣が名を連ねています。特に、絵がない状態から芝居をする「プレスコ」方式で収録が行われ、役者陣がキャラクターの魂を磨き上げたことで、作品がさらなる高みへ押し上げられたとプロデューサーは語っています。細田監督作品は「いつも予想を遥かに超える、観たこともない世界を見せてくれる」と役所広司も期待を寄せており、その公開が待ち望まれます。
5. 細田守作品に関する、よくあるQ&A
細田守監督の作品は、その深遠なテーマと独特の作風から多くの関心が寄せられています。ここでは、細田守作品に関するよくある質問にお答えします。
- Q1: 細田守監督はなぜアニメ監督になったのですか?
- A1: 子供の頃、劇場版『銀河鉄道999』や『ルパン三世 カリオストロの城』に衝撃を受け、アニメーションの世界に強く惹かれたそうです。小学校の卒業文集には将来アニメーションのディレクターになりたいと書いていました。東映アニメーション入社後、一度スタジオジブリへの出向で『ハウルの動く城』を監督する予定でしたが降板し、失意の中会社を辞めました。その後、マッドハウスの丸山正雄社長(当時)から『時をかける少女』の監督のオファーが来たことが、フリーでの監督活動の始まりでした。
- Q2: 細田守監督の作品の主なテーマは何ですか?
- A2: 細田監督は、映画制作において「家族の問題」や「自分は何者なのか?」というアイデンティティに悩む子供や若い人の成長過程をどう描くかを常に考えていると語っています。特に家族については、「時代とともに変化しており、その分だけ描く必要のある今日的モチーフで興味が尽きない」として、常に取り上げてきました。また、インターネットも繰り返し描かれるテーマの一つで、10年ごとの大きな変化を捉え、人間の可能性を広げる良い道具だと肯定的に捉えています。
- Q3: 細田守作品の「影なし作画」とは何ですか?
- A3: 細田作品の人物画は、特別なシーンを除き、通常のアニメーションのように人物の立体感を表現するための影が描かれないのが特徴です。これは、アニメーションが「絵画」の系譜にあることを強調したいという監督の意図に基づいています。陰影のないフラットな人物画で躍動感のある動きを表現することで、アニメーション本来の魅力である動きの芝居に力が注がれ、作品にダイナミズムが生まれています。
- Q4: 細田守監督は自身の作品の脚本も手掛けていますか?
- A4: 『おおかみこどもの雨と雪』以降の作品では、細田守監督自身が原作・脚本を手掛けています。初期の長編作である『時をかける少女』や『サマーウォーズ』では奥寺佐渡子氏が脚本を担当していましたが、『おおかみこどもの雨と雪』では奥寺氏との共同執筆から始まり、以降は細田監督自身が脚本も担当するようになりました。
- Q5: 細田守監督の作品は海外でどのように評価されていますか?
- A5: 細田守監督の作品は、国内外問わず数多くの映画祭や映画賞で高い評価を受けています。特に『未来のミライ』はアカデミー賞長編アニメーション映画賞にノミネートされ、スタジオジブリ作品以外で初の快挙を達成しました。カンヌ国際映画祭の「監督週間」に選出されるなど、国際的な注目を集めています。
- Q6: 「スタジオ地図」とは何ですか?
- A6: 「スタジオ地図」は、細田守監督が自身のアニメーション映画制作のために、2011年4月に設立したアニメ制作会社です。代表取締役は齋藤優一郎氏が務めています。『おおかみこどもの雨と雪』以降の細田監督作品は、このスタジオ地図が制作を手掛けています。
- Q7: なぜ細田監督は「インターネット」をテーマにした作品を繰り返し制作するのですか?
- A7: 細田監督は、インターネットが約10年ごとに大きな変化を遂げていると感じており、その変化を舞台にした新しい作品を作ることで、現在を反映したエンターテインメント映画になると考えています。また、インターネットは誹謗中傷などネガティブな側面もある一方で、人間の可能性を広げる非常に良いツールであると肯定的に捉えており、肯定的な未来に通じるような映画を作りたいという思いがあるからです。
まとめ
細田守監督の長編アニメ映画8作品は、『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』での初の監督経験から始まり、スタジオ地図設立後の『時をかける少女』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』、『バケモノの子』、『未来のミライ』、『竜とそばかすの姫』、そして控える最新作『果てしなきスカーレット』へと続いています。
それぞれの作品で「青春」「家族の絆」「親子」「インターネット社会」といったテーマを深く掘り下げ、観る者に希望と感動を与え続けています。
細田監督は、自らの経験や問題意識を作品に込めながら、アニメーションという表現の可能性を常に模索し、革新的な映像美と物語を追求しています。
彼の作品は、時代と共に変化する価値観を映し出し、私たち自身の生き方や人間関係について深く考えるきっかけを与えてくれます。
2025年11月公開の最新作『果てしなきスカーレット』も、きっと新たな感動と発見をもたらしてくれることでしょう。今後の細田守監督の作品にも、期待しましょう!
コメント