NHK大河ドラマ『どうする家康』第一章あらすじ完全版:桶狭間から三河平定まで

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2023年に放送されたNHK大河ドラマ第62作『どうする家康』は、従来の英雄像とは異なる「弱き家康」が、数々の選択を迫られながら成長していく物語です。特に物語の幕開けとなる「第一章」(第1回〜第12回)は、彼の人質時代から独立、そして故郷・三河の平定へと向かう激動の序盤が描かれています。

この記事では、第一章の全あらすじを徹底解説し、主要な登場人物の動向、そして史実との比較を通じて、ドラマをさらに深く楽しむためのポイントをまとめます。

この記事でわかること
  • 第一章(第1回〜第12回)の物語全体の流れ。
  • 第一章における主要な登場人物の動向や関係性。
  • ドラマの描写が史実とどのように異なるのか、その解釈や背景。

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目次

『どうする家康』全体の作品概要

2023年のNHK大河ドラマ『どうする家康』は、徳川家康の生涯を新しい視点で描く作品です。主役の徳川家康を松本潤さんが演じ、脚本は数々のヒット作を手掛けてきた古沢良太さんが担当しました。

このドラマは、幼少期から青年期にかけての家康が、人質生活や、絶体絶命のピンチに何度も直面しながらも「どうする?」と自問自答し、苦悩と葛藤を抱えつつ天下統一へと至る成長物語を描いています。

物語の主要な登場人物には、家康(松本潤)を支える正室の瀬名(有村架純)、家康が畏怖し同盟を結ぶ織田信長(岡田准一)、家康の庇護者であり後に敵対する今川義元(野村萬斎)とその息子今川氏真(溝端淳平)、そして酒井忠次(大森南朋)、石川数正(松重豊)、本多忠勝(山田裕貴)、榊原康政(杉野遥亮)、本多正信(松山ケンイチ)、服部半蔵(山田孝之)といった個性豊かな松平家臣団が名を連ねています。また木下藤吉郎(ムロツヨシ)もドラマそうそうから異彩を放っています。

また、ナレーターは、寺島しのぶさんが担当しています。

なお、NHKの大河ドラマがPrime Videoで追加料金なしで視聴できることになった意味はとても大きなできごとです。それについては、次の記事をどうぞ。

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『どうする家康』第一章の全体像:揺れ動く若き主人公

第一章は2023年1月8日から3月26日まで放送され、物語の主な舞台は、今川が治める駿府、家康の故郷である岡崎、そして織田信長の居城である清洲でした。

この章では、当初気弱で優柔不断だった松平元康(のちの家康)が、桶狭間の戦いという衝撃的な出来事を経て独立を決意し、困難に直面しながらも「松平家康」、そして「徳川家康」へと名を改めながら成長していく過程が丹念に描かれています。

家康を取り巻く主要人物として、彼を優しく育てたものの、後に敵対することになる今川義元と氏真、家康が深く愛し、精神的な支えとなる正室の瀬名、そして家康にとって畏怖すべき存在でありながら、重要な同盟相手となる織田信長が登場します。また、酒井忠次石川数正本多忠勝榊原康政本多正信服部半蔵といった松平家臣団の面々が、家康を支え、時には反目しながら物語を彩ります。

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各話あらすじと重要イベント詳細:家康の決断の軌跡

第1話「どうする桶狭間」

幼少期から今川義元の人質として駿府で育った松平元康(松本潤)は、今川一門の娘・瀬名(有村架純)と恋に落ち結婚します。しかし、織田信長(岡田准一)が尾張に攻め入り、義元は桶狭間の戦いで討ち死に。元康は人生初の「どうする?」を突きつけられます。

第2話「兎と狼」&第3話「三河平定戦」

義元の死により大混乱の今川軍から離反を決意した元康は、家臣団の強い進言で故郷・岡崎城へ帰還します。しかし、松平昌久の謀反に遭い壊滅状態に。絶体絶命のピンチの中、大樹寺で決意を固めます。織田に寝返っていた伯父・水野信元との対立、そして母・於大の方との再会が描かれ、織田との同盟が提案されます。

第4話「清須でどうする!」

元康は信長との同盟を結ぶため清洲城へ向かいます。そこで羽柴秀吉(ムロツヨシ)や信長の妹・お市(北川景子)と出会います。信長は盟約の条件として瀬名と子供たちの処断を突きつけ、元康は苦悩します

第5話「瀬名奪還作戦」&第6話「続・瀬名奪還作戦」

瀬名と子供たちを今川から取り戻したいと強く思う元康の前に、松平家の武士・本多正信(松山ケンイチ)が現れます。正信は、服部半蔵(山田孝之)率いる忍び集団「服部党」を用いた奪還作戦を提案。一度は失敗しますが、今川の鵜殿兄弟を生け捕りにし、人質交換によって瀬名らを救出することに成功します

第7話「わしの家」

妻子を奪還した元康は「松平家康」と名を改め、三河の統治を進めますが、財政難に苦しみます。瀬名が一向宗の寺を訪れたことをきっかけに、民衆との間に不穏な空気が漂い始めます。

第8話「三河一揆でどうする!」&第9話「守るべきもの」

家康による年貢取り立てに反発した一向宗門徒が武装蜂起し、三河一向一揆が勃発します。家臣団も分裂し、家康は裏切り者に苦しめられ、誰も信じられない状態に陥ります。

第10話「側室をどうする!」

岡崎城下の築山に居を移した瀬名は、民の悩みに耳を傾けます。同時に、於大の方とともに家康に側室を持つことを勧め、お葉(北香那)が最初の側室候補として登場します。

第11話「信玄との密約」&第12話「氏真」

家康は「徳川家康」へと改姓し、従五位下三河守に任じられます。その後、武田信玄(阿部寛)が今川領侵攻の密約を持ちかけ、家康は遠江侵攻を開始します。掛川城に籠城する今川氏真(溝端淳平)と対峙し、その苦悩と決断が描かれます。

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第一章における史実との相違点とドラマの新解釈

『どうする家康』は、史実を踏まえつつも、新たな解釈や創作を盛り込むことで、徳川家康の人間像を深く掘り下げています。特に第一章では、いくつかの場面で史実との対比が話題となりました。

桶狭間の戦い後の家康の行動

ドラマでは義元の死後、家康は妻子を今川に残したまま岡崎に戻ります。史実でも同様に妻子を置き去りにして岡崎に戻ったとされており、その後の瀬名の身柄拘束や両親の死が、瀬名の家康に対する信頼に影響を与えた可能性が指摘されています。

火縄銃の連射シーン

第2話で描かれた松平昌久配下の火縄銃連射シーンは、当時の火縄銃が単発式であり、1発の発砲に約30秒を要した史実と異なります。これは、信長の過激さや緊迫感を演出するための描写と解釈できます。また、第3話の織田信長が水野信元を脅す場面での連続発砲も同様に、装填済みの火縄銃を複数用意して急いで持ち替える必要があったでしょう。

清洲城と城下町の描写

第4話で登場した清洲城はCGで描かれ、広大な石畳の前庭を持つ幻想的な姿でした。信長時代の清洲城に天守はなかったと考えられており、その点では史実に近いものの、全体的な描写は「現実離れしている」との反響もありました。これは、気弱な家康の目に映る信長の威勢を表現した心理描写と捉えられます。また、清須市に丘陵地はないとの反響もあり、架空の丘から見渡した城下町も心理描写の一環と言えます。

瀬名と家康の夫婦仲

ドラマでは結婚前から相思相愛の恋女房として描かれていますが、従来の史実では政略結婚であり、瀬名は「悪女」のイメージが強く夫婦仲も冷めていたと言われてきました。ドラマは、瀬名が家康を支える慈愛に満ちた女性として描くことで、新たな人物像を提示しています。史実では瀬名と家康は別居生活が長く、家康は側室との間に多くの子をもうけ、最終的に瀬名が家康の決断によって最期を迎えたことが、夫婦仲の冷え込みを示す裏付けとされています。

時代考証とフィクションのバランス

脚本の古沢良太は「歴史は様々な解釈ができるから面白い」という意図で、考証担当と確認しつつも、あえて旧説や逸話を取り入れたと述べています。これにより「史実に忠実か」という批判も一部で見られましたが、これは「弱きプリンス」としての家康の成長物語を描くための、新しい大河ドラマの挑戦であると言えます。

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「どうする家康」に関する、よくあるQ&A

Q1. 『どうする家康』はどのようなテーマで徳川家康の生涯を描いていますか?

A1. 『どうする家康』は、従来の「知恵と忍耐で戦国時代を勝ち抜いた成功者」という徳川家康像とは異なり、「弱きプリンス」としての家康の成長物語を描いています。彼は人生で何度も「どうする?」という決断を迫られ、悩み、迷いながら乱世を生き延び、天下人に上り詰めていく姿が描かれています。この新しい視点は、史料に残らなかった人々の心の揺れ動きや、新解釈を取り入れることで、現代の視聴者にも共感を呼ぶように作られています。

Q2. 『どうする家康』の制作にはどのような特徴がありましたか?

A2.『どうする家康』の制作にはいくつかの特徴があります。まず、脚本は人気脚本家の古沢良太氏が担当し、主演は松本潤さんが務めました。撮影においては、NHK大河ドラマ史上初めて、グリーンバック合成と併用する形でバーチャルプロダクションが導入されました。また、タイトルバックは前期、中期、後期で異なる3種類が制作されるなど、映像面での新しい試みが見られました。一方で、視聴者からはCGの描写や時代考証の正確性について様々な意見が寄せられましたが、制作側は「歴史は様々な解釈ができるから面白い」という意図で、あえて旧説や逸話を取り入れたと説明しています。

Q3. 『どうする家康』は史実とどのように異なる描写がされていますか?

A3.『どうする家康』では、いくつかの点で史実と異なる、あるいは新しい解釈に基づいた描写がされています。例えば、桶狭間の戦い直後の火縄銃の連射シーンは、当時の火縄銃が単発式で装填に時間がかかった史実とは異なります。これは、織田信長の過激さや緊迫感を演出するための創作と解釈されています。また、清洲城の外観や城下町の描写が紫禁城のようだと話題になりましたが、これは気弱な家康の目に映った信長の威勢を表現した心理描写として捉えられます。さらに、家康の正室である瀬名(築山殿)が、従来の「悪女」イメージとは異なり、結婚前から家康と相思相愛の「恋女房」として描かれている点も大きな新解釈です。

Q4. 『どうする家康』の視聴率と評価はどのようなものでしたか?

A4.『どうする家康』の平均世帯視聴率は11.2%で、これは過去の大河ドラマと比較して歴代ワースト2位という結果でした。SNS上では、CGの多用、時代考証の解釈、LGBTQの描写、ファンタジー色の強い演出などについて否定的な意見も見られました。特に馬のCGや清洲城の描写には批判が集まりましたが、脚本家や時代考証担当者は、歴史の多様な解釈や新しい大河ドラマへの挑戦であると説明しています。一方で、見逃し配信サービス「NHKプラス」での視聴数は歴代最高を記録しており、新しい大河ドラマへの挑戦としては一定の評価がなされています。

Q5. 『どうする家康』はAmazonプライムビデオでどのように視聴できますか?

A5.『どうする家康』は、2025年8月1日からAmazonプライムビデオで全話が無料(サブスク内で視聴でき、追加料金なし)で配信されています。これは、Amazonプライム会員であれば、通常の大河ドラマ視聴に必要だった「NHKオンデマンド」への月額990円の追加加入なしで視聴できる、画期的な試みです。過去の大河ドラマはすべて「NHKオンデマンド」チャンネルへの加入が必須だったため、本作の配信は「史上初」の事例とされています。

Q6. なぜ『どうする家康』はAmazonプライムビデオで追加料金なしで配信されるようになったのですか?

A6.『どうする家康』がAmazonプライムビデオで追加料金なしで配信されるようになった背景には、AmazonとNHK双方の戦略的な判断があります。Amazon側は、松本潤さん主演という注目度の高い作品を「客寄せの目玉」とすることで、新規プライム会員を獲得し、既存会員の維持を目指しています。一方、NHK側は、テレビをリアルタイムで視聴しない若年層やストリーミング中心の視聴者層に対し、自局コンテンツの存在感と文化的影響力を拡大したいと考えています。これは、Amazonの巨大な配信網を活用することで、これまでリーチできなかった視聴者層に作品を届けることを目的とした、両社の利害が一致したWin-Winの提携と分析されています。

Q7. この新しい配信モデルは、今後のNHKオンデマンドのあり方にどのような影響を与えますか?

A7.『どうする家康』の無料配信は、「NHKオンデマンド」チャンネルの終焉を意味するものではなく、むしろ「二層構造(ツーティア)のコンテンツ戦略」の始まりを示唆していると考えられます。具体的には、『どうする家康』のような注目作品をプライム会員特典として無料提供することで、プライム会員の価値を高めるとともに、有料チャンネルである「NHKオンデマンド」(月額990円)への「強力な広告」として機能させることが狙いです。これにより、無料コンテンツで大河ドラマの魅力に触れた視聴者が、過去の膨大なアーカイブ作品を視聴するために有料チャンネルに加入するという「アップセル」の流れが期待されます。

Q8. 『どうする家康』の舞台地ではどのような誘致活動が行われましたか?

A8.『どうする家康』の主要な舞台地である岡崎市、浜松市、静岡市では、「大河ドラマ館」が開設され、多くの来場者を集めました。岡崎市では「三河武士のやかた家康館」を改修、浜松市では元城小学校跡地に新設、静岡市では旧文化財資料館を改修してドラマ館が開かれました。また、初回放送日には主演の松本潤が3都市を巡る「東海プレミアリレー」イベントが開催されました。JR東海や名古屋鉄道といった交通機関も、家康ゆかりの地を巡るキャンペーンやラッピング列車運行など、地域を巻き込んだ大規模な誘致活動を展開しました。さらに、静岡まつりや浜松まつり、岡崎城下家康公秋まつりといった地域のお祭りには、出演俳優がドラマの衣装で参加し、大きな盛り上がりを見せました。

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まとめ 第一章で始まった家康の「成長物語」

『どうする家康』の第一章(第1話〜第12話)は、頼りない若者だった松平元康が、次々と押し寄せる「どうする?」という困難に直面しながら、少しずつ天下人としての片鱗を見せていく重要な序章でした。

桶狭間での衝撃、今川からの独立、瀬名との絆、そして三河一向一揆での苦悩と裏切り、武田信玄との対峙…。これらの経験が、後の徳川家康を形作っていったことが強く印象付けられます。

ドラマが提示する新解釈や、史実との比較を通じて、この物語の深みが増すことでしょう。ぜひ、この第一章のあらすじを振り返り、松本潤演じる家康の苦悩と成長の軌跡を再確認してみてください。

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