2026年10月21日、プログラミング言語「PHP」に、重大な脆弱性(ぜいじゃくせい)が2件見つかったことが公表されました。
通称は「php2shell(ピーエイチピー・ツー・シェル)」。
日本でも、政府機関や銀行、飲食チェーンのサイトやアプリが、相次いで一時停止しました。
「結局、何が起きたの?」
「自分は何かしないといけないの?」
このような不安を感じた方も多いと思います。
この記事では、公式の情報や報道をもとに、次の5つの順番でわかりやすくまとめました。
- 日本と世界で、いま何が起きているのか
- どれほど深刻な問題なのか
- 日本と世界は、どう動こうとしているのか
- WordPressを使う個人は、どう行動すべきか
- 普通のインターネット利用者は、どう行動すべきか
- ※この記事は、2026年10月23日朝の時点の情報に基づき作成しています。状況は日々変わりますので、最新情報も適時ご確認ください。
- 慌てなくて大丈夫です。今回の対策の主役は、サイトを運営する事業者です
- Wi-Fiやスマホの電源を切る必要は、ありません。切っても、今回の欠陥は直りません
- 不審なメールやSMSには、注意してください。混乱に乗じた詐欺が出るおそれがあります
- 根本対策は、PHPを修正版に更新することだけです
- 修正版は、8.2.35/8.3.36/8.4.27/8.5.12です
- WordPress本体やプラグインの更新だけでは、直りません
PHP脆弱性|普通のインターネット利用者がやること・やらなくていいこと
サイトを運営していない方は、つまり、一般のインターネット利用者は、何をすればよいのでしょうか。
結論は、慌てなくて大丈夫です。
今回の対策は、運営者の仕事
フリーランス記者の岡田有花さんは、Yahoo!ニュースのエキスパート記事で、次のように述べています。
今回、対策を迫られたのは、PHPを使ったサイトを運営する事業者やエンジニアです。
一般の利用者が、Wi-Fiを切っても、スマホの電源を落としても、パスワードを変えても、今回の欠陥は直りません。
SNSでは、次のような「自衛策」が広がりました。
おおむね、的外れです。
- 自宅のWi-Fiを切る
- スマホの電源を落とす
- 全サイトのパスワードを変える
利用者がやるべきこと
脆弱性が悪用されて情報が漏れた場合は、利用者にも影響が出ます。
以下は、今回のPHP問題に直接関係する対策ではありません。
普段からインターネットを利用する際の「基本の備え」として、確認してくださいね。
- パスワードの使い回しをやめる。
- 漏れたときの被害を、広げないためです
- 二要素認証を設定する。
- 銀行、メール、SNSなどから始めます
- ルーターなどの機器は、電源を切らない。
- メーカーの更新を適用する
- サービスが止まっているときは、公式の告知を待つ。
- アプリを入れ直す必要はありません
- カードの明細や、ログインの通知を、見る。
- 身に覚えのない請求や通知があれば、公式の窓口に連絡します
便乗詐欺に注意
今回のような混乱時には、詐欺師たちにとっては好機到来。
便乗した詐欺にも注意が必要です。
関西テレビは、ITジャーナリストの三上洋さんの解説として、一般の利用者が対応する必要は全くないものの、便乗した不審なメールへの警戒は必要だ、と伝えています。
- 「PHPの問題で、パスワードの変更が必要です」というメールやSMSの、リンクは開かない
- 確認するときは、公式アプリやブックマークから、サービスを開く
- 個人情報やカード番号を、メールのリンク先に入力しない
PHP脆弱性(php2shell)とは?日本と世界で何が起きたのか
さて、ここからは、PHPとはそもそも何か、どういう問題が見つかったのか、そして、どんな混乱が起きたのかを整理します。
PHPとは
PHPは、30年以上前に登場したプログラミング言語です。
習得しやすく、ウェブサイトの画面表示や、データベースからの情報取得などに使われています。
読売新聞によると、世界のウェブサイトの約7割で使われています(PHPの開発チームと、技術調査サービスW3Techsの情報)。
Web作成でおよそ6割のシェアを占めている(日本の倍は約8割と言われています)WordPressも、PHPで動いています。
見つかった2つの脆弱性
今回、PHPで見つかった脆弱性は、2件です。
- CVE-2026-109618
- CVE-2026-109619
PHP公式は、どちらも認証なしで、遠隔からコードを実行されうると説明しています(JPCERT/CCの注意喚起より)。
深刻度は、国際的な指標で最も高い「緊急(Critical)」です。
CVSS v4.0で9.2(最高レベルは10)、と複数のセキュリティ企業が解説しています。
悪用されると、サイトの改ざん、顧客情報の窃取、サービス停止といった被害が出るとされています。
また、この脆弱性は、10年以上前から存在していたと、Google傘下のセキュリティ会社Wizは述べています。
影響を受けるバージョン
JPCERT/CCの注意喚起によると、次のバージョンが対象です。
- 8.5系は、8.5.12より前
- 8.4系は、8.4.27より前
- 8.3系は、8.3.36より前
- 8.2系は、8.2.35より前
- 8.1以前は、通常の修正版が出ていません
今現在、PHPは「8.3以上推奨」なので「8.3だから大丈夫」・・・と理解されている向きがあるようですが、それは違うということ。
つまり、8.3系なら「8.3だから大丈夫」でははく、8.3.36以上が必要だということです。
発見から公表まで|AIが見つけ、情報が先に漏れた
発見には、AIが使われました。
Wizは、複数のAIツールを使って見つけたと、21日のリポートで公表しました。
OpenAIも、提携するセキュリティ企業Califが、同社のAIモデルで発見したと発表しています。
Wizは、従来は世界有数のチームでも数か月かかった作業を、研究者1人が1週間で終えた、と説明しています。
公表は、予定より1日早まりました。
- 修正版の公開は、当初の22日23時(日本時間)から、21日23時に前倒しされました
- 21日未明には、脆弱性の存在が、SNSで先に広まりました
- 21日午前5時ごろ、Califが、脆弱性に関する動画を誤って公開しました。動画は消されましたが、コピーが広まりました
- 事前にパッチを受け取っていた米Chainguardが、公開禁止の取り決めを破り、6時間以上早く更新版を公開したと、PHP財団は批判しています
ITmedia NEWSなどの報道によると、PHP財団がこの経緯を公表しました。
岡田有花さんは、普段は、脆弱性情報と修正版が、ほぼ同時に出ると解説しています。
今回は、修正版の公開前に弱点の情報が漏れたため、多くのサービスが、修正版の公開前に緊急停止したのです。
世界で何が起きたか
世界でも、サイトの停止が相次ぎました。
- 欧州全体:
- 21日、各国政府がウェブサイトを相次いで停止しました。フィンランド政府は、一般向けの政府ウェブサービスを予防的に止めました。オランダでは、国や自治体のサイト、ロッテルダム港のサイトが止まりました
- フランス:
- パリ警視庁のサイトで、障害が出ました
- 英国:
- 国家サイバーセキュリティセンターが、修正版の公開後に速やかに対応するよう、各組織に呼びかけました
- 米国:
- 国家サイバー長官室が、FBI、CISA(サイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁)、NSAと連携して、対応を進めています
攻撃の試みも、急増しました。
米Cloudflareのマシュー・プリンスCEOによると、公表前の10時間で数千件だった悪用の試みは、公表後45分で数万件、2時間以内に数十万件、そして数百万件に達しました。
日本では、何が起きたか
日本でも、官公庁や企業が、サイトやサービスを一時停止しました。
- 官公庁:
- 財務省、気象庁、最高裁(司法統計や裁判例検索)、マイナ総合サイト、日本弁護士連合会などが、一部機能やサイトを止めました。首相官邸のホームページも、22日午前まで止まりました
- 金融:
- 大和証券は、口座開設や住所変更などを止めました。三菱UFJ銀行は、投資信託の口座開設などのインターネットサービスを止めました。りそな銀行は、来店予約サービスを休止しました
- 飲食・小売:
- すき家、CoCo壱番屋、大戸屋などが、ネット注文を止めました。ゼンショーホールディングスは、傘下のほとんどのブランドで、アプリとネット予約を遮断しました
- その他:
- JR東日本のビューカードのアプリや、ソニーストアなどが止まりました。ITmediaは、さくらのレンタルサーバ、BASE、コドモンなども緊急メンテナンスに入ったと伝えています
国内でも、攻撃は検知されています。
トレンドマイクロは、22日朝までに、脆弱性を悪用した複数の国内サーバーへの攻撃を検知しました。被害の有無は不明とのことです。
テレビ朝日系は、22日の日経平均株価が1,700円超下げたと伝え、「PHPなど影響」と紹介しました。
ただし、下落の原因がPHPだけとは限りません。
なお、蛇足ですが…
出版社の「PHP研究所」も、予防的にサイトを止め、「全然関係ありません」と投稿して話題になりました。
「PHP研究所」名前が似ているだけで、プログラミング言語のPHPとは無関係です。
PHP脆弱性はどれほど深刻か|危険度とクライシスの程度
次に、この問題がどれほど深刻なのかを、整理します。
技術的には「最高クラス」
危険度が高いと言われる理由は、4つあります。
- 認証が不要。ログインしていない外部の人が、攻撃できます
- 遠隔からコードを実行されうる。サーバーを乗っ取られる恐れがあります
- 対象が非常に広い。世界のウェブサイトの約7割で使われています
- 10年以上、見つかっていなかった。古い環境ほど、影響を受けやすくなります
特に、PHPをApache(アパッチ:世界中で広く使われているオープンソースのWebサーバーソフトウェア)の機能として動かす「mod_php」は、リスクが最も高いとされています(オランダのNCSC)。
重要!「悪用の試み」と「被害」は別
ここは、冷静に見る必要があります。
悪用の試みは、数百万件に達しました。攻撃者が使っていることも、複数の企業が確認しています。
- セキュリティ企業watchTowrは、21日以降、悪用を観測したと報告しています
- 共同通信は、米アマゾンが公表前に悪用の形跡を確認したと報じています
一方で、被害は、確認された範囲では限定的です。
木原官房長官は、22日午前の会見で、政府機関や重要インフラ事業者に関係する被害の報告は、現時点で受けていないと述べました。
「試み」と「被害」は、別です。
また、WAF(ウェブサイトを守る仕組み)があっても、PHPの更新は必要です。
現時点の評価
筆者 tao の整理です。
- 危険度は、最大級です。認証不要、遠隔のコード実行、影響範囲の広さがそろっています
- いまの局面は、「被害が広がる前の緊急対応」です。世界中が、いっせいに防御を固めています
- 分かれ目は、更新の速さです。更新が遅れたサイトが、今後の被害の中心になります
つまり、「すでに壊滅的な被害が出ている」状況ではありません。
ただし、「放置してよい」状況でもありません。
なぜ混乱が大きくなったのか
混乱が広がった理由は、重なっています。
- 修正版の前に、情報が漏れた
- 運営者が、被害を防ぐために、先に停止した
- 首相の呼びかけや報道で、不安が広がった
前述の岡田さんは、各サービスの緊急停止は、運営者が素早く動いた結果でもある、と指摘しています。
もう一つの懸念|AIは、攻撃にも使われる
今回の脆弱性は、AIで見つかりました。
OpenAIは、「同様の発見は今後数か月で急増する」と予測しています。
攻撃側も、AIを使っています。
- 米マイクロソフトは、中国政府と関係するとされるハッカー集団「ストーム0940」が、脆弱性を診断するAIエージェントを悪用していると発表しました。1分間に最大2,900回のログインを試み、3時間以内に管理権限を奪った例もあります
- GMOサイバーセキュリティbyイエラエは、日本国内の約80社への攻撃でも、同じAIが使われた可能性があると公表しました
日本の政府関係者は、攻撃者が先に弱点を見つければ、「一晩で日本中に被害が及ぶ」ことを懸念していた、と読売新聞は伝えています。
「PHPが原因」と決めつけない
サイバー攻撃のニュースが、すべてPHPが原因とは限りません。
実際に、複数の企業が、「PHPが原因」と発表したあとに、訂正しています(バルテック、岩井コスモ証券など)。
原因は、各社の続報で、確認する必要があります。
PHP脆弱性|日本と世界は、いまどう動こうとしているのか
ここからは、各国や各社の動きと、今後の見通しです。
日本政府
政府は、21日から動いています。
- 21日午後1時過ぎ、国家サイバー統括室が、企業や自治体への注意喚起を始めました
- 21日夜、高市首相が、Xで「大至急のお願い」として、プログラムの更新を呼びかけました
- 22日、国家安全保障会議(NSC)の4大臣会合が開かれました
- 22日、IPAとJPCERT/CCが、注意喚起を公表しました
- 木原官房長官は、事業者に修正パッチの適用を推奨しました。すぐに適用できない場合は、サイトを一時停止することも有効な対策だ、と述べています
今後の対策も、動いています。
- 政府は、「ホワイトハッカー」の専門チームを立ち上げる、と報じられています
- 総務省は、AI攻撃への対策で、初会合を開きました
- 自民党は、23日、米企業と政府の窓口づくりや、中小企業の人材育成支援を、政府に提言する予定です
政府は、今月、金融や航空など15業種の基幹インフラを対象に、「能動的サイバー防御」を本格稼働させました。
ただ、高速で広範囲なAI攻撃には、十分に対処できない恐れがある、と読売新聞は伝えています。
世界の動き
- 米国:
- 国家サイバー長官室が、FBI、CISA、NSAなどと連携し、技術企業とも協力しています
- 欧州:
- 各国政府が、予防的にサイトを遮断しました。オランダのサイバーセキュリティセンターは、影響を受ける製品の一覧を公開し、更新しています
- 英国:
- 国家サイバーセキュリティセンターが、修正版への速やかな対応を呼びかけています
開発側と企業の動き
- PHP財団:
- 経緯を公表し、再発防止を約束しました。経験豊富なエンジニアの確保に資金が必要だとして、PHPを使う企業やプラットフォーマーに支援を呼びかけています
- Cloudflare:
- 21日付のブログで、WAFの保護を、無料プランを含む対象環境に展開したと説明しています。ただし、WAFは追加の防御で、PHP本体の修正の代わりにはなりません
- OpenAI:
- オープンソースのセキュリティ支援プロジェクトの一環として、2か月かけて、パートナー企業や米政府と準備したと説明しています
- レンタルサーバー各社:
- 事業者側でPHPを更新する対応が、22日朝までに、各社で進みました(詳しくは、次の章で説明します)
これからの見通し
今後も、しばらくは、緊張が続くと考えられます。
- 修正版が出たあとも、更新が遅れたサイトを狙う試みは続きます
- AIによる脆弱性の発見が増え、同じようなことが、また起きる可能性があります。OpenAIは、そう予測しています
- 同じ週に、Oracle JavaやApache Tomcatなどの重大な脆弱性も、公表されています。更新の手間が、重なっています
一方で、ITmedia NEWSは、専門家の見方として、「長い目で見れば防御側が有利」と紹介しています。
AIで脆弱性を先に見つけて直せれば、守る側の力も強くなるためです。
PHP脆弱性|WordPressを使う個人がやること
ここからは、WordPressなどでサイトを運営している個人の方向けです。
PHPの脆弱性は、WordPressの欠陥ではありません。
WordPress本体やプラグインの更新だけでは、直らないと解説されています(解説記事による。WordPress公式の見解は、一次情報を確認できていません)。
① PHPのバージョンを確認する
WordPressの管理画面で、次の順に開きます。
「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」→「サーバー」
「PHPバージョン」が、表示されます。
レンタルサーバー各者の管理画面でも、確認できます。
② 修正版以上かを確認する
目安は、次の通りです。
- 8.2系は、8.2.35以上
- 8.3系は、8.3.36以上
- 8.4系は、8.4.27以上
- 8.5系は、8.5.12以上
※ 出典:PHPにおける複数の脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)に関する注意喚起
レンタルサーバーでは、事業者が修正パッチを当てる場合があります。表示がどうなるかは、事業者ごとに異なります。
迷ったら、事業者の告知を基準にしてください。
③ レンタルサーバーの告知を確認する
解説記事の整理では、22日午前時点の対応状況は、次の通りでした。
- エックスサーバー:
- 22日6時45分に、PHP 8.2〜8.5の全対象サーバーへの修正適用が完了。8.1以前は、独自の修正を順次適用中
- さくらのレンタルサーバ:
- 22日6時30分に、PHPのバージョンアップが完了
- mixhost:
- 21日に、ikサーバー全台で緊急メンテナンスが完了
- バリューサーバー:
- 22日0時〜0時50分に、全サーバーでソフトウェア更新が完了
- ロリポップ!:
- 緊急メンテナンス中。修正適用の完了は、22日午前の時点で、明記されていません
- カゴヤ・ジャパン、カラフルボックス:
- 順次対応中
最新の状況は、各社の公式の告知で、ご確認ください。
④ 8.1以前は、切り替える
PHP 8.1以前には、通常の修正版が出ていません。
使っている場合は、8.2以降(できれば8.3以上 ➡ 8.3.36)に、切り替えてください。
- 先に、バックアップを取る
- サーバーの管理画面で、PHPのバージョンを切り替える
- サイトの表示、管理画面、問い合わせフォームなどを、確認する
- 不具合があれば、元に戻して、原因を直してから、もう一度切り替える
古いテーマやプラグインが、新しいPHPで動かないことがあります。
⑤ 侵害の痕跡を確認する
JPCERT/CCは、侵害の有無を調べるよう勧めています。
個人のサイトでは、次の点を見てください。
wp-content/uploadsなどに、見覚えのないPHPファイルがないか- 見覚えのない管理者ユーザーが、追加されていないか
- アクセスログに、巨大なデータ送信(multipart/form-data)が集中していないか
- 500エラーや、PHPの異常終了が、続いていないか
JPCERT/CCは、痕跡がないことだけで、攻撃を受けていないとは断定できない、と注意しています。
⑥ やってはいけないこと
- SNSの情報だけで、
php.iniなどの設定を自分で変える(サイトが動かなくなる原因になります) - サーバー事業者を装ったメールのリンクから、操作する(公式サイトは、ブックマークから開きます)
- 「プラグインを入れれば防げる」と考えて、PHPの更新を後回しにする
- 切り替えで不具合が出たまま、古いバージョンに戻して放置する
⑦ すぐに対応できないときは
木原官房長官は、迅速に修正パッチを適用することが難しい場合は、サイトを一時的に止めることも有効だと述べています。
WAF(Cloudflareの無料プランなど)は、追加の防御です。PHPの更新の代わりには、なりません。
⑧ あわせて見直しておくこと
- WordPress本体、テーマ、プラグインを、最新にしておく
- 管理画面のパスワードを使い回さない
- 二要素認証を設定する
- バックアップを、自分のパソコンにも保存する
PHP脆弱性のよくある疑問
Q1.スマホやWi-Fiの電源を切るべきですか?
不要です。一般の利用者が電源を切っても、今回の脆弱性は直りません。
Q2.WordPressを更新すれば大丈夫ですか?
いいえ。PHPそのものの問題なので、PHPの更新(または事業者の修正適用)が必要です。WordPressの通常の更新は、別に続けてください。
Q3.PHP 8.3を使っていれば安心ですか?
いいえ。8.3.36以上が必要です。8.3系でも、それより前のバージョンは対象です。
Q4.古いPHP(7.x、8.0、8.1)を使っています
通常の修正版は出ていません。サポート中の8.2以降へ移行してください。
Q5.この問題は、いつまで続きますか?
終息の時期は、まだ分かりません。修正版は公開されましたが、更新が遅れたサイトを狙う試みは、続くと考えられます。
Q6.出版社の「PHP研究所」は関係ありますか?
ありません。名前が似ているだけです。
まとめ|PHP脆弱性で、いまやること
最後に、要点を整理します。
- 2026年10月21日、PHPに、認証不要で遠隔からコードを実行されうる脆弱性が2件、公表されました(通称php2shell)
- 世界のウェブサイトの約7割に関わり、日本でも、官公庁や銀行、飲食チェーンのサイトが一時停止しました
- 危険度は最大級です。ただし、いまは「被害が広がる前の緊急対応」の局面です
- 根本対策は、修正版への更新です。8.2.35/8.3.36/8.4.27/8.5.12以上を目安にします
- WordPressの運営者は、まず、PHPのバージョンと、事業者の告知を確認してください
- 一般の利用者は、慌てず、パスワードの使い回しと二要素認証を見直し、便乗詐欺に注意してください
状況は、日々変わります。
最新の情報は、PHP公式、JPCERT/CC、IPA、各サーバー事業者の告知で、ご確認ください。
参考にした情報(一部)
- ➡ PHP公式のセキュリティアドバイザリ(2026年10月21日)
- ➡ JPCERT/CC「PHPにおける複数の脆弱性に関する注意喚起」(10月22日)
- ➡ IPA「【事前準備のお願い】PHPのセキュリティリリース公開予定について」
- ➡ NCSC-NL「php2shell」
このほか、読売新聞(10月22日の3本)、ITmedia NEWS、ロイター、共同通信、時事通信、FNNプライムオンライン、アスキー、Yahoo!ニュース エキスパート(岡田有花さん)、各レンタルサーバー事業者の告知を参考にさせていただきました。


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