ブログ管理人「ShiGe☆」(しげ)です。
お知らせを追記〜2021年6月17日
「電子書籍をまるで紙の本のように使い倒す方法」という動画をアップしました。
iPad+Pencil+GoodNotesの組み合わせで、電子書籍でも「自由にメモを書く、自由に線を引く、自由にマーカーを塗る」というのを実現しています。
本記事と併せてご覧いただければと思います。
(追記はここまで)
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「iPadだけで紙のようなリアル読書を実現する」という本記事を、最新内容に更新しました。
電子書籍でも「紙のようなリアル読書」をする方法を解説しています。
ほぼ全面書きかえ。画像を添えて、ステップ解説します。
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必要なものは、ペンシルが使える「iPad」と、ノートアプリ「GoodNotes」だけ。
この組み合わせで、電子書籍をPDF化して、「GoodNotes」に読み込み、「紙のようにリアルな読書」スタート♪
「紙のようなリアル読書」とは…
私が考える「紙のようなリアル読書」について、ここに明記(定義)します。
- 【自由に】メモが書ける
- 【自由に】線が引ける
- 【自由に】マーカーが塗れる
- 【自由に】気になるページを折れる(ドッグイヤー)
もちろん「新品の紙の本」を「できるかぎり汚すことなく綺麗に読む」のも「リアル読書」のひとつ。
しかし、ここでは【購入した自分の本を自由自在に使って読み倒す】というやり方を、「紙のようなリアル読書」と定義しました。
電子書籍は、そういう観点で「紙のようなリアル読書ができない」とお嘆きの方が多い。そのため、この問題を解決するために、前述のような定義にしました。
したがって、「綺麗に読む」という流儀を否定する意図はありません。
電子書籍でも「紙の本のようなリアル読書をしたい」という方は、是非、チャレンジしていただければと思います。
「GoodNotes」とは…
「GoodNotes」は、2011年4月、App Storeに初登場。
以来、10年間、今では、macOS・iPadOS・iOSで使える「ノートアプリ」として多くのユーザーに支持され続けています。
現在 version5の「GoodNotes」ですが、私はversion4のときから、iPhone、iPad、Macに導入。
この「GoodNotes」の素敵なところは、iOS版でも、macOS版でも、いずれかを1つを購入すれば、他の異なるOSデバイスでも、「別途支出なし」でインストールできる点。
これを「ユニバーサル購入対応アプリ」といいます。ユーザーからするとありがたいことです。
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さて、本記事では、「iPadとノートアプリ GoodNotes」を組み合わせることで、「紙のようなリアル読書」を実現します。
「GoodNotes」を使うことで、前述の「紙のようなリアル読書」定義に記した【自由に】の部分が、次のように自由度のある状態で使えます。
- 【自由に】メモが書ける↓
- GoodNotesなら「手書き」と「文字(テキスト)入力」のいずれの形式でも書ける
- 【自由に】線が引ける↓
- GoodNotesなら「フリーハンド」と「直線的」のいずれの形式でも引ける
- 【自由に】マーカーが塗れる↓
- GoodNotesなら「フリーハンド」と「直線的」のいずれの形式でも塗れる
- 【自由に】気になるページを折れる↓
- GoodNotesなら「どのページ」でもブックマークして、一覧で参照できる
具体的な【自由に】の実現方法については、実際に「GoodNotes」を触りながら覚えていただくようお願いします。
本記事では、細かい操作方法は解説していません。
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ところで、2021年5月3日には新しいGoodNotes機能が公開される予定。
今から楽しみですね。
「GoodNotes」3つの特徴
前述の「ユニバーサル購入対応」は、「GoodNotes」の大きな特徴のひとつです。
しかし、敢えて、最大の特徴として特記したいものがあるので、こうして別項目を設けました。
あらためて「GoodNotes」の3大特徴を列挙します。
- ユニバーサル購入対応
- 自由度の高い検索機能
- デバイス間の素早い同期
1. ユニバーサル購入対応
[1] は、すでに説明済みなのでコメント割愛。ちなみに、価格は税込み 980円です。
2. 自由度の高い検索機能
[2] は、「フリーハンドの手書きメモ」でも「テキスト入力を使用したメモ」でも、両方を同時に検索対象にできるということ。
例えば「(フリーハンドの手書きメモによる)授業」と「(テキスト入力を使用したメモによる)授業」という「2つのメモ」がある場合。もちろん、ほかにも沢山のメモがある状況のもと…
検索窓に「授業」と入れると、前述の2つのメモを検索対象として、結果にリストアップしてくれます。
つまり、手書き、テキスト入力に関わらず、いずれも検索対象になるので、「あとで検索で使いたいからテキスト入力にしておこう」などと考える必要は「ない」。
これなら、メモすることに専念できますね。
3. デバイス間の素早い同期
[3] について。
GoodNotesは、iPhone、iPad、Macのメモアプリ。なので、Appleのクラウド「iCloud」を介して、データ同期できます。
しかも、iCloudを使うので同期が素早い。
例えば、GoodNotesで作ったノート、iPadとMacで同じもの同じページを開きます。
iPadで手書きメモをします。するとほどなく、Macにも、その手書きメモが表示されます。
このあたりは、実際に触って、同期の速さ・便利さを確かめてください。
「紙のようなリアル読書」実現の前提
さて、前提は次の2つだけ。
- ペンシルが使えるiPad
- iPadに「GoodNotes」を導入
まず、①。
「ペンシルが使えるiPad」が必要あのは、「GoodNotes」で手書きをスムーズに行うためです。
筆圧感知ができる純正のApple Pencil([1]でも[2]でもOK)が望ましいです。
しかし、筆圧感知ができないサードパーティー製でもOKです。
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次に、②。
繰り返しますが、「GoodNotes」は、ユニバーサル購入対応・税込み980円の有料ソフト。
ですから、あなたがすでにiPhoneやMacに導入済みならば、iPadにApp Storeからダウンロードするだけです。「¥0」です。
もしまだなら、iPadに導入すれば、iPhoneとMacへの導入はそれぞれ「¥0」。
「紙のようなリアル読書」実現の手順
今回実現することは「電子書籍でも、まるで紙のようなリアル読書を実現すること」(目的A)です。
以下の説明(図を含む)は、アマゾンの「Kindle」を使う事例で展開します。もちろん、Kindle以外の書籍でも同様のことができます。
つまり、以下で「Kindle」とあるのを「iBooks」などと読み替えてください。
また、実現手順のなかで「使用する電子書籍」を「ターゲット」と呼称します。
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目的Aを実現するための「大枠ステップ3つと詳細5つ」は、次の通り。
- Step1、ターゲットをPDF化する
- [1] iPad上のKindleアプリでターゲットを表示し、表紙から最終ページまで全てを「スクショ」する
- [2] 純正アプリ「写真」で、「スクショ」した全画像を選択し、一括して純正アプリ「ブック」に取り込む
- Step2、PDF化したターゲットをGoodNotesに読み込む
- [3]「ブック」に取り込んだターゲットの名前を変える
- [4]「ブック」に取り込んだターゲットを「PDF共有化」で、「GoodNotes」に読み込む
- Step3、GoodNotesに読み込んだターゲットに目次を付ける
- [5]「アウトライン」機能を使って、目次を作る
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なお、ステップ解説(画像含む)に使用するKindle書籍として、宮沢賢治著『銀河鉄道の夜』を活用しました。
宮沢賢治著『銀河鉄道の夜』は、日本国内にてパブリックドメインの作品となっています。Kindle版については、印刷版からデジタル版への変換についてボランティアによって実現されました。
以上のことから、Kindle版『銀河鉄道の夜』は価格「¥0」となっています。
次からの説明では、この『銀河鉄道の夜』を表紙を含め12ページ分をPDF化することで進めます。
Step1. ターゲットをPDF化する
[1] Kindleで表示したターゲットを「スクショ」
iPad上のKindleアプリで、ターゲットを表示させます。

このとき、本文の文字の大きさを、あなた自身が見やすいという大きさに調整します。

そして、表紙から順に最終ページまで全てを「スクショ」(スクリーンショット)します。
表紙を表示させて「スクショ」→次ページを表示させて「スクショ」→この繰り返し
なお、「スクショ」の方法ですが、iPadでも、「ホームボタンがある型」と「ホームボタンがない型」では方法が異なります。あなたのiPadのやり方で「スクショ」してください。
また、以下の画像の説明においては、表紙を含め12ページ分をもって「全て」とします。
スクショした画像を純正アプリ「写真」で見ると、このような感じですね。

[2] 全「スクショ」画像をPDFとして「ブック」に取り込む
次に、前掲したiPadの純正アプリ「写真」の右上(赤線で囲んだ部分)にある「選択」をクリック。
そして、全スクショ画像を選択します。
全スクショ画像選択のやり方は、最初の表紙画像に指を添えて、ラストの画像までなめらかに滑らせるような感じで選択します。
このあたりの操作は、何回かやって慣れていただく必要があります。
選択後はこのような画面になります。

上の画像の左下、赤線で囲んだ部分のアイコンをクリック。
すると「AirPlay」が先頭にあるアイコン群が出てきます。

そのなかから「ブック」をクリック。
もし見当たらなかったら、アイコン群の右側のほうを表示させて「ブック」を探してください。
以上の操作で、「ターゲットのPDF化とブックへの取り込み」が終了します。
取り込みが自動に終了し、「ブック」が立ち上がり、「ブック」でターゲットの表紙が表示されます。
あなたは「それだけでPDF化できるの?」と思うかもしれませんね。
実は…
純正アプリ「ブック」には、「選択した写真を一括してPDFにして、そしてコンテンツ(本)として取り込むという機能」があります。
今回は、それを活用しました。
Step2. PDF化したターゲットをGoodNotesに読み込む
[3]「ブック」に取り込んだターゲットの名前を変える
GoodNotesに取り込んでからでも、「ブック」に取り込んだ書籍(つまりPDF化したターゲット)の名前は変更できます。
でも、変更できるものは「そのとき」にやってしまいましょう。「ブック」の「ライブラリ」を表示させます。

PDF化したターゲット(本事例では『銀河鉄道の夜』)のアイコン画像の右下にある「…」をクリック。赤い線で囲んだ部分ですね。

表示されたメニューから「名称変更」をクリック。そこで出てくるウィンドウで名称(本事例の場合は「銀河鉄道の夜」)を入力してリターン。
以上で、ファイル名称が変更できました。
やれることは先延ばししない(笑)。
[4]「ブック」に取り込んだターゲットを「PDF共有化」で「GoodNotes」に読み込む
次は、いよいよPDF化したターゲットを「GoodNotes」に読み込みます。
「ブック」のライブラリを表示させます。2つ前の画像ですね。
で、そのときと同じく「ターゲット」の右下の「…」をクリック。
すると、先ほど「名称変更」でやったのと同じメニューが出てきます。
今度は「PDFを共有」をクリックします。
これです。

「PDFを共有」をクリックすると、最左端に「AirDrop」があるアイコン群が出てきます。
そのアイコン群を右の方が見えるようにスライドさせると「GoodNotes」のアイコンが出てきます。
その「GoodNotes」アイコンをクリック。

これであとは自動で「GoodNotes」にターゲットファイルが読み込まれて、「GoodNotes用」の電子書籍のできあがり。
なお、とりあえず完成した「GoodNotes用」の電子書籍ですが、必要に応じて、任意のフォルダに移動してください。
ここでは「新規フォルダの設定と、ファイルの移動の仕方の説明」については、省かせていただきます。
Step3. GoodNotesに読み込んだターゲットに目次を付ける
[5]「アウトライン」機能を使って目的を作る
前項までで、「GoodNotes用」の電子書籍は一応のできあがり。
ラストのステップは、「読書目的でより使いやすくするために目次を設定」します。
もともとのKindle版電子書籍には、目次があって、その目次から自由に該当箇所に跳べる仕組み(リンク)が取り込まれています。
しかし、ターゲットをPDF化する過程で、そのリンクは消失。
ですから、同様の仕組みを持つ「目次」を設定することで、今後の読書がやりやすくなります。
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「GoodNotes」で目次を設定する方法は、「アウトライン」機能を使います。
目次を設定したページを選択して、右クリック(相当)でメニューを出し、そこから「アウトライン」を選択。
当該ページの目次を書きます。
臨機応変の目次の記述は分かりやすく、あるいは短く変えてもいいでしょう。自分用の本ですから。
また、目次を一覧で見たとき、分かりやすくするためには、目次項目の大中小によって、文頭を1文字、2文字あけるというような工夫をすればいいと思います。
例えばこんな感じ。

これは、ロルフ・ドベリ著『Think right』の目次を若干カスタマイズして「アウトライン」で作ったものです。
文頭を空けると見やすくなりますね。
まとめ

電子書籍でも「紙のようなリアル読書」をする方法を解説する本記事ですが、大幅に書きかえました。
具体的な実現ステップを再掲します。
【実現するための「大枠ステップ3つと詳細5つ」】
- Step1、ターゲットをPDF化する
- [1] iPad上のKindleアプリでターゲットを表示し、表紙から最終ページまで全てを「スクショ」する
- [2] 純正アプリ「写真」で、「スクショ」した全画像を選択し、一括して純正アプリ「ブック」に取り込む
- Step2、PDF化したターゲットをGoodNotesに読み込む
- [3]「ブック」に取り込んだターゲットの名前を変える
- [4]「ブック」に取り込んだターゲットを「共有化」で、「GoodNotes」に読み込む
- Step3、GoodNotesに読み込んだターゲットに目次を付ける
- [5]「アウトライン」機能を使って、目次を作る
書きかえ前の記事では、もうひとつ有料アプリ「PDF Expert」を導入するという前提で説明展開しました。
今回は「PDF Expert」のようなサードパーティー製アプリを導入せずとも「できる」というやり方です。
手順自体は、とても単純です。慣れると200ページ程度の電子書籍ならば、完了まで30分もあれば終えることができるでしょう。
ラスト、とても重要なことを書いて終わりとします。
この記事で紹介したやり方は、「自分で購入した電子書籍を自分で楽しむ場合に限定」です。本記事のプロセスで他人から「PDF化」を請け負ったりしてはダメです。無料でもダメ。著作権上の問題が生じるからです。また、本記事のプロセスの実践で、なんらかの不具合が生じても、当方は、一切の責任を負いません。