糖尿病闘病中の元プロ・佐野慈紀が始球式で「ピッカリ投法」披露

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元近鉄や中日の右投げ投手として活躍した佐野慈紀氏(56)。10年の現役時代で31勝をあげました。「テカテカ投法」改め「ピッカリ投法」でも有名でした。

その佐野慈紀氏が12月21日、「くら寿司トーナメント2024 18thポップアスリートカップ」(神宮)の開会式に出席し、始球式でサウスポーで「ピッカリ投法」を披露しました。

佐野氏は糖尿病で足の指や右腕を切断することになってしまいました。彼は、糖尿病の実態を知ってもらう活動をしているそうです。そういうことを踏まえて、この記事では、糖尿病と闘う佐野慈紀氏についてまとめました。

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なお、糖尿病に関して、このサイトでは次の記事も書いています。

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目次

佐野慈紀氏について

まず、引用で佐野慈紀氏の紹介です。

1968年愛媛県松山市出身。愛媛県立松山商業高等学校に進学し、1986年 第68回全国高等学校野球選手権大会出場・準優勝。近畿大学工学部に進学し硬式野球部(広島六大学野球連盟加盟チーム)にて、エースとしてリーグ10連覇に貢献。最優秀投手 4回受賞。1990年ドラフト3位で近鉄バファローズ入団、その後、中日ドラゴンズ、ロサンゼルス・ドジャース(MLB)、オリックス・ブルーウェーブなどにも所属。引退後は野球解説者、評論家やタレントとして活躍する傍ら、子どもの野球教室などにも携わる。

引用元:livedoor News / 【実物初公開】佐野慈紀「糖尿病」で手足切断。合併症で「壊死した指」とは

佐野慈紀氏は、自身が糖尿病であることを公表。健康管理の大切さを広める活動を行っています。

糖尿病の診断

佐野慈紀氏が糖尿病と診断されたのは2008年。現役を引退して5年です。肺炎で入院することとなり、そのときの検査で血糖値が高く、糖尿病と診断されました。

当時の血糖値は350mg/dL、HbA1c(血糖値の2ヶ月ほどの平均値を表す数値)は11%。

これは正真正銘の糖尿病と判断される数値です。それも、かなり進行している感じです。

このとき、佐野氏は「やっぱりそんなに数値が上がっていたんだ」と思ったそうです。つまり、思い当たることがあったのです。

佐野氏は現的時代、28歳で再建手術(トミー・ジョン手術)をしました。その際に、血糖値が高いことを指摘されました。しかし、手術後、リハビリなどの関係からか血糖値は正常に戻り、その後も問題なくプレーしていたのです。

そして、引退。血糖値が高いということに関して、定期的な検診は全くしませんでした。それで本項目冒頭に書いた肺炎です。

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佐野氏は大きな誤解をしていたようです。

  • 自分で摂生することで血糖値は正常に戻すことができる

ちなみに、糖尿病の診断について、佐野氏と対談した薗田医師の言葉を引用します。

一般的な糖尿病の診断基準は①空腹時(食後10時間程度)の血糖値が126mg/dLを超えている。もしくは、適当なタイミングに測った血糖値が200を超えているか。加えて②HbA1c(過去3ヵ月の血糖値の平均値を表す値)が6.5%以上か。この2つを合わせて糖尿病の診断をすることが多いです。

引用元:livedoor News / 【実物初公開】佐野慈紀「糖尿病」で手足切断。合併症で「壊死した指」とは

そして、糖尿病の初期症状について、これも薗田医師の言葉を引用します。

一般的にも糖尿病は初期症状が全くないと言われています。尿が増える、喉が渇く、体重が減ってくるなどの症状が出ると言われていますが、これらの症状はかなり病状が進行してから現れます。尿が増えたり、喉が渇いたりする症状はHbA1cが8%くらいで中等度の糖尿病の症状に多く、体重が減ってくるとHbA1cが12%くらいで重症の糖尿病の状態であることが多いですね。

引用元:livedoor News / 【実物初公開】佐野慈紀「糖尿病」で手足切断。合併症で「壊死した指」とは

つまり、糖尿病の初期症状は全く無い。これは痛くも痒くもないということです。そして、ある程度の自覚少々、たとえば体重が減ってくるとかになると重症の糖尿病になっていることがある。

このことから、糖尿病は「サイレントキラー」などと呼ばれているのです。

佐野氏の場合も肺炎の入院で、糖尿病(かなりの重度!)と診断されたのですが、この肺炎も糖尿病が遠因だったのかもしれません。

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糖尿病との闘い

糖尿病で一番怖いのは、糖尿病が元で発症する合併症です。これについても信頼できる引用で説明しますね。

糖尿病にはさまざまな合併症があります。
糖尿病は血糖値が高くなる(高血糖になる)病気。
でも、高血糖だからといって、特別な自覚症状が現れることはあまりありません。
それなのになぜ治療が必要なのでしょうか。
それは、糖尿病の治療が十分でないと、知らず知らずのうちに、全身にさまざまな病気「合併症」が起きてくるからです。

糖尿病の患者さんに特有な病気「三大合併症」。
高血糖が続いていると、全身の細い血管や神経の障害が出てきます。その結果起こる、糖尿病の患者さんに特有な病気の代表として、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害があげられ、糖尿病の「三大合併症」と呼ばれています。

糖尿病の患者さんに多い、そのほかの合併症・併発症。
1. 動脈硬化性の病気血糖値が高いと細い血管ばかりか太い血管の障害「動脈硬化」も起こります。その結果として、狭心症や心筋梗塞などの心臓病、脳梗塞や脳出血などの脳卒中が起こりやすくなります。また足の動脈硬化から歩行困難になったり、壊疽(組織が腐ってしまうこと)が起きたりもします。
2. 感染症にかかりやすくなる高血糖はまた、免疫機能を低下させたりして、感染症にかかりやすくします。かぜやインフルエンザ、肺炎、結核、膀胱炎、水虫などに、より注意が必要です。
3. そのほかには糖尿病では高血圧や脂質異常症、骨粗鬆症、歯周病などの合併が高率にみられます。

よりよい血糖コントロールが合併症を防止します。
合併症は一度発病すると、今の医学では治すのはなかなか大変です。ですから、糖尿病と診断されたらきちんと血糖値をコンロールして、合併症を予防することが大切です。また、たとえ合併症が起きているとしても、よりよい血糖コントロールを保つことで、その進行を遅らせることができます。

引用元:Abbot / 合併症偏

この引用元は、血糖値を計測する有名な器具メーカーです。結構オブラートに包んだ表現をしていますので、現役の糖尿病患者である筆者 taoが、ズバッと言い直しますね。

糖尿病になって血糖値コントロールがうまくいかないことが続くと、合併症となって現れる。それは失明、人工透析、壊疽による手足の切断。狭心症や心筋梗塞、脳梗塞も発症。

怖いです。糖尿病になってしまったら、如何に摂生しようが自分の力だけで合併症を防ぐのは無理です。定期的な検診は必須。検診とは、内科・眼科・歯科。そのうえでの摂生です。

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佐野氏は現役を引退して、解説者などをはじめましたが、合併症を防ぐという意味でのコントロールができなかったのかもしれません。

合併症の発症

2008年の糖尿病診断から15年。佐野氏はそれなりに前向きに糖尿病と闘ってきたと思います。しかし、そのときが来てしまいました。合併症。

2023年4月、糖尿病の影響で重症下肢虚血と診断され、右足中指を切断。

さらに12月に指先を2本、2024年5月には右腕を切断。

今後、心臓弁膜症の手術があることも明かしました。

また、医師のコメントを引用した記事では、佐野氏は人工透析もしていると話しています。

また、最新の記事によると、佐野氏は現在も入院中とのことです。

健診結果を重く受け止めよう!

会社員などは定期的な健康診断を受けるはず。その際に、要精検などと診断されたら必ず病院に行くです。

糖尿病は、その予備軍的な状態ならば、しっかり通院・治療することで治ると言われています。

一方、正真正銘の糖尿病になったら「今の医学では治らない」と言われています。

ちなみに、定期的に糖尿病の検診(症状に合わせて1ヶ月〜3ヶ月に1度の検診)をしている筆者 taoは、血糖値のコントロール状態が良く、ここ4年間は医者から「薬服用の必要なし」と言われています。つまり、「一見治った感じ」なのです。これは寛解といいます。

寛解は治ったような状態ではありますが、気を抜くと、症状や血糖値の状態は元に戻って、合併症まっしぐらとなってしまいます。

そもそも糖尿病は、食後の血糖値をコントロールするインスリンの効きが悪かったり、量が少なかったりの結果です。私は、これを食事や運動でコントロールしていますが、ときどき血糖値を測定すると、食後血糖値が健常者の2倍以上などということがよくあります。

結局、自分だけの努力で、この寛解状態を維持することはできません。

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だからこそ、糖尿病予備軍くらいで健康診断において「要精密検査」と診断されたら、必ず病院に行きましょう!

まとめ

この記事では、糖尿病の実態を知ってもらう活動をしている元プロ野球選手の佐野慈紀氏のことについて書かせてもらいました。

彼のことを通じて、そして、実際に糖尿病闘病中である筆者 taoの体験談も含めて、糖尿病のことを知ってもらうために記事を書きました。

糖尿病は「サイレントキラー」と言われていて、初期症状では痛くも痒くもない病です。そして、実際にその痛さなどを感じたときには、かなりの手遅れ状態。失明、人工透析、手足の切断などに至ってしまうのです。

会社などで行う健康診断などでは、かなり早めに手を打つことができます。

糖尿病は独力でなんとかできるものではありません。必ず、医師の力が必要となります。

これを読んだ方が、何かに気づいて、糖尿病から遠ざかることができることを望んでいます。

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