大の里、連続優勝で横綱昇進するポイントは「負ける型」を壊すこと!過去1年の取組で分析!

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大相撲2025年5月場所、多くの大相撲ファンにとって一番の関心は「大の里が連続優勝を果たすかどうか?」、そして「その結果として、場所後に新横綱昇進を果たすか?」でしょう。

5月場所は、本記事公開現在、まだ2日間しか終わっていません。

大の里は一応2連勝ではあるものの、2日目の対・高安戦での「引き」はいただけないものでした。結果オーライではあるのですが、おそらく、多くの大の里ファンの中に不安がうずまいていることでしょう。

そこで、大の里の過去1年間の全取組を分析して「連続優勝」の可能性を探ってみます。

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目次

過去1年間の全取組まとめ

まず、分析をする前に、過去1年間の全取組の対戦相手、決まり手などを列挙しますね。

2024年5月場所・新三役で初優勝!

ちょうど1年前の5月場所は、大の里が初優勝を決めた場所でした。初土俵(2023年5月場所)から数えて7場所目、入幕3場所目の快挙でした。

なお、「毒饅頭」という欄を設けました。これはNHKの大相撲動画の全取組をみなおして、大の里が「毒饅頭」をやってしまった取組につき「毒饅頭」と記しました。

この「毒饅頭」は、NHKの解説者・琴風さん(元尾車親方)が「安易な引き技」を称する言葉です。当然、横綱を狙う関取としては、好ましからざる行為という意味です。すなわち、強い横綱を体現できないからです。

ところで、「△」印ですが、明確な「毒饅頭」(=引き技)ではないが、かなりグレーだという場合に「△」としました。

この「毒饅頭」、下記の表だけみてもわかるように、勝てるときもあれば、負けるときもあるのです。「勝てればいいだろう」という考えを軸にしてしまうと、「毒饅頭」の勝率は6割くらいなので、「毒饅頭」の多用は間違ってないのかもしれません。

ただし、大の里が今後、横綱になって活躍するシーンで「毒饅頭」を多用する姿を見たいですか?

そういう姿ではなく、力強く押し出ししたり、押し倒ししたりする姿が見たいですね。少なくとも筆者 TOKIOはそうです。まぁ、「毒饅頭は使わないで!」というのは美学かもしれません。

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いろいろ書いてしまいましたが、2024年5月の場所で一番評価すべきところは、初場所から数えて7場所目での幕内最高優勝を果たしたという点です。

2024年7月場所・新関脇!

優勝の結果、新関脇に昇進しました。新関脇で負け越しする力士も多い中、大の里は2桁白星は実現できなかったものの、しっかり勝ち越し、9勝をあげました。

「毒饅頭」もしっかり3つ。負けたり、勝ったり…。

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この7月場所で評価すべきところは、新関脇でしっかり勝ち越したことでしょう。

2024年9月場所・2回目の優勝!

驚異の初優勝の余韻が冷めない状況のなか…

初日から11連勝とすっぱしり、結果、早くも2度目の幕内最高優勝です。

この場所は、「毒饅頭」は初日の熱海富士戦のみで、しかも、初日は白星となりました。

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この場所の一番の評価は、当然、2回目の幕内優勝。これに反対する人はいないでしょう。

一方、負けた2つの取組に、今後の大の里にとって重要な反省点があると思うのです。

簡単にいうと、「土俵際が急ぎすぎて甘い」ということと、「立ち会いの変化等に要注意」ということです。

2024年11月場所・新大関!

初土俵(2023年5月場所)から数えて10場所目で大関昇進を果たした大の里。「毒饅頭」は2つで、両方とも黒星です。

2025年1月場所

この場所も順調に(?)「毒饅頭」3つ。勝ったり、負けたり。

初日の翔猿戦での敗戦は、2024年9月場所の阿炎戦での敗戦が活かされていないなぁ…。

そんなこんなで、ツッコミどころはあるのですが、10勝をあげたことは評価ですね。

2025年3月・大関3場所目で3度目の優勝

1年6場所のなかで、3回目の幕内最高優勝です。しかも、初土俵(2023年5月場所)から数えて12場所目という早さです。

なんと、現役力士で優勝回数はトップとなってしまいました。

ただし、この場所はたくさん「毒饅頭」を食べてしまいました。

1年間91戦を振り返って…

NHKの大相撲動画を活用して、2024年5月場所から2025年3月場所までの大の里の全取組を見直しました。

また、結果を前述のように表でまとめました。

気になった「毒饅頭」もしっかりカウントしました。

以上のことから、ここ1年間の大の里をまとめると…

良い点は…

  • 初土俵が2023年5月場所なのに、その1年後の2024年5月場所には幕内最高優勝を果たしてしまったこと。
  • そして、2024年5月場所を起点とする1年間6場所で、合計3回も幕内最高優勝を果たしてしまったこと。
  • この1年間、決定戦を含め91戦で66勝25敗、勝率 72.5%。
  • 2024年9月場所には初日からの11連勝を記録。

悪い点は…

  • 引き技の結果の勝率は約6割。91戦中17の「毒饅頭」あり(「△」除く)。
  • 土俵際の攻めが稚拙というか、慌てすぎて負けに繋がることがある。
  • 十分な体躯なのに立ち会いでの力強さに欠ける。
  • 右下手が取れないと、次を攻めあぐねて相手につけこまれt「毒饅頭」というパターンがある。

角界先輩たちの評価は…

NHK大相撲解説者・琴風(元尾車親方)は…

苦し紛れに引いての黒星を、私はこのコラムで“毒まんじゅう”と表現している。けがにもつながるし、尾を引く負けになる可能性も高い。どの力士も楽して勝ちたいと思うものだ。我慢できるかどうか。“毒まんじゅう”が命運を握ることになる。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

引用元:スポーツ報知

秀ノ山親方(元大関・琴奨菊)は…

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秀ノ山親方は「右を差せなかったり腰高になって相手に低く攻められると、まともに引いてはたきにいってしまうところがある。立ち合いで後手を踏んで引き技に頼ると、あの大きな体と馬力は生かせない。稽古の段階からしっかりヒザを曲げて重心を低く保てるようになれば、相手に押されることはない」と指摘した。

その上で「もともとのスケールの大きさと、土俵に上がった時の声援は〝横綱級〟。チャンスを生かせるように、来場所はさらにレベルアップした姿を見せてほしい」とエールを送った。

引用元:東スポWeb

同じく東スポWebから、八角理事長たちの3月場所での3度目の優勝に対してのコメントは…

日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「優勝は立派ですよ。(横綱に)早く上がってほしい」と熱望する。審判部長の高田川親方(元関脇安芸乃島)も「結びの一番も、決定戦もいい相撲。優勝というのは大きい。(来場所は)楽しみな場所」と期待感を口にした。

引用元:東スポWeb

2025年5月場所2日目、対・高安戦で引いて勝ったことに対しては…

立ち合いで鋭く当たって、前傾姿勢になる理想の展開。すかさず高安の首に右手をやると、力任せに押しつぶすようにはたいた。これまで、得意の右を差し込めないと引いて墓穴を掘る悪癖を指摘されてきたが、この日はあくまで主導権を握ってのはたき。支度部屋では「相手が見えていた。立ち合いは良かったので明日につながるはず」と前向きに振り返った。八角理事長(元横綱・北勝海)も「大の里は右を差せないとすぐに引いてしまうが、当たり勝っていた」と分析した。

引用元:スポニチアネックス

一方、大の里については、稽古不足を心配する声もあり…

師匠・二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)が引退した2019年以来、6年ぶりの日本人横綱となる。貴乃花が引退した2003年以降の22年間で和製横綱はまだ稀勢の里1人だけ。協会や好角家の期待が集まるのも当然である。

ところが、その期待が急速にしぼんだのは5月2日の横綱審議委員会の稽古総見。大の里を一目見ようと5500人の観客が訪れ、母・中村朋子さんと、美人との誉れ高い妹・葵さんも来場。しかし、その前で大の里は16番取って6勝10敗に終わったのである。 「散々でした。しかも、先場所休場したばかりの横綱・豊昇龍に1勝8敗。本当に綱取り場所なの? と思うほどほど結果も内容も酷かった。八角理事長(元横綱・北勝海)も“アピールに欠けた。必死さがなかった”とおかんむりでした」(相撲担当記者)。

引用元:Yahoo!ニュース : デイリー新潮

どうやら、大の里本人も稽古不足をわかっているようで…

本人が「稽古不足。上半身と下半身がバラバラ」と述べたように、原因は調整不足の一言に尽きる。力士は通常、番付発表から本場所に向けて身体を仕上げていくが、大の里は4月28日の番付発表後、体調を崩して稽古を休んでいた。5月1日に行われた一門の重要行事・(二所ノ関一門)連合稽古も欠席。横審の総見はぶっつけ本番だったから、惨敗も当然であろう。 「しかも、記者に体調不良について聞かれた親方は“怪我ではない”としつつ詳細を明かさなかった。何か表に出来ないような事情があったのでしょうか。気になるのは、今場所前の計測で、大の里の体重が191キロと2月に比べて8キロも増え、幕内最重量となったことです。力士が急激に体重を増やすことは膝などに負担がかかりますから、あまり勧められたことではありません。体調不良と結び付け、場所の間にタニマチに連れ回され過ぎたのではないか、と口さがない声も出てきているほどです」(同)
実は大の里は、新大関で迎えた昨年九州場所でも、場所前にアデノウイルスに感染、巡業を休んだ。稽古不足が祟って9勝6敗に終わっている。場所前の体調管理が課題のひとつであろう。

引用元:Yahoo!ニュース : デイリー新潮

春巡業などを見ていた親方衆からは、大の里に辛辣な意見が…

「場所前に慌てて動いている印象ですよね。それならば春巡業で、もっとしっかりと稽古に取り組むべきだったのでは」(相撲担当記者)
(中略)
「そこでの大の里の姿を見た親方衆からは、稽古の量も少ないし、質もよくないとダメ出しの声が出ていました。例えば鳴戸親方(元大関・琴欧州)は、稽古の低調さを嘆いた後で、“それでも(大の里が)勝っちゃうのが問題。本人もやってないけど、周りもやっていない”と角界全体の意識の低さにあきれ顔。最終日も大の里は朝稽古で相撲を取らず、巡業部長の境川親方(元小結・両国)は、“やる時はやるんだけどね。若いんだからもっと(稽古に)積極的にならないと”と苦言を呈していました」(同)
(中略)
「一門の連合稽古などでは、一時間ほどで息が上がってしまう。ガス欠ぶりを見た二所ノ関一門のある親方は“稽古が圧倒的に足りない。このままでは必ず怪我をする”と言っていました。自身は鳴門部屋の荒稽古で鍛え上げられましたが、二所ノ関親方はその伝統を自らの部屋に引き継がず、土俵での稽古は週に3日ほどが基本です。部屋が茨城県阿見町と都心から離れていることや、親方の方針もあり、出稽古にもそれほど頻繁にはいかない。しかし、自分を除けば部屋の最高位は十両の白熊ですから、猛稽古の代表格である伊勢ケ浜部屋の力士などと比べ、大の里の稽古が量も質も劣るのは明らかです」(相撲協会関係者)

引用元:Yahoo!ニュース : デイリー新潮

大の里の稽古不足については、昨年9月場所で2度目の優勝を果たしたあとにも囁かれていました…

192センチの恵まれた体格を武器に、右四つを型にして相手をねじ伏せるのが大の里の取り口。スピード相撲が身上なのだが、常に指摘されることがある。稽古不足だ。同門の二所ノ関一門の親方衆でさえ「稽古が圧倒的に足りない。このままでは必ず怪我をする」と忠告する。

元横綱・稀勢の里が開いた二所ノ関部屋は土俵での稽古は週3回が基本である。対照的に猛稽古の代表格は横綱・照ノ富士がいる伊勢ヶ浜部屋だ。「若い力士は1日100番程度、平気で相撲をとる。他の相撲部屋では3、40番を取れば多い方。元横綱・白鵬の宮城野部屋が伊勢ヶ浜部屋に吸収されることが決まった際、宮城野部屋の力士の中には、伊勢ヶ浜の稽古には耐えられないと廃業を選んだ者もいた」(古参の相撲記者)。

二所ノ関親方は中学卒業後に、元横綱・隆の里の鳴戸部屋に入門している。「鳴戸部屋は土俵の鬼として有名だった元横綱・初代若乃花の二子山部屋の流れをくんでいます。稽古の厳しさは相撲界でも屈指でした。稀勢の里はその猛稽古の中で最高位の横綱まで上がりました」(相撲協会関係者)。にもかかわらず、自らの部屋にはその伝統を引き継がなかった。実際、大の里は一門の連合稽古の際などには、1時間ほどで息があがる場面を目撃されている。

引用元:デイリー新潮

元横綱・稀勢の里率いる二所ノ関部屋では、従来の稽古法とは違うやり方をとっている。例えば、稽古がキツいということで有名な伊勢ヶ濱部屋では、毎日、時間をかけて何十番も稽古するという。一方、二所ノ関部屋の稽古は毎日ではないらしい。

二所ノ関親方は、大学院までいってスポーツ科学を学んだようで、そういうことを活かしているのかもしれない。

しかし、従来のキツい稽古のなかで育ってきた親方衆からすると、大の里の稽古不足は看過できないほどなのかもしれない。

個々で従来の稽古法がいいのか、二所ノ関親方や中村親方がはじめている稽古法がいいのかの判断はしないが、二所ノ関部屋や中村部屋でやっていることは、温かい目で見ていく必要があるのではないか。

親方衆は、大の里を見て、「稽古不足で怪我をする」と心配しているが、二所ノ関親方たちは従来の稽古法ではないやり方をすることで「怪我をしない」と実現しようとしているのかもしれない。

_/_/_/

筆者 TOPIOは、従来の稽古法と同じでないことは大いに結構だと思っている。

あとは、結果を出すこと、そして、再現性のある結果を出すことだろう。

そういう意味でも、今場所の大の里の活躍には期待しています。

中村部屋の新入幕力士・嘉陽も期待していたのですが、嘉陽の場合は、圧倒的に持久力が無いのかも…。

それからもう一つ引用。

勝つ型ない豊昇龍、負ける型ある大の里 横綱として大成するのは…
(中略)
大相撲で磨いた右差し、左おっつけの形と学生時代から得意な突き、押しの二つが必勝パターン。相手を寄せ付けない豪快な勝ちっぷりは大関昇進伝達式の口上で用いた「唯一無二」の強さを誇る一方、右を差せないと引く悪癖があり星を落とすパターンが目立つ。

大の里は負ける型の克服が急務。

引用元:サンスポ

そう、大の里で⑨無は負けパターン(負ける型)の克服なのかもしれない。

前掲した「悪い点」を再掲する。

  • 引き技の結果の勝率は約6割。91戦中17の「毒饅頭」あり(「△」除く)。
  • 土俵際の攻めが稚拙というか、慌てすぎて負けに繋がることがある。
  • 十分な体躯なのに立ち会いでの力強さに欠ける。
  • 右下手が取れないと、次を攻めあぐねて相手につけこまれt「毒饅頭」というパターンがある。

これらはみんな「負ける型」。何度も再現しているので「型」として染みついている。

一方、染みついているものなら克服する方法もあるハズ。

まとめ 〜 ポイントは「負ける型」の克服!

大の里には多くの大相撲ファンが期待しています。それは…

2025年5月場所の連続優勝で、場所後の横綱昇進を実現すること。

そして、これまた多くの大相撲ファンが、単に横綱昇進するだけではなく、「強い横綱として活躍し続けること」も期待しています。

そのためにも「毒饅頭」のような「負ける型」や、立ち会いで右差しがとれないと攻めあぐねて墓穴を掘るみたいな「負ける型」は、今場所で克服してほしい。

引き技多用の横綱、立ち会いで慌てる横綱なんて見たくないからね。

そういうことで、今場所も大の里の活躍を期待しています!

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