改選50議席を争った参院選2025の比例代表。それはドント方式で議席割り当て実行されました。
ドント方式については、次の記事を書いていますので、参照ください。

しかし、しかしです…。自分でドント方式の解説記事を書いたのに、具体的にはどうなっているのかを考えたらよくわからなかった(T_T)
そこで、今回の各党の得票数を元に、改選50議席の割り当てをトレースしてみました。
全体の割り当て結果はコレ
ドント方式の割り当てのトレース、成功しました♪
一応、Excelで作ったのですけど、表が大きすぎます。どうするか考えますけど、とりあえず、画像で載せることにしました。

画像が大きすぎるので、文字としてはフツーそのままでは視認できないでしょう。
とりあえず、画像をクリックして、全体を眺め回してください。
もっと見やすい方法がないか(Tablepressを使えばいいと思うけど、入力が面倒)検討します。
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この議席割り当て表ですが、「議席1」から割り当てを決定、それが終わったら「議席2」、それをずっと続けて、「議席50」まで、50の議席をドント方式で各党に割り振っていきます。
その割り振りの概略はこの通り。
「議席1」の割り当ての決定方法
- Step1-1. 各党の得票数をそれぞれ分母「1」で割る。
- すなわち、当初の各党の得票数とイコールです。
- Step1-2. Step1-1の結果で、最大値に注目。
- 今回は自民党の「12,808,306票」になります。
- Step1-3. Step1-2の結果で、自民党に「議席1」を割り当てます。
「議席2」の割り当ての決定方法
- Step2-1. 「議席1」を割り当てた自民党以外は、各党の得票数をそれぞれ分母「1」で割る。
- Step2-2. 「議席1」を割り当てた自民党は、得票数を直前の分母「1」に1加算した「2」で割る。
- Step2-3. Step2-1とStep2-2を比較して、最大値に注目。
- 今回は国民民主党の「7,620,492票」になります。
- Step2-4. 以上の結果から、国民民主党に「議席2」を割り当てます。
「議席3」の割り当ての決定方法
- Step3-1. 「議席2」を割り当てた国民民主党は、得票数を直前の分母「1」に1加算した「2」で割る。
- Step3-2. 自民党は、得票数を直前の分母「2」と同じ「2」で割る。
- Step3-3. 国民民主党と自民党以外は、各党の得票数をそれぞれ「1」で割る。
- Step3-4. Step3-1、Step3-2、Step3-3を比較して、最大値に注目。
- 今回は参政党の「7,425,043票」になります。
- Step3-5. 以上の結果から参政党に「議席3」を割り当てます。
以下略。
つまり、次のようになります。
- 議席を割り当てられた政党は次の議席数割り当てにおいて、得票数を直前の分母に1加算した分母で割る
- 議席を割り当てられなかった政党は次の議席数割り当てにおいて、得票数を直前の分母と同じ分母で割る
議席1つ1つドント方式で割り当てた結果は…
前述のやり方(ドント方式)で、50議席を1つ1つ割り当てしていきます。結果…
- 「議席1」は、自民党に割り当て
- 「議席2」は、国民民主党に割り当て
- 「議席3」は、参政党に割り当て…
以下続くで、各党に割り当てられた議席数をまとめると…
- 自民党に12議席
- 国民民主党に7議席
- 参政党に7議席
- 立憲民主党に7議席
- 公明党に4議席
- 維新に4議席
- れいわに3議席
- 日本保守党に2議席
- 共産党に2議席
- みらいに1議席
- 社民党に1議席
これで50議席がすべて各党に割り当てられました。
このあとは、各党毎に、それぞれの候補者の得票数上位から獲得議席数分、当選者が決まります。
NHK党、浜田聡氏が33万票獲得しても落選した理由は…
NHK党の浜田聡氏が33万票(比例代表のなかで得票数第7位)を得票したにもかかわらず、当選に至らなかったのは、結局、ドント方式でNHK党に「1議席」も割り当てれることがなかったからです。
1議席を獲得した社民党の得票は約130万票。浜田聡氏の得票は大きかったものの、NHK党全体では、社民党の130万票を大きく下回った結果、「1議席」の獲得ができなかったのです。
まとめ
ドント方式については、筆者 taoが解説記事を書いたものの、具体的に割り当てプロセスをやらなかったので、本当の意味では理解できていませんでした。
今回、参院選2025の比例代表50議席の割り当てプロセスをトレースすることで、ドント方式を具体的に理解することができました。
参院選については、選挙区も比例代表も1票の格差に注目が集まります。
今回、比例代表ではNHK党の浜田聡氏が33万票で全比例代表候補者の第7位の得票であるにも関わらず落選しました。
しかし、ドント方式は、小さな政党でも、それなりに得票を実現すれば議席を得るチャンスのある方式です。
例えば、結成2年ほどの日本保守党は、比例代表候補者の1人、北村晴男氏が約100万票(全比例代表候補のなかでぶっちぎりの第1位-2位とのダブルスコア)を獲得し、日本保守党としても約300万票の得票となり、比例代表2議席獲得に結びつきました。
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添付したエクセルの票は見にくいので、なんらかの代替方法を検討中です。
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