【歴史的快挙！】梶本一花選手が世界水泳OWSで金メダル！オープンウォータースイミングの魅力とルールを徹底解説

信じられない快挙がシンガポールで生まれました！

21歳の梶本一花選手が、水泳の世界選手権オープンウォータースイミング（OWS）女子3キロノックアウトスプリントで、日本勢初の金メダルを獲得。

この歴史的瞬間を彩ったOWSとは一体どんな競技なのでしょうか？

この記事では、梶本選手の輝かしい功績とともに、奥深いOWSの魅力と基本ルールを初心者の方にも分かりやすく解説します。

第１章：梶本一花選手のプロフィールと快挙

おそらく多くの方が「オープンウォータースイミング（OWS）って何？」と疑問をもっていることでしょう。その回答は次章に譲るとして、まずは、オープンウォータースイミングの世界選手権で快挙を達成した梶本一花さんを紹介しますね！

梶本一花選手は、2025年7月にシンガポールで開催された水泳の世界選手権で、オープンウォータースイミング（OWS）の歴史を塗り替えました。

まず、女子5キロで日本勢初のOWSメダルとなる銅メダルを獲得し、その翌日には新種目の女子3キロノックアウトスプリントで、OWS日本選手として史上初の金メダルに輝くという快挙を成し遂げました。

彼女はまた、五輪種目である女子10キロでも日本勢初の8位入賞を果たしています。

このほか、プール競泳では2024年3月の代表選考会で自由形3冠を達成しており、今大会でも競泳種目に出場予定の注目選手です。

第２章：そもそもオープンウォータースイミングとは？

オープンウォータースイミング、略してOWSは、川や湖、海、あるいは水路など、自然の水域で行われる長距離の水泳競技です。日本では臨海学校などで古くから行われている遠泳と似ていますが、OWSは競技規則に則って行われる「競泳」である点が大きく異なります。遠泳が協調性や精神的側面を重視するのに対し、OWSはいかに速くゴールするかを競う点で全く異なる競技です。

OWSの競技では、単に速く泳ぐ技術だけでなく、自然環境への適応力や危機管理能力が求められます。例えば、水温や気温、風向、潮流といった天候条件、潮の満ち引き、クラゲなどの海洋生物との接触、そして選手同士の衝突など、外部からの様々な影響を受けながら泳がなければなりません。水中の目印はほとんどなく、遠方のブイや陸上の目標物（半島、山頂、リゾートホテルなど）を見つけてコースを泳ぎ切る必要があります。まるで、水上で行われるダイナミックなオリエンテーリングレースのようなものですね。

OWSは1980年代に国際水泳連盟（現：世界水泳連盟）によって競技規則が整備され、ヨーロッパやアメリカ、オセアニア地域で普及しました。日本では1995年に静岡県熱海市で初のOWS大会が開催され、これは現在も日本国際オープンウォータースイミング協会（JIOWSA）に引き継がれ、毎年開催されています。

OWSの安全対策と競技のポイント

日本国際オープンウォータースイミング協会（JIOWSA）は、「安全が全てに優先する」という基本理念に基づき、詳細な安全政策を策定しています。これには、事故の未然防止、緊急事態発生時の迅速な対応、事故後の処置と再発防止の包括的な理解が含まれます。

具体的な安全対策として、以下のような取り組みが行われています。

また、選手が知っておくべき競技のポイントとしては、以下の点が挙げられます。

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第３章：OWS世界大会の種目紹介

オープンウォータースイミングの世界大会では、様々な種目が実施されています。 世界水泳選手権では、男女ともに5キロ、10キロの個人競技、そして4×1.5キロの混合リレーが行われています。これらの競技はすべて自由形（フリースタイル）で泳がれます。

特に注目すべきは、2024年7月1日から有効になった新しい世界水泳連盟の競技規則で追加された「3キロノックアウトスプリント」です。この種目は、2025年の世界水泳選手権で男女別に実施されることになりました。今回、梶本一花選手が金メダルを獲得した種目がこれです！

また、オリンピックでは10キロの競技のみが採用されており、「マラソンスイミング」と呼ばれています。その名の通り、陸上のマラソンに近い約2時間程度の競技時間で、レース中には給水が行われるなど、マラソンとの類似点があります。

第４章：梶本一花選手の今大会での記録まとめ

梶本一花選手は今回の世界水泳選手権2025で、OWSの歴史に新たな1ページを刻みました。

梶本選手は、これらのOWS競技に加え、競泳でも3月に自由形3冠を達成しており、今大会の競泳種目にもエントリーしています。まさに「二刀流スイマー」として、世界を舞台にその才能を発揮しています。

第５章：OWSに関する、よくあるQ&A

OWSに関する、よくあるQ&Aを集めました。

Q1: オープンウォータースイミング（OWS）とはどのような競技ですか？

OWSは、プールではなく、川、湖、海、または水路といった自然の水域で行われる長距離水泳競技です。一般的に「OWS」と略されます。

古くから日本で行われてきた「遠泳」に似ていますが、OWSは競技規則に基づき、いかに速くゴールするかを競う点で異なります。速く泳ぐ技術に加え、水温、気温、風向き、潮流などの自然条件、クラゲなどの海洋生物との接触、他の選手との接触、そして途中での給水など、様々な外部からの影響に対応する経験と知識が必要とされるのが特徴です。2008年の北京オリンピックからは10kmの競技が「マラソンスイミング」として正式種目となり、日本国内でも5月から10月にかけて各地で一般向けの大会が開催されています。

Q2: OWSの主な種目や距離について教えてください。

世界水泳連盟の競技規則では、男女ともに5km、10kmの個人競技と、4×1.5kmの混合リレー（男子2名＋女子2名）があります。すべての競技は自由形（フリースタイル）で行われます。

オリンピックでは10kmのみが「マラソンスイミング」として実施され、競技時間は陸上のマラソンに近い約2時間で、途中給水も行われます。 2024年7月1日からは、新たに「3kmノックアウトスプリント」という種目が加わりました。これは予選（1500m）、準決勝（1000m）、決勝（500m）の3ラウンドを勝ち上がっていくサバイバルレース形式の種目です。世界水泳選手権では、男女5km、10km、混合4×1.5kmリレーに加えて、2025年からは男女の3kmノックアウトスプリントも実施されます。

Q3: 日本におけるOWSの歴史と発展はどのようなものですか？

日本におけるOWSの歴史は、1995年8月6日に静岡県熱海市で国内初のOWSと銘打った大会が開催されたことに始まります。

この大会には180人の水泳愛好者が参加し、現在も「熱海OWS」として日本国際オープンウォータースイミング協会（JIOWSA）に引き継がれ、毎年開催されています。翌1996年には福岡市で本格的な競技大会「福岡国際オープンウォータースイミング競技大会」が開催されました。 21世紀に入ると、競泳の長距離選手がOWSに取り組むケースが増え、競泳とOWSの二刀流選手は「デュアル・スイマー」と呼ばれ、OWSの高速化に貢献しました。 2012年のロンドンオリンピックでは、貴田裕美選手と平井康翔選手が初の日本代表に選出されました。国内では、日本水泳連盟が主催するエリートレースの日本選手権水泳競技大会OWS競技が千葉県館山市を中心に開催されており、同市は国内OWSの「メッカ」となりつつあります。

Q4: OWSの競技規則や服装に何か特別な点はありますか？

OWSでは、承認済みの水着、ゴーグル、最大2枚のキャップ、ノーズクリップ、耳栓の使用が認められています。水着については、競泳の水着規定とは異なり、ワンピースまたはツーピースの水着を1枚着用できますが、首、肩、足首を超えてはなりません。

水温によってウェットスーツの着用規定があり、水温20℃以上の競技ではウェットスーツは不可、20℃未満では着用可能、18℃未満の場合は着用が義務付けられます。ウェットスーツは胴体、背中、肩、膝を完全に覆い、首、手首、足首を超えないものに限られます。競技が実施できる水温は16℃以上31℃以下と規定されています。 また、競技前にワセリンやラノリンの軟膏で皮膚の擦れを防いだり、日焼け止めを使用したりすることが許可されています。選手番号は両手の甲、両腕（上腕）、背中上部にマーキングされ、計時用のマイクロチップトランスポンダーが両手首に装着されます。

Q5: OWSにおいて安全はどのように確保されていますか？

OWSでは「安全が全てに優先する」という基本方針に基づき、厳格な安全政策が策定されています。大会運営にあたっては安全委員会が設置され、事故を未然に防ぐための対策が講じられます。予想される事故原因としては、循環器系疾病、低体温症、熱中症、波や水による感覚器官の麻痺、疲労、水生生物、衝突などが挙げられます。

具体的な安全対策には、スタート時の混乱を避けるためのウェーブスタート（最大100名ずつ、2分以上の間隔を空けてスタート）、ヘッドファーストエントリーの禁止（足から入水するフットファーストエントリーの推奨）、事前の健康アンケートの実施、海上監視にあたるライフガードによる「2・3ミニッツルール」の遵守（2分以内の監視ゾーンのスキャン、異常発生から3分以内での救助地点への到達・レスキュー準備）、そして「PWCレスキューシステム」と呼ばれる監視体制の確立（水上オートバイを中心とした機動的な救助体制）などがあります。 さらに、緊急事態発生時には「緊急アクションシステム（EAS）」が発動され、レースの中断、関係機関への迅速な連絡、救助活動、そして二次災害防止策が徹底されます。事故発生後の対策委員会設置や情報の一元化、出場者・大会関係者への傷害保険加入も義務付けられています。

Q6: OWS競技で良いパフォーマンスを出すためのコツや注意点はありますか？

OWSでは、プールと異なりコースロープや目印がないため、水面から顔を上げて前方の目標物を確認する「ルックアップ」が非常に重要です。アリゲーターアイ（少しだけ顔を上げて前を見る）のような省エネなルックアップを習得し、2回に1回程度目標物が見えれば良い感覚で辛抱強く続けることが大切です。

また、ブイ周りでは特に注意が必要です。ターンするブイの周辺は選手が集中しやすく、クロールから平泳ぎや立ち泳ぎに切り替える選手も多いため、衝突による怪我のリスクが高まります。少し遠回りをして混雑を避けるか、一気に泳ぎ抜けるなどの工夫が必要です。 さらに、オープンウォーターではプールと違い、一度に大勢の選手が泳ぐため、身体の接触が頻繁に起こります。これによるストレスで呼吸が乱れることもあるため、練習で慣れておくことが望ましいです。 ゴーグル選びも重要で、天候に合わせてミラー型、クリア系、グレー系など、視覚情報が得やすい色のゴーグルを使い分けることが推奨されます。予備のゴーグルを複数持参することも、大会中のアクシデントに備える上で大切です。

Q7: 日本のOWS界で注目されている選手はいますか？

はい、21歳の梶本一花選手が近年非常に注目されています。彼女は競泳とOWSの「二刀流スイマー」として活躍しており、OWSにおいて目覚ましい成績を収めています。

2025年の水泳世界選手権では、女子5kmで日本勢初の銅メダルを獲得し、さらに新種目の女子3kmノックアウトスプリントでは、日本選手としてOWS初の金メダルを獲得するという快挙を成し遂げました。この大会では、スイムキャップが脱げるアクシデントがありながらも、最終盤で驚異的な追い上げを見せ、大逆転優勝を飾りました。 彼女は、オリンピック種目である女子10kmでも、日本勢として初めて8位入賞を果たしており、今後のさらなる活躍が期待されています。

Q8: 日本国際オープンウォータースイミング協会（JIOWSA）とはどのような組織ですか？

日本国際オープンウォータースイミング協会（JIOWSA）は、東京都に本部を置くオープンウォータースイミングの統括団体およびイベント運営会社です。Yutaka Shinozaki氏によって設立され、主にマスターズ（成人）スイマーを中心に、あらゆる能力と年齢のアスリートを対象に活動しています。

JIOWSAは、日本全国で19ものオープンウォータースイムシリーズを管理しており、スイミングホリデー、セミナー、ツアー、カンファレンスなども提供しています。その中には、世界トップ100のオープンウォータースイムにも選ばれた静岡県弓ヶ浜ビーチでのジャパン国際マスターズオープンウォータースイムも含まれます。 JIOWSAのミッションは、「安全なイベントを提供し、参加者が自然との調和の中で健康を維持し、パーソナルフィットネスを追求できるようにすること」という三つの柱に基づいています。彼らは草の根レベルでのオープンウォータースイミングの普及と成長に貢献しています。

まとめ

シンガポールで開催された世界水泳選手権での梶本一花選手の活躍は、まさに歴史的なものでした。OWSでの日本勢初のメダル獲得、そして初の金メダルという快挙は、多くの人々に感動と勇気を与えたことでしょう。

自然を相手にするオープンウォータースイミングは、プールとは異なる多くの魅力と難しさを持つ競技であり、梶本選手はその中で最高のパフォーマンスを見せてくれました。

彼女の「二刀流スイマー」としての活躍は、今後も競泳界とOWS界に大きな注目を集めることでしょう。

今回の梶本選手の金メダルをきっかけに、オープンウォータースイミングという競技がさらに多くの人々に認知され、活況を呈することを心から期待しています。