敏腕・山岡朝子編集長が「ハルメク」V字回復を実現した秘密!?

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発行部数を、どツボまで落とした女性雑誌「ハルメク」。

その立て直しのために、請われて2017年に編集長に就任した・山岡朝子さん。


大ピンチからのV字回復を実現!!

この記事では、山岡朝子さんのプロフィールとともに、彼女が成し遂げたV字回復の秘密を「ちょこっと調べ」。

併せて、「ハルメク」(雑誌+Web)についても紹介します!


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なお、山岡朝子さんについては、少し違った切り口で、こちらの記事も書きました。

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目次

雑誌「ハルメク」が堕ちるまで!?


それでは、雑誌「ハルメク」についてからスタート。

そもそも雑誌「ハルメク」って?

株式会社ハルメクホールディングスという会社が、2023年3月、東京証券取引所グロース市場に上場しました。

この株式会社ハルメクホールディングスは、いわゆる持株会社で、いくつかの子会社を包括的に管理しています。

そのなかの中核的かつ最優良の子会社が株式会社ハルメク


シニア層向けに出版や通販事業を展開している会社です。

そして、この株式会社ハルメクが出版事業の核として発行しているのが女性雑誌「ハルメク」

実は、ぐちゃぐちゃ書きましたが、上場会社やその中核子会社の名前にもなっているように、この雑誌「ハルメク」がすべての始まりって感じなんです。


そして、この雑誌「ハルメク」の最大の特徴は、書店販売していないということ。

つまり、有料会員のみに発行する雑誌なんです。


それなのに、女性雑誌発行部数No.1という物凄さ!!!

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ところで、雑誌と言えば、最近だと松本人志さんのことなどでブイブイ言わせている「週刊文春」が有名ですね。

この「週刊文春」、Wikipediaによると2021年第1四半期の1部あたりの発行部数が52万部。

一方、雑誌「ハルメク」は月刊誌ですが、直近(2023年3月)では、50万部とのこと。

出版規模として、雑誌「ハルメク」の凄さを感じていただけたでしょうか・・・。

雑誌「ハルメク」の簡単な経緯・・・

雑誌「ハルメク」の発端は、ユーリーグ株式会社というところが1996年3月に創刊した雑誌「いきいき」です。

この雑誌事業などは、2012年、ノーリツ鋼機の傘下となり展開が続きます。

2016年に、雑誌「いきいき」を発刊する「いきいき株式会社」が、「ハルメク株式会社」と商号変更し、それに伴い、雑誌名も「ハルメク」に改称されます。

そして、2018年には「ハルメクWeb」が開設され、今と同じ、雑誌とWebの「ハルメク」展開となります。

ところで、雑誌「ハルメク」ですが、雑誌売上全体が下降トレンドにあるなか、2006年には公称43万部と順調でした。

しかし、ピークの3分の1(2017年、山本朝子さん編集長就任時は14万5千部)までに減少してしまいます。

公称43万部が3分の1まで減少したのは、必ずしも雑誌売上全体の下降トレンドに巻き込まれた・・・だけではないでしょう。

つまり、雑誌「ハルメク」自体に、例えば、編集方針その他に問題があったということなのです。

なぜ、そう言い切れるかというと、2017年、請われて編集長に就任した山岡朝子さんが、V字回復させたからです。


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ちなみに、ハルメク株式会社は、2020年、ノーリツ鋼機の傘下から離れ、当時の経営者が株式取得。

その後、持株会社の傘下となり、持株会社が東証上場という流れになります。

山岡編集長就任、プロフィールその他いろいろ

山岡朝子さんは、これまでもテレビ番組に登場。

それでも、あまりプロフィールなどは明らかにされていません。

ネットのちょこっと調べで、分かっていることをいくつか書きますね。

山岡朝子さんプロフィール
  • 名 前:山岡朝子(やまおかあさこ)
  • 出 身:大阪府
  • 生 年:1974年
  • 学 歴:大阪大学文学部卒
  • 既 婚:子供あり
  • 前 歴:株式会社主婦と生活社
    • 誌創刊を含め7誌以上の編集長を歴任
    • 2017年、主婦と生活社退職
  • 現 職:株式会社ハルメクホールディングス 取締役
    • 2017年入社(ヘッドハンティング)
    • 株式会社ハルメク 執行役員・コンテンツ事業本部長
    • 同社兼 ハルメク編集部編集長

山岡朝子さんは、前職の主婦と生活社で、創刊を含め7誌以上の雑誌編集長を務めたやり手編集者。

編集長ですから、全体を見渡して、部下たちを含めた様々なリソースを十分に活かして事業展開する力があるワケです。

主婦と生活社が扱う雑誌と、雑誌「ハルメク」が狙う層は似通っていたことでしょう。

そんななか、当時、低迷中だった雑誌「ハルメク」再生のために、山岡朝子さんに白羽の矢が立ったことは、なるほどな出来事です。

山岡朝子さんは、ヘッドハンティングに応じて、株式会社ハルメクホールディングス&株式会社ハルメクに入社をしました。


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なお、山岡朝子さんは既婚で、下記エックスポストでも明らかなように息子さんがいますが、詳細は不明です。

山岡編集長の手腕でV字回復!

山岡朝子さんは、雑誌「ハルメク」再生のため、ヘッドハンティングに応じました。

当時のことを、山岡朝子さんは次のように語っています。

大変なチャレンジだけど、面白そうだなと思いました。入社時は14万5000部で、なお下落基調。まずは下げ止めることと、20万部にまで回復させることがミッション(使命)でした。

引用元:時事通信社:雑誌「冬の時代」に独り勝ち ハルメクの秘訣、「掘り下げる深さ」とは?

山岡朝子さんは、大変なことを前にすると俄然と燃えちゃうタイプなんですね♪

そして、きっちり結果を出す力がある方だったワケです。


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さてさて、山岡朝子さんが、まずやったこと、それは雑誌の方向性の見直しでした。

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(最初に取り掛かったことは)特集テーマの見直しです。当時の特集は、社会問題、病気、介護、生き方といった重厚なテーマが多かったのです。それはそれで素晴らしい特徴ではありますが、読者は毎月、重い内容を本当に読みたいのでしょうか?「シニア誌なのだからこういう特集が当たり前」という思い込みを捨てることから始めました。

引用元:時事通信社:雑誌「冬の時代」に独り勝ち ハルメクの秘訣、「掘り下げる深さ」とは?

ところで、株式会社ハルメクホールディングスの存在意義・使命は、こういうものです。

50代からの女性がよりよく生きることを応援します。

「年を取るのも悪くない」
そう思える社会の実現がハルメクの使命です
人生の先輩たちが自分らしく輝いて生きる姿は
若い世代にも希望を与え、未来が明るく変わっていきます
世界一の高齢化を、世界の手本となる幸せな社会へ
ハルメクは常に事業を進化させ、最前線で貢献します

引用元:株式会社ハルメクホールディングス、2024年3月期第2四半期決算説明資料

つまり、山岡朝子さんは、雑誌「ハルメク」再生に向けて、会社の存在意義・使命に立ち返って、見直しを始めたのです。

それが、成功の鍵でした。


そして、具体的には、このように舵取りをしたのです。

私たちが伝えたいことを取り上げるのではなく、60代、70代の読者が今、悩んでいること、きょう解決したいと思っていることは何かを真剣に考えました。そして、解決のためにどんな方法があるのかを必死に集め、彼女たちに分かりやすい形で、かつ実現可能なものに整理して発信する組み立てにしました。

引用元:時事通信社:雑誌「冬の時代」に独り勝ち ハルメクの秘訣、「掘り下げる深さ」とは?

自分たちが伝えたいことではなく、お客さまの悩みや解決したいことにフォーカスして展開する・・・

まさに、事業展開の王道だけど、実は、一番カンタンではないことです。

そして、山岡朝子さんは、持株会社のコンテンツ事業本部長という立場を活用し、雑誌とWebの相互活用を勧めました。

前述の決算資料を見ると、雑誌出版部数の伸びと、Webユーザーの連動が取れていることが良く分かります。

山岡朝子さんは、主婦と生活社で雑誌編集長を務めながら、グロービス経営大学院で経営を学び、2015年卒業。


「ハルメク」再生の経緯と結果を見る限り、山岡朝子さんは、雑誌編集者というレベルだけでなく、経営者としての手腕も優れたものがあるのではないでしょうか。

女性情報誌「ハルメク」+Web

「ハルメク」事業の核となっているのは、月刊誌「ハルメク」です。

冒頭にも書きましたが、この月刊誌「ハルメク」は、書店には並んでいません。

有料会員に月刊で配布される雑誌です。

そして、この月刊誌「ハルメク」は、筆者なりにまとめると、こういう雑誌です。

  • メインターゲットは50代からの女性たちで、彼女たちの心豊かな生き方・暮らし方を応援&サポートするために、厳選したテーマで応える雑誌。

そして、「ハルメク」事業展開としては、この月刊誌「ハルメク」をスマホなどでどこでも読める「ハルメクWeb」を同時展開するとともに、会員としても、月刊誌単体だけでなく「月刊誌+Web」の同時会員も勧めています。

併せて、YouTubeでも「ハルメク公式チャンネル」(本記事投稿現在の登録者数2.7万人)を開設して、「ハルメク」への入りやすさを進めています。

読者が、自分の意志で1年間、あるいは3年間の優良契約をして読み続けて、楽しんでいるのですから、かなり強い顧客が多いと言えるでしょう。

昨今、雑誌低迷が叫ばれていますが、「ハルメク」は動画やWebも連動し、その潜在顧客の裾のを広げています。

これからも、ますます、ファンが増え続けるのではないか・・・そう思うのは私だけでしょうか。

まとめ

50代以上の女性をターゲットとして、雑誌・通販事業を展開している「ハルメク」。

事業の核は書店には並んでいない有料会員向け月刊誌「ハルメク」です。

そして、この月刊誌だけでなく、WebやYouTube動画なども連動し、全体としてわかりやすいコンテンツの組み立てとなっています。

今現在、女性雑誌としては発行部数50万部で、業界No.1を誇っていますが、かつては、14万部ほどに低迷。

そんなとき、主婦と生活社で7誌で編集長を歴任した山岡朝子さんをヘッドハンティング。

山岡朝子さんは、「ハルメク」の存在意義・使命に立ち返って、雑誌を含めた事業再生に取り組み、それを成功させました。

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昨今、テレビ・新聞・雑誌の低迷が騒がれていますが、山岡朝子さんの取り組みは、そういう業界にとっても参考になるのではないでしょうか。

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