いよいよ5月11日から大相撲5月場所がはじまります。
5月2日には両国国技館において稽古総見が行われました。
YouTubeにて「幕内申し合いノーカット版」動画がアップされていましたので、それを紹介するとともに、「そもそも申し合いって何?どういう意味でやるの?勝ち残りがどうやって相手を指名するの?」などなどの疑問点を調べてみました。
別途、横綱・大関陣の申し合いも記事にする予定です。
- 稽古総見における幕内申し合いの意味
- 申し合いで勝ち残りが次の相手を指名する方法
- 横綱・大関陣は別途の申し合いが行われる意味
なお、稽古総見の三役稽古については、こちらの記事をどうぞ。

稽古総見、幕内申し合い動画(平幕〜関脇)
5月2日に両国国技館で行われた稽古総見における幕内申し合い動画(平幕〜関脇)がYouTubeにアップされていましたので、それを勝手に紹介させていただきます。
夕暮れメランコリーさん、動画、ありがとうございます。
次に、対戦と結果を動画からピックアップしますね。
なお、冒頭の対戦での勝ち残りが誰だか良く分かりません(^_^;)
幕内申し合いの対戦と結果
なお、以下、勝者は霧島のように記述します。
原則、勝者が勝ち残り、次の対戦相手を指名します。
- (東) vs (西)
- 豪ノ山 vs ???
- 明 生 vs ???
- 明 生 vs 大栄翔
- 霧 島 vs 大栄翔
- 霧 島 vs 豪ノ山
- 霧 島 vs 平戸海
- 湘南乃海 vs 平戸海
- 湘南乃海 vs 霧 島
- 錦 木 vs 霧 島
- 豪ノ山 vs 霧 島
- 佐田の海 vs 霧 島
- 大栄翔 vs 霧 島
- 大栄翔 vs 若隆景
- 大栄翔 vs 佐田の海
- 大栄翔 vs 湘南乃海
- 大栄翔 vs 平戸海
- 豪ノ山 vs 平戸海
- 豪ノ山 vs 王 鵬
- 豪ノ山 vs 霧 島
- 王 鵬 vs 霧 島
- 翔 猿 vs 霧 島
- 霧島、勝ち残りせず
- 若隆景 vs 玉 鷲
- 若隆景 vs 湘南乃海
- 若隆景 vs 明 生
- 玉正鳳 vs 明 生
- 玉正鳳 vs 竜 電
- 王 鵬 vs 竜 電
- 王 鵬 vs 平戸海
- 阿 炎 vs 平戸海
- 阿 炎 vs 伯桜鵬
- 霧 島 vs 伯桜鵬
- 霧 島 vs 翔 猿
- 霧 島 vs 錦 木
- 霧 島 vs 隆の勝
- 明 生 vs 隆の勝
- 明 生 vs 阿 炎
- 明 生 vs 若元春
- 王 鵬 vs 若元春
- 錦 木 vs 若元春
- 玉 鷲 vs 若元春
- 玉 鷲 vs 豪ノ山
- 玉鷲、勝ち残りせず
- 一山本 vs 若隆景
- 王 鵬 vs 若隆景
- 尊富士 vs 若隆景
- 尊富士 vs 竜 電
- 熱海富士 vs 竜 電
- 熱海富士 vs 翔 猿
- 霧 島 vs 熱海富士
- 霧島、東方に入ります
- 霧 島 vs 竜 電
- 竜電、霧島に額の傷?を指摘され、立ち会い前に変わります
- 霧 島 vs 隆の勝
- 霧 島 vs 平戸海
- 大栄翔 vs 平戸海
- 大栄翔 vs 王 鵬
- 大栄翔 vs 阿 炎
- 朝紅龍 vs 阿 炎
- 朝紅龍 vs 宇 良
- 玉正鳳 vs 宇 良
- 玉正鳳 vs 翔 猿
- 玉正鳳 vs 王 鵬
- 伯桜鵬 vs 王 鵬
- 明 生 vs 王 鵬
- 明 生 vs 霧 島
- 栃大海 vs 霧 島
- 平戸海 vs 霧 島
- 平戸海 vs 一山本
- 平戸海 vs 翔 猿
- 霧 島 vs 翔 猿
- 霧島、勝ち残りせず、大関同士の申し合いに
- 大の里 vs 琴 櫻
- 結果は動画にないので、パス
申し合いを見ての個人的感想など
見て直ぐに分かるのは、2場所振りに関脇解離咲きを果たした関脇・霧島の強さ。
申し合いで、4連勝1回、3連勝2回、連勝3回、単勝1回、なかなかというか他者を圧倒していますね。
現在、相当に好調と見えます。
5月場所の活躍が楽しみです。
幕内最高優勝候補の一人と考えてよさそうです。
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次に、同じく関脇の大栄翔。
霧島の4連勝のあとに続き、意地の4連勝。
しかし、そのあと力尽きたみたいですね。
霧島ほど度々、申し合いに登場しません。
大栄翔は5月場所は大関昇進場所とは言われていませんが、13勝以上で2回目の幕内最高優勝を果たせば、場所後の大関昇進も可能です。
そして、それは最後のチャンスかもしれません。
貴景勝が引退したあとの「突き押しの大関」を期待したいのですが…。
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なお、紹介した動画にはもしかしたら前半部分が欠落しているのかもしれませんが、紹介した動画には申し合いに登場しなかった次の力士たちの動静が気になります。
- 高安、千代翔馬、欧勝馬、美ノ海、阿武剋、金峰山、安青錦、翠富士、正代、遠藤、獅司、時疾風、琴勝峰、嘉陽
なお、情報によると稽古総見で横綱との稽古で新入幕の嘉陽が怪我をしたとか。心配です。
申し合い稽古について調べて見た…
次に、稽古総見における「申し合い稽古」について調べて見ました。
稽古総見における申し合い稽古の意味合いとは?
大きく4つあります。
- 本場所直前の「実戦シミュレーション」
- 申し合いとは、ある力士が勝ち続ける限り何度でも取り続け、負けると相手が勝ち残りになる形式の勝ち抜き稽古。
- 実戦に近い形式で取組が続くため、体力・精神力・技術の総合的な仕上がりを確認できます。
- ライバル同士の力量確認と探り合い
- 実際の本場所でも対戦する可能性が高い同士が対決することも多く、互いの得意・不得意や変化への対応力を試す場になります。
- 特に横綱・大関クラスが登場する場合は、注目の一番が連続することも。
- 若手や中堅にとってはアピールの場
- 横綱や大関に挑むことで、存在感をアピールできる絶好のチャンス。
- 強豪相手に善戦すれば、本場所での取り組みにも良い影響を与えられます。
- ファンへのアピール
- 稽古総見は一般公開されるため、力士たちがファンに自分の実力や魅力を見せる場でもあります。
- ほぼ幕内総出となる申し合い稽古は、ファンにとってはたまらない時間となります!
申し合い稽古のやり方
対戦して勝ち残った者が、次の対戦相手を指名して行うのが申し合いの基本ルール。
ときに、体調や状態により、勝ち残らない場合もあります。
紹介した「申し合い稽古動画」のなかでも、そういう場面が2回ありました。
霧島が3連勝したあと、調整のためか勝ち残らなかった。
そして、玉鷲が連勝のあと勝ち残らなかった、以上2例。
また、申し合いは幕内だけでなく、十両同士の申し合い、幕下以下の申し合いなどもあります。
ところで、勝者が次の対戦相手を指名する方法が、動画を見ているだけでは分かりません。
そこで、それなりに調べてみました。
勝者が次の対戦者を指名する方法
原則は次の通りのようです。
- 次の相手力士を「指さす」「目で合図する」「名前を呼ぶ」など、さまざまな方法で指名します。とてもさりげないので分かりにくいことが多い。
そして、観客から見て指名が分かりにくい理由は次の2点によります。
- 合図が非常に小さい・無言
- 派手なジェスチャーはなく、顔を少し向けるだけ、視線だけ、などのさりげない合図がほとんどです。
- 土俵下に並んでいる力士たちも、指名されるのを「察して」動くことが多いため、観客には分かりにくいのです。
- 親方の指示や配慮があることも
- 稽古総見は協会主催で、親方や審判部も見守っているため、
- 「このへんで横綱に回しておこう」
- 「若手にも機会を与えよう」
などの配慮が入ることもあり、完全な自由指名ではない場合もあります。
また、勝ち残り制度の狙いとして、次の3点の意味があるとも言われています。
- 力士本人の自主性や相手を見極める目を養うため。
- 誰と取るかの選択も、実は「稽古の一部」として重視されています。
- そのため「誰を指名するか」にも、力士の成長や自信の現れが見えるのです。
以上を踏まえて、観客として申し合い稽古を見る場合、次のような視点で見ることで、より楽しめるのではないでしょうか。
- 誰が誰を指名するかを予想するのも楽しいポイント。
- 連勝中の力士が誰に挑むかで、その力士の心意気が見えてきます。
- 親方が近くで声をかけていたりすると「これは協会側の意図かも?」と察するのも通な楽しみ方です。
まとめ
5月場所に向けての稽古総見における申し合い稽古動画がYouTubeにありましたので、紹介させていただくとともに、「申し合い稽古」について調べてまとめました。
横綱・大関の申し合いについては、別記事にて書く予定です。
落語の寄席などでは新年に顔見世興行的な催しがありますが、公開で行われる稽古総見時の申し合いなどは、同じような楽しみがあるのかもしれません。
紹介させていただいた動画は43分と長いのですが、大相撲好きの筆者 TOPIOとしては、たっぷり楽しませていただきました!
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